24歳の転職は遅い?|メリット・デメリットや転職体験談など紹介

執筆者:高野秀敏
株式会社キープレイヤーズ/代表取締役
東北大→インテリジェンス出身。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、7社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。165社上場支援実績あり。バングラデシュで不動産会社、商業銀行の設立からの株主、渋谷のバーのオーナーなど。

新卒入社後、24歳のタイミングで「別の仕事の方が向いているかもしれない」「他の職場で働いてみたい」と考える人は数多く存在します。

入社して数年経つと、ある程度の実務経験があることから日々の業務に追われるようになり、新卒の頃のようなモチベーションを保つことが難しくなります。そこで、他の会社や異業種に興味が湧き、転職したいと考える人も増えるでしょう。

一方で、「入社後数年以内に辞めてしまうと、今後のキャリアステップに悪影響があるのでは?」と不安を感じる人もいるのではないでしょうか。

24歳でも転職は十分可能ですが、事前準備をしっかり行う必要があります

この記事では、24歳で転職するメリットデメリットや転職する人の割合、実際の事例、学歴別・男女別・回数別のポイントを紹介します。求められるスキルやおすすめの業界・職種も解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

24歳の転職事情

はじめに、24歳で転職を考える人たちを取り巻く事情について確認しておきましょう。

24歳で転職する人の割合

24歳で転職する人の数のデータはありませんが、24歳までに転職する人の数は総務省の労働力調査で判明しています。

この調査によると、24歳までに転職する人の数は、2020年時点で約50万人です。新型コロナウイルスの影響のためか2020年以降は減少していますが、コロナ以前は増加傾向にあり、2019年時点では約70万人でした。転職する人は年々増加していることから、24歳での転職は決して珍しいことではありません

また、入社3年目まではいわゆる第二新卒に該当することから、若手人材として積極的に採用したいと考える企業は多く存在します。

以前よりも転職がメジャーになりつつある昨今、企業側としても、人件費を抑えられるなどのメリットがある若手人材の需要は特に上がっています。

一方で、実際の転職活動でどのようなステップを踏めば良いのかわからない人も多いでしょう。転職業界最大手のリクルートエージェントは、あらゆる求人を網羅しているので、初めて転職する人にもおすすめです。

24歳の転職理由

2021年7月~2022年6月の1年間に転職したビジネスパーソンを対象にした調査によると、20代の転職理由の1位は「給与が低い・昇給が見込めない」、2位は「肉体的または、精神的につらい」、3位は「会社の評価方法に不満があった」でした。

給与や労働環境への不満をきっかけに、転職を考える人が多いことがわかります。

24歳の転職市場における評価

24歳は、高卒なら社会人7年目、短大・専門卒なら4、5年目、大卒なら社会人3年目のいずれかに該当する人が多いでしょう。
それぞれ期待されるポイントや求められる条件は異なりますが、24歳は、転職市場では引く手数多です。

高卒の場合、7年分の経験値があるため、これまでの実績がアピール要素になります。同業界へ転職する場合は、スキルや知識が求められる中途採用でキャリアアップを図ることも可能でしょう。

短大・専門卒の場合も4、5年の実績があるため、これまでのスキルや経験が評価されやすいです。こちらも高卒同様、より待遇の良い企業へ転職できる可能性も十分にあります。

大卒3年目の場合は比較的早期の退職にあたるため、退職理由を明確に準備する必要があります。ただし、早期退職とはいえ、3年目まで勤めた実績があるので、さほど心配する必要はないでしょう。

24歳は、転職市場では「若い人材」として扱われます。知識や経験が重要視される場合もありますが、これからの成長を見込んでポテンシャル採用されるケースが多いです。

そのため、現職の同業界だけでなく、未経験の業種に転職するチャンスもあります。できるだけ広い視野で転職活動を行なうと良いでしょう。

24歳の転職は遅いのか?

24歳だと、周囲にすでに転職を経験している人もいるかもしれません。転職タイミングとして、遅いのでしょうか?

