キャリア

【転職で失敗してしまう方の3大共通点】その転職理由や動機、本当に前向き?

転職する方をこれまでにたくさん見てきました。

実力は十分あるのに面接がうまくいかない人がいる一方、経歴やスキル以上に面接受けがいい方もいます。社交的で自己演出が上手なのでしょう。
ただ、そういう方は、転職先こそスムーズに見つかりますが、入社後の評価がイマイチなことも多いのです。

ポジションや年齢に見合った実力は満たしているが、実際働かせてみると、可もなく不可もなく。大きな失点がないかわりに、活躍もそれほどでもないという感じです。結果的に見込み違いな人材だったという思われてしまうかもしれません。

もちろん、採用の可否は企業が決めるのですから、企業の見る目がなかったということなのですが、転職した側にも原因がないとはいえません。今回は、転職してもキャリアアップに繋がらず失敗してしまう方の共通点についてお話します。

共通点①転職理由が曖昧で目的がない

ヘッドハンティングと勘違いし理由が曖昧なまま転職

共通することの一つが、転職した理由があいまいなことです。

日本人の場合、「かつての上司に誘われたから」「先輩に声をかけられたから」など、なりゆきで転職してしまう人もけっこう多いのです。本人は「ヘッドハンテイングされた」と思いこんでいますが、本来のヘッドハンテイングとはもっとレベルが高い人材に対して戦略的におこなわれるものです。

また、はっきりした目的意識がなく、「今の仕事や環境に飽きた」「職場を一度変えてみたい」という理由で転職してしまう人も少なくありません。そして結局、こういう人たちは、横にスライドしただけの転職をしがちです。

たとえば、同じ業界の別の会社に移って同じような仕事をやっているというパターンです。転職直後は環境が変わった新鮮さがあり、それなりに高揚感もあるのですが、ある日ふと前の会社にいる時とたいして変わらないことに気づいて、また同じ転職をするか自分のキャリアを諦めてしまいます。

改善したいポイント・目的が不明確

外国人の場合、目的は明確で、収入やポジション、仕事内容など、なにかを具体的に改善するために転職をします。会社とはあくまで契約の関係だから、ビジネスライクに交渉しますし、よりよい条件のオファーがあればドライに割り切って転職します。

それに比べ、日本人は人間関係や職場の雰囲気なども含め、トータルに判断する一方で、転職の目的が明確でない面が見られます。そのことが一番、後悔につながります。転職というせっかくのチャンスを積極的に活用していないからです。

紹介で理由が曖昧なまま転職してしまった例

エンジニアのAさんは、かつての上司の誘いで転職しました。気心の知れた相手ですし、「君のように優秀な人材に来てもらえれば大いに助かる」という勧誘の言葉にも自尊心をくすぐられました。

ところが、入社してみると、人間関係が悪く、とげとげしい雰囲気の職場です。転職してきたスタッフが多く、それぞれが一匹狼のような感じです。肝心の仕事も下請け的な案件が多く、前職よりやりがいがありません。

待遇面はほぼ同等でも、なんのために転職したんだろうと気づきました。幸いにも前職では結果を残していたため、出戻りで元の会社に戻れることになりました。

転職理由とポイントを明確化し、キャリアアップできた例

Bさんは、勤めているゲーム開発会社の将来に危機感を覚え、転職活動を始めました。
放漫経営のうえ、かつてほど勢いのない業界なのに、別のジャンルにシフトしようとしないのです。

人材エージェントに登録したところ、モバイルアプリを開発している会社を紹介されました。アプリ開発は未経験なので迷っていたところ、社長自身がゲーム業界出身で、同じ業界から転職する人も多いと教えられました。面接に行ってみても、小さいながらも意欲的なチャレンジをたくさんしている企業だと実感できました。他の業界で働くこともよい経験になりそうです。

Bさんは、その会社にお世話になることを決め、ゲーム開発とアプリ開発の両方ができるエンジニアとして、着実なキャリアを積んでいます。

共通点②現職の不満ばかりで前向きな努力をしていない

不満が出てきた際のアドバイス事例

私が新人の頃、友人に紹介されて、有名一流企業に勤める人のキャリア相談にのったことがありました。普段はこのようなアドバイスをすることは少ないのですが、このまま転職しても成功しないと思って、思い切ってアドバイスさせていただいた事例です。

その方の話を聞いてみると……、

「上司は意思決定が遅く仕事ができない。上司の人間性が信頼できない。部下のことを考えていない。評価が曖味。とにかくもっと仕事をまかせてはしい。年功序列的な要素が強いので将来が不安」

……などなど、上司の批判からはじまり、あらゆる不満が一気に噴き出してきました。

なんと答えていいのやら……と思いながらも、意を決してこうアドバイスさせていただきました。

「今の会社で活躍するイメージが強く持てますか?あなたのビジネスモデルになるような人、尊敬できる人はいますか?もし、どちらも持てないのであれば、頑張りはきかないもの。どちらかひとつでも持てるように努力をしてみてください。不満をいっぱい抱えながら仕事をするより、もっと前向きなモチベーションで働けるよう、何か具体的な目標を定めたほうがよくありませんか?」

