こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートをしているキープレイヤーズの高野です。
この記事では株式会社divについてご紹介します。
今では代表の真子就有さんのYouTube「まこなり社長」チャンネルをご存知の方も多いのではないでしょうか。2021年1月には新サービス「UNCOMMON」をリリースし、話題を呼びました。
コメント欄が非常に盛り上がりましたが、負債や赤字についても話題になっていますね。まず、この負債や赤字の考え方について、少し補足といいますか紹介をさせていただきます。
※なお、UNCOMMONというサービスや株式会社divの経営状況を保証するものではありませんので、予めご了承くださいませ。
まず、負債については、divの運営するプログラミングスクール事業は、受講料を「前受金」として処理することが多いので、流動負債が大きくなりやすいモデルということも留意しておく必要があるかと思います。
具体的には、以下のような会計処理をするケースが多いです。
受講料を受け取ったときの会計処理
(借)現金(貸)前受金
サービスを提供完了したときの会計処理
(借)前受金(貸)売上
TECH::CAMPでは月額制のため、受講料を受け取ってからサービス提供完了するまでに1ヶ月ほどのタイムラグが生まれる可能性があります。そのため、その分だけ前受金(流動負債)が発生する可能性もあると考えられますよね。
また、ベンチャー・スタートアップ企業では、赤字を出してでもユーザーを獲得していき、どこかのタイミングで一気に黒字転換を図るということはよくあることです。赤字=倒産ではありませんし、経営が危ないわけではないですし、黒字でも倒産する可能性があります。こちらも注意が必要です。
上記のように、負債や赤字についてはこうして話題になったときに勉強すると、企業への理解も知識も深まっていくのでおすすめです。
さて、divは2020年5月29日に大型資金調達のリリースを出しました。Eight Roads Ventures Japanや森トラスト、価値共創ベンチャー、SMBCベンチャーキャピタル、ドリームインキュベータなどが名前を連ねています。
調達した資金は、テックキャンプの認知拡大、サービス品質の向上に充てるそうです。
実は、私も「TECH::CAMP」卒業生で、TECH::CAMPでプログラミングを勉強させていただきました。分からないことがあったときに、丁寧かつ迅速に答えてくださるのが印象的でした。
学ぶことは楽しいですし、同時に自分にはプログラマーの適性はないなと感じました。そういうことがわかったことがとても収穫でして、よりプログラマーやエンジニアの方をリスペクトできるようになりました。学ぶには何歳からでも遅くないと思いました。
いよいよ本題ですが、divに転職するための採用・求人情報、代表の真子就有さん(まこなり社長)について、以下まとめさせていただきました。
div転職の要点
divの特徴
・TECH::CAMPというプログラミング教育事業を先駆的に展開している企業
・5月20日10.8億円という大型の資金調達を実施、プログラマー就業支援事業の発展に期待がかかる
・給与平均は400~450万円と推測される(カイシャの評判より)平均年齢が若いため、納得度は高い
・平均年齢は28.8歳(Greenより)と若い
・平均残業時間は15.9時間(Vorkersより)と人材・教育業界平均よりも短い
divに転職する際の留意点
・大型資金調達のあとで、コーポレイト系の職種の求人多数。資金調達後は求人が埋まりやすいので、早めに応募を
・技術職はRubyエンジニアの求人多数。事業でもRuby受講者が多いため、質問回答などの仕事もあり
・ハイクラスや条件交渉をする場合は、エージェント経由で非公開求人に応募するのがおすすめ
divの会社概要
社名 |
株式会社div |
所在地 |
〒150−0041 東京都渋谷区神南1丁目12−16アジアビル8F |
創業年月 |
2012年3月22日 |
資本金 |
3億2,595万円 (2019年4月末時点) |
従業員数 |
183名(2019年5月末時点) |
役員 |
代表取締役 真子就有 (2019年6月6日時点記載) |
事業内容 |
TECH::CAMP(個人向けプログラミング教育事業) |
なお、社外取締役として役員に入っている赤羽雄二さんは投資家(共同創業者)や0秒思考の著者として著名な方ですね。
彼は出資するだけでなく、共同創業という形で経営にコミットすることをポリシーとされています。マッキンゼーのご出身で、コンサルタントとしても優秀な方ですから、そういった方が役員に入っている状態で事業を進められるというのは、他の経営陣にとっては安心材料になるかもしれません。
divのビジョン・メッセージ
「人生にサプライズを」というコーポレートメッセージを掲げていらっしゃいます。その背景にある想いを、5月20日の資金調達のリリースで代表取締役の真子就有さんが発信されています
「夢はなんですか?」と聞かれたら、私は「世界平和」だと即答します。
冗談で言っていると思われて、笑われます。しかし、私はいたって本気です。
分かりやすいから世界平和と言う表現を使っていますが、もっと正確に言うと私の夢は「すべての人が幸せに生きる世界をつくる」ことです。そして、これはdiv社のビジョンでもあります。
