こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートをしているキープレイヤーズの高野です。
大手広告代理店は年収も高く、人気の業界です。特に電通や博報堂は、知らない人のいない大企業と言えるでしょう。
一方で、電通・博報堂・ADKをはじめとする大手広告代理店(本記事では、テレビなどマス媒体の買い付けまで行う総合広告会社を指します)に在籍している方から、ベンチャー・スタートアップへの転職のご相談をいただくことが、ここ数年さらに増えてきた印象です。
この記事では、大手広告代理店に在籍していてベンチャー企業への転職を考えている方に向けて、私が27年この仕事をしてきた経験から、転職先のパターン、年収の変化、活きるスキル・活きにくいスキル、そして実際に見てきた失敗パターンまで、率直にお伝えします。
- 2026年の広告代理店業界で起きていることと、転職相談が増えている背景
- 広告代理店からベンチャーへ転職したときの年収の変化(ポジション別の目安)
- 転職先の4パターン(比較表)と、活きるスキル・活きにくいスキル
- ネット系代理店出身者との違いの活かし方、広告代理店出身の起業家
- メリット・デメリット、向いている人・向いていない人
- 転職の進め方6ステップ、年代別アドバイス、失敗パターン、FAQ
結論:年収は一度下がる前提で、「事業側の成果」を語れる人が成功する
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 年収 | 取締役・CxOクラスでない限り、現金年収は一度下がる前提。ストックオプションと昇格スピードで中長期に取り返すイメージ |
| 主な転職先 | ①事業会社ベンチャーのマーケティング ②SaaSなどの営業・事業開発 ③新規事業・経営企画 ④独立系・ブティック系の代理店/クリエイティブ会社 |
| 評価される人 | 現職で明確な成果がある人(営業成績、受賞、MVP、大型コンペの勝ち取りなど) |
| 強み | 大きな予算を動かした経験、マス広告・統合キャンペーンの設計、社内外を巻き込む調整力、クライアントの経営層との対話 |
| 弱点になりやすい点 | 「自分で手を動かす」経験の少なさ、数字(CAC・LTV・ROAS)で語る習慣、外部パートナー前提の働き方 |
| 一番の注意点 | 過去の看板とプライドをいったんリセットできるか。「代理店側」から「事業側」へ立場が変わることを腹落ちさせる |
大企業からベンチャーへの転職全体の考え方は、ベンチャー転職 完全ガイドにまとめています。あわせてご覧ください。
2026年の広告代理店業界で起きていること
ご相談が増えている背景には、業界そのものの変化があります。数字で確認しておきましょう。
| トピック | 内容 |
|---|---|
| 電通グループの業績 | 2025年12月期は、海外子会社ののれん減損3,961億円を計上し過去最大の赤字。海外では約3,400人の人員削減を決定し、海外事業の売却も検討された |
| 国内事業 | 一方で国内は好調で、2025年12月期の国内売上総利益は4,955億円と5期連続で過去最高を更新 |
| ネット系代理店の再編 | セプテーニ・ホールディングスは2022年から電通グループの連結子会社。オプトの持株会社は2020年にデジタルホールディングスへ商号変更 |
| 平均年収(持株会社) | 博報堂DYホールディングス 1,091.5万円(2025年3月期 有価証券報告書)。電通グループ(持株会社単体)は1,500万円台。いずれも持株会社の数値で、事業会社の社員全体の実態とは一致しない点に注意 |
| 転職市場の想定年収 | 広告代理店の求人の想定平均年収は748.7万円、管理職は1,020.4万円(JACリクルートメント集計、2023年1月〜2025年4月) |
私が肌で感じているのは、「会社が危ないから辞める」というより、「広告という手段の外側で、事業そのものを動かしたい」という動機の方が増えていることです。クライアントの事業に深く入り込むほど、「自分が事業側の当事者だったら」と考えるようになるのは自然なことだと思います。
年収が下がることは大前提
これまでキープレイヤーズおよび前職のインテリジェンス(現パーソルキャリア)において、大企業出身者の転職支援を長くしてきました。大企業からベンチャーに転職する際に、多くの方が気にされるのは年収です。
最近はかなり少なくなってきましたが、ベンチャー企業の採用自体が少なかったころは、「同じくらいの年収でベンチャーに転職したい」「役員クラスで転職したい」というご相談がよくありました。
