官僚・国家公務員から転職?あまり知られていない民間企業での活躍

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こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートをしているキープレイヤーズの高野です。

官僚をはじめとした国家公務員の方は、難関な試験を突破した上に、ハードワーカーであり早朝から深夜まで働いている方が多いと感じます。あの働き方に対して高い給与とは言えないと思います。

個人的には日本のブレーンが官僚になるわけですので、霞ヶ関こそ、働き方改革というのか、なんと言いますかより効率的で日本の優秀な方々が是非とも官僚になりたい!というようにもう少しだけ作れたりしないのかなとも思います。

とはいえ、全ての人が転職を考える時代になりましたので、今回は官僚の方の転職を考えたいと思います。


官僚・国家公務員の方が企業から評価されていると思うポイント

1.ジアタマが良い

あれだけの難関を突破されてきている方々なので、ジアタマや思考力があると考えられています。自ら調べて、ドキュメントを正確に記述できます。

基本的に学習能力が高いので、やったことがないことでもなんとかする人が多いです。経営者が東大出身ですと官僚の友達も多いですが、それ以外ですと官僚の友達というは普通民間企業側ですとあまりいません。

したがってなんとなくのイメージで捉えている人も多いです。

ちなみにこれは官僚の方に共有しておきたいことなのですが、「公務員」に対してなんとなくのイメージしか持てていない社長や一般の方も多いです。

官僚の友達は基本的に官僚の人が沢山いると思うのですが、普通は官僚の友達が結構いますという人はいません。したがって、誤解されていることもよくあります。

ベンチャー、スタートアップ界隈だとその生態はあまり知られていないです。

 

2.ハードワーカーである

国会ですとか政治家の方との関係もあるのだと思いますが、早朝から働いている方も多く、加えて深夜まで働いている方も多い印象です。近年この辺りの働き方は以前よりも変わったとも聞いてはいます。

ただ、ここは本当に謎なところなのですが、民間企業はかなり今働き方改革になっていると思うのですが、官僚の方は原則ハードワーカーです。部署などにもよりますが、自分が聞いている限りですとその辺のベンチャー企業の社員の人よりは相当な時間働いています。

ちなみに経営者からいうと働く耐性がある人の方が望ましいと心の奥では思っていますので、楽な方からハードな方に行ったらもたないですが、時間的にハードなところからきてくれるとなんというかありがたいケースが多いです。

過去何度も「ベンチャーって聞いてましたが、時間的には前より楽ですね」と言われます。また官僚時代に無駄だと感じていたプロセスなどが吹っ飛ばせるようです。

 

3.チームプレーできる

頭のいいひとにありがちな傲慢さや、持論を展開しすぎていうことを聞かない、勝手にやりすぎるというようなことが少ないです。やはり組織の中で働いているので調整しながら物事を進めることができます。

ちなみにベンチャーですと、自分でなんでもやっていいみたいな感じで勘違いされている方がいるのですがやはり組織ですので組織のルールに従う必要があります。

またはルール化していくフェーズの会社も多いです。ルールが少ないのがベンチャーですが、勝っている会社には必ず適切なルールがあるのも事実です。

このようなルールが足りない会社が多かったので、識学が伸びたということもあるかもしれません。

 

官僚・国家公務員の転職先・所属先で多いところは?

1.コンサルティングファーム、シンクタンク

ジアタマがよく、ドキュメントのスキルも高いので、コンサルティングファームから評価が高いです。戦略系ファームもシンクタンクも評価しています。

またこれは、実際にクライアントの一部が行政関係であることもあるからかと思います。クライアントのことを熟知しています。そうでなかったとしてもジアタマがよく、ハードワークも問題ないので適応しやすいと思います。

 

2.大手一流企業

事務次官クラスまでなった方は、日本を代表する超大手企業の役員を兼任するというキャリアになると思います。村木厚子さん、齋木昭隆さん、立岡恒良さんなどがいらっしゃいます。

村木さんは伊藤忠商事取締役、住友化学取締役、SOMPOホールディングス監査役を、齋木さんは三菱商事取締役、プリンスホテル顧問、伊藤園顧問を、立岡さんは旭化成取締役、ニトリホールディングス取締役、日本生命特別顧問を、それぞれ務められています。

事務次官以外でも、エイベックスグループの取締役を務める岸博幸さん(元秘書官)、NECの執行役員副社長の石黒憲彦さん(元審議官)などが大手一流企業の要職を務めていらっしゃいます。

 

3.ベンチャー、スタートアップ

本当に立ち上げの時は求められず、ある程度の規模感になってきたベンチャーやスタートアップに一人必要になるということが多いです。法律面が大事になることが多かったり、国が向かっていく方向に対して事業をするのがパブリックカンパニーとしては大事なことが多く、国動きがわかっていないとともすると国と反対のことをしていることもあります。

当然それは上場企業としてはあるべき姿ではないので、日本国が向かっていく理想に対して、民間企業としてできることをやっていくという繋ぎや橋渡し的な意味合いで、会社を大きくするプロセスで必要になります。

最近伸びたスタートアップではメルカリで政策企画をしている吉川徳明さんがいらっしゃいますね。新卒で銀行に入行し、そこから官僚になり、IT企業に転職されており、異色のキャリアとも言えるかもしれません。

また、間接的にですが、官僚としての仕事が民間企業での仕事に結びつくケースもあるようです。DeNAに転職した岡村信悟さんがいい例でしょう。このように、今までやってきたことを応用する柔軟性はさすがですね。

デジタルハーツホールディングスの畑田 康二郎さんは経産省出身、メドレーの篠崎智洋さんも総務省出身で、民間で活躍されている方も多数いらっしゃいます

 

4.起業

あまりイメージがないかもしれませんが、元国家公務員で活躍されている起業家の方もいらっしゃいます。ウェルスナビの柴山和久さんは、財務省→MBA留学→マッキンゼーと経験された上で、ウェルスナビを立ち上げました。

スペースリーの森田博和さんも経済産業省のご出身です。MaaS(Mobility as a Service)分野の事業を手掛けるrimOnO(リモノ)の伊藤慎介さんも元官僚の起業家の1人です。経済産業省から企業や監査法人の顧問を経て、起業されました。

 

霞ヶ関を飛び出して活躍されている方は多い

今回、官僚の方が企業から高い評価を受けている点、転職先を挙げさせていただきましたが、これもほんの一部だと思います。民間で活躍されている方も多数おります。

民間企業については、多くの知見を得てきたつもりですので、もし民間企業についても知った上で、今後のキャリアを考えていきたいという官僚の方がいらっしゃれば、ご相談くださいませ!

また友人が、民間から官僚になったり、出向したりもしています。今後そのような人材交流や流動化がもう少しだけ進んでも良いのかなと感じております。

執筆者:高野 秀敏

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、5社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。149社上場支援実績あり。55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。
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