私は昔から注意力散漫なところがあり、思春期から人間関係に思い悩むことが多くありました。
「自分はなんでこんな簡単なことも出来ないんだ」
悔しくて、悔しくて、涙を流しました。
もっと大変な思春期を過ごした人がたくさんいることも知っています。自分が特別だとは思いません。
ただ、「毎日が楽しくない」ことがどんなに辛いことかは知っています。
そんな経験が「夢」を描くようになったきっかけかもしれません。
divの事業・サービス内容
TECH::CAMP
divは2012年3月に創業した企業で、2014年からプログラミングスクール「TECH::CAMP」を運営しています。今ではいくつか存在するプログラミングスクールですが、TECH::CAMPはその先駆けと言っても過言ではないでしょう。
事業としては、「TECH::CAMP」の他にも、未経験からエンジニアとしての就業までを支援する「TECH::CAMP エンジニア転職」というサービスを提供しています。TECH::CAMPエンジニア転職では、未経験からエンジニアになりたいという個人だけでなく、エンジニアを採用したい企業の両面を支援するサービスです。
その他にも、プログラミングに関する教養を身につける「TECH::CAMPプログラミング教養」、「TECH::CAMPデザイナー転職」、法人向けにプログラミング研修を実施する「TECH::CAMP 法人研修サービス」と提供するサービスの幅を広げています。
UNCOMMONについて
そして、2021年1月には新サービス「UNCOMMON」をリリースしました。こちらのサービスはまだレビューが少ないですが、「1ヶ月で圧倒的な成果を出すビジネスパーソン」になることを目指すサービスということで、法人向けの提供も期待されます。
プログラミング教育の市場規模
2018年2月28日発刊のシードプランニングの調査より、2025年には、プログラミング教育の市場規模は230.5億円にまで大きくなると予想されています。2016年の39.9億円と比較すると約6倍になるという調査結果です。CAGR(年平均成長率)に直すと年間24.5%の成長なので、かなり急速に伸びている市場と言えるでしょう。PaaS(Platform as a service)市場の2015年から2020年のCAGRが22.1%と言われているので、それに匹敵する成長率と考えるとその成長率の高さがわかると思います。
少子化の影響が少し懸念される市場でもありますが、一人当たりがスキル習得にかける金額は年々増えているというポジティブなデータもあります。何より、プログラミング必修化の動きもあり、子供だけでなく親世代でもプログラミングを勉強する人の数は増えていきそうです。
divはプログラマー就職支援事業を強化
プログラマーの就職支援事業を強化しており、TECH::CAMPエンジニア転職受講者の98.5%がエンジニアとしての転職に成功しているそうです(2019年1月時点)。
毎月、20名のエンジニアを紹介可能というのは、エンジニア不足が叫ばれている中で、企業にとっても救いになるでしょう。安定して受講者がいる、増えている証拠だと思うので、私が受講したときも素晴らしいサービスでしたが、さらに改善がなされているのだと思います。
後ほど触れますが、就職を支援するキャリアアドバイザー(CA)、採用を支援するリクルーティングアドバイザー(RA)の採用に力を入れているので、今後も伸ばしていく事業だと考えられます。チェックしておきましょう。
見るべきポイント
会社の展望 |
教育事業を展開しており、各地のスクールでのスタッフはもちろん募集し続けると思いますが、 |
社風 |
社員のインタビューや声というのがあまり公開されていません。 |
労働環境 |
クチコミ情報によると残業時間は長くなく、勤務時間的にブラックな環境ということではないかと思います。 |
div代表取締役の真子就有さん(まこなり社長)の経歴
まこなり社長として知られる、代表取締役の真子就有さんの経歴です。
1989年生まれです。青山学院大学理工学部のご出身で、学生時代からエンジニアとして複数のITベンチャーに勤務されていました。大学4年次には、新卒採用も担当されています。そして、在学中に起業し、複数のサービスをリリースしました。
現在の主力事業であるTECH::CAMPは、開始から1年半の間に5,000人を超える卒業生を輩出するなど急成長を遂げています。
将来、経営者になりたいが、どういったキャリアを歩むべきかというのは、学生の方とお話しするときによく聞かれます。経営者にもタイプがありますので、人によって進み方は違うと思うのですが、最近は在学中に起業される方も増えてきましたね。
私は巻き込み力のある起業家がうまく行きやすいと思っていますし、応援したいと思っているのですが、真子さんのように在学中に起業されたロールモデルがいるのは、起業を志す学生にとってはよいことですね。
divの採用情報
divで採用中の職種
divは各地のスクールでスタッフの募集、東京を中心に事務系・技術系職種の募集をしています。
・コーポレート
└経理
└広報
・事務系職種
└営業
└企画・マーケティング
└スクール運営
・技術系・開発系職種
└エンジニア
└デザイナー
・クリエイティブ
・エンジニア
divの平均年収
(※各種クチコミサイト、求人情報サイトの情報を中心に算出しているため、実際の平均年収とは異なる可能性があります。あらかじめご了承くださいませ。)
