メルペイ青柳直樹さんの経営論グリーのCFO・US子会社のCEOを経て描くメルペイで成し遂げたい未来とは?

インタビュー          
       
       
     

代表取締役 青柳直樹 経歴

ドイツ証券を経て、グリーに入社。CFOとして資金調達、株式上場を主導するとともに、事業開発責任者としてゲームプラットフォーム立上げに従事。2011年よりサンフランシスコにて海外事業の拡大に尽力。事業統括本部長を経て、2016年9月にグリー取締役を退任。2017年11月、株式会社メルペイ代表取締役に就任(株式会社メルカリの執行役員も兼務)。

株式会社メルペイ

メルペイのミッションは「信用を創造して、なめらかな社会を創る」です。

メルカリはフリマアプリを中心としながら、新しいフェーズに移りお客さまに新しい価値を一層提供していこうとしています。そのコアプロジェクトとなるのが、メルペイです。

メルペイという名が示す通り、まずはデジタルウォレットの提供を予定していますが、私たちは決済の会社になりたいわけではありません。社会インフラを圧倒的な利便性をもってアップグレードすることで、メルペイひとつでお金に関するあらゆるサービスが簡単に完結する世界を実現したい。

世の中のお金の流れを、もっと身近で簡単なモノに変えたいと考えています。

 

 新卒のドイツ証券時代、そしてたくさんのIT企業経営者と出会い

 

高野:今回は株式会社メルペイ 代表取締役 青柳直樹さんにお話をお伺いします。10年以上お付き合いがあるかと思いますが、取材させていただくのは初めてで、青柳さんにはお聞きしたいことが沢山あります。本当に今日を楽しみにしておりました。

まずは、新卒時代に遡りご経歴をお聞きしたいと思います。なぜ新卒ではドイツ証券を選ばれたのですか?

 

青柳:2000年に就職活動をしています。自分の20代を何に投資するのか考えた時、「グローバルな環境で働き、グローバルに通用する人間になりたい」と考えました。そこで選んだのが外資系投資銀行、ドイツ証券です。

 

高野:学生時代からグローバルエリートだったんですね。

 

青柳:そんなことはありません、今でこそ英語は大好きですが大学2年の時のTOEICのスコアは600点代でした(笑)。

 

高野:それは意外でした。青柳さんなんでもできるイメージがあるので。

 

青柳:学生時代からIT系のサービスには興味を持っていました。しかし、私の就職活動の時期は、ITバブルの崩壊と重なっており、IT企業で働くことは選択肢としてあまり考えられませんでした。

 

高野:ドイツ証券ではどんな業務を担当されていたのですか?

 

青柳:テクノロジーメディアテレコム(TMT)のお客様のM&Aや資金調達、投資家とのコミュニケーションのアドバイザリーを行っていました。半導体企業のIPOの主幹事や、メディア系企業の株式の譲渡などを担当しています。本当に新卒から貴重な経験をさせて頂きました。

そんな中、社会人4年目の2005年は人生の転機となりました。新しいIT企業が次々と生まれ、世の中に大きなインパクトを与えているし、これからIT企業がトレンドになって行くのだろうと確信しました。楽天が球団や海外の会社を買収するニュースを見て衝撃を覚えたことは今でも忘れません。

 

高野:確かに2005年はIT企業にとって激震の1年だったのかもしれませんね。

 

青柳:こんな世の中を見たとき、投資銀行でキャリアを積む選択肢もありましたが、IT企業で会社を作っていくことから携わり、会社が大きくなっていくフェーズを見ていきたいと純粋に思いました。

また、2005年はプライベートで、たくさんのIT企業の経営者の方とお会いしています。

ミクシィの笠原健治さん、ドリコムの内藤裕紀さん、Yahoo!の川邊健太郎さんや、当時楽天でご活躍され現在はYahoo!の小澤隆生さん、グリーの田中良和さんとお会いした年でもありました。彼らとの出会いがなければ今の自分はありませんので、ここに導いてくれた皆さんに感謝しかありません。

このタイミングでグリーの田中良和さんから、CFOを探しているとお話を頂戴しました。

 

グリーのCFOとして上場を経験後、アメリカのCEOとしてローカル拠点を立ち上げる

 

高野:グリーにジョインされてからはどんな仕事をされたのですか?

