志望動機は、今の会社を辞めたい理由ではなく入りたい理由を話す

 

転職には人それぞれ、理由があります。新しい環境で挑戦したい、新しい能力を見つけたい、憧れの人と働きたいなど多岐に渡ります。そして、ポジティブな転職とネガティブな転職理由があるのも事実です。

私自身ポジティブな転職を応援し、皆さんの可能性を広げる仕事がしたいと日々考えています。


残念ながら、今の職場に見切りをつけて、新しい職場に行きたいと思いはじめる方もいらっしゃいます。

「石の上にも3年」はもう古い!自分の意志でキャリアを築こうで紹介させて頂いたとおり、自分の意志での見切りも大切です。

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「石の上にも3年」はもう古い!自分の意志でキャリアを築こう

その時に、気をつけて頂きたいのが、転職面接での志望動機です。ネガティブな転職の場合、志望動機で今の会社を辞めたい理由を話しがちです。

しかし、志望動機は、今の会社を辞めたい理由を話すのではなく、入りたい理由を話しましょう。

 

ネガティブな志望動機は気が付かぬうちに辞めたい理由になっている

Mさんは、直属の上司とウマがあわず、転職を考え始めました。

実際、いきなり残業を言いつけられたり、必要とは思えない書類の作成をさせられたり、あまり評判のよくない上司でした。一度、納得できずに、反論したところ、それ以来、Mさんに対する風当たりが強くなりました。

しかも、その上司は将来の社長と言われる取締役に目をかけられていて、社内では主流派です。このままでは査定もいいとは思えず、昇進も昇給も期待できないと感じたMさんは、転職活動をスタートしました。

ところが、最初の面接でことごとく落ちてしまいます。志望動機を尋ねられ、今の上司の理不尽さを訴えてしまったからです。最終面接にも進めず、すっかり意気消沈したLさんはやる気を失ってしまい会社でもミスを連発。別のセクションに左遷されてしまいました。

 

ポジティブな志望動機は自分のアピールに繋がる

Nさんは業界2位の会社から、業界3位の企業へ転職しました。このままではジリ貧だと危機感を覚えたためです。

前の会社も居心地はよかったのですが、圏内中心の事業展開で保守的な体質でした。Nさんが、最初は小規模でも海外へ進出すべきだと提案しても受け入れられず、上司が握りつぶしてしまいます。

次第に限界を感じるよNさんは、歴史も浅く積極的な営業方針をとっているその会社のほうが自分にあっているのではないかと考えたからです。


同じ業界ですから、業界事情にも精通していますし、会社の方針の違いもよく理解しています。

その中で、自分のやりたいことをアピールしたNさんは、企業側にとって魅力的な人材でした。収入面では若干ダウンしましたが、新規事業部のスタッフとして、今まではより権限のあるポジションにつき、やりがいを感じています。

採用側は、会祉を辞めたい理由を聞きたいのではなく、「なぜウチの会社に来たいのか」を知りたいわけですから、面接を受ける前にしっかり整理しておく必要があります。志望動機をきちんと説明するには、次の3つをしっかり伝えなければなりません。

・仕事内容の魅力
・企業の持っている魅力
・業界の魅力

 

 

面接の最後、本当に何も質問がないのか!?

面接官とのやりとりを増やすためには、自分から積極的にしかけていくことも大切です。


面接が終盤になり、ひととおりのヒアリングが終わると、先方から「最後になにか質問は?」と聞かれることがあるでしょう。


そこで、「いえ、特にありません」と言ってしまうようでは、たいてい採用になりません。企業は受け身な人、消極的な人を求めていないからです。

では、どういう質問をすれば、よい印象を与えることができるでしょうか。

たとえば、「御社で活躍している人はどういう方ですか?」と聞くのは悪くないです。先方から返答があったら、「なるほど。私はこういう点が強みですので、御社で活躍できるかもしれませんね」と答える。あるいは「私とぴったり同じです」とニコッと笑う。最後におもしろい人だ、愛嬌があるヤツだという印象を与えることは、次につながります。

また、2次面接以降であれば、前の面接をふまえた質問をするのも有効です。

「前回の面接で、御社ではAであるとおっしゃっていた。それに対して私自身はBという意見を持っていますが、それについてはどうお考えですか?」と投げかけてみるのです。前田の面接官から会社の意見はAであると聞いて、自分はBと考えた……。それについて、あなたはどうお思いですかと、かぶせていく方法です。

企業側は思考力のある人、行動力のある人、コミュニケーション力のある人を求めていますから、前回の面接から自分なりに考えてみて、意見が言えることを評価します。発展的な意見が表明できる=新しい提案ができる人材としてアピールできます。


あるいは、前回の面接でライバル企業のC社、D社の話題が出たとします。

「現状ではC杜もD杜も同じ戦略をとっているように見えます。御社の路線が違うので、それに対してお聞きしたら、前回の面接では、『今は成長マーケットだから競争相手をそこまで気にせず、顧客優先の路線をとろうと思っている。』とおっしゃっていました。たしかに、ご指摘の通りだと思いますが、自分なりに競合他社の事業分析をしてみたところ、Eというジャンルで負けているように感じます。事業を展開していくうえで、本来はここがポイントだと思いますが、いかがでしょうか。」

こんな突っ込んだ質問をしてみるのです。会社側はこちらが指摘した部分については当然、考えていますから、「もちろん検討しています。」「今後、取り組んでいくつもりです。」といった返事が返ってくるでしょう。

しかし、一生懸命、考えてきたんだということは好印象です。きちんと自分の言葉で発言する姿勢が評価されるでしょう。

 

質問とは絶好のチャンスである

つまり、「最後に質問は?」と聞かれたら、自分をアピールする絶好のチャンスです。そこで、ぜひ御社に入りたいという熱意を伝えなければいけません。

ところが、ここで、「教育制度はどうなっていますか?」や「残業はどれぐらいありますか?」など、自分目線の質問をして、墓穴を掘ってしまう人がいます。福利厚生や労働環境など、「会社からしてもらえること」をフォーカスした質問はNGです。今は企業が時間をかけて人を育てるという時代ではありませんから、教育制度についてはほとんど期待しないほうがいいでしょう。

残業時間についても、最近は年俸制の会社も増えていますから、残業という意識があること自体、よい印象を与えません。「ラクをしたいのでは?」と思われてしまいますし、「本人の生産性次第なのになぜこんな質問を?」と受けとられる場合もあるでしょう。

好印象で進んできた面接が、最後になってぶちこわしになるというケースも見られます。


ただし、これも聞き方次第です。忙しさの度合いを知りたいのなら、「私は今、22時頃、退社する日が多いのですが、これは御社では早いほうですか?」「繁忙期はいつですか?」

といったアプローチはアリだと思います。経理部門なら年度末や月初が忙しいでしょうし、業界や企業によって仕事の波は違うので、そこを確認する感じで聞いてください。

要するに、自分の都合で質問しているのか、相手のことを理解したいという目線なのかで印象がまったく違ってきます。ラクをしたい、忙しいのはイヤだというネガティブな雰囲気が伝わらないように注意してください。

 

高野 秀敏

キープレイヤーズ 代表取締役

99年に株式会社インテリジェンスへ入社。2005年に株式会社キープレイヤーズを設立。3000名以上の経営者の相談と、10000名以上の個人のキャリアカウンセリングを行う。また、30社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。

 

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