求人の想定年収レンジ :300万~700万円(東京)
社員の年収平均 : 400-450万円(平均年齢は28.8歳)
divの年収平均は、教育業界の企業と比較し、平均年齢も踏まえると比較的高いといえます。第二新卒や未経験、ポテンシャル採用を積極的に行なっているので、職種にこだわりのある場合は、選考過程でもきっちりすり合わせを行なった方がいいと思います。絶対ではないのですが、スキルや経験を買って採用される場合と、ポテンシャル採用の場合では、年収も異なりますので、実績がある場合は交渉しましょう。交渉はちょっと…という方も多いと思うので、その場合はエージェントを頼った方がいいと思います。
口コミサイトを見ると、納得度は88%と決して低くはなさそうなので、年齢・働き相応の年収をもらっている、と判断してもよさそうです。求人の想定年収レンジは、あまり幅が大きいとは言えないので、どんな評価・昇給体制になっているのかは、入社前に確認しておきたいですね。
divの労働環境
口コミサイトのVorkersによると、divの月間の平均残業時間は【16時間程度】です。教育業界平均程度の残業時間といえると思います。
ただ、資金調達をして注力サービスが変わったり、新しいサービスを展開したり、となると勤務時間も変動可能性がありますので、その点はあらかじめ考慮した方がよいです。代休は取れるとも書いてありましたが、休日出勤もあるというクチコミもいくつかみられましたので、不安であれば、遠慮せずに聞くようにしましょう。
divの求人情報
事務系職種は管理・CA/RAの求人多数
管理体制を強化していくということだと思うのですが、経理・広報・人事は採用の中でも特に注力されているようです。管理側の求人がトップ表示されるなど、力を入れている様子が伺えます。
また、キャリアアドバイザー(CA)、リクルーティングアドバイザー(RA)は各地で採用を行なっています。こちらも、TECH::EXPERTをさらに強化していくという意図が感じられます。未経験から教育されたエンジニアの採用経験がある企業は少ないでしょうから、コンサルティング営業のようなイメージになると思います。法人営業、なかでも提案営業やコンサルティング経験のある方は有利かもしれませんね。
技術職職種では、Rubyエンジニア職の求人が多い
エンジニアの募集では、Rubyエンジニアの求人が多いです。TECH::CAMPでは、現役のエンジニアが質問に回答するというサービスも提供されていますので、開発に集中したい、という方は事前に確認した方がいいかもしれません。
先に触れましたが、未経験やポテンシャルでの採用が多いので、特筆すべき経験やスキルがある場合は、うまく交渉した方がいいですね。ご相談乗りますので、応募前にぜひお問い合わせください。
divに関する口コミまとめ
私が書いた内容だけですと、主観が入ってしまう部分もあると思うので、実際に働いた社員の口コミの内容をまとめました。
今回は、やりがい・働き方・風土の3つの軸で整理しました。
やりがい
やりがいと成長について、高い評価を受けています。
社会的なエンジニア不足、エンジニアになりたいけど挫折してしまう、といった明確な負の側面に対して、サービスを提供しているので、貢献実感を得やすいという声が非常に多かったです。自分自身がプログラミングを勉強しながら働くこともできるので、サービスの良さを感じながら働けるのは珍しい環境かもしれません。
働き方
給与は同業他社と比較して低くない水準ですが、インセンティブなどは基本的にありませんので、稼ぎたい!という人にはマッチしづらいかもしれません。
働き方も自分自身で選ぶことができる風潮で、仕事が好きで遅くまで残っている人もいれば、シフトの時間が終わったらすぐ帰宅、という人もいるようです。どちらかを賞賛するような雰囲気はないということなので、自分で働き方を選びたい、状況に応じて働き方を変えたいという人にとっては働きやすい環境かもしれません。
風土
貢献という言葉が何度か登場しましたが、他者貢献意欲が高い人が多い職場と言えそうです。
先に触れましたが、サービスの一環として学習している方からの質問に答える必要があるので、そういったところでも他者貢献したいという気持ちは大事ですよね。ある意味では、サービスが提供される現場の感覚を持ちながら開発をすることができますが、開発に集中したい、邪魔されたくない、という方には合いづらいかもしれません。
divへの転職を考えるにあたって最後に
divに転職することについて情報をまとめました。個人的には、成長しようと資金調達している企業を経験することには非常に意味があると考えております。サービスが世の中の役に立っていることが実感しやすい仕事というのも、非常に魅力的ですよね。若手の方で「自分の仕事が役に立っている実感がない」という方にお会いすることも少なくないので、そういった方はぜひ検討していただけるといいと思います。社長の真子さんのyoutubeも頻繁に更新されていてすごいなと思いますね。
diivに限らず、様々な企業への転職を支援してきた実績があります。20年近くキャリア相談に乗ってきましたので、転職相談や面接対策の方法などのノウハウもあります。ご興味を持っていただけた方は、LINEからお気軽にご連絡くださいませ。
キープレイヤーズでは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートを実施しています。