 

青柳:グリーには26歳でCFOとして参画しています。当時のCEOは29歳でした。その後3年で上場となりました。

私が、グリーに入社したのは、ミクシィが一世を風靡して、月間のAU(アクティブユーザー)がミクシィに10倍以上負けていたタイミングです。私は、あえて難しい環境を選ぶようにしていました。追い込まれた局面で敢えて挑戦したからこそ、資本業務提携や資金調達まで自分が貢献できる部分が多く、大きな仕事を任せて頂けたのだと思います。

2012年までグリーでCFOとして働いています。主に、会社の成長基盤作りや事業インパクトを出せる機能にフォーカスをした仕事をしていました。

 

高野:その後、アメリカのCEOとしてご活躍されていますよね?いつの間にビジネス英語を取得されていたのでしょうか。

 

青柳:学生時代、就職活動を終えた後、空いている時間があれば海外に行って英語の勉強をしていました。どうにか社会人になるタイミングでは、TOEIC800点後半までスコアを伸ばすことができましたね。

その後は、仕事をしながら否応無しに英語が使えるようになっていました。上司がチャイニーズアメリカンやアメリカ人、インド人となり、環境によって育てられました。自分の英語能力のなさで叱られる経験が何度もありました。

 

高野:全ての経験が繋がっているのですね。

 

青柳:そして、グリーの中で英語が話せる人間だという理由もあり、アメリカのCEOになっています。

CEOとしてアメリカの拠点を立ち上げ、数十人から300人の組織まで大きくしています。会社をグロース、スケールさせる経験をローカルでしました。

日本の会社がアメリカに行くとスタッフをほぼ日本人で形成するという傾向があります。しかし私は、ローカルでの採用に挑戦し300人の社員のうち日本人は10人だけの組織にしています。

 

高野:CFOとCEOを経験され、お仕事の違いはありましたか?

 

青柳:全く違いましたね。CFOの時は、会社のいくつかの機能の中で「自分」としてインパクトが出せることにフォーカスしていました。

CEOになってからは、自分が自分がとやるのではなく、優秀な幹部を集めそれによって「会社全体」の可能性をより大きくして、成果をあげることに力を入れました。シリコンバレーで、シリコンバレー流の事業のグロース方法を学ぶことが出来ましたね。

あと、シリコンバレーではこれまでのビジネスの結果が評価されます。私は、グリーの上場に下駄を履かせてもらっていたと思います。

グリーがローカルで買収した会社のメンバーには、CEO就任中、とても助けてもらいました。皆さんに助けられながら、シリコンバレーでスピーチやイベントの登壇もどうにか乗り切ることが出来ました。今では英語得意と胸を張って言えます!

 

高野:そこまでご経験されていれば、英語は得意になりますよ。羨ましいです。

 

グリーの退任、家族との1年を経て見つけたチャレンジしたいこと

 

高野:どうしてもお聞きしたかったことがあります。どうして、グリーを退任される決意が出来たのでしょうか?

 

青柳:10年間やりきったことが大きいです。一通り良い時期も悪い時期も経験するのが経営だと思っています。減収減益からその回復、会社が軌道に乗るまでやり続けたいという、責任感は強かったです。

同時に、次の10年の戦略がオーナーの田中良和さんによって定まって来たタイミングでした。私としては、次の体制の人たちに自由度が高い形で仕事を渡せる数少ないタイミングでもありましたね。一方で、もう一度、自分でやりたい、プレイヤーとして挑戦したい思いもありました。

 

高野:グリー退任後は、家族との1年を過ごされていたのですね。

 

青柳:1年間、家族中心の生活を送る中で家族内でのパパとしての地位も上がってきました(笑)。子供との距離も近くなり、非常に大切な時間でした。それと同時に、そろそろ世の中に貢献しなければという思いが強くなってきたことを覚えています。

世の中のためにできることは絶対ありますし、動きが早い世の中なので、やるのであれば、早いうちに何か貢献したいとビジネスの世界に戻りました。

 

高野:青柳さんの選択肢は無限大であると思いますが、その当時はどんなことを考えていたのですか?