ベンチャー企業のフェーズにもよりますが、COOをはじめとする取締役クラスでない限りは、基本的には年収はダウンするものと思ってください。大企業ではないところにリスクを取りにいくわけですから、目先の年収は下がってしまうことがほとんどです。目安を整理すると次のとおりです(私が支援してきた範囲の肌感覚で、会社やフェーズで大きく変わります)。
| 転職時の年齢・役職 | 大手代理店での年収の目安 | ベンチャーでの提示の目安 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 20代後半(メンバー) | 600万〜900万円 | 500万〜750万円 | シリーズB以降なら大きく下がらないことも |
| 30代前半(リーダー) | 900万〜1,200万円 | 650万〜900万円 | マネージャー採用ならSO付与の対象になりやすい |
| 30代後半〜40代(部長級) | 1,200万〜1,600万円 | 900万〜1,300万円 | CMO・事業責任者なら同水準以上もあり得る |
| 取締役・CxO | — | 1,000万〜1,800万円+SO | 上場準備企業では現金を抑えてSOを厚くする設計が多い |
長期的に見ると、ご出世されて大企業にいるときよりも高い年収を得る方や、上場による株式・ストックオプションで資産形成に成功されている大企業出身者も数多くいらっしゃいます。何より、大企業ではなかなか得られない裁量を若くして得られることに満足されている方が多いのは事実です。
大企業に裁量がないわけではありません。重要な役職につけば動かすお金や規模は大きく、十分な裁量があります。ただ、そこに到達するまでに時間がかかる。ベンチャーに転職するメリットは、ご自身が「裁量がある」と感じられる仕事ができるタイミングが、若いうちに来ることです。
目先の給与とのトレードオフですので、ご自身が納得できる選択をしてください。年収の下がり方と取り返し方はスタートアップ転職で年収は下がるか、報酬パッケージ全体の考え方は年収・手取りガイドで詳しく解説しています。
現職での成果は非常に重要
転職相談に乗る際に、「大手広告代理店出身者でベンチャー企業に転職したい人のうち、市場価値が高いのはどういう方ですか?」という質問をよく受けます。
私の回答は「現職で活躍していること」です。同期よりも営業で秀でた成績を出した、カンヌライオンズなどの広告賞をとった、社内MVPになった、大型コンペを勝ち取った——何でもよいです。1つでも現職で成果を出している方とそうでない方では、その後の活躍度合いも変わってきます。
私自身がエンジェル投資を行う際も、会社員をされていた方には必ず現職もしくは過去の実績・経験を聞きます。会社員として成果を出してきた方は、起業でも成功する確度が高い。ベンチャーに転職する際にも同じことが当てはまります。ですから、まずは現職で目の前の仕事に全力投球をして、少しでも結果が出るように努めていただくとよいでしょう。
一方で、上司とのめぐり合わせが悪く、結果がまったく出なかった方もいらっしゃいます。かなり少なくなったとは思いますが、昔ながらの体育会気質の上司と合わないこともあるでしょう。そうした場合は、転職して心機一転することでキャリアが花開くこともあります。
ただし、「上司のせい」という他責思考が身についてしまっていると、ベンチャーではなかなか成功できません。ベンチャー企業で事業責任者として成功されている方は、当事者意識が強く、自責で物事を考えられています。ネガティブな感情からであっても、少しでも転職したいという思いが出てきたら、早めに転職エージェントに相談してみることをおすすめします。エージェントの選び方は転職エージェントの選び方 完全ガイドをご覧ください。
大手広告代理店出身者の転職先4パターン
大手広告代理店出身者の転職先は、大きく4つに分かれます。
| 転職先 | 主なポジション | 活きる経験 | 年収の傾向 | 難易度・注意点 |
|---|---|---|---|---|
| ①事業会社ベンチャーのマーケティング | マーケティングマネージャー、ブランドマネージャー、CMO候補 | 統合キャンペーン設計、マス広告、ブランディング、代理店のコントロール | 下がりやすいが、CMO候補なら維持も | デジタル運用・数字の説明力を求められる。BtoCのブランド投資フェーズの会社と相性がよい |
| ②SaaSなどの営業・事業開発 | エンタープライズ営業、アライアンス、BizDev | 大手クライアントとの関係構築、提案・コンペの経験 | インセンティブ込みで維持できることも | SaaSのKPI(ARR・解約率)への理解が必要。経験と関係ない職種でも、営業力は高く評価される |
