こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートをしているキープレイヤーズの高野です。
最近、コンサルティングファームで働いている方からのご相談が増えています。自分はスタートアップ、ベンチャー企業の社長を多く知っています。投資先だけでも55社以上あり、4社上場経験あり、ベンチャーキャピタルのLPもしているので、そういう噂を聞きつけてご連絡いただくことも増えました。
また、業態次第ではありますが、最近はAvailable(案件がない、稼働可能な状態)となっている社員を多く抱えるファームもあるようです。若手第二新卒より即戦力採用になっていますね。いろいろな事業を見る経験を早く積みたいと考えてコンサルに入ったのに実際はそんなことはなかったと転職を考える第二新卒・若手の方も増えてきています。
一方で、コンサルティングファームの人を採用したいという企業は数多くあります。スタートアップ・ベンチャーでは、ロジカルシンキングに強く、ハードワーカーで、コミュニケーション力も高いコンサル業界出身者の方をかなり求めています。
実際には私も相当な数のコンサルの方にお会いしてきましたが、スタートアップに向く人、向かない人。そしてシードでは厳しいが、レイター以降に向いていそうなどタイプがわかってきました。
この記事では、主に年収を切り口に、コンサルタントの方がキャリアアップしていくための道筋について紹介していきます。
なお、キープレイヤーズではコンサルタントの方を対象とした無料年収査定サービスを行っております。今の自分の経験やスキル、年収が市場でどのように評価されるか知りたい方は、お気軽にお問い合わせくださいませ。
また実際にスタートアップ、ベンチャーに転職したい。または起業したい。でもアイディアがないという方も探しています。アイディア自体は、私もVCもすでに持っていますので。
目次
コンサルタントを取り巻く採用企業の環境
若手はポテンシャル、ベテランは事業企画での採用ニーズあり
新卒の就職活動でもコンサルティングファームは人気ですよね。多くの学生が志望するため、選考が厳しく、入社できるのはポテンシャルの高い一部の人という印象がありますよね。
そのため、中途採用でもコンサルティングファームの人は基礎能力が高いと考えられることが多いです。
若手の方、第二新卒の方も、「あのコンサルティングファーム出身なら一度話してみたい」「ぜひカジュアル面接したい」という企業の方が多いですね。どこのポジションでというよりは、社長質的になんでもみたいなケースが多いです。逆に投資銀行の方と違ってCFO候補として採用されるということではないので、案外ポジションがなかったということもあります。
また、コンサルティングファームで活躍している方は、原則優秀な方なので、事業責任者候補として採用したいというニーズがあります。中には、非公開ではありますが、COOとして参画してほしい、というケースもありますね。ただこれは採用する側もされる側もリスクがあります。
特に事業会社経験がないコンサル出身者の方はCOOとしてオファーがあっても採用については見合わせたり、ポジションについてディスカッションを重ねたほうが良いです。実務経験がない方がCOOをいきなりやって機能すること、結果を出せることがほぼなかったです。
論理的思考力があるコンサルタントはスタートアップ・ベンチャーでも積極採用中
スタートアップ・ベンチャーでもコンサルタントを採用したいというニーズは常にあります。
具体的には、自走・改善できるインサイドセールス組織を構築したい、アップセル・クロスセルを狙えるカスタマーサクセスチームを立ち上げたい、といった需要が近年では増えていますね。
いわゆる地頭があり、論理的思考力・提案力の高いコンサルタントを募集しているという企業は多く存在します。コンサル出身者がCSを経験しているわけではないですが、素養的に立ち上げができるであろうという仮説での採用で、そこで結果を出した後、取締役になったという方ももちろんいます。
また、近年はコンサルティング出身者が立ち上げたSaaS企業も目立つようになりました。企業活動の効率化をするためのツール開発・提供はコンサルティング会社での経験が活かしやすい部分もあるのかもしれません。これらの企業でも同様にコンサル経験者を採用したいというニーズがあります。
さらに上流になると、事業計画、エクイティストーリーの構築、VCへのプレゼンテーション、投資の交渉といった資金調達の場面でもコンサルティングファーム出身者が重宝されます。ただし、この中では、エクイティストーリーの構築やVCへのプレゼンについては、投資銀行出身者の方が長けていると感じる場合もあります。(もちろん人によります)
オペレーション構築ができるコンサル出身者が入社後活躍の後に、COOや事業責任者ポジションにつくと、ビジネスをさらにスケールしていける期待が持てますよね。
