「スタートアップに転職すると年収は下がるのか?」──これは、ベンチャー転職を検討する方から最も多くいただくご質問の一つです。
転職エージェントとして約20年、数千名のベンチャー・スタートアップ転職をご支援してきた立場から、年収ダウンの実態とその後のリターンについて本音でお話しします。
スタートアップ転職で年収が下がるケースとは
結論から言うと、大企業からスタートアップへの転職では年収が下がるケースが多いです。特に以下のパターンで年収ダウンが発生しやすいです。
シード〜シリーズAフェーズの企業
資金調達の初期段階にある企業は、人件費に回せる資金が限られています。その代わりにストックオプション(SO)で補填するのが一般的です。
大企業からの転職
大企業の給与水準(特に総合商社、コンサルティングファーム、金融機関)は市場平均より高い場合が多く、スタートアップが同等の年収を提示するのは難しいことがあります。100〜200万円程度のダウンは珍しくありません。
ポジションダウンを伴う転職
大企業で管理職だった方がスタートアップのプレイヤーとして転職する場合、管理職手当がなくなることで年収が下がるケースもあります。
年収が下がっても転職すべきケースとは
年収ダウンが必ずしもマイナスとは限りません。以下のケースでは、中長期的に見てリターンが大きくなる可能性があります。
1. ストックオプションの価値が高い
IPOやM&Aが見込める企業であれば、ストックオプションの価値が年収ダウン分を大きく上回ることがあります。実際にSO行使で数千万円〜数億円のリターンを得た方を何人も見てきました。
2. 急速なキャリアアップが見込める
スタートアップでは成果次第で2〜3年でCxOや事業責任者に昇格するケースがあります。大企業では10年以上かかるポジションに、はるかに早く到達できる可能性があります。
3. スキルの希少性が高まる
「ゼロイチの立ち上げ経験」「IPO準備の実務」「急成長組織のマネジメント」など、ベンチャーでしか得られない経験は転職市場で非常に高く評価されます。次の転職で大幅な年収アップが可能です。
年収を維持して転職する方法
年収を下げずにベンチャー転職する方法もあります。
シリーズB以降の企業を選ぶ
一定の資金力があるシリーズB〜C以降の企業であれば、大企業と同等またはそれ以上の年収を提示できるケースが増えてきます。
CxO・VP・事業責任者ポジション
経営幹部クラスのポジションは、高い報酬水準を維持できる傾向にあります。特にCFOやCTOなど専門性の高いポジションは年収が高くなります。
交渉力を活かす
複数社から内定をもらうことで、年収交渉の材料になります。転職エージェントを活用して適正な年収レンジを把握した上で交渉に臨みましょう。
転職後の年収推移のリアル
スタートアップ転職後の年収推移は、企業のフェーズと個人の成果によって大きく異なります。
一般的なパターンとして:
- 入社1年目:年収ダウンまたは横ばい
- 2〜3年目:成果に応じて年収アップ。優秀な人材は前職の年収を超えるケースも
- IPO・M&A時:ストックオプション行使により、大幅なリターン
ただし、これはあくまで成功パターンです。企業の業績が悪化した場合、年収アップは難しくなります。だからこそ、企業選びが最も重要なのです。
よくある質問
Q. どのくらいの年収ダウンなら許容範囲ですか?
A. 一般的には現年収の20%以内であれば許容範囲と言えます。それ以上のダウンの場合は、ストックオプションや昇給見込みを含めた総報酬で判断しましょう。
Q. ストックオプションの価値はどう判断すればよいですか?
A. 直近の資金調達時の企業価値をベースに、付与される株式数と行使価格から概算が可能です。ただし、IPOやM&Aが実現しなければ価値はゼロになるリスクもあります。
まとめ
スタートアップ転職で年収が下がるかどうかは、企業のフェーズ、ポジション、そしてあなたのスキルによって大きく変わります。短期的な年収だけでなく、ストックオプション、キャリアアップの可能性、得られる経験の価値まで含めて総合的に判断することが重要です。
キープレイヤーズでは、各企業の報酬体系やストックオプションの詳細まで把握しています。年収が気になる方も、まずはお気軽にご相談ください。
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