ネットワークがある人は強い
人づきあいのよさやネットワークの広さも、多かれ少なかれ転職活動に関わってきます。
たとえば、他業界に転職したいと考えた時、その業界に知人がいれば雰囲気がわかりますし、親しい人なら業界事情などをヒアリングできるかもしれません。
●なんとなく見当がつく
●その気になれば話が聞ける
●関連業界に知人がいる
ちょっとしたことですが、この差は意外に大きいと思いませんか?
まったく白紙の状態で受験するのと、予備知識があってチャレンジするのでは心の余裕が違います。
ビジネスは情報戦です。人との接点が多い人には情報が集まってきますし、相談に乗ってくれる人も見つかりゃすいものです。転職活動だけでなく、交際範囲が狭いより広いほうが、人づきあいが悪いよりよいほうが長期的に見て成功しやすいでしょう。
ただ、交際範囲を広げるといっても、どうやって広げていくかの目線が大事です。
名刺交換しただけでは、自分という人聞を知っていただくことも、相手を知ることもできませんし、おつきあいも深まっていきません。
やはり、自分のバリューを上げて、wintwinの関係をつくっていかなければなりません。つまり、相手がしてもらってうれしいことをやっていくことです。しかし、そこに気づいて実行に移す人はなかなかいません。
ネットワーク構築の基本はギブアンドギブ
たとえば、知人が著書を出版したとします。献本されて読む、あるいは購入する。ここまでやる人はいますが、レビューを書いたり、ブログで紹介する人はなかなかいません。
また、相手が宣伝してほしいと思っているサービスがあれば、フェイスブックで紹介したり、ツイッターでつぶやく。1つ1つは小さいことですが、続けていくうちに感謝と信頼が生まれ、自分自身のバリューにつながります。
ビジネスパーソンであれば、仕事で成果をおさめることにつきます。たとえば、私の仕事であれば優秀な人材をご紹介し、入社後に活躍していただくこと。それを繰り返すことがバリューになります。信頼してもらえればよい人材も求人も集まってきます。
あるビジネスセミナーに参加したFさんは、修了後、講師を囲む懇親会に参加しました。かねてから講師である経営コンサルタントの著書を愛読していて直接、話してみたいと思っていたのです。気さくな人柄で話がはずみ、楽しいひとときを過ごすことができました。
参加者全員に著書が配られ、読了後、Fさんは自分のブログに紹介記事を掲載。フェイスブックやツイッターでも情報を流しました。
コンサルタントには御礼のメールを送り、「よろしければご覧ください」とブログのURLを書き添えたところ、思いのほか喜ばれ、新刊が送られてくるようになりました。
恐縮したFさんは、ささやかながら感謝の気持ちを示そうと、献本されるたびにブログに記事を書きました。運命はそれから動き出します。
「ある企業で新規開発のスタッフを募集している。とりあえず、話だけでも聞いてみないか」
何回か続いた頃、なんとそのコンサルタントから連絡がありました。
思いがけないなりゆきに驚きましたが、チャンスがあれば、転職したいと考えていたIさんは、思い切ってその企業を訪問してみることにしました。先方の対応も丁寧で、新規事業の説明やどういう部分を担当してもらいたいのかなど、詳しく話してくれます。仕事も興味のあるジャンルだったため、Fさんは応募することを決めました。
その後、役員面接を経て、その会社で働くことになりました。コンサルタントとも交友が深まり、各界のキーパーソンを紹介される機会が増えています。
Fさんが実際にやっていたことは特別なことではありません。相手のためにやっていたことが、Fさんのバリューになったのです。
一方で、ネガティブ情報発信をされる方がいます。口頭でもよくありませんが、SNSに投稿する方もいます。ネガティブなことを言われて、嬉しい人は一人もいません。ネガティブではなく、ポジティブな情報発信を心がけていきましょう