写真:株式会社ヴィエリス 最高業務執行責任者COO 佐伯真唯子

株式会社ヴィエリス 代表取締役 吉福 優

早稲田大学を卒業後、大手金融機関へ入社、その後、企業買収、M&Aに従事。美容系の医療法人とビジネス上の関りから、株式会社ヴィエリスを創業。

株式会社ヴィエリス 最高業務執行責任者COO 佐伯真唯子

大学卒業後、2003年に大学のグループ企業に企画事務スタッフとして入社。その後、美容の専門学校に入学し、2005年からエステティシャンの仕事を始める。2013年、現在の職場である株式会社ヴィエリスに創業メンバ―として入社。スタッフ育成やサービス企画、売り上げ管理、人材採用、コールセンターなど幅広い業務に携わっている。

株式会社ヴィエリス

全身脱毛専門サロン「KIREIMO」を運営しております。 「すべての女性をもっとキレイに」という経営理念のもと、女性が綺麗になるために「わたしを磨く時間」の提供をしています。 10代から20代の若い女性たちの圧倒的な支持を集め、現在、南は沖縄から北は北海道まで、2018年7月時点で全国に59店舗を展開中です。

キーパーソン COO佐伯真唯子さんのご経歴

高野:今回は業績絶好調、株式会社ヴィエリスさんにお話をお伺いします。ヴィエリスと言ってもご存知がないかもしれませんね。ヴィエリスさんは全身脱毛サロン「KIREIMO」を展開されています。

KIREIMOは現在、渡辺直美さんが登場するTVCMも放送されており、どこかで聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか?

そして、今回は社長 吉福 優さんからのご推薦でヴィエリスのキーパーソンである最高業務執行責任者COO 佐伯真唯子さんにお話をお伺いさせて頂きます。

 

佐伯:よろしくお願い致します。

 

高野:まずは、佐伯さんのご経歴をお聞きしたいと思います。

 

佐伯:大学では海洋工学の研究をしていたバリバリの理系女子です。新卒では大学の専攻に近しい企業に就職したかったのですが、当時は就職氷河期で就職活動は厳しいものでした。

大学を卒業後、大学のグループ企業に企画事務スタッフとして入社しました。私の職場はまるで世襲社会、男性中心の社会でした。

 

高野:なるほど、色々感じるものがありますよね。

 

佐伯:そんな当時、私はエステに通っていました。そこで出会ったエステティシャンの姿に感動を覚えたことは今でも忘れません。みなさんが女性として自立し、イキイキ、キラキラと働いていたのです。

そこで一念発起し、1年ほどで会社を辞め、エステの専門学校に入学しました。これは私の人生の大きな転機になっています。

 

高野:正社員を辞めエステの専門学校に入学されるとは大きな決断ですね。

 

佐伯:東京の青山にある専門学校に通いながら、系列のサロンでアルバイトをする日々がスタートしました。専門学校でスキルを得たのち、その系列のサロンへ就職しました。

4年程働き、銀座のスパに転職しています。当時の私は、生意気だったこともあり、「私は一流になる。」と豪語し、青山のサロンを去り、銀座のスパに転職しています。

 

高野:若い時からモチベーションの高さが尋常じゃなかったですね。

 

佐伯:その後、ある会社にヘッドハンティングされました。

そこでは、教育から、新店舗展開、エステティシャンの採用・教育に尽力しています。新店舗展開では、5店舗程から80店舗まで拡大するフェーズに参画しました。


高野:過去の佐伯さんのこれまでのご経験が今、KIREIMOに活かされているのですね!

