(出典:株式会社学情『2020年卒 就職人気企業ランキング【速報】』

学情が発表した2020年卒就職人気企業ランキングで伊藤忠商事が総合1位に!朝型勤務などの働き方改革への取り組みや社員にスポットライトを当てた広報戦略なども良かったのでしょうか?6年ぶりに首位に返り咲いています。人気No.1になると人気が人気を呼びますしね。たまたま20年来の友人も働いていますが、何と言っても人物面が最高に素敵な方なんですよね。こういう人と自分も働きたいなと思える方ですね。誰と働くかも大事ですしね。

そうこう思っていた矢先、たまたま若手の方から情報が私のところに寄せられました。なんらかお役に立つかもと思いましたので、シェアさせていただきますね。

伊藤忠商事の魅力

1.トレンドや世論への対応の早さ

伊藤忠商事が働き方改革を率先垂範している企業ということは、TVや雑誌などでも頻繁に取り上げられているため。ご存知の方もいるのではないでしょうか。
例えば、下記のような制度が現在もあるようです。

朝型勤務:20:00~22:00の勤務は原則禁止とし、22:00~翌5:00までの勤務は禁止とする制度。
脱スーツデー:水曜日と金曜日は私服での勤務を推奨する制度。※夏期は全日私服可
110運動:社内外問わず飲み会は1次会夜10時までとする運動。

様々な背景から、働き方改革が推進されているされているが、こうした制度をいち早く取り入れたのは、単なる大手企業とは言えない対応の早さだったと思います。商社は「人でビジネスをする」とよく言いますが、まさにその「人」を大切にしているととれる動きだと思います。

実際に働く社員の方から聞いた説明をもとに簡単に説明します。

朝型勤務制度は、20時以降の勤務の際は上長に事前に申請を行わない限り原則禁止として、22時以降は勤務禁止とする制度だそうです。社用のパソコンはログイン時間が管理され、上記の時間を守らなければ人事部から上長と対象者にメールでの通達が送られるとのことです。業務繁忙期などは大変そうですね。早朝勤務を奨励しているため、AM5:00-8:00に勤務した場合は、深夜勤務と同様の割増賃金が支給されます。また、毎朝8時までに出社すればおにぎりや飲み物などの軽食が3品まで無料で支給されるのは嬉しいですね。実際に社内での評判が良いそうです。

脱スーツデーは、一週間のうち水曜日と金曜日は私服での勤務を推奨する制度です。この日は過ごしやすい格好で仕事に集中することができます。さすがに、客先との重要な商談などTPOをわきまえる、あまりにラフすぎる格好をしないなどの制約はあるそうです。それでもスーツへの抵抗感が強いイマドキの世代の社員にとっては非常にありがたい制度ですよね。この脱スーツデーに加えて、クールビズの代わりに夏の間は全日私服で勤務することが可能となっているそうです。商社マンと聞くと、いつでもしっかりとスーツのイメージがあるので、意外ですね。

110運動は、飲み会は1次会夜10時までとして、お酒の上のトラブルなどを回避するためのものです。私が新卒の頃は、商社といえば飲み会が多く、朝まで飲むことも少なくないようなイメージもありました。私はお酒があまり飲めないので、それだけで選考に落ちたような気分でした(笑)。お酒を飲まない人が増えてきていることもあり、応募増加に向けてはいい取り組みかもしれませんね。この110のルールを破りお酒の上でトラブルを起こした場合、特に厳しい罰が与えられるようにもなっているそうです。お酒でのコミュニケーションが制限されるのは、飲みニケーションを中心としてきた人からすると、苦労しそうですね。

2.スキルアップのための豊富な研修・補助

資格取得補助が出る企業は多くありますが、伊藤忠商事はその中でも充実した補助制度が用意されています。新卒入社の社員は四年目までに英会話試験や社内資格に合格する必要があるらしいのdすが、それらに合格するためにオンライン英会話やBerlitzなどの英会話学校に通う費用を会社が負担してくれるそうです。

他にも、英会話以外の自己研鑽のために、MBAなどの資格を取るための費用を負担してくれたり、社内で講義を行ってくれたりするとのこと。

新入社員研修はどこの企業にも設けられていますが、ある程度業務を理解した四年目の社員にも四年目研修という研修があるのも特徴の1つですね。マネジャー研修とは別に、後輩の指導や初めて自分の担当を持つ際にどのようなことに気を使うべきか、どのように仕事を進めていくべきかを、学ぶ機会になっているそうです。4年目だと役割が大きく変わるタイミングの人も多いと思うので、心強いですね。