24歳は転職チャンスの年齢

24歳での転職は、決して遅くはありません。むしろ、求人数も豊富で、転職チャンスの年齢です。

まだ若手でありながらも社会人としてのマナーや常識を身につけている24歳は、育成にかかるコストや時間を削減しつつ、将来性を望める人材で、企業の需要ともマッチしやすいでしょう。

24歳の転職は第二新卒扱い

24歳で転職する際は、第二新卒として扱われることが多いでしょう。

第二新卒とは、大学卒業後3年以内の人を指す言葉です。24歳は学部卒の3年目もしくは大学院卒の1年目が多いため、第二新卒の定義に当てはまります。

近年、第二新卒を積極的に採用する企業が増えています。第二新卒は最低限のビジネスマナーを身につけている人が多く、採用企業は教育コストを抑えられるため、人気があるのです。

転職する際は、25歳までの人がライバルとなるでしょう。

24歳で転職すべきか迷ったら

24歳で転職すると、「すぐに仕事を辞めると思われるのでは……」と心配する人もいるかもしれません。しかし、心身に不調をきたすほど現在の職場や業務が合わない場合には、迷わず転職したほうがよいでしょう。

また、異業種に転職する場合にも、早めの転職がおすすめです。これから新たに経験やスキルを身につけていかなければならないため、20代後半になるにつれて不利になる傾向にあります。

24歳で転職すべきケース

24歳で転職すべきケースを紹介します。

「問題を解決するには環境を変えざるを得ない」ケース

1つ目は、「問題を解決するには環境を変えざるを得ない」場合です。

たとえば、パワハラやセクハラは自分ひとりの力ではどうにもできないことが多いです。まずは信頼のおける人事や相談窓口に相談するのが一番ですが、対応が間に合わないケースもあります。

自分の力ではどうしようもない問題でストレスを抱えている場合は、早急に転職を考えましょう。

頼る先がなくて不安な場合は、厚生労働省の運営する「あかるい職場応援団」が、職場に関する悩み・相談を受け付けているので相談してみるのも良いでしょう。

「興味や価値観に変化があり他の仕事がしたくなった」ケース

2つ目は、社会に出て実際に仕事をするなかで「興味や価値観に変化があり他の仕事がしたくなった」場合です。

新卒のときに企業研究や自己分析を重ねて入社しても、社会に出て仕事を経験するなかで、これまでの興味や価値観に変化が生まれるのは自然なことです。

興味を持った仕事やキャリアが現職では叶えられない場合、転職を検討すると良いでしょう。

人事や相談窓口に相談しても良いですが、社内における相談に留まってしまう可能性が高いので、会社に頼るだけでなく、個人でも行動を起こす方が良いでしょう。

上記の2つに当てはまらない場合

上記の2つに当てはまらない場合は、転職しないという選択肢もあります。今の環境でもう少し頑張ってみるのもひとつです。ただ、現状に流されているだけでは良い方向に向かわないので、自ら何らかの行動を起こしてみることをおすすめします。

本格的に選考を受けなくても、まずは自分の市場価値を知ることや、他の企業へ目を向けてみることから始めてみるのもよいでしょう。

今の仕事に向いていないと思っていたとしても、あなたを求める企業は想像以上に存在します。たとえば、スカウトサービスに登録すれば企業側からスカウトを受けられるので、転職への意欲も上がるでしょう。

24歳未経験者におすすめの業界

24歳が未経験から転職する場合におすすめの業界を紹介します。

IT業界

IT業界は、転職しやすく将来性もあるおすすめの業界です。

市場規模の拡大にともない人手不足となっているため、業界での経験がなくても、ポテンシャルを見て採用してもらえる可能性が高いでしょう。

また、入社後は教育コストがかかるため、同じ未経験であれば若手の方が採用されやすい業界でもあります。

今後の成長が見込まれ将来性も期待できるため、新しい業界に身を置いて長く活躍したい24歳におすすめです。

医療・福祉業界

医療・福祉業界も慢性的な人手不足のため、未経験でも転職しやすいです。

社会になくてはならない業界であり、高齢化が進んでさらに需要が高まるため、未経験歓迎の求人が数多く存在します。

資格が必要な場合もありますが、専門知識や資格がなくても働くことができる職種も多数あります。特に人を助ける仕事がしたい人は、選択肢のひとつとして考えてみると良いでしょう。

専門商社

専門商社も未経験からの転職におすすめです。

商社には大きく総合商社と専門商社の2つがありますが、専門商社は事業領域が比較的狭くなっています。専門知識は入社してから身につけることができるため、未経験でも採用してもらいやすいです。