つまり不満を抱えるエネルギーを、目標に向かうための努力をするエネルギーに変換したほうが得策だと申し上げたのです。

「上司と合わない」に潜む落とし穴

私の考えとしては、「上司と合わない」というのは、もっとも仕事に対するモチベーションを下げるネガティブな感情だと思います。

自分を「会社」と想定したら、上司は仕事をくれる「クライアント」に相当します。お客さまのことを「合わない」などと思って毛嫌いしていては、いい仕事もできません。不満が優勢になり仕事に本気になれないとしたら、それはとてももったいないことだと思います。

また、一度その思考に陥ると、自分が上司を評価し選ぶ立場にあるように錯覚をしてしまうことが多いです。ですが、その状態で一緒に働きたいと思ってくれる上司は少なく、選ぶ以前に選ばれなくなってしまいます。

不満は転職失敗続きのスパイラルを生む

後日談になりますが、実はその方に、数年ぶりに再会する機会がありました。が、お会いしてびっくり。あいかわらず、まったく同じような不満を口にされていたからです・・・。

これを読んでいただいているみなさんも、今働いている会社の悪い点・改善すべき点は、すぐにあげることができるのではないでしょうか。ただ反対に、今の良い点はどんなところでしょうか?

転職希望の方によくお話しさせていただくのは、「今の会社の良い点をきちんと理解したうえで転職したほうがいい」ということです。今の会社のいいところを理解した上でする転職は、キャリアアップに繋がりやすい傾向があります。

「今の会社は本当にダメなところばかりなんです」悪い点しか見ていない人は、次の会社に行っても、また悪い点にばかり目がいきます。不満のスパイラルから抜け出せなくなることは明らかです。不満ばっかりで頭がいっぱいになっているなら、転職をする時期ではないと考えた方がいいでしょう。

共通点③差別化された商品のある会社に行きたいとばかり考える

自社の商品に魅力がないという考えの怖さ

「私は○○の営業をしているんですが、うちの商品は他社とあまり違いがないんです。特性がないんです。サービスや商品が自社よりも優れている会社に行きたいんです」キャリア面談の時に、営業の方から、もっとも多く出される要望です。

商品が好きになれる会社に行きたい!要約すると「差別化された戦略のある会社に入社したい」というケースです。みなさんの中には、「えっ、何か間違ってるの?」そう思われた人もいるでしょう。一見正しいように感じられるかもしれませんが、こんなふうに考えているのであれば、転職(就職もですが)はたいていうまくいきません。

全く模倣されないビジネスは市場が魅力的でない場合も多い

そもそも、研究開発型の会社や技術系の特化した会社でもないかぎり、サービスや商品というものは類似するのは当然のこと。ひとつでも何かヒット商品が出れば、競合他社が二匹目のどじょうを狙うのはビジネス社会の競争原理です。

大学で同期だった技術系の友人にも聞きましたが、特許を取って商品化しても、別の技術で類似した商品をつくることができる場合が多く、技術系の企業といっても本当に差別化を図ることは難しいとのこと。

逆にうまくいっていそうに見えるのに、模倣をされないビジネスは、市場の成長性が低いなど魅力的でない可能性が高いです。

また、こういった要望をされる転職希望者の深層心理を探ってみると、将来への不安がいちばんの転職理由であることが多いです。それなのに、模倣もされない成長性の低い市場に展開している企業を紹介するのは、適切なキャリアアドバイスではないと考えています。さらに言うとこのような方は、成長市場にいる企業に応募しても、現職で言い訳をしてしまっている後ろ向きな気持ちが面接で伝わってしまい、採用に至らないケースが多いです。

うつむかずビジネスレベルの実践的企画に落とし込む努力をする

商品が特化していない……商品への愛着がないから営業がうまくいかない……という自分への言い訳・逃げ腰の姿勢を見抜かれるということです。魅力的な商品、サービスを売りたいというのは営業マンの本音です。

ただし、商品やサービスには、良い点もあれば課題もあるもの。隣の芝生は青く見えるかもしれないですが、どの商品、サービスでもそれなりの難点があるものです。

だからこそ、営業マンが必要なんです。現職の会社でやりたいことができないと思っている人。よくよく話を詰めてみると、漠然と何かをやりたいと思っているだけで、ビジネスレベルの実践的な企画に落とし込むところまで考えていない人が、とても多いですね。

現職の会社に実際に企画を提案したり、アクションを起こしたりする努力もしないまま、中途半端な思いから転職を考えるのは、あまりお勧めできません。後ろ向きな志望理由からは良い結果は生まれないものです。

現職を辞めたいとお考えの方にメッセージ

将来のキャリアアップにつながる転職をした人は満足度が大きく、転職先で取り組むべき課題も明確です。結果的に会社を移っても後悔がありません。

漫然と会社を変えるのではなく、自分自身の市場価値を上げる経験と実績を積める環境にシフトしていく。これが転職のメリットであり、そういう転職こそベストな形です。

将来へのキャリアパスをよく考えて、有意義な転職をしてください。自分はどんなキャリアパスを歩むべきか、悩んでいる方や考えたいと思った方は、ぜひお気軽にご相談くださいませ。

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