3.若手社員のための充実した寮設備

伊藤忠商事は2018年3月に神奈川県横浜市に若手社員のための独身寮を新設しました。この独身寮は新築にも関わらず約2万円という家賃で借りることができるそうです。シェアキッチン付きの食堂もあるそうで、独身の若手社員からすると非常に恵まれた環境であると思います。
各階にはカフェやオープンテラスなどのコミュニケーションスペースが設置されており、社会人になって間もない新入社員にとって仕事の悩みや私生活の悩みを同期や先輩に気軽に相談できるのは嬉しいですよね。また、伊藤忠グループ企業が提供する、カーシェアや近隣のフィットネスクラブなど、社員のプライベートを充実させるサービスもお得に利用できるそうです。


社会人1年目というのは初めてのことばかりで人にも環境にも慣れていない中で日々新しいことに挑戦しなければならないですよね。そんな中ですぐに相談できる環境は、心強いと思います。

また、伊藤忠商事は近年120名前後の新入社員を採用していますが、それだけ多くの同期も入社後1ヶ月の研修を終えればそれぞれ自分の配属部署に配属され、仕事上の関わりは一部を除いて減ってしまいます。しかし日吉寮では寮に帰れば同期と会話をすることができます。そこから業績をさらに向上させるためのインスピレーションを得ることを期待しているのだと思います。

 

伊藤忠商事をより魅力的にするためにできそうなこと

1.制度の適切な運用

先に、時代に応じて柔軟に制度を作る姿勢があることを魅力の1つに挙げました。ただ、制度は運用のされ方によっては、薬にも毒にもなります。中には必ずしもうまくは行っていないような制度もあるようdせう。

例えば、指導者という制度。新卒社員には必ず指導社員と実務指導社員というものがつくそうです。それぞれ指導社員は6〜10年目、実務指導社員は2〜4年目の社員が務めます。簡単に言うと、下記のような役割だそうです。

指導社員:実務の進め方および社会人としての礼儀・仕事の進め方などを教える。
実務指導:主に若手社員が行う貿易実務や社内の申請等の業務の進め方などを教える。

上記のように仕事の進め方や具体的な実務について教える指導社員制度敷かれているのは嬉しいことですよね。ただ、実際は思惑通りに進んでいない部分もあるそうです。

詳しいところは私は分からないので、頂戴したコメントをそのまま掲載します。

指導社員を務める6~10年目の社員は、新規の契約書の申請や社内の支払い承認など社内の業務については、若手社員に業務を委託する場合がほとんどです。その業務を請け負った新入社員は実務指導社員にやり方・進め方を聞きながら与えられた業務を遂行することになっています。
しかし、いざ遂行してみると、業務を委託する人と、業務のやり方を教える人が異なるので、なかなかうまく進みません。指導社員と実務指導社員の認識にギャップが発生してしまいます。実務指導社員はもちろん自分自身の社内業務を日々こなさなくてはならないので、指導社員が新入社員に委託した業務について全てを把握できているわけではありません。実務指導社員だけではカバーしきれない部分というものが必ず発生します。結局、指導社員にやり方を聞くケースが、多かったです。通常、実務指導社員に聞くべきことなので、実務指導社員の方は、もしかしたら他のところで指導社員に指摘を受けていたかもしれません。
しかも、新入社員が行うような業務は指導社員にとっては数年前に行なっていた業務です。当時と使用しているシステムが異なるなんてことはざらにあります。つまり指導社員、実務指導社員のどちらも、新入社員に依頼した業務を教えられない状態になるんです。

ある面を切り取れば、新入社員としては、足を動かして、できないことを覚えていく力を得られるチャンスかもしれません。ただ、それはそれで制度化した方がいいので、このように形骸化してしまっている制度もあるのかもしれませんね。制度作りと運用は、両輪で回る自転車だということがわかります。


2.直接的な業績向上に繋がる業務の差配

外部に影響を与えない仕事というのはどの会社にもあると思いますが、その業務で逼迫している若手社員も多いとのことです。こちらも、コメントを頂戴しましたので、そのまま掲載します。