営業職の求人が多いので、他業界で営業経験がある人は特に挑戦しやすいでしょう。

海外営業に携わることができる企業もあるため、グローバルに活躍したい人やスキルアップを目指したい人にもおすすめです。

24歳未経験者におすすめの職種

24歳が未経験から転職する場合におすすめの業界を紹介します。

営業職

営業職は、専門知識よりもコミュニケーション能力や忍耐力が重視されることが多く、未経験でも挑戦しやすい職種です。

提案力や販売戦略を考えるスキルなども必要ですが、24歳であれば入社後にスキルを身につけて成長できると期待され、ポテンシャルを見て採用してもらえる可能性が大いにあります。

営業職には、法人営業や個人営業、新規開拓営業やルート営業など、対象顧客や営業手法によってさまざまな種類があるため、自身にあった部門を選ぶと良いでしょう。

接客・販売職

接客・販売職は、専門的なスキルが比較的不要でマニュアルも整っているため、未経験の人でも転職しやすいでしょう。

また飲食店や小売店の接客・販売職は人手不足が続いているため、求人も多数存在します。

コミュニケーション能力の高さに自信がある人や、人と関わることが好きな人には特におすすめです。

ITエンジニア

未経験者におすすめの業界でも記載したように、IT業界は人手不足となっており、エンジニアも不足しています。

専門知識が必要でハードルが高いように感じるかもしれませんが、入社後の教育サポートが手厚く、未経験者でも挑戦できる企業が多数あります。

24歳だとポテンシャルを見てもらえる可能性が高いので、これからITの専門的なスキルを身につけたい人は挑戦してみると良いでしょう。

24歳転職におすすめの転職サービス

自分ひとりで転職活動する場合、なにかと不安がついて回るものです。そこでおすすめしたいのが、スカウトサービスと転職エージェントへの相談です。

転職サイト

転職サイトは、中途採用の求人を見られるサイトです。

転職の場合も、新卒の就職活動と同様に、企業の求人に対して応募することになります。しかし、新卒のときとは異なり、同じ企業でも様々な条件で求人が出されています。

まずは、どのような求人が転職市場にあるのか知るためにも登録してみましょう。

転職サイトには総合系のサイトと専門系のサイトがあるので、それぞれ最低1つずつ登録してみることをおすすめします。

スカウトサービス

スカウトサービスは、登録しておくだけで企業からのスカウトを受けられるサービスです。

転職活動を進めたいと思ってもなかなか進められない場合は、ある程度受動的でも情報を得ることが重要になります。

スカウトサービスは、自分に興味を持った企業から連絡がもらえるので、こちらからアクションを起こす暇がなくても転職活動を進めることができます

自分の市場価値を知るきっかけにもなるので、スカウトサービスにも登録しておくといいでしょう。

転職エージェント

転職エージェントは、求人紹介や面接対策を行ってくれる転職サポートサービスです。

24歳だと、初めての転職で流れがわからないケースも多いでしょう。転職エージェントでは、一人ひとりに担当者をつけて、転職をバックアップしてくれます

他にも、転職エージェントを利用するメリットとして、実力をある程度評価したうえで、企業に紹介してくれる点があります。

面談を通して一人ひとりの希望や性格に合った企業を紹介してくれるので、内定をもらえる可能性も上がりやすいです。

24歳で転職するメリット

最初に24歳で転職するメリットを紹介します。

第二新卒として転職活動ができる

近年、新卒よりも第二新卒の採用に力を入れる企業が増えてきています。現在の転職市場において、第二新卒として活動できる点は大きなメリットです。

社会人経験も評価に含めてもらいやすい

同じ若手でも、社会人経験を有する点において、新卒よりも有利です。

社会人としてのスキルと伸びしろの両方を備えていることは、企業にとって大きな魅力となります。

ポテンシャルを見てもらえる

24歳の段階では、ポテンシャルを見て採用してもらえます。

24歳で専門的な知識を十分につけて、結果も出すことができるかというと、必ずしもそうではありません。実績があるに越したことはありませんが、企業はそれほど期待していないでしょう。

そこで評価材料になるのが、ポテンシャルです。ポテンシャルで採用してもらえる可能性が高いため、現職で他社でも通用する実績を積むことができたという実感がない人も、再チャレンジできる可能性があります。