 

金融マンが脱毛サロンを創業

高野:代表の吉福さんは、大手金融機関出身で、脱毛サロンを創業されていますよね。興味深いベールに隠されたご経歴を教えてください。

 

吉福:大学を卒業後は、大手金融機関へ入社しその後企業買収、M&Aに従事しました。そして、株式会社ヴィエリスを創業し脱毛サロンを作りました。

 

高野:株式会社ヴィエリス創業の経緯を伺えますか。

 

吉福:美容系の医療法人との関りを持ち、脱毛サロンの可能性を実感し、創業を決めました。

また、自分で組織を作り従業員教育や育成を1から挑戦してみたい思いもありました。企業買収、M&Aを手がけて、その時、一番苦労したのが人間関係だったのです。

50代の社長に、20代の若造が「こんなやり方に変えましょう。」といっても誰も聞きません。理屈と正論で人は動かないというジレンマに悩みました。

 

高野:理屈と正論で人は動かないというジレンマは今でも命題ですよね。

 

吉福:このジレンマはどこからくるのかと考えると、会社創業時のマインドセットだと気づきました。そのため、従業員教育や育成を1から挑戦することに興味を持ったのです。

このような経緯から、従業員との距離感を大事にしています。現在、売り上げだけ立てばいいと思わず、従業員の育成に力を入れているのも、このような過去があったからだと思っています。

 

高野:社長のマインドが全従業員に大きな影響を及ぼします。この姿勢は本当に素敵です。これが、現在の成功にも繋がっているのですね!

 

 

お客様の声から生まれた脱毛サロンを作る

高野:佐伯さんはどのような経緯でKIREIMOさんに転職されたのですか?

 

佐伯:知り合いの方から美容クリニックを立ち上げると聞いていました。そのタイミングで、熱いオファーを頂いております。

 

吉福:私が全力で口説きにいきましたね。

 

高野:なぜ、転職する意思決定が出来たのですか?

 

佐伯:いままでは、現場の経験から課題に思っていても変えられないことがありました。しかし、KIREIMOはこの課題感をきちんと認識していたのです。転職する前からこれは成功すると確信を持てましたね。

 

高野:どんなポイントから成功に確信を持たれたのですか?

 

佐伯:広告戦略が、線としてつながっており、ロジックが立っていました。美容・エステ領域の広告戦略はロジックがないことが多いのです。

初出店の時からタレントの板野友美さんをイメージキャラクターとして起用していました。加えて、当時のクルーズブログとアメブロを使うなどマーケティングにも力を入れており、全て戦略がありました。

また、お気づきだと思いますが、全店舗に同じ香りを採用してます。接遇や内装にもこだわっていましたね。

 

吉福:KIREIMOの脱毛サロンは、2014年からスタートし現在は、北海道から沖縄まで、50店舗を超えています。

 

高野:脱毛サロンは、競合がとても多いですよね。なぜ成功することができたのですか?

 

吉福:この質問を頂戴することは多いのですが、この回答に社長の私が一番困っています。

初出店の前も、何を強みに出店するかで悩み議論していました。結局、「お客様の声を反映したサロン」をコンセプトと約束をしKIREIMOを作りました。

お客様に安かろう悪かろうと思われないように、快適だと思って頂けるように、先ほどの香りも含め、内装・サービスを作っています。

 

佐伯:「ファイブセンスで感動を」という行動規範を定めています。五感すべてで快適さを感じて頂けるようにしています。

例えば、丁寧な言葉遣いを聞いて、綺麗で清潔な内装を見て、いい香りを楽しんで、美味しいお茶を飲みながら、施術を受けて頂けるように心がけています。

 

無借金経営の常識にとらわれない脱毛サロンを作る

高野:事業展開される上で、どこかベンチマークとする会社様はありますか。

 

吉福:日々、常識にとらわれないで、不可能を可能にしようと口にしています。後発なので他社様のいいところを吸収するようにしていますが、特定の1社をベンチマークにしていません。そのこと自体が常識に囚われているように思います。

 

佐伯:KIREIMOでは全身脱毛に限定してご案内をしています。

 

高野:私は脱毛の経験はないので、この辺りは詳しくありません。どうして全身脱毛なんですか?