 

青柳:仕事の中で知り合った経営者や友人を応援するということで、エンジェル投資をやってみたりしました。しかし、それを業にするだけでは自分の気持ちが充足されませんでした。

私は、事業を作ることや、皆には「無理だよそれは」と言わることにチャレンジして達成することに、仕事の意義や喜びを感じる性格でした。

1年間現場から離れてみると、より深くこの性格に気がつきました。何かの延長線上ではなくて、自分にとってチャレンジになることをしたいと考えたのです。

 

 

 

 

自分の希少性を活かせる場所を探す

 

高野:どのようにしてチャレンジする環境を探し求められたのですか?

 

青柳:これまでの経験やナレッジを活かしつつ新しいことに挑戦することがテーマでした。

前の会社にも恩義があるので、その会社と競合する事業は避けたいという思いから、これから新しく事業の絵を描いたり、デザインできるリアルな領域に力を入れようと考えました。

また、自分1人では到底出来ない難しい領域だけど、経験を活かしつつ自分が旗を振って若手と経験者の仲間を集めることで達成できるような、チャレンジングな場所を探しましたね。

Fintechは、サービスを作るTech(技術)の分野では20-30代が多いが、Fin(金融)の歴史を知り、業界の作法を知る人たちは年配の人たちです。異なる経験、異なる世代、こうした人たちとの新しいチャレンジは、自分らしさが生きる仕事ができると思ったのです。

 

高野:非常に重要な、誰しも参考にしてほしいキャリアの考え方ですね!

 

青柳:また、運の掴み方と行ったら語弊があるかも知れませんが、自分の希少性を活かせる場所を常に選んでいました。

例えば、私はIT熱が下がり、投資銀行からベンチャー・スタートアップに飛び込む人がほとんどいないタイミングでグリーに入りました。

自分の人生は限られています。どのタイミングでどのリスクを取ると、自分の可能性を広げることが出来るのか考えることは大切です。投資銀行を辞めて、金融バックグランドを生かして何かやりたいと考えた時、モバイルやソーシャルを外さなかったのは、正しい選択であったと思っています。

タイミング・スキル・領域の組み合わせで自分の可能性を引き出すことが出来ました。結果として一緒に仕事をする人が増えて、人脈が増えていきました。いるべき場所、やるべきテーマを常に慎重に選んだからこその結果だと思います。

 

高野:投資銀行の方はハードワークのイメージで、外部の方とコンタクトや交流をはかったり、人脈を形成するためベンチャー・スタートアップの世界に入るのが難しい印象を持っていました。どのように乗り越えられていたのでしょうか。

 

青柳:共通の友人や人脈の重なりから輪を広げて行きました。投資銀行時代は、他業界の交流イベントにも足を運ぶようにしていました。あと、話したい人に直接会えなくても周りの友人から交流していきルートを作りました。

経営者になりたいのならば、出会いを待っているのではなく、相応の努力をしないといけないと思っています。

 

メルペイにとってメルカリの存在とは?

 

高野:メルペイにとってメルカリはどんな存在なのでしょうか?

 

青柳:メルカリはミッションとバリューが強い会社で、メルペイに対しても、そういったミッションやバリューを大切にする姿は影響を与えてると思います。メルカリのミッションは、「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」です。

このミッションを追求するために、新しい金融の領域に参入したのが、私たち「メルペイ」になります。メルペイのミッションは「信用を創造して、なめらかな社会を創る」です。いい意味でミッションがメルカリと相互補完的です。

 

高野:ミッションが明確でわかりやすいのは採用ブランディングにおいても、重要なことだと思います。そして、ミッションが相互補完的な関係は素敵ですね!

 

青柳:メルカリは、モノの2次流通を網羅しますが、メルペイは1次流通まで網羅しようとしています。

5000円のTシャツを買い、後にメルカリでその商品を3000円で販売できれば、実質的にはTシャツを2000円で購入出来たと考えるでしょう。メルカリの存在により、今までの経済活動やモノの所有の考え方が変わってきたのではないでしょうか。

メルカリは、3つのバリューを持っているのですが、メルペイも同じバリューを掲げています。同じです。

 

(メルカリ・メルペイの3つのバリュー)

Go Bold 大胆にやろう

All for One 全ては成功のために

Be Professional プロフェッショナルであれ

 

高野:このバリューは社外の人もどこかで聞いたことがあるレベルで浸透されていますよね。素晴らしいです!