未経験職種にも挑戦できる

24歳は未経験の職種にも挑戦できる年齢です。

「未経験の人を採用するなら若手の方がいい」と考える企業が多いので、社会人経験が長くなるほど未経験の職種に転職しづらくなります。

また、長年務めているとスキルが身き給与が上がっていくため、自分としても年収が下がってしまう未経験の職種へ転職しづらくなるでしょう。

24歳は前述の通りポテンシャル評価なので、異なる職種にも十分にチャレンジできます。

異業種への方向転換が許される

異職種だけでなく、異業種への方向転換も許されます

業界の専門知識は長く務めるほど身につくため、業種選びにおいて経験年数は重要です。24歳の段階では、社会人経験が3年以内のことがほとんどなので、転職先でこれから専門知識を身につければ良いと評価してもらえます。

年齢を重ね年収が上がるにつれて即戦力が求められるようになり、異業種への転職難易度は上がりますが、24歳であれば比較的低いコストで採用できるので異業種の企業からも受け入れてもらいやすいです。

再度転職することも可能

24歳は「再度転職することも可能」であるため、思い切ったチャレンジができます。

もし24歳で転職に失敗してしまっても、転職が珍しいものではなくなった現在では、いくらでも再転職できるチャンスがあります。

そのため、前職とは全く異なるジャンルのキャリアへ方向転換することも可能です。もちろん、転職を繰り返せば繰り返すほどに転職の難易度は上がりますが、働く中で徐々に価値観は変わるものです。

特に若いうちは、チャレンジしたい気持ちや熱意を評価してくれる企業も多いでしょう。

合わない環境に身を置き続けなくてすむ

何より、「自分に合わない環境に身を置き続けなくてすむ」ことは長期的なキャリアを考えたときにメリットとなります。

プライベートと仕事を割り切って考えることもできますが、自分に合わない仕事や環境に身を置き続けるのは大変です。

また、収入のためとはいえ、やりたくない仕事を続けるのは精神衛生上も良くないでしょう。自分が興味を持てる仕事や強みを活かせる仕事の方が、雇い主である企業としてもメリットになるはずです。

自分に合わない環境に身を置き続けなくてすむのは、24歳で転職するメリットのひとつです。

24歳で転職するデメリット

24歳で転職するデメリットを紹介します。

即戦力として見てもらうのは難しい

1つ目のデメリットは、「即戦力として見てもらうのは難しい」ことです。

24歳で転職する場合、社会人としてのビジネスマナーは身についているものの、経験値や知識レベルは不足していると判断されてしまうケースが多いです。

即戦力であるかどうかや、経験値を重視する企業の採用では厳しい場合があります。しかし、24歳であればまだポテンシャルで評価してもらえる年齢です。育成に力を入れている企業や、これからの可能性で採用してくれる企業に応募してみると良いでしょう。

転職先でもすぐに辞めることを懸念される

3つ目のデメリットは、「転職先でもすぐに辞めるのではないかと懸念される」ことです。

ポテンシャルが評価されやすい一方で、24歳は比較的早期の退職にあたることも理解しておきましょう。転職経験のある人は、離職リスクが高いと思われてしまう場合があります。面接の際は、なぜ転職したいのか、転職で何を叶えたいのかを面接官にはっきり伝えることで納得してもらえるようにしておきましょう。

24歳転職の成功事例

24歳男性の転職成功事例をご紹介します。

24歳男性の転職成功事例

新卒でメーカー営業として数年間活躍するも、有形商材だけでなく無形商材やサービスに興味が湧いたことから転職活動を開始。

志望転職先は他業界ではあるものの、営業経験があったため比較的苦戦することなく就職先が決まった。新しい分野に挑戦してみたいというポジティブな理由だったので、前職の上司や同僚も応援してくれた。また、前職の実績が想像以上に評価され、転職で年収をアップさせることができた。

24歳転職の失敗事例

一方で、24歳で転職して失敗してしまったと振り返る人もいます。

自分のやりたいことと仕事内容のミスマッチから転職したものの、転職先でも別の不満が生まれてしまった。前の企業で数年間我慢すれば希望の部署へ行けたかもしれないと今更後悔している。
地方エリアへ望まない転勤が決まったタイミングで転職を決意。急を要する転職活動だったため、目先の内定に飛びついてしまった。もう少し余裕を持って選択できればここまで給与が下がることもなかったかもしれない。
とにかく採用されたい一心で前職での実績を高めに伝えてしまった。無事採用されたものの、転職先での周りからの期待が辛い。アピールのために少し誇張しただけのつもりが、入社後ここまで自分を追い込んでしまうとは思わなかった。

