ベンチャー/スタートアップに未経験で転職する際に知っておくべきこと

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最近、ベンチャー・スタートアップへの転職が選択肢として広まってきたためか、「未経験でもスタートアップに転職できるか」ということをよく質問されます。

結論、「転職できる」のですが、その前提にあるものを理解していないと、入社後に大変な思いをすることも少なくありません。行動することは素晴らしいことですが、メリット・デメリットの両面を理解した上で、意思決定をしていただきたいと思っております!

 

「ベンチャー・スタートアップ未経験」で転職する場合を考える

まず、スタートアップ企業に未経験で転職するということ自体は、さほどデメリットに働くことはありません。多くの人はスタートアップ未経験です。また、スタートアップでの勤務経験があるからといって、上手くいく保証もないからです。企業側からすると活躍してもらうことが大切なので、どんな環境でどんなことを考えて働き、その結果なぜスタートアップを志望しているのかが肝心です。

もちろん、大手企業で長年働いてきて、いきなりスタートアップに来ると言われると、採用側としては少し慎重になる部分もあります。大企業で働いてきた方は、年収を高くもらっている場合が多いので採用側からするとが割高だなと感じることが多いです。大手企業の年収はその利益率は利益総額の高さからきているものなので、大手の看板をとってしまったらその分の年収分の価値がない人がほとんどです。

そのため、スタートアップ未経験であることは問題ありませんが、どこまで年収を下げても大丈夫なのか。希望最低年収については決めておき、面接では話せるようにしておきましょう。大手からスライドで年収を出せるスタートアップもないわけではないのですが、とても少ないとは思います。

 

「未経験職種」でベンチャー転職/スタートアップ転職する場合を考える

スタートアップへの転職を考える際に、1つのネックとなっているのが、ある職種のスペシャリストでないと、スタートアップに行っても活躍できないのではないか、ということです。これは、ある意味では正しく、ある意味では間違っています。

経営陣にない経験を買うという意味で管理職を採用する場合は、ほぼ間違いなくその領域のスペシャリストを採用したいと考えています。会計士から管理部長やCFOになるケースなどはほぼそうです。経営者は監査法人で働いた経験がないので、財務・会計のスペシャリストを役員ポジションでも受け入れたいわけです。このように、専門領域の管理職で転職する際は、その領域のスペシャリストでないと転職することは難しいでしょう。実際問題としては、監査法人の会計士が、すぐにスタートアップの管理部長や役員として機能できるかというと実際は難しいとは思いますが、キャッチアップは十分にできるであろうという意味で即戦力には近いということになります。

成長企業では、組織拡大に伴い、新たなポジションが発生します。人員が充足するということは基本的にないです。そのため、未経験でも採用することもあります。

第二新卒については、この職種は第二新卒はokとしようと経営者が判断することがあります。デジタルマーケティング領域においては、よくある要件としては、SPIだったり、大学や高校の偏差値などをかなり考慮の上オファーを出している成長企業が多いということはここで申し上げておきますね。

 

未経験でベンチャーやスタートアップに転職する際に意識すべきこと

まずはこれまで培ってきたことを最大限生かしながら、目に見える結果を出す方法を探る

何よりもまず目に見える結果を出すことが大切です。稀に「スタートアップに転職するんだから対等に話せる」「多少のミスは多めに見てもらえる」という考えの方がいらっしゃいますが、これは大きな誤解です。スタートアップのため距離が近く、その人の人柄や活躍ぶりが伝わりやすい部分はありますが、あくまで「伝わりやすい」だけです。結果がなければ、評価のしようがありませんので、目に見える結果を出せるようにしましょう。

この人はできる人だ、という印象がつかないと、人は仕事を頼みづらいものです。そもそも、手元が空いていなそうな人に仕事を依頼できませんよね。まずは、これまで培ってきたことを総動員しながら、結果を出すことに集中してください。ただ、前職との違いにこだわることは禁物です。

自分のできることから一歩先の仕事をし続ける

スタートアップでも大手でも基本的には自分の目の前の仕事で結果を出すことが大事です。大手の場合は、具体的に結果を求められないおこともありますが、スタートアップで特に大事なことは結果を出すことです。結果を出していけば、もっと仕事の量や幅を広げていくことができます。気づくと昇進、昇格していることが多いと思います。

私自身、エージェント業だけでなく、顧問・投資と仕事の幅を広げてこれたのは、目の前の人の期待に応えようとし続けたからだと思っています。イチロー選手も「手の届く目標をひとつひとつクリアしていけば、最初は手が届かないと思っていた目標にもやがて手が届くようになる」というようなことを仰っています。

将来の夢や目標が大きければ大きいほど。足元もとても大事です。実行力がある人。手足が動かせる人がより昨今は大事になっており、求められていると感じます。

 

ベンチャー転職/スタートアップ転職の際のおすすめサービス

スタートアップは私が得意としている領域ですので、ぜひ最初は私にご相談ください(笑)。エージェントの中でも、かなり経験の長い方だという自負と自信があります。自薦。自薦。140社の上場支援。4度の上場経験、2度の創業から役員株主で上場しており、加えて22年人材エージェント経験実績あります。

とはいっても、他にもスタートアップ転職に強いサービスもありますので、いくつかご紹介します。

GREEN

スタートアップ企業の求人が豊富なサイトの1つです。エンジニア・デザイナーに強かったですが、最近ではその他の職種の求人掲載数も多くなっています。

yenta

アトラエさんのサービスが2つ続きますが、yenta経由で採用しているスタートアップも少なくないです。ビジネスマッチングサービスということで、転職前提でなくフラットに話を聞きに行ける手軽さがよいと思います。

Wantedly

気軽に会いに行けるという観点でいうとWantedlyは外せないですね。多くのベンチャー企業やスタートアップ企業がWantedlyに掲載しています。求人情報サイトではないため、年収などの細かい部分は直接確認する必要がありますが、登録していて損はないでしょう。

最後に

いざ、スタートアップに転職しようと思っても、勝手が分からず、なかなか動き出せないという人もいるかと思います。ただ、分からないことを分からないままにすることは、スタートアップで働くか否かに関わらず、キャリアによい影響は及ぼしません。まずは情報を取りに行くところから、行動に移してみましょう。

執筆者:高野 秀敏

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、5社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。149社上場支援実績あり。55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。
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