 

青柳:メルカリはバリューを3つに絞り込み、メンバーの共通言語にしています。会長の山田進太郎と社長の小泉文明がこれを徹底してやっていました。メルカリのベースのミッション、バリューが強いおかげで、メルペイの組織は立ち上げやすかったです。

バリューはあまり多く掲げすぎず、3つに絞り、メンバーに浸透していくことが大切だと思っています。

 

高野:3つだと覚えることができますよね。あれもこれもバリューとして加えたくなり、3つに絞るのが大変ですが、この形式は今後も増えそうです。

 

メルペイの採用で最も重要視するポイントと今後の戦略

 

高野:メルペイさんの採用活動は各所から絶好調であるとお聞きしております。何か工夫していることはありますか?

 

青柳:求人票を細かく正確に作ることを徹底しています。これも私がシリコンバレーにいたときに学んだ方法なのですが、細かく書くことで、社内の人も社外の人も紹介しやすい仕組みを作ることが出来ます。また、要件や条件も明確にすることにより、採用のプロセスの短縮化も可能になります。

私が2次面接または3次面接に出るときも、基本的には30分間という短時間で集中して行います。

その時は、ミッション、バリューへの共感度と親和性、カルチャーフィットを確認します。スキル評価などについては、私との面接までにもう完了しているフローにしています。採用活動のスピード感の大切さは、日本よりも人材獲得競争が激しい、シリコンバレーで痛感しました。

 

高野:トップの人の意思決定のスピードがキーですね。

 

青柳:メルペイは、メルカリなどからの異動と、新規採用を通して半年で200人の組織にまで拡大することが出来ました。

採用で大切にしていることは、会社のバリューにマッチしているかどうかと、メルペイのミッションへの強い共感です。

ペイメントが作り出す社会について話した時に、その人が共感しているかは相手の目をみれば分かります。そこで会話が広がるかが大切です。

最終的には、この人と1対1で話をしたときをしたら、ペイメントが作り出す新しい社会について熱狂的にディスカッション出来るかどうかを採用のポイントにしています。

 

高野:非常に参考になります。

 

青柳:メルペイは、人々の行動を変えようとしています。財布を持ち、現金持ち歩く人がいなくなるような社会を想像しています。人々の行動を変容させるために、やることは山ほどあります。またその世界を実現するには、まだまだ時間がかかります。

人々の行動を変えて、社会やお金のあり方を変えてみたいと思っているメンバーと、キャッシュレスペイメントができたら、キャッシュレスの街ができて、お店はどんな形であるべきか?屋外のイベントやスポーツはどうなるのか?などなど、楽しく考えながら仕事をしています。

人の行動だけでなく、将来的には、まちづくりや雇用の在り方までもが変わると思っています。メルペイがフルスイングした時にやれることの大きさや、可能性は無限大であると思います。

 

CXOを目指す方へ青柳さんからのメッセージ

 

高野:最後にCXOを目指す方にメッセージを頂戴したいです。

 

青柳:CXOとして働く場合には、誰とやるかがとても重要です。これが9割を占めます。

流れの早い世の中です。挑戦する市場や戦略は日々刻々と変わっていくでしょう。むしろ5年単位で変わってないと、会社は成長してないことを意味します。何をやるかも大事ですがそれは変わっていくものであり、逆に変わらないのが誰とやるかの部分です。

自分が会社と経営陣から求められて、彼らと相互補完的であるべきですし、自分自身もがその人たちと一緒に仕事をすることで成長出来ているかが重要だと思います。

加えて、そういう人と出会うことができる「運」を持っているかも重要になります。私もグリーの田中良和さんと出会い人生が変わりました。

また、メルカリの山田や小泉とは、かつてから面識があったのですが、まさか一緒に働くとは思っていませんでした。しかし、自分が入ることで、いい化学変化が起きると確信が出来たのでメルペイにジョインすることが出来ました。