転職する際は、転職先の企業を魅力的に感じていても、実際に入社してみると想定外の問題が出てくる場合があります。

また、立つ鳥跡を濁さずという言葉がありますが、前職の退職手続きはできるだけスムーズに進めるよう注意しましょう。

特に同業他社へ転職する場合は今後も関係を切ることができないため、どのような事情があるにせよ、良好な関係を保っておくに越したことはありません。

24歳での転職で問われる能力・スキル

24歳の転職で問われる能力・スキルについて紹介します。

社会人としての一般常識

24歳の場合、社会人としての一般常識は必要最低限求められるスキルです。

比較的若手であるとはいえ新卒入社から数年間の経験があるので、一般的なビジネスマナーや社会人としての立ち振る舞いは求められていると考えた方が良いでしょう。

24歳を中途で採用する企業側としては、新卒採用よりも教育コストを抑えることができるメリットがあります。

裏を返すと、社会人としての一般常識の習得は最低限期待されていると考えた方が良いです。

具体的には、以下のようなビジネスマナーは、最低限身につけておきたいものです。

ビジネスにおける基本的なマナー
  • 積極的なあいさつ
  • ホウレンソウができる
  • 名刺交換
  • 敬語の使い分け

仕事や学びを吸収しようとする姿勢

24歳の転職では社会人としての一般常識が求められますが、基本的にはポテンシャルが評価されて採用されるケースがほとんどです。

そこで問われるのが仕事や学びを吸収しようとする積極的な姿勢です。どんなに育成する側が手間をかけても、自ら吸収しようとする姿勢がなければ、これからの成長が見込めないと判断されてしまうでしょう。

たとえスキルや専門知識があったとしても、それはあくまで前職をベースにした実績です。環境が変われば、求められるスキルや知識も必然的に変化します。

1からのスタートであることを再認識し、自ら積極的に吸収しようとする姿勢を持ちましょう。

24歳の転職に活かせる資格

とっておくべき資格について知りたい人も多いと思いますが、「その資格がなければできない業務がある資格」以外は、基本的に有利になることはありません。

【有利になる資格の例】

  • 公認会計士
  • 一級建築士

多くの資格は、知識を証明するものであり、実務ができることの証明にはなりません。実務を身につけるには、これから学ぶ場合とほぼ同じくらいの時間がかかります。

ただ単に資格をもっていれば有利になるということはありません。

24歳転職に成功できる人の特徴

24歳転職に成功できる人の特徴を紹介します。

丁寧に自己分析をしている

1つ目のポイントは、「丁寧に自己分析をしている」ことです。

転職活動では、新卒採用のときよりも自己分析が軽視されてしまいがちですが、転職活動でも自己分析が欠かせません。むしろより実態に基づいた自己分析ができるため、深掘りすることで今後のキャリアをより詳細に見つめ直すことができるでしょう。

同様に、キャリアの棚卸しも重要です。

過去のキャリアを整理し、自分がどのような知識やスキルを習得しているのか、時系列でまとめておくとよいでしょう。職務経歴書や面接対策時にも役に立つはずです。

退職理由がはっきりしている

2つ目のポイントは、「退職理由がはっきりしている」ことです。

どうして現職を辞めるに至ったかという理由は、企業側としても気になるものです。

さまざまな理由から転職を考えるかと思いますが、たとえ環境が悪かったとしても、自分なりに最善を尽くす行動が取れたかどうかを見られるケースが多いです。現職の課題について、質問を深掘りされることもあるでしょう。

何でもかんでも会社や環境のせいにしてしまう人は、次の職場でも同様に離職してしまうのではないかと懸念されてしまいます。

まずは自分ができることを今の職場でやりきったのか、振り返ってみましょう。

そのうえでなぜ転職する必要があるのかを考えることで、本当の転職理由が明確になるはずです。

転職に対して前向きな姿勢を示している

3つ目のポイントは、「転職に対して前向きな姿勢を示している」ことです。

転職する場合、現職では叶わない課題や、何らかの不満があることは採用する企業側もわかっています。だからといって、ネガティブなことばかり発言してしまうとマイナスイメージを持たれてしまいます。

また、転職することで自分は何を期待しているのか、それが転職先で叶えられるのかどうかを明確にする必要があります。それがよりポジティブな理由であるほど、企業側もポテンシャルを評価してくれるでしょう。

