人事・経理・総務・労務といった管理部門の職種は、意外と転職しやすい職種です。
個人の実績がアピールしにくく、一見、地味に感じられますが、企業の運営には欠かせないポジションなので、ニーズが高いのです。
特に成熟期から衰退期に差しかかった古い業界から、今後が期待できる新しい業界に移るのはおすすめです。

もちろん、年齢に見合ったスキルを身につけていることが条件ですが、勤続3年程度の若手から、5~10年の経験がある中堅の方まで幅広く求人があります。
最近の傾向としては、次のような案件が多くなっています。


●人事・・・採用人事の経験者(人手不足で人材確保がむずかしくなっているため)

●経理・・・英語ができる方(海外子会社との連結決算が必要になっているため)

●総務・・・経験者全般(兼任していることが多い。移転も多い)

●労務・・・経験者全般(兼任していることが多く専門家が欲しい)


業務をきちんと遂行できる力があり、会社に貢献できる方であれば、志望動機はそれほど問われません。
本書でも何回かご紹介してきましたが、管理部門の人がベンチャー企業に転職すると、仕事の幅が広がり、結果的に年収アップにつながるケースが多いのです。会社の発展を支える縁の下の力持ちとして活躍したい方にはご紹介できる案件がたくさんあります。
秘書もまた、求人が増えている職種です。一時期、人件費削減のため、社員秘書から派遣社員にチェンジする企業が増えました。

しかし、派遣契約のスタッフは、契約で雇用内容がしっかり決まっていているため、決まった仕事以外はお願いしにくいところなどもあります。

状況にあわせてフレキシブルに対応してもらうには、やはり社員秘書が社長室的に匿名案件など含めて突発的な業務に当たってもらえると経営者としては助かります。


その背景として、現在の社長は昔と比べ、実務も実際はやっている場合が多いという状況があります。一部の大手企業を除き、トップも現役のビジネスパーソンとして実働している企業が増えているのです。

ですから、若いかどうかは関係なく、ボスをしっかりとフォローし、経営の結果に貢献できることが大事です。受付や接客時のお茶だしなどの業務であれば、派遣社員で十分だからです。スケジュール管理もグーグルカレンダーがかなりやってくれるようになりましたので。一昔前であれば社長のスケジュールを全て暗記しており、聞かれれば即答できる秘書の方もおりました。今は暗記できる必要はありません。

秘書に必要な4つのスキル


秘書としてのスキルとしては次のようになるでしょう。

●指示されたととを確実にきちんと処理できる人

●目先の業務を処理しつつ、気配りして先読みで動ける人

●海外出張が増えているため、英語の対応ができる人

●さらに可能であれば、資料作成にも強く、社長室、経営企画的な人


最初の2項目が特に重要なので、全部に該当しなくてもかまいません。
しかし、実務をしっかりこなせて気配りができる人ですら、それほどいないのが現実です。
それだけに、ある程度の企業で、秘書経験のある人であれば、スムーズに転職できるでしょう。
Uさんはベンチャー企業の秘書をしていました。事業内容はよかったものの、社長の放漫経営の影響で資金繰りがショートし、残念ながら倒産してしまいました。

見切りをつけてさっさと退職するスタッフが多かったのですが、会社に愛着を感じていたUさんは、最後まで見届けた後、転職活動を開始しました。これもまた、よい経験になると思ったからです。
ハードな環境での秘書経験が認められ、Uさんは上場しているメガベンチャーに採用されました。今では、取締役の秘書として海外出張も多く、忙しい日々を送っています。

自分の仕事で何が一番求められているのかを見極め、それをもとにキャリアをつくっていことを考えましょう。思いのほか、あなたが活躍できる場所はたくさんあるはずです。

高野 秀敏

キープレイヤーズ 代表取締役

99年に株式会社インテリジェンスへ入社。2005年に株式会社キープレイヤーズを設立。3000名以上の経営者の相談と、10000名以上の個人のキャリアカウンセリングを行う。また、55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。

人気のコラム記事