星野貴之氏(ユアマイスター代表)の創業ストーリーと強い組織づくりのポイント

         
       
       
     

こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートをしているキープレイヤーズの高野です。

キープレイヤーズでは、成長しているベンチャー企業の方にインタビューをさせていただいています。

今回は、ユアマイスターさんに取材をさせていただきました。ユアマイスターさんはサービス産業のプロフェッショナルとユーザーをマッチングするプラットフォーム「ユアマイスター」を提供しています。高い組織力で急成長を遂げている、注目の企業です。

代表取締役の星野貴之さんは、ユアマイスターを起業する前まで楽天のIRで経営幹部候補生として働いていた、敏腕の経営者です。

ユアマイスターの創業までの経歴・ストーリーや事業・組織の強み、今後の展望と採用のポイントについて、お伺いしてきました!(なお、今回の取材はZoomにて、遠隔で行いました。)

スタートアップに関わる方、興味のある方は必見の内容となっておりますので、ぜひご覧ください!

代表取締役 星野 貴之さんの経歴

1988年生まれ。慶應義塾大学卒業後、楽天株式会社に入社。楽天市場の営業を担当し、全国1位の売上を上げ、全社MVP、年間MVPに選出された。25歳で九州全域の副責任者に抜擢、26歳には社内の幹部育成プログラムの第1期生に選抜。その後、IR室へ異動、ECを中心とした決算や増資、投資家対応を担当した。そして2016年3月にMBAを取得後、2016年8月にユアマイスター株式会社を設立、代表取締役に就任。

ユアマイスター株式会社

サービス産業をIT化するプラットフォーム「ユアマイスター」を運営する企業。自分に合ったプロフェッショナルと出会うことのできるサービス産業のIT化プラットフォームを軸にして、見積アプリやWebメディアなど、多角的に展開しています。

ユアマイスター創業までの経緯

高い壁にぶつかり続けた学生時代。社会人としての成功を志すきっかけに

高野:まず、学生の頃のお話から伺えますか?

星野:はい。小学校は公立校で、中学校に入学する際に受験をして、埼玉大学附属中学校に入学、高校で慶應に入りました。

高野:まさにエリートコースですよね。

星野:そんなことないです…。自分で言うのもなんですが、小学校ではダントツで頭がよかったのですが、中学校では80人中40位くらい、高校では750人中700位くらいと、どんどん順位が下がっていきました。

高校では、隣の席の友だちが慶應の医学部を出て医者になっているなど、天才があまりに多かったので、自分が特別勉強ができたという感覚はないですし、それで勝負はできないと悟りました。

高野:星野さんでも慶應だと下だと感じてしまうんですね…。でも、大学でも体育会のテニス部とスポーツもできて、お顔もイケメンなので正直モテたんじゃないですか?

星野:そんなことないです(笑)。

大学生のときに渋谷でバイトをしていたのですが、当時「天地人」という大河ドラマに出ていた妻夫木聡さん、北村一輝さん、パパイヤ鈴木さんがいらっしゃったんです。そのイケメンぶりを見て、自分はやっぱり凡人だと感じました。

テニスもかなり練習しましたが、早稲田に勝てませんでした。

ただ、テニスの経験は社会人になるときに自分を奮い立たせてくれたものでもあります。大学のトッププレイヤーになると、幼稚園からやっている選手が多くいました。それに対して、「自分は高校から。勝てなくても仕方ない。」と言い訳している自分に気付いたんです。

でも、社会人はスタートが一緒。もう言い訳もできないですし、ここだけは負けられないという気持ちで社会人になりました。

より早い成長を求め楽天に入社。経営幹部候補生としてIRまで抜擢

高野:新卒で選んだのは楽天株式会社でしたね?

星野:はい。ただ実は、一度楽天の選考に落ちているんです。

就職活動1回目の選考が第一志望の楽天で。緊張していたことや就職活動の勝手が分かっていなかったこともあり、一次選考で落ちてしまいました。

でも、それから就職活動をしていく中で、日本のリーディングカンパニーと呼ばれる企業からも内定をもらって就活を終了しようと考えていた大学4年の6月ころに、楽天からもう一度選考しますと連絡をいただいたんです。

どうやら三木谷さんから直々に、「慶應の体育会を採用しよう」という通達があったそうで、そこから選考に進み、内定をいただいたので入社を決めました。

高野:そうだったんですね。なぜ楽天に入りたいと考えていたのですか?

星野:当時、政治家の道を考えていて、3年間集中して働いたら仕事をやめようと考えていたました。その中で、楽天では「1年で3年分成長できる」と言われました。合計9年分成長できるじゃんと考えていましたね。

大学ではテニス部のキャプテンだったのですが、トップの力量以上に組織は大きくならないということも分かっていたので、早く自分の力を伸ばしたいという気持ちが強かったですね。

高野:なるほど。当時の楽天ではベンチャー企業ですよね?