企業分析をしっかり行っている

4つ目のポイントは「企業分析をしっかり行っている」ことです。

企業としてはなるべく長く働いてほしいと考えるため、できるだけ入社後のミスマッチを避けたいと考えています。

企業分析をしっかり行っているかどうかは、話すなかで自ずと面接官に伝わります。企業分析を行っていた方が、入社後に早期離職されるリスクを抑えることができます。

そのため、企業分析をしっかり行なった上で、志望企業が自分の長期的なキャリアプランにマッチしていて、長く活躍し続けたいと考えていることを伝えましょう。

また、転職のタイミングでキャリアプランを考え直すことは、自分の将来的な成功にも大きく関わります。

転職先で叶えたいことを明確にしている

5つ目のポイントは、「転職先で叶えたいことを明確にしている」ことです。

自己分析や企業分析により転職理由や志望動機を洗い出すことができたら、「次の会社に何を期待するのか」が自ずと見えてくるはずです。転職先で叶えたいことを明確にし、なぜ志望するかを伝えられるようにしましょう。

そのためには、企業分析だけでなく業界分析も重要です。

業界における、その会社ならではの強みを知ることで、「なぜこの会社に転職する必要があるのか」という理由を明確に伝えることができるようになります。

自分の強みが、その企業の課題や実現しようとしていることにマッチすると伝えることができれば、面接官が採用のイメージを持てるようになるでしょう。

24歳の転職に失敗する人の共通点

一方で、24歳で転職に失敗する人は以下のような行動を取ってしまっていることが多いです。

他人の意見やアドバイスを受け入れられない

1つ目の特徴は「他人の意見やアドバイスを受け入れられない」ことです。

転職先で失敗してしまうパターンとして、自分の意見や考え方に固執してしまうケースは多々あります。

仕事をこなす上で責任感は重要ですが、ときには同僚や先輩からのアドバイスを受け入れられる柔軟な姿勢も大切です。特に転職先では環境や仕事内容が大きく変わることがほとんどなので、他人の意見やアドバイスを受けてどんどん仕事を吸収しなければなりません。

自分のやり方や考え方だけに固執してしまうと、転職先でスムーズに仕事をこなせず、必要以上に負担を抱えてしまう可能性があります。まずは自分の行動を客観的に振り返り、他の人の意見にも耳を傾けるように意識しましょう。

しかし、考え方をいきなり変えるのはとても難しいことです。そのようなときは、転職エージェントを利用してみることをおすすめします。

転職のプロからの意見であれば、身近な人からの意見に従うよりも腑に落ちやすいでしょう。

早く辞めたいとの思いから転職活動に焦りが出てしまう

2つ目の特徴は、「早く辞めたいとの思いから転職活動に焦りが出てしまう」ことです。焦ってしまうと、転職活動はあまりうまくいきません。

余裕のなさは面接官にも伝わってしまいます。また、現職の不満ばかりに目を向けていると、これから就職する会社に対しても良くないところばかりに目がいってしまいます。

たとえネガティブな理由であったとしても、転職するからには自分に合った職場を選ぶことが一番です。納得のいく転職活動ができるよう、焦らずにしっかり考えて選択するようにしましょう。

内定が出ていないのに退職してしまう

3つ目の特徴は「内定が出ていないのに退職してしまう」ことです。

早く辞めたい気持ちばかりに目が向いてしまう場合と同様に、内定が出ていないのに退職してしまうと、「早く次の仕事を見つけなければならない」というプレッシャーが大きくなります。その焦りから、転職先を妥協して選んでしまう場合も少なくありません。

そのため、余程の事情がない限り現職を続けながら転職活動を進める方が良いでしょう。

また、先に退職して転職活動を行う場合、退職後のブランクがマイナスな印象を与えてしまうリスクもあります。離職期間が長ければ長いほど、面接官に与える印象が悪くなる可能性があるので注意しましょう。

すでに退職している場合は、前職からブランクがある明確に説明できるようにしましょう。

目先の待遇ばかりに目を向けてしまう

4つ目の特徴は、「目先の待遇ばかりに目を向けてしまう」ことです。

転職を考えるうえで雇用条件は必ず目を通すべき項目ですが、待遇ばかりに目を向けてしまうと、今後のキャリアプランや企業との相性など、他の重要事項を見落としてしまうことになりかねません。

転職する際は目先の待遇ばかりを重視するのではなく、あらゆる視点から自分にとって何がベストであるかを考えるようにしましょう。「転職することで何を叶えたいのか」を明確にすることが重要です。