それぞれが、持っている自分の強みを活かし、それ自身が会社の成長につながるということは非常に重要なことだと思います。

大きなことを成し遂げるためには5年から10年はかかります。その単位の時間を投資して、この人たちと一緒に何かをやって、やりきったら悔いがないかと吟味して選ぶことが大切です。これを前提に、自分が信じられる社会を作ってください。

 

高野:素敵なお話をありがとうございましした。

 

キープレイヤーズ高野のコメント

 

グリーを青柳さんが退任した時、業界には衝撃が走りました。ビッグニュースでした。多くの起業家、経営者が、青柳さんと一緒に仕事をしたいということで、争奪戦が始まりました。

そんな中、青柳さんが選択された場所がメルペイです。働く仲間や事業領域の大きさ、成長可能性など魅力が溢れる環境だと思います。

数名のスタートアップにも、もちろん魅力がありますが、世の中に大きなインパクトを残せるような仕事を求めている方にメルペイさんは非常にオススメな環境です。スケールの大きな勝負が可能で、社会インフラになるサービスを作ることが出来ます。

実際に、他の会社では社長や役員をやれる方が、次々ジョインしているのがメルカリグループ、メルペイです。これだけのポテンシャルを持っているベンチャー企業は本当に稀有だと思います。

社会により影響力のあるサービスをみんなで創り上げていくという気持ちがあり、メルペイのミッションである、「信用を創造して、なめらかな社会を創る」やバリューに共感できる方には大変オススメの企業と言えます。

【2020/01/23更新】メルカリグループ(メルペイ)にOrigamiが参画!

「Origami Pay」などを提供する株式会社Origamiがメルカリグループに参画すると2020年1月23日に発表されました!

キャッシュレス戦争が続いておりますが、新たな動きも出てきています。株式会社Origamiは決済だけでなく、融資や保険、投資などにも進出していたので、今後のメルペイの動きがより楽しみになりました!

株式譲渡は、2020年2月25日を予定されているようです。

メルペイ社からのプレスリリースで、参画の理由が述べられていましたので、一部抜粋いたします。

■メルカリグループ参画の理由
政府によるキャッシュレス推進を後押しとして、金融機関はもちろん大手通信事業者やIT企業など多くの業種からスマートフォン決済事業への参入が相次ぎ、大企業のチェーン店を中心にキャッシュレス決済の導入が進む一方、地域の中小事業者における普及は未だ充分とは言えず、その結果、一般利用者においても日常的な決済手段として利用が進んでおらず、日本のキャッシュレス社会実現のハードルとなっているのが実情です。

また、スマートフォン決済事業者間における競争も激化するなか、Origami・メルペイ両社の強みを融合することにより、単なるスケールメリットの実現に留まらない独自の価値を提供し、ひいては日本のキャッシュレス社会実現に寄与できるものと考え、両社で協議の結果、Origamiがメルカリグループに参画することについて合意に至りました。

今後は、Origamiの提供している「Origami Pay」サービス・ブランドを、お客さま・加盟店に対して一定の周知期間を経た後に「メルペイ」に統合するとともに、メルペイとメルカリ、Origami、および2020年1月23日付でメルペイおよびメルカリとの間で業務提携契約を締結した信金中金の4社共同で、地域の中小事業者への「メルペイ」導入の推進によりキャッシュレス社会の実現を目指していきます。さらに、信金中金が有する全国のネットワークを通じて、「メルペイ」を活用した地域イベントや、「メルカリ」の登録から購入、出品の仕方など「メルカリ」の使い方が学べる「メルカリ教室」、利用促進キャンペーンなどを展開していく予定です。これにより、さらなる地域経済の活性化/キャッシュレス化への貢献はもちろん、「メルカリ」で不要品を販売して得た売上金が「メルペイ」を通じて地域に還元される、「持続可能性の高い循環型社会」の実現を目指します。

(https://jp.merpay.com/news/2020/01/origami/より)

<取材・執筆・撮影>高野秀敏・田崎莉奈

執筆者:高野 秀敏

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、5社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。149社上場支援実績あり。55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。
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