フジモリさんは、ペルーの大統領になる前は、周囲からたいへんな人種的差別や嫌がらせを受け続け、誰一人として彼が大統領に当選することなど予想していなかったそうです。

最初の支持者は、妻と4人の子供たちだけ。本当にそれだけだったそうです。「日系人に俺たちのことがわかるものか!」

レストランに入っても、食事も出してもらえませんでした。草の根からの選挙運動で、彼が実践したこととは……。

「多くの人を納得させるには、まず論理が重要。論理的思考に意識を集中し、話の要点をシンプルに伝える」

それには得意だった数学が、たいへん役に立ったそうです。

「演説は3分。それで十分、あとは自作の歌とダンスで共有できる時間を心から楽しんでもらう」

政治的主張だけでなく、プラスアルフアの要素、娯楽を加味した戦略です。彼独自のパフオーマンスは、少しずつ人々の共感を得、徐々に「あのチーノ(東洋人)の演説は楽しい」というロコミの威力を発揮するところまで広がってゆきました。

「国民の3パーセントからでも支持を得れば、新聞に取り上げられる。名前が知られるようになれば、あとは巻き込める自信があった」

……そう、彼は熱っぽく語りました。たった五人の支持者から、ついには一五万人の聴衆にふくれあがるまで、地道に選挙活動を続けたのです。彼があきらめず抱きつづけたのは「改革をする!」という強烈な信念だったそうです。

フジモリさんは何度も、情熱だけではなく、成功するには冷静な論理が必要だとおっしゃっていましたが、相反するその二つの要素は、「セカンドキャリア」におきかえても見事にあてはまるのではないでしょうか。こういった演説や講演は、勉強になるだけでなく、予期せぬ発奮材料にもなります。自分の経験だけでは、せいぜい学べることの範囲は限られてしまいます。多くの先人からも、貪欲に学ぶ姿勢を身につけてみてはいかがですか?

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