社内価値と市場価値は違う
近年の転職者には、高年収を求めることが減ってきたという印象があります。
この時代、年収が下がる転職を受け入れる人も多いのですが、それでも”年収” が転職の最大関心事項で、あるというのは以前と変わりません。ただ、今もらっている年収について掘り下げて考えてみたほうがいいと思える人が多いのも事実です。というのも、今の年収があなたの市場価値かというと、それは別だからです。
「年収は下がってもいい」とはいうけれど…
今の年収は700万円だが、次の会社で勤務時聞が短くなるなら600万円くらいでもいい、という人がいます。とはいえ、その人のスキルが別の会社でもそのまま使えるとは限りません。実際の市場価値は350万円、 400万円 くらいと考えられる場合も多々あります。
さらに、環境や上司が変われば自分はもっとできる、と思っている人も多くいます。だからといって、転職して自分で適切だと思える評価をしてくれるかどうかなどわかりません。
それらをつきつめたいのなら、一度人材エージェン卜の門を叩いてみるのもいいでしょう。専門家の視点で、市場価値を適切に評価してくれると思います。
市場価値と社内価値を見分ける視点
実際に人事の視点から、ある営業職の方の市場価値と社内価値を見てみましょう。
▽営業職
年収600万円
年間販売高2億円、組利8000万円、取引先数15社
▽人事の視点(疑問)
・もともとあった、優良かつ安定的な取引先を引き継いだだけでは?
・自社の商材がすでにマーケットで不可欠な地位を築いているからでは?
・法人の新規開拓営業実績がある
・市場に競合が多い
・営業組織のマネジメント実績がある
上記のような場合に実績を残しているなら、他のどんな形態の営業でも、ある程度の実績を期待できる、と考えられます。一方で、安定的な取引先を引き継いだような場合は、なかなか高評価には結びつつかないのが現状です。
人脈をアピールする!!
営業職なら人脈がモノをいうのは当然のこと。それに加えてエンジ二アや事務職でも、人脈は非常に重要です。ここでいう人脈とは、現職の会祉の肩書きを外してもつきあえるくらいの人のこと。エンジニアなら、ソーシャルプログラミンクのコミッター経験があったり、勉強会を主宰していたりという人は、自分のスキルに加えてブレーンもたくさんいることが推測でき、高評価につながります。
法務で国際法務の部署にいながらその経験がない人でも、自分の名前で国際法務を扱う法律事務所にすぐ話を通せるような人なら、未経験のデメリットをカバーできる可能性はあるで しょう。