星野:今はそんなことないと思いますが、1年間で同じ部署の営業配属の新卒は75%がやめていましたね。馴れ合いになるからと、新卒はチャットツールすら渡してもらえませんでした。

そのときはさすがに、「チャットを使っても使わなくても、辞める人はやめている。辞める人が組織に合っていないだけで、チャットを使うこと自体には問題ないはずです。」ということを意見しました。

今思えば生意気な口を効いたと思いますが、正しいことを言えば認めてくれる文化はありましたね。1年目はなかなか結果を出すことができなかったのですが、2,3年目で売上1位、全社MVP、年間MVPなどと結果を残すことができました。

高野:そういったご活躍が認められ、幹部候補生としてIRに異動されたんですね。

ユアマイスターの強み

補い合うことがユアマイスターの前提。高い組織力で課題に挑む

高野:当時の楽天IRは名だたるメンバーが揃っていたと思いますが、このときの経験がユアマイスターの経営に活きていると感じることはありますか?

星野:かなり多くありますね。ここで得た知見だけでなく、実はユアマイスターの経営幹部は楽天出身のメンバーが多いので、一緒にやりやすい感覚があります。

高野:はじめての起業はチーム作りに苦戦することも多いと思うのですが、最初にチームを作るときはどう考えましたか?

星野:実は楽天時代、マネジメントがうまくいかないままIRに異動になり、その後マネジメントを克服しないまま、起業することになったんです。実は、自分に近い人しかマネジメントできなかったんですね。

でも、起業して仲間を集めていく上では、マネジメント・育成に長けている人が必要不可欠だと考えました。そのときに真っ先に浮かんだのが、当時上司だった高山です。活躍できていない人を活躍できるように育てるのが圧倒的に得意でした。

このように、「補い合うこと」が創業メンバーを集めるときから前提にありましたね。

高野:そのようにして組織づくりをしていったのですね。

星野:今となっては、チームワーク力が一番の競争優位性になっていると思います。実際、これまでに事業のピボットをしたり、方向転換をしたりしたこともあるのですが、伝えればきちんと柔軟に対応してくれる組織状態になっています。

これは、コーポレートカルチャーに共感してくれる人をきちんと採用できていることと、若手が仕事が面白いと感じて育つ環境が作れているからだと思います。

実際、入社してくれる社員のほとんどが修理やハウスクリーニング事業の経験はありません。

ネット上での売買のあり方が変化する中で生まれる、新しい需要に注目

事業については、どのように考えていったのでしょうか。

星野:現在、ユアマイスターは物を修理する、クリーニングするなどの技術を持った職人さんと、物を直したりきれいにしたりしたいお客様をマッチングするプラットフォームを提供しています。ここに行き着くまでの流れを説明しますね。

2000年代になって、ネット上で物を売買するECやオークションの時代が訪れ、今となってはメルカリで個人が売り買いするのが当たり前の時代になってきました。

私が起業した2016年当時はメルカリが流行って、物を買う→使う→売るという流れができ始めた頃でした。その中で、買った商品をきれいにしたい、売る前に修理をしたい、という需要が生まれると考えました。

長く愛用されるくらい大事なものでも、使い込まれると商品としての価値が下がってしまうことが多いですよね。でも私は、この大事なものが価値になるようにしたいと考えたのが、今のクリーニング・修理したい人と職人さんをつなぐプラットフォーム事業を始めたきっかけです。

高野:なるほど。

ユアマイスターの採用

「SAKURA START」で4月から同期としてチャレンジする仲間を募集中!

高野:最後に採用のお話を伺えたらと思います。現在、ユアマイスターでは新しい採用の取り組みをされていますよね?ぜひご紹介いただければと思います。

星野:はい。現在、「SAKURA START」という採用企画をしています。4月から中途採用で同期入社する社員を募集する、というものです。

昨年の7月に「START SEVEN」という7月に同期入社する社員を7名採用するという社員の声から生まれた企画の第二弾です。

START SEVENとして入社した社員は各チームで早期から活躍してくれているので、この採用企画の第二弾を始めました。

これまで毎月継続的に採用してきましたが、切磋琢磨しながら成長していける同期がいることは、仕事を楽しむことの一つの大事な要素だよね、という話になったんですね。

そこで、足並みを揃えて入社してもらうことで、新しい同期としてお互いを高めてほしいというのが狙いです。

企業としてはフェーズが変わって、創業からいるメンバーだけでなく、新しく加わった仲間の成長を応援する中で、組織環境も整っていくという風に考えています。

基本的には、自分たちよりも優秀な人を採用していきたいですし、そういう方にどんどん突き上げてもらいたいです。会社全体にもそのメッセージを発するための取り組みでもあります。

高野:そういうことですね。
採用を強化している職種は何になりますか?

