こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートをしているキープレイヤーズの高野です。
コロナショック(?)で採用を縮小する会社もでてきていますね。中には、口頭で内定を伝えていながら、取り消しになってしまったという声もありました。
でも、これって違反じゃないのか、と思いますよね。今回は口頭での内定通知の効力について解説していきます。
最終面接後のポイントは何か?
最終面接が終わると、一両日中に採用の可否の連絡があります。ただ、ここで安心してはいけません。必ず、雇用条件を書面で確認してください。会社の規模にかかわらず、きちんとした企業であれば「内定通知書」を発行します。どんなに感触がよかったとしても、これが出て初めて正式決定です。こちらが請求しなくてももらえるのが当たり前ですから、口約束で安心せず、内定通知書が手元に届いてから、退職手続きを進めてください。ちなみに、内定通知書には通常、以下のような項目が記載されています。
内定通知書の記載項目
●職務内容
●役職
●勤務地
●就業時間・休日
●社会保険
●給与・賞与
なぜ、こんな話をするかというと、口約束だけで決めている方がけっこう多いからです。
思い違いもありますし、採用担当者が入社してもらいたいために、ウソとは言わないまでも、実際より好条件に感じるよう、脚色を加えて伝える可能性もないとは限りません。
たとえば、収入面が固定給ではなく歩合制だったり、残業がカウントされない年俸制だったり、交通費の上限があったり、有給休暇が少ないなど、勤務条件が予想と違うこともあります。前職で当たり前だと思っていた福利厚生制度が一切ないケースもあります。
特に、紹介や縁故で転職が決まった場合は、知り合いが間に入っているだけに安心しがちです。詳しく聞くのがためらわれる面もあるでしょう。
しかし、入社後のトラブルを避けるためにも、内定通知書を見て、疑問点があればしっかり確認しておくことが大切です。条件面で納得できなければ、この段階で交渉したり、折り合いがつかなければ辞退することもありえます。これ以前に退職を申し出て、フライングしないように気をつけてください。
Uさんは、先輩の紹介でベンチャー企業の採用担当者と会うことになりました。先方は若手で経理ができる人材を求めていて、Uさんはぴったりだというのです。ゲーム業界のその会社は、ゲーム以外のサービス開発も手がけはじめていて、今後、業績が伸びそうな企業でした。勤めている会社は安定しているものの、大きく成長する可能性は低い業界です。
口約束はリスクがある
成長期にある会社で業務を拡大していく場に身を置くのもおもしろそうだと感じ、先方からもぜひと誘われたUさんは、収入ダウンにならないことを条件に転職を決めました。
内定通知書はもらえませんでしたが、口頭で人事担当者と社長にしっかり確認したため、特に不安も感じず、入社しました。
ところが、出社してみて驚きました。人手不足で残業も非常に多く、休日出勤も当たり前の環境だったのです。新卒で入社した前の会社は残業手当や休日出勤手当が加算され、繁忙期が終われば代休もとりやすい社風でした。
経理セクションは他社でもそんなものだと思っていたUさんは、基本給の額面自体は変わらないものの、年俸制でプラスαがないことにびっくりしました。ショックなことに退職金制度もありません。
経理だけでも前職よりハードワークでそのうえ、総務や人事の仕事までやらされる始末です。ある程度は覚悟していましたが、会社の規模によって雇用条件が違い、書面で確認しなかったことを後悔しました。
それでも、経理のスペシャリストとして頼りにされ、仕事にはやりがいがあります。会社が発展し、将来ストックオプションで報われることに期待しつつ、がんばっています。
大事なことは口約束ですませす、必す内定通知書を確認してから、入社を決意しましょう。
口頭内定の効力は?取り消せるのか?
口頭で内定と言われたもののこれまでその後内定が出なかった。取り消されたというパターンはいくつもありました。例えば、履歴書、経歴書に間違い、つまり詐称があったことや、社長が勢いで「うちに来て欲しい!」といったものの、幹部から諌めされ、もう一度面接ではなく、面談をしようなどなり、よくよく話したらうちに良いポジションはないよねとなったですとか。
ひどいのはある有名企業でしたが、間違って内定と電話で伝えてしまったというものなどもありました。これは本当にひどいミスなので、責任者が菓子折り持ってすぐにお詫びに伺っていましたが、、、
口頭内定の場合は、万が一ですが取り消されてしまうこともないとは言えません。安心をせずに内定通知をもらいましょう。入社までが遠足です。実際には入社以降が勝負ですが。
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