例えば部署内に関連する情報を配信したりその週、月の活動を部署ごとに配信するというようなことは事務職の方や広報がやる企業が多いと思いますが、伊藤忠では若手の社員が担当します。他にも、一、二年目の社員は部署内の決算を含む様々な取り纏め業務を担当することがあります。

ただ、その業務を担うのは、同じ部署に同期が4人配属されたとしても、4人のうちの1人だけです。しかも、その担当になったところでその他の営業担当、副担当が減るわけではないんです。業務状況によらず決められる担当なので、すでに業務過多な状態にも関わらずオンされることがほとんどです。他の部署の同期も嘆いてましたね。

ご存知の通り伊藤忠商事は典型的な日本企業なので給与に関してはおおよそ10年目になる頃まで同期との差がほとんど付きません。そのため、どれほどこの部内の業務(主に決算や社内アンケートの取り纏めなど)を実行しても、明らかに業務量の少ない同期と同じ給与です。周りにも忙しぶっている、なんて言われたりします(笑)。結果、理解が得られないので粛々と業務を遂行することになります。

また、部署内で50人以上の規模で歓迎会・送別会を行うことも多々あります。若手社員がその幹事をするのは多くの企業でも同じでしょう。このような場では積極的に働く者と一切何もしない者で二極化されるのも、人間の習性でしょうか。これが、先ほどの業務担当をしていると、責任感のある人ということで、幹事も指名されやすくなってしまうわけです。

コメントくださった方の意見が全てではないと思いますが、頑張る人が損をするような仕組みになってしまっている可能性もあるのかもしれません。一方で長い目ででは見ている人は見ているというのが自分の意見でもあります。日経の大手企業の戦いは中長期戦ですし。

 

3.単純業務が続いていると思わせないための工夫

商社と言えば、高給取りのイメージがある人も多いですよね。それに応じた難しい仕事をしているのだとは思いますが、単純な業務が続きやすい側面もあるようです。確かに、ビジネスの規模も大きいですから、担当がコロコロ変わったら先方としても困りますよね。プロジェクトにしても、一つひとつのプロジェクトが大きく、長期にわたる印象です。以下、コメントです。

受渡業務をしているときは自分の停滞感を感じることが多く、あまり好きじゃなかったですね。簡潔に言えば輸出入の実務作業です。具体的には、現地サプライヤーへの発注や現地物流会社、船会社、通関業者、倉庫業者などと連絡を取り合い、スケジュールを管理し、お互いの業者の橋渡し的な役割を担う業務です。

この業務では輸出入に関わる『モノ』の流れを把握することができるので、商社を長年支えてきたビジネスの要です。ただ、この業務をしているとすぐ気付くのですが、業務がどこまでも単純です(笑)。最初に覚えることはそこそこの量があるのだが、一度覚えてしまえばあとはそれを使って単純作業を行うだけという印象です。

もちろん新入社員の間は仕方ないと思っていました。でも実は、新規の投資や新規事業に対して積極的ではない部署に配属された場合、何年経ってもこの受渡業務を行う可能性もあるんです。部署によっては、課長以外の殆どの社員がこの受渡業務に近しい業務をこなすことに日々忙殺されているなんていう噂も聞いたことがあります。

業務は細かく切り取ってしまうと、単純作業に感じることもありますよね。この期間でおそらく退職してしまう方がいるようです。今の若手が中長期のキャリアを考えられなくなってきているということもあるかもしれません。

 

キープレイヤーズ 高野からのコメント

今回、社員の方からコメントをいただき、伊藤忠商事で働くことについて掲載させていただきました。総合商社は就社には本当に良いところだと思っていまして、会社、仕事、人どれも良いようには感じています。一方で転職という観点で言うと、商社の人が欲しいとはあまり最近は言われないため、転職していく人生を考えている方は少し考えてみるといいのかもしれません。

どんなに優れた会社でも自分のなりたい自分像にあっているかどうかが大切だと思います。合う合わないはありますし、どんな有名な会社でもやめていく人も多くいます。長年経営者や個人の相談を受けておりますので、もし力になれることがあればお気軽にお問い合わせください。

 

 

 

高野 秀敏

キープレイヤーズ 代表取締役

99年に株式会社インテリジェンスへ入社。2005年に株式会社キープレイヤーズを設立。3000名以上の経営者の相談と、10000名以上の個人のキャリアカウンセリングを行う。また、55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。

 

 

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