| ③新規事業・経営企画 | 新規事業責任者、事業企画、社長室 | クライアントの事業課題への提案、企画力、巻き込み力 | 幅が大きい | PL責任を持った経験がないと書類で落ちやすい。まずは②や①から入る方が多い |
| ④独立系・ブティック系の代理店/クリエイティブ会社 | プランナー、クリエイティブディレクター、プロデューサー | 広告づくりそのもの | 成果次第で維持〜上昇 | 「広告が好き」という方の定番。業界の外に出る転職ではない |
電通、博報堂、ADKなどから、これらのいずれかに転職されています。広告が好きだからという理由で、より自分のチャレンジができるブティック系の会社へ移る方は昔からいらっしゃいます。一方で、SaaS系ベンチャーの事業立ち上げや営業職として転職される方も、この数年で明らかに増えました。
なお、戦略コンサルを経由して事業会社のCxOを狙うルートもあります。コンサル出身者の転職先の考え方はコンサルからの転職ガイドが参考になると思います。マーケティング職でのキャリアの伸ばし方はCMO転職完全ガイド、プロダクト寄りに行きたい方はPMM転職ガイドもご覧ください。
名前のある大企業で働いていると、転職先のベンチャーからの期待値も非常に高くなります。それでも、転職後も一生懸命努力されて成果を出されている方が多数いらっしゃいます。いずれのパターンであっても、過去のネームバリューやプライドをいったんリセットして、目の前のことに集中して成果を出したいと強く願っている方が、結果的に成功しています。
ベンチャーで活きるスキル・活きにくいスキル
| スキル・経験 | 評価 | ベンチャーでの使いどころ・補い方 |
|---|---|---|
| 大きな予算を動かした経験 | ◎ | テレビCMなどブランド投資を始めるフェーズで重宝される。投資対効果の説明もセットで |
| 統合キャンペーンの設計 | ◎ | PR・SNS・広告・イベントをまたいだ設計ができる人はベンチャーに少ない |
| 社内外を巻き込む調整力 | ◎ | 少人数の会社ほど、外部パートナーや他部署を動かす力が効く |
| クライアントの経営層との対話 | ○ | エンタープライズ営業や経営企画で活きる |
| 広告運用の細かい設定 | △ | 自分で手を動かす経験が少ない方は、入社前に一通り触っておくと安心 |
| 数字で語る習慣(CAC・LTV・ROAS) | △ | 事業側ではすべてを数字で説明する。面接でも必ず聞かれる |
| 「発注する側」の感覚 | ×になりやすい | ベンチャーでは自分が手を動かす場面が多い。外注前提の動き方は浮いてしまう |
ネット系代理店出身者との違いを活かす
大手広告代理店と比較されるのが、ネット系の代理店です。サイバーエージェントのインターネット広告事業、オプト(デジタルホールディングス傘下)、セプテーニ(2022年から電通グループの連結子会社)などが代表的です。電通や博報堂もグループ内にデジタル専業の会社を抱えているので、違いはイメージしやすいのではないでしょうか。
大手広告代理店出身者は、クライアントから任される予算が大きく、テレビCMをはじめとするマス広告の経験があります。ネット系にはないこうした経験を活かして差別化するとよいでしょう。特に、ネット広告だけで伸びてきたベンチャーが、次の成長のためにブランド投資を始めるタイミングでは、大手代理店出身者の経験がそのまま効きます。
逆に、細かい広告運用の設定などは、外部のネット系代理店を活用した方がよい場面も多いです。ベンチャー企業では広告運用を任されることもありますが、代理店出身の方は周りの人をうまく活用するのが得意だと思いますので、そうしたところで価値を出すとよいと考えています。業界全体の構造はアドテク・MarTech業界の転職ガイドも参考にしてください。
広告代理店出身の起業家
広告代理店出身者の起業についても触れておきます。経歴を公表している方のなかから、代表的な例を挙げます。
| 人物 | 出身 | 起業・現在 |
|---|---|---|
| 佐々木大輔さん | 博報堂(マーケティングプランナー) | 投資ファンド、ALBERT、Googleを経て2012年にfreeeを創業 |
| 須田将啓さん | 博報堂 | エニグモを共同創業し、ソーシャルショッピングサイト「BUYMA」を展開 |
| 三浦崇宏さん/福本龍馬さん | 博報堂/電通 | 2017年にThe Breakthrough Company GOを設立 |
| 高木新平さん | 博報堂 | 2014年にNEWPEACEを創業 |
| 中村洋基さん | 電通 | 2011年にクリエイティブラボ「PARTY」を設立 |