 

佐伯:全身脱毛のほうがトータルでお客様が負担するコストが低いです。

女性の美意識は高いです。部位ごとに脱毛しても結局、脱毛した部位の周りが気になっていきます。例えば、脇をだけを脱毛しても次は、肘下が気になりはじめ、さらにその間が気になっていきます。

脱毛は全く気にならなくなるのに2-3年はかかります。時間のコストを考えても、全身のほうが経済的です。

 

KIREIMO立ち上げの苦労話

高野:本当に順調すぎで末恐ろしいです。たくさんの経営者とお会いしますが、Webプロダクトやどんなサービスよりも、店舗経営が一番難しいとお聞きします。

吉福さんですので、簡単に乗り越えてしまうかも知れませんが、どんなご苦労がありましたか?

 

吉福:想定外のことも多く起こりました。特に予約管理には苦労しました。私の常識と現実が違っていました。


佐伯:その当時、私は現場にも入っていましたが、毎日、試行錯誤の繰り返しでしたね。

 

高野:予約管理サービスは世の中に多く出回っています。既存のシステムを活用されましたか。

 

吉福:予約管理システムは、自社で開発しました。エンジニアの数も一時期膨れ上がりましたが、今は安定期に入り、一定数を保っています。

 

高野:自社でシステムを開発しているんですね。これは勝っている会社の傾向である印象です。

 

女性がとことん働きやすい環境を提供する

高野:業界全体の課題だと思いますが、エステティシャンの離職率が高くなる理由はどうお考えですか。

 

佐伯:求職者の方の入社の動機が比較的薄いからだと思います。なんとなく華やかな世界で、綺麗なものに囲まれて素敵なお客様と接することができると思っている方が多いと思います。

しかし、現実では、お客様から直面的なフィードバックを頂くこともあります。厳しい世界なので常に自分も成長させなければならないのに、アルバイト感覚で入ってしまう人が多いことも確かです。

 

高野:一方、御社は業界の半分程度と離職率であると伺っております。

 

佐伯:どのデータをもって業界全体の数字とするかによりますが、業界の半分程度と離職率であると思います。女性が働きやすい環境を整えることに努めています。例えば、時間を短くして働けるように工夫しています。

 

高野:具体的はどんな工夫をされているのですか?

 

佐伯:当社は3シフト制にしています。お店は、11時~21時まで開いていますが、早番を10時30分~19時30分、中番を11時30分~20時30分、遅番を12時00分~21時30分としています。

 

吉福:週休完全二日制としています。土日も店舗は開いていますので、土日を完全に休日にするのは難しいですが、事前に希望すれば土日祝日に休めるようにしています。有休も完全消化です。

 

高野:他社様では出来なくて、御社にできるのはなぜですか?

 

吉福:3シフト制を維持するには、通し勤務で店舗を運営する場合よりも単純に人員が1.5倍必要です。その人員を確保しています。

従業員のみなさんの働きやすさを優先しています。時には、お客様の予約より従業員の予定を優先することもあります。

 

佐伯:女性の働き方は、お金だけで解決されるものではありません。仕事もプライベートも充実させる、ワークライフバランスを重視した働きやすい環境を整えるようにしています。

時間を読めないこともこれを大きく阻害します。19時30分までの勤務をお願いしている方なら早ければ20時に次の予定を組みます。それにもかかわらず、21時30分までの勤務を突然お願いする。それだけで大きな不満の種になってしまいます。

このような意味でも、時間が読めて、短く働けるように工夫しています。

 

高野:女性が働きやすい職場環境のモデルをこれからも作って頂きたいです。

 

 

ヴィエリスはこんな方を求めています

高野:採用したい人物像を伺えますか。現場の方の採用に加えて、佐伯さんのような経営人材もお探しであると伺っております。

 

吉福:責任感があり、やりきる力を持った方と働きたいです。今まで多くの方と仕事をさせて頂きましたが、自分でやると決めたことを本気でやり通す人が、最速で結果を出すと思います。

 

高野:ポジションについてはいかがでしょうか。

 

吉福:求める能力や経歴を設定してポジションを用意するのではなく、候補者の方のポテンシャルをある程度見て、ポジションや担当を決めています。候補者の方が、好きなことをやってくれることで会社をよくしてくれるのが理想です。