このように、現在注目されているベンチャー・スタートアップでコンサルタントを募集しているケースは多くあります。
コンサルタントが年収を上げるためのキャリアステップ
コンサルタントが年収を上げていく方向性としては、大きく2つあるように感じています。
1つは、コンサルタントして結果を残し、マネジメント側に進むキャリア
もう1つは、コンサルタントとしての経験を事業会社で活かすキャリアです。
領域にもよりますが、コンサルタントがスペシャリストとしてキャリアを積む道もあります。ただ、スペシャリストとして年収を上げていくためには、個人としての「発信力」を付けていく必要があり、汎用性が低いので、ここでは割愛させていただきます。
「発信力」を高めたい、そのためにできることを始めてみたい、という方は応援できればと思いますので、LINEからご相談くださいませ。
コンサルタントとして結果を残し、マネジメントに進んで年収アップ
今の会社でマネジメントに進める見込みが高い場合は、今の環境でぜひ頑張っていただきたいです。コンサルティング業界は優秀な方が多く、マネジメントになれるかどうかは、環境の要因も多いです。
現在のA.T.カーニーの代表を務められている関灘さんは、新人の頃から「彼は絶対に出世する」と言われていたそうです。結果、最年少で社長になられています。かなり具体的ではありますが、もし社長になりたいという目標を持っていても、これだけの方が近い年齢でいたら、目標達成できる可能性は低いですよね。
環境を変えても、そういった内部事情は転職前に見えないことが多いので、思ったようにマネジメントにキャリアアップできるとは限らないのです。そのため、現在の会社でマネジメントに進める見込みがある場合は、安易に転職しないほうがいい場合が多いです。
一方で、今の環境だとマネジメントに進むのが難しそうだと感じた場合は、領域特化のコンサルティング企業に転職するのがおすすめです。
現在でいえば、DXやサブスクリプションビジネスの企画・コンサルなどは、プレイヤーがまだ少ないので、「組織構築をしたい」という段階の企業が多いです。まだ組織が成熟しきっていないということは、この組織構築ができればマネジメントになれるチャンスもあるということです。
転職の際によく陥りがちな勘違いとしては、自分の専門領域に詳しい人と働こうとすることです。スキルを身に着けたいという段階では誤りではないのですが、キャリアアップ・年収アップの観点からは誤りとなります。
自分が詳しい領域であれば、「自分でやるか、ポテンシャルから育成しよう」となるので、転職でキャリアアップ・年収アップを望むのが難しくなるんですね。具体的には、ITコンサルタントの経験がある方は、ITに強くないコンサルティングファームのIT部門立ち上げなどに関われば、キャリアアップ・年収アップできる可能性が高まるわけです。
事業会社でコンサルタントの経験を生かして年収アップ
先ほどは、コンサルティング会社がコンサル部隊を立ち上げたい場合を紹介しましたが、事業会社でも同様に営業部隊を立ち上げたいケースでコンサルタントの需要があります。
特に、SaaS時代に生まれたカスタマーサクセスは、コンサル出身者が活躍している職種の1つです。従来のカスタマーサポート、相談受付であれば、コンサルタントはあまり必要とされていませんでした。
しかし、カスタマーサクセスは顧客の成功に導くための提案やクロスセル・アップセルの提案など、積極的に売上を作りに行くことが肝となっています。そこで、論理的思考力の高さやコンサルでオペレーション構築をした経験のあるコンサルタントが必要とされています。
インサイドセールスも近年多くの企業が組織・体制づくりに力を注いでいます。フィールドセールスとの分業による効率化で、元々注目が高まっていました。現在のウィズコロナ時代では、訪問営業が減っていることもあり、電話で契約を獲得したり、顧客リレーションを構築したりすることの重要性が増しています。
さらには、上場を目指すような企業になると、事業拡大の計画やさらに大きな市場への進出など、東証や監査法人、投資家を納得させるエクイティストーリーが必要になります。こういった事業計画の策定、実行はコンサルタントの本分でもありますので、非公開ではありますが、常時といっていいほど採用ニーズがあります。
このように、コンサルタントは事業会社でコンサルタントの経験を活かしてキャリアアップ・年収アップできる可能性があります。
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これまで、多くのコンサルタントの方にキャリアのご相談をいただいてきました。その経験を活かして、コンサルタントの方のキャリアの棚卸しやキャリアプランの策定、企業選び・転職の支援をできればと思っております。ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。
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