企業や業界の分析ができていない

企業や業界のことを理解できていなければ、自分とマッチするかどうかの判断が難しいでしょう。

また、採用担当者からも、「本心から志望しているのだろうか」と懸念されてしまうかもしれません。

企業や業界の強みや特徴などは、しっかりと把握しておく必要があります

転職してもまたすぐに辞めてしまう

6つ目の特徴は、「転職してもまたすぐに辞めてしまう」ことです。

数回の転職であれば問題ありませんが、あまりにも転職回数が多いと「どこに就職しても同じ」「うちに入っても辞められてしまうだろう」とマイナスイメージを持たれてしまう可能性があります。

しかし、転職理由や目的が明確であれば、転職回数以外を見てくれる企業もあります。転職を繰り返している方は、以下の3点を考えてみましょう。

転職が続いている方が考えるべきポイント
  • なぜ何度も転職しているのか
  • なぜ過去転職したのか
  • 自分で改善できることはあったか
  • 次繰り返さないための対策を考えているか

24歳転職のポイント【最終学歴別】

最終学歴別の24歳転職のポイントを紹介します。

高卒・専門学校・短大卒

高卒の場合は社会人7年目、専門卒・短大卒の場合は社会人4、5年目のケースが多いのではないでしょうか。

社会人経験が2年以上になると、ある程度の実務経験がある前提で評価されます。異業種への転職でない限り、即戦力として期待されることも珍しくありません。

業務に必要な知識やスキルが身についているケースも多いので、上手くアピールできれば転職活動を有利に進められる可能性が高いです。

一方で、自己分析やキャリアの棚卸し経験がない人も多いのではないかと思います。その場合は、人材のプロである転職エージェントのサポートを受けてみることをおすすめします。

大学卒

大学卒の場合は、入社3年目の途中で退職するケースが多数を占めるでしょう。

早期退職に分類されるため、転職理由を明確に答えられるように準備しておきましょう。納得感のある退職理由を伝えることができれば、むしろ好印象な場合もあります。

第二新卒に特化した転職エージェントもあるので、専門の転職エージェントに相談してみるのも良いでしょう。

大学院卒

24歳で大学院卒の場合は、現職を1年未満で退職することになるでしょう。

不安に感じる人も多いかもしれませんが、企業によっては「前職に染まりきっていない」とポジティブに考えてくれるケースもあります

採用担当者を納得させられるだけの退職理由と志望動機があれば、それほど心配しなくても大丈夫です。

24歳転職のポイント【男女別】

男性

男性の場合、将来のためにキャリアアップや年収アップを目指す方も多いでしょう。

面接で評価されキャリアアップを狙うには、これまでの経験を転職先の企業でどのように活かすかアピールし、転職後に活躍する姿を想像してもらうことが重要です。

少しでも実績をアピールできるよう、今まで行った業務の成功したことと失敗したこと、その理由、得られたスキルなどを深掘りしておきましょう。

女性

女性で転職を考える場合、結婚や出産などのライフイベントとの両立に悩む人も多いと思います。

そのようなライフイベントを経て復帰できる制度や環境が整ってきていますが、企業側の本音としては、「長く働き続けてくれるだろうか」と心配に思う部分もあるかもしれません。

面接の際は、その企業での長期的なキャリアプランを明確に説明し、長く働き続けるイメージを抱いてもらうことが重要です。

また、せっかく転職したのに、ライフプランと折り合いがつかず再度転職しなければならないという状況に陥らないためにも、転職を考えている企業の産休・育休制度などの福利厚生についても調べておいた方がいいでしょう。

