東北地方で活躍するスタートアップまとめ

求人紹介

最近、地元である東北にもっと貢献していきたいという考えが強くなり、ピッチコンテストなど東北での様々なイベントに参加させていただいています。

日本は課題先進国と呼ばれることがしばしばありますが、その日本の中でも東北地方は早くから課題に向き合う課題先進地域と呼ぶことができます。生まれたときから大学を卒業するまで、人生の半分程度を過ごした地だからこそ貢献したいという想いに加えて、東北という地域からビジネスが立ち上がり発展していくことの持つ大きな価値を考えて、さらに貢献していきたいという考えは強くなっています。

ということで、今回は東北のスタートアップについて書いていきたいと思います。

 

震災後の東北ではベンチャー企業が数多く立ち上がっていた

2011年3月に東日本大震災が発生したことは記憶に新しいですね。8年経った今でも、”東北”というと東日本大震災のことが想起されるほど、日本において非常に大きな出来事だったと思います。

あれだけ大きな災害でしたので、復旧に大きな時間を要し、まだまだ復興の過程にあることは間違いありません。ただ、そんな中でも、東北を盛り上げるために多くの起業家が立ち上がったことも事実です。FinTech企業・求人まとめでも触れさせていただきましたが、今、資金調達の一つの手法として話題を集めているクラウドファンディングも、この時期に初めてサービスが提供され、東北の復興の支えとなりました。

実は、震災のあと、宮城県では起業家率が沖縄県に次いで第2位を記録したこともありました。そうした中で、今も活躍するベンチャー企業がいくつかありますので、紹介させていただきます。

 

東北で活躍するベンチャーまとめ

MAKOTO

ベンチャー・スタートアップ支援をしている組織を最初に紹介するものか少し迷ったのですが、東北発ベンチャーの活性化において非常に大きな役割を果たしたことは間違いなく、まさにベンチャーを体現する組織であることから紹介させていただきます。

MAKOTOは東北地方のベンチャー・中小企業を支援し「志」の求心力をベースとした事業創造を行っていく起業家支援企業です。事業は4つ、投資事業、地方創生事業、大学連携事業、起業家エコシステム構築事業をしています。

代表の竹井さんは、何度かイベントで一緒に登壇させていただく機会があったのですが、東北の復興に誰よりも熱い想いを持つ、素晴らしい方です。竹井さんの熱い想いに惹かれて、東北を盛り上げるための取り組みに参加された方は非常に多いのではないかと思います。

 

チェンジ・ザ・ワールド

太陽光発電所を最小単位1ワット(約200円)からスマホで分譲販売できるサービス「CHANGE(チェンジ)」を提供し、伸びている企業です。簡単に太陽光発電所のオーナーになることができます。チェンジ・ザ・ワールドの場合は、耕作が放棄された農地などを活用してソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)を行なっています。後継がおらず耕作放棄されてしまう土地を有効活用することは、今後の地方経済においては重要な役割を果たすと考えられます。

代表取締役 池田友喜さんは、サービスを展開するだけでなく、地域のスタートアップコミュニティに対しても貢献度が高い、いわゆる社会企業家だと言えると思います。「日本西海岸計画」という一般社団法人で、山形に「LIGHT HOUSE」というインキュベーション施設を建設するという実績も残されています。

 

ZIG

ZIGはVtuberのファンコミュニティ「MeChu」というサービスを開始し、これが当たり始めています。Vtuberについては、まとめさせていただきましたが、地域を問わず注目されている分野ですね。ガッシュというVtuberが人気を博しており、18万人を超えるファンがいるようです。

CEOの小泉拓学さんは震災の翌年に自ら創業した企業が倒産する経験をしており、2度目のチャレンジということです。MAKOTOの再チャレンジファンドや国光さん、複数のVCが入って成長している企業です。

 

GRA

「ミガキイチゴ」というとわかる人もたくさんいるのではないかと思います。食べる宝石とも言われており、非常に大きなイチゴ一つひとつを宝石のように専用のクッションに乗せた状態で出荷されます。甘みが強く、非常に美味しいイチゴです。私は伊勢丹では買ったことがないのですが、伊勢丹やオンラインストアで購入できますので、ぜひ一度召し上がってみてください。

代表取締役CEOの岩佐大輝さんは、GRAを起業される前はITベンチャーを経営されていた方です。現在は、インドにもGRAの海外法人を設立するなど、活躍の場を広げている、注目の経営者です。

 

Healthee One

「Healthee One クラウド」というクラウド電子カルテサービスを提供しています。Healthee Oneの特徴は、いきなり切り替えられる訳でないので、「Healthee One スキャン」という紙のカルテをスキャンして電子化するサービスを合わせて提供していることです。さらに、病院の決済は現金のみのところが多いな、と思っていたのですが、「Healthee One コレクト」という決済サービスも提供しているそうです。

地方では、医師不足がすでに顕在化しており、一部の病院に多くの患者が集まるような状況になりつつあります。そうなると、診療以外の雑務が増え、診療に集中できない環境が生まれかねません。そうした課題を解決している企業だと言えます。クラウド電子カルテサービスは全国的に注目されてきていますが、こうした問題に取り組んでいくベンチャー企業が地方から生まれることは非常によいことだと思っています。

 

さらなる東北発ベンチャー企業の発展を願って

以上、東北発ベンチャー企業の紹介でした。MAKOTOの竹井さんにもご協力いただきました、ありがとうございました。

まだまだ私が追い切れていない企業さんがあるかもしれないので、まだまだこんな企業があるよ!という情報を提供してくださる方がいらっしゃれば、ぜひご連絡くださいませ。

執筆者:高野 秀敏

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、5社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。149社上場支援実績あり。55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。
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