このほかにも、長年お付き合いのある広告代理店出身の起業家の方は多く、枚挙にいとまがありません。皆さんに共通しているのは、代理店で身につけた「人と情報を集めて、形にする力」を、自分の事業に向けていることです。電通・博報堂・ADKをはじめ、大手広告代理店出身者が経営する会社への転職もご紹介できますので、ご興味がある方はぜひご相談ください。
広告代理店からベンチャー転職するメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 事業の当事者として、意思決定に関われる | 現金年収が一度下がることが多い |
| 若いうちから裁量の大きい仕事ができる | 予算・人員が少なく、自分で手を動かす場面が増える |
| ストックオプションで資産形成のチャンスがある | 事業がうまくいかないリスク(倒産・事業縮小)がある |
| 成果が数字で見え、評価が早い | 研修・制度が整っておらず、自走が前提 |
| 将来の起業の準備になる | 大手の看板が使えず、ゼロから信頼を作る必要がある |
ストックオプションの基本と、オファー時に確認すべき点はストックオプション完全ガイドで解説しています。
向いている人・向いていない人
向いている人
- クライアントの事業に入り込むのが好きで、「自分ならこうする」と考えてきた人
- 大きな仕事を任された経験があり、そのなかで明確な成果を出している人
- 役職や看板より、仕事の中身と裁量を重視できる人
- 数字で説明すること、自分で手を動かすことを苦にしない人
- 将来、起業や経営に関わりたいと考えている人
向いていない人
- 現在の年収・待遇を絶対に下げたくない人
- 「発注して、管理する」働き方を続けたい人
- 大手の看板やクライアントの規模に、やりがいの多くを感じている人
- うまくいかない理由を、会社や上司に求めがちな人
ベンチャーで活躍しにくい人の特徴はベンチャーで活躍できない人の10の特徴にまとめています。耳が痛い内容もありますが、転職前に一度読んでおくとよいと思います。
広告代理店からベンチャーへ転職する6ステップ
- 転職の目的を言葉にする:「事業を自分で動かしたい」「将来起業したい」「マーケティングを事業側で極めたい」など。目的によって選ぶ会社が変わります。
- 実績を数字で棚卸しする:担当予算、売上・認知・獲得の変化、受賞歴、コンペの勝率など。「何をしたか」より「何が変わったか」で書き出します。
- 転職先のパターンを決める:上の4パターンのどれを軸にするかを決めます。迷う方は、まず①か②から入るのが現実的です。
- 事業側の言葉を身につける:CAC・LTV・ROAS・ARR・解約率など、志望先の事業で使う指標を理解しておきます。面接で「代理店の言葉」だけで話すと評価が下がります。
- 会社を見極める:フェーズ、資金調達の状況、経営陣の経歴、マーケティングへの投資意欲を確認します。見極め方はベンチャー企業の選び方・見極め方を参考にしてください。
- オファーを総額で比べる:現金年収だけでなく、ストックオプション、賞与・インセンティブ、昇格の見通しまで含めて判断します。
年代別のアドバイス
20代:ポテンシャルで動ける最後の期間を活かす
20代であれば、職種を変える転職もしやすい時期です。マーケティングに限らず、営業・事業開発・新規事業など、幅広い選択肢を検討できます。年収の下げ幅も比較的小さく済むことが多いです。
30代:「何の専門家か」を明確にする
30代では、マネージャー以上での採用が中心になります。「ブランド戦略の専門家」「大手クライアント営業の専門家」など、何で貢献できるかを明確にしましょう。30代で大手から移る方の考え方は30代で大手からベンチャーに転職する方法で詳しく解説しています。
40代:CMO・事業責任者として経営に入る
40代では、CMOや事業責任者など、経営に近いポジションでの採用が中心です。現場に入る覚悟と、経営陣と対等に議論できる視座の両方が求められます。CxOとしての転職はCXO転職ガイド、年代ごとの戦略は年齢別転職ガイドをご覧ください。
よくある失敗パターン5つ
- 「発注者」のまま動いてしまう:入社後も外部パートナーに任せて管理するだけになり、「手を動かさない人」と見られてしまう。
- 代理店のやり方を持ち込みすぎる:大きな予算、長い企画期間、分厚い資料。ベンチャーの予算とスピードに合わず、空回りしてしまう。
- 数字で説明できない:「認知が上がった」だけでは、経営陣は納得しません。投資対効果を説明できないと、マーケティング予算そのものが削られてしまうこともあります。
- 年収だけで会社を選ぶ:提示額の高さだけで決めて、事業や経営陣と合わずに短期離職してしまう。
- 期待値を調整しないまま入社する:「電通・博報堂出身だから、すぐに結果を出してくれる」という期待に応えられず、関係がこじれる。入社前に、最初の半年で何をするかをすり合わせておくことが大切です。