女性の転職に特化した転職サイトや転職エージェントを利用することもおすすめです。

24歳転職のポイント【回数別】

転職が初めての場合と、2回目、3回目と回数を重ねている場合のポイントを説明します。

初めての転職

初めての転職だとうまくいくか不安な人も多いでしょう。

しかし前述のとおり、最低限のビジネスマナーやポテンシャルのある若手を評価してくれる企業は数多くあるので心配いりません。

転職エージェントに登録すれば、転職の進め方も丁寧に教えてもらうことができます。

2回目、3回目の転職

過去に転職の経験がある場合、回数が多いことが不利になると考える人もいると思います。

短期間で転職を繰り返している場合、「すぐに辞めてしまうのではないか」と懸念する企業も少なくありません。

しかし、これまでの転職理由を整理し、可能な限りポジティブな理由として説明することができれば問題ないでしょう。

24歳転職を成功に導くコツ5選

24歳の転職を成功させるために欠かせない要素は、以下の5つです。

徹底した自己分析を行なう

的確な自己アピールのためには、徹底した自己分析が欠かせません

新卒時に行なったという人も、社会経験を通して考え方やスキルが変化しているはずですので、今一度しっかりと見直しておきましょう。

転職理由を明確にしておく

転職理由は、面接で必ず問われると考えておいたほうがよいでしょう。

どうして転職しようと思ったのか、ポジティブな言葉でしっかり答えられれば、転職成功への大きな足がかりとなります。

希望条件をわかりやすくまとめる

転職サイトや転職エージェントを利用するときには、まずは自分の希望条件を提示しなければなりません。

効率的に進めるために、条件に優先順位をつけ、わかりやすく整理しておくのがおすすめです。

転職先選びの軸を定める

転職活動を行なう際には、転職先選びの軸を定めておくことが重要です。

収入アップを狙うのか、ワークライフバランスを重視するのかなど、自分の希望と照らし合わせて考えておきましょう。

企業研究を行なう

転職先がどのようなところかわからなければ、自分がマッチするかどうかも判断できません

業務内容や経営方針、業務形態、働き方といった企業情報・求人情報からは、企業の考え方だけでなく、企業が求める人材までわかります。

24歳転職の注意点

24歳の転職で失敗しないためには、以下の3点を必ず守って転職活動をしてください。

転職しやすい時期を選ぶ

それぞれタイミングがあるかとは思いますが、一般的に人材の需要が高まりやすい時期が存在します

例えば、四半期決算の翌月は入社しやすい傾向にあります。特に、4月入社、10月入社、1月入社は退職者も増えるため、企業側も採用したいと考えていることが多いです。

転職のスケジュールは、逆算していくと、入社月の前月は引き継ぎ業務・有給消化となり、入社日の前々月下旬には退職交渉に入っておくのが無難でしょう。

選考期間は一般的に2週間程度かかるため、入社したい月の前々月の上旬には志望企業の選考を受け始める必要があります。

転職活動の準備も含めて、遅くても転職時期の2ヶ月前までを目安に行動を取るようにしましょう。

選考は同時並行で進める

中には「〇〇社に入りたいから転職したい、他は考えられない」という方もいるでしょう。

ただし、第一志望の企業が明確な場合も、このように1社のみにこだわって転職活動をすることはおすすめしません

最終的に転職できないことになっても良いというほどの決意であれば別ですが、このような場合、◯◯社を適切に評価できているケースが少ないです。SNSなどの一部の情報のみをみて、この会社なら上手くやれそう、などとなんとなくの印象で決めるのは危険です。

転職活動では企業説明会やインターンシップなどの機会が設けられないため、選考を受ける過程で企業のこと・実情への理解を深める必要があります。はじめから1社だけと決めてしまうと、比較評価する対象がなくなってしまいます。

内定が出たからといって必ず入社しなければならないというわけではないので、ひとまずは複数社に同時並行で応募してみることをおすすめします

相談するのは社外の人だけに留めておく

社内に仲のいい人がいると、転職の相談をしたくなってしまうかもしれません。しかし、本人に悪気がなくても結果的に社内全体に噂が広まってしまうケースは少なくありません。

不安なことも多いので、他人に話したくなってしまうのは仕方のないことです。誰かに相談したくなった場合は、社外の人に相談するようにしましょう。

たとえ信頼できると思っていても、社内の人に相談するのはNGです。転職活動をして内定が出たタイミングで初めて上司に報告するようにしましょう。

まとめ

ここまで、24歳で転職する人のメリット・デメリットから、学歴別・男女別・回数別のポイント、実際の事例まで紹介しました。

求められるスキルやおすすめの業界・職種も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

24歳は、社会人全体のなかでは若い人材なのでポテンシャルを評価してもらいやすく、異業種へのチャレンジも十分可能です。転職を考えている人は視野を広げて挑戦してみると良いでしょう。

いずれにせよ、企業が転職者に対して何を期待しているかを理解しておくことが大切です。もし、転職活動の進め方がわからない場合は、転職エージェントを頼って客観的なアドバイスを受けながら効率的に転職活動を進めてください。

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この記事を書いた人

株式会社キープレイヤーズ/代表取締役
東北大→インテリジェンス出身。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、7社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。165社上場支援実績あり。バングラデシュで不動産会社、商業銀行の設立からの株主、渋谷のバーのオーナーなど。

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