星野:会社としては第二創業期にはいり、今後5年で年間売上100億を目指しています。

この目標を達成するためには、プロダクト開発が重要です。理由としては、プラットフォームとしてマッチング(事業者と消費者を繋ぐ)以外での価値を事業者側に提供することが鍵だと考えているからです。

目指しているのは事業者側の事業のインフラになること。日々の業務に欠かせない存在になることがプロダクト開発において重要です。

そのために、プロダクト開発に関わるメンバーやそれを加速させるための基を支えるバックオフィスのメンバーなど、全ポジションで募集を強化しています。

高野:ユアマイスターで活躍するために必要なのはどのような能力でしょうか?

星野:私は、信じる力が強い人が最終的には勝つと思っています。

自分たちの掲げている未来が正しいかどうかは、実現するまで分かりません。その中で自分たちの未来を信じられる力・マインドは、成果を残せるかどうかを大きく分かつものとなります。

スキルはなくてもセットしていけますが、このマインドは簡単に後から身につけられるものではないので、重要視しているポイントですね。

お互いに選び合い、コミットし合う関係性を重視

高野:なるほど。
その他に採用にあたって重視しているポイントのようなものはありますか?

星野:お互いに選び合う関係というのは大切にしていますね。言葉を選ばずに言うと、採用というのはお願いして入社してもらうことではないと思っています。

一緒に働きたいという私たちの思いと、この会社で働きたいという求職者の方のバランスが大事ですね。私たちが一緒に働きたいと感じた人が入社してくれるのであれば、その人が結果を出すための環境づくりにコミットします

でも、あくまで働く環境を決めるのはその人自身にも責任があります。この責任を本来は負えない企業が負うとバランスが崩れてしまって上手くいかず、お互いに不幸になってしまいます。これだけは避けたい。

これらの理由から、いわゆる口説くことは無理にせず、相互に選び合う関係を重要視しています。

実際に、自走責任をもって行動してくれる社員が多いと感じています。実は、サービス名を「あなたのマイスター」から「YOURMYSTAR(ユアマイスター)」にしたのも社員主導で行ったことですね。

高野:ブランド名の統一は社長さんが旗を振ることが多いですが、社員さんが主導していたんですね。

星野:全体像から決めてくれて、私のところに来たのは最終確認だけですね。オペレーションまで固めてくれていたので、GOを出してからもスムーズに動いてくれました。

コロナ禍でも、早期からリモートにしようと動いてくれて、早い段階でシステム移行することができました。

各々がやるべきことも明確になっていたので、リモートになってからも、「やることを家でやろうね、場所が変わるだけ。」という感覚でした。もちろん、それぞれで抱えている不安や懸念もあると思うので、それはリモートに移行する前に直接コミュニケーションをとって向き合いました。インセンティブ設計を短期的に変えるなど、柔軟に動いてみています。

でも、本音はみんな「早く会社に行きたい」みたいですね(笑)。最初の2日くらいは在宅でいいという意見もありましたが、なんだかんだみんなで会社に出てやりたいという人が集まっています。

これからは、働いている仲間だけでなくユーザーや出店してくれてる人も、ユアマイスターがあることでチャレンジできる機会をもっと増やしていきたいと考えています。ぜひ新たなチャレンジをしたいという方はご連絡ください!

高野:本日はありがとうございました!

取材あとがき

星野さん、改めてありがとうございました!「事業はピボットしないで突き進んだ!」という社長さんも多いですが、「ラーメン屋でもITサービス屋でも、このチームで成功するんだ」という言葉がすごく印象に残っています。

私自身、エンジェル投資をさせていただく際に、もちろん市場の規模や成長性、可能性といったところは見ているのですが、それだけでは判断できないものがあります。市場は変わりゆくものでもあるためです。

その点、ピボットしてでも絶対にこのチームで成功したいという星野さんの熱い気持ちには、惹かれるものがありました。実際に、ユアマイスターさんは本当に組織力の高い企業として成長しています。

キープレイヤーズではユアマイスターさんへの転職を支援させていただいた経験もあり、入社した方からの評判もいい会社です。興味のある方はぜひご連絡ください!

キープレイヤーズでは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートを実施しています。

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楽天出身の社長・経営者まとめ【人材輩出企業】

執筆者:高野 秀敏

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、5社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。149社上場支援実績あり。55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。
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