ベンチャー転職の失敗パターンと防ぎ方は、ベンチャー転職 失敗・後悔ガイドで詳しくまとめています。
ケーススタディ:営業職からSaaSの事業開発へ
私が支援してきた複数の方の例を組み合わせた、典型的なケースをご紹介します。
大手代理店で営業を8年経験した32歳の方。年収は約1,000万円でした。大手クライアントを担当し、統合キャンペーンのコンペで勝ち続けた実績がありました。一方で「広告の提案だけでは、クライアントの事業の本質に関われない」という悩みを抱えていました。
選んだのは、シリーズBのBtoB SaaS企業の事業開発ポジションです。提示年収は800万円で、ストックオプションの付与がありました。入社後の最初の半年は、大手企業とのアライアンスづくりで代理店時代の関係構築力が活き、2年目には事業開発の責任者に。「年収は一度下がったけれど、事業を自分で動かしている実感は比べものにならない」とおっしゃっていました。
将来起業を考えている方には、ベンチャー転職はおすすめ
将来起業をしたいという大手広告代理店の方にも、よくお会いします。もちろん今すぐやりたいことがあって起業したいという方には投資の相談にも乗りますし、今やりたいことはないけれど力をつけたい方には、ベンチャーを一度挟むことをおすすめしています。
私の投資先で恐縮ですが、クラウドワークスの創業者である吉田浩一郎さんは、ベンチャー企業で経験を積んでからクラウドワークスを創業し、見事上場されました。いきなり起業して成功する方ももちろんいらっしゃいますが、起業のためのベンチャー企業勤務は大きな財産になります。起業の具体的な準備は起業準備でやること全部にまとめています。
よくある質問
Q1. 広告代理店からベンチャーに転職すると、年収はどのくらい下がりますか?
役職やフェーズによりますが、メンバー〜リーダークラスでは1〜3割程度下がることが多いです。シリーズB以降の会社や、CMO・事業責任者のポジションでは、維持できることもあります。ストックオプションを含めた総額で考えることが大切です。
Q2. 広告代理店出身者に人気の転職先はどこですか?
事業会社のマーケティング、SaaSなどの営業・事業開発、新規事業、独立系の代理店・クリエイティブ会社の4つが中心です。最近は、SaaSの営業や事業開発に進む方が増えています。
Q3. マーケティング経験がなくても、事業会社のマーケターになれますか?
営業職の方でも、担当クライアントのマーケティング課題に深く関わってきた経験があれば、可能性はあります。ただし、デジタル広告やCRMの知識は求められるので、入社前に一通り学んでおくとよいでしょう。
Q4. 広告代理店の経験は、ベンチャーでどう評価されますか?
大きな予算を動かした経験、統合キャンペーンの設計、巻き込み力は高く評価されます。一方で、「自分で手を動かせるか」「数字で語れるか」は必ず確認されます。
Q5. 何歳までならベンチャーに転職できますか?
年齢制限はありません。20代は職種を変える転職、30代はマネージャー、40代はCMOや事業責任者が中心になります。年代によって求められる役割が変わると考えてください。
Q6. ベンチャーに合わなかったら、大手に戻れますか?
戻れる可能性はあります。ベンチャーで事業側の成果を出していれば、むしろ評価が上がることもあります。大手各社でも中途採用は増えています。ただし、短期間で辞めてしまうと評価は下がるので、入社前の見極めが重要です。
ベンチャー転職をしたい方へのアドバイス
広告代理店からベンチャー企業への転職について色々とお話ししましたが、電通や博報堂をはじめとする大手広告代理店にいらっしゃるだけで、ポテンシャルが高いことは間違いありません。
- 取締役・CxOクラスでない限り、現金年収は一度下がる前提で考える
- 市場価値を決めるのは「現職での成果」
- 転職先は、マーケティング・営業/事業開発・新規事業・独立系代理店の4パターン
- マス広告や大きな予算の経験は、ネット系出身者との差別化になる
- 「発注者」から「事業の当事者」へ。看板とプライドをいったんリセットする
- 将来起業したい方は、ベンチャーを一度挟むのもおすすめ
将来やりたいことがある方も、漠然とでも「こうなりたい」というイメージがある方も、高野までお気軽にご相談ください。アドバイスといっても、すでに優秀な方が多いと思いますので、キャリアや企業名の具体的なご提示をいたします。スタートアップ投資を数十社にしている関係で、ベンチャーの事情にも詳しいですので、個別の企業のご相談でも構いません。
キープレイヤーズでは、ベンチャー・スタートアップを中心に、21年の転職支援実績がございます。