例えば、佐伯は今、店舗の現場と人事広報、コールセンターを見ていますが、この役割が彼女にとっても会社のとっても必ずしも将来いい方向になるかはわかりません。彼女には、「動かす力」が備わっていると思うので今の役割を任せています。今後、彼女のポテンシャル次第では彼女自身も会社ももっと大きく羽ばたいていくと思っています。

 

佐伯:人物像に一つ加えると、バランスの良い方、周りをきちんと見れる方が良いですね。一人でできる仕事はないので、尖っていても、様子を見ながら環境に溶け込みつつ活躍できる方が理想です。能力は高いが偏った思考を持った方は、店舗ビジネスでご活躍頂くのは難しい印象です。

 

吉福:一緒に仕事をしている業者様に対しても同じです。創業当時は、様々な業者様に不安な中、当社の立ち上げに協力を頂きました。その時のお願いする謙虚な気持ちを忘れないようにしています。

チャレンジャーであっても謙虚な気持ちを持つという姿勢を追求しています。

 

高野:社内外問わず、裏表のないビジネス人格をお持ちですね。

 

佐伯:社内でも、お互いに挨拶できないとお客様に挨拶できるわけがないと指導しています。常にお客様目線で、相手の立場に立って同じ気持ちになれるホスピタリティを持つ方と働きたいです。

 

吉福:常に現状を当たり前だと思って欲しくないですね。お客様が来てくれて当たり前、付き合ってくれて当たり前と思わずに、お客様に来て頂いて、「ありがとうございます」。付き合って頂いて「ありがとうございます」。この姿勢が身に付いている方と働きたいです。

創業時は、もちろんお客様はゼロでした。最初のお客様には、言い表せないほどの感謝の思いを抱きました。当時は本社が4人、店舗7人のチームでした。それが今は、本社60名、店舗1000名です。それだけたくさんのお客様にお世話になっているのです。

この気持ちをみなさんに持って頂くことは難しいですが、少しでも共感頂ける方に来て頂ければと思います。

 

高野:また、たくさんおキャリアパスを用意されていますね。

 

吉福:働きやすさの部分とつながりますが、従業員それぞれのキャリアパスのニーズに沿えるようにしています。

本社勤務への道も用意しています。現場で専門職として極めることもできます。施術だけでなく店舗マネジメントを覚えて店長クラスといて店舗を運営する道もあります。

 

佐伯:産休に入る前に、施術から受付に移ることもできます。女性のさまざまなニーズに応えるようにキャリアを用意してます。

 

高野:女性が活躍できる場所をもっともっと追求してください。ますますのサービスの拡大が楽しみです。

素敵なお話をありがとうございました。

 

キープレイヤーズ高野のコメント

圧倒的に成長中のKIREIMOさん。なぜ競合が多い業界でこれだけ伸びているのかかねてより疑問に思っておりました。お話を伺ったところ、マーケティングと現場力が強みでした。顧客のために本質的なサービスをしていること。社員の方にとって良い会社にすることで結果、離職率が低いことなど成功の要素がいくつもありました。

ついつい店舗経営ですと、過剰労働、ブラック企業になりがちです。そんな中、残業代を1分単位で出したり、他の会社より1.5倍くらい人を配置するなど、できるようでできないことに実践されています。

女性の方を採用したい、活かしたいという経営者の方も多いと思いますが、生産性の高い職場にしていくことがとても重要ですね。今後は既存事業に加えて、新規事業も行いますので、経営人材、経営人材となる若手の候補も大募集です!

キーパーソンの佐伯さんは社長のから絶大な信頼を得ていました。社内には、佐伯さんに憧れキャリアアップのベンチマークとしている方や佐伯さんを信頼して仕事を頑張れる方も多数いらっしゃるそうです。

やはり、エステサロンは女性が輝ける場所です、女性が中心に急成長している企業さんも応援させて頂きたいですね。

 

高野 秀敏

キープレイヤーズ 代表取締役

99年に株式会社インテリジェンスへ入社。2005年に株式会社キープレイヤーズを設立。3000名以上の経営者の相談と、10000名以上の個人のキャリアカウンセリングを行う。また、30社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。

 

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