カスタマーサクセスとは何か?仕事内容や転職に必要なスキル・年収まで解説します

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カスタマーサクセス、先日もイベントに参加させていただきましたが、サブスクリプション型ビジネスが広がるにつれて、より一層注目されるようになりました。

▼イベントの動画はこちらから▼

今回は、よく言われるカスタマーサポートと何が違うの?というところも含めて、解説してみました!

カスタマーサクセスとは?

サービスを利用する顧客を成功に導く仕事

一言でいうと、「サービスを利用する顧客を成功に導くこと、またその業務につく人」を指します。

サービスを使ってみたけど、思うような結果が得られなかった…となったら、リピートは見込めないですよね。継続的にお客様に商品・サービスを購入していただくためには、「成功体験」が不可欠ということです。

ただ、これだけであれば、ユーザーが困った、失敗してしまいそう、というときに支えるイメージのカスタマーサポートとあまり変わりないですよね。一般的に言う、カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いを見ていきましょう。

カスタマーサクセスの業務に見る、カスタマーサポートとの違い

カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いは、売上への貢献姓の高さに表れます。

具体的にカスタマーサクセスの業務内容を説明しながら、違いを感じていただければと思います。(うちはカスタマーサポートでもやっているよ!というところもあるかもしれませんが、これができていればカスタマーサクセスと呼んでもよいと思います。)

購入・導入の促進

意外かもしれませんが、カスタマーサクセスはサービスを購入してもらう段階、受注する段階から始まっています。

過去のユーザーの成功体験は新規導入を検討している人・会社の背中を押します。多くの方が、商品・サービスを購入する前に口コミを調べたり、実績値の提出を求めたりしているのではないでしょうか。

そこで、管理している数値を提出するだけでなく、その裏側にある施策や取り組み、副次的な効果などを説明できるのは、顧客に最も近いカスタマーサクセスの方です。

また、顧客が「成功」を収めるためには、適切な期待値調整が必要です。場合によっては、営業と同行してより具体的に説明をするケースもあります。購入した後の顧客満足度・ロイヤリティを高めるだけでなく、新規の購入者の獲得まで積極的に働きかけるのがカスタマーサクセスの特徴です。

継続利用の獲得

こちらはイメージがある人も多いのではないかと思います。

購入をしてくれた顧客には、当然継続的に購入してほしいですよね。サブスクリプションビジネスの特徴である、「Jカーブ」(指数関数的に売上が伸びる様)は顧客が継続的に購入してくれて始めて実現します。

ここで、重要な指標がチャーンレートですね。解約率が低いほど、売上は積み重なっていきます。

継続利用の獲得については、顧客の期待値を超えることができれば、継続利用してもらえることも少なくありません。ただ、次のアップセル/クロスセルに繋げられるかで、カスタマーサクセスが上手く機能しているかが試されます。

アップセル/クロスセル

アップセルとは、顧客がより高額な商品に買い換える、ないしは買い増すことです。例えば、スタンダードプランからプレミアムプラン、エンタープライズプランに変更する際は、アップセルと呼ばれます。

続いてクロスセルとは、顧客が他の商品を併せて購入することです。会計ソフトを使っていて、その使い勝手が良かった際に、人事労務ソフトも連携できる同社のサービスを購入する、などの場合があります。

ここでは、提案力が試されます。「本当はもっと結果を出せるプランがあるのに、機会損失をしていないか」これに気付くためには、顧客の顕在化した要望だけでなく、潜在的な課題や願望にアプローチする必要があります。

この場合に、イベントを開催したり、コミュニティを作ったりする企業もありますね。成功経験のある企業の話を聞くことで、自分たちにもっとサービスを活用できるチャンスがないか、を考える機会になるわけです。

 

カスタマーサクセス転職に必要なスキル・採用要件

説明してきたように、カスタマーサクセスの業務は多岐にわたります。どのようなスキルが求められているか、見ていきましょう。

もちろん、企業や業界によって、業務内容には違いがあります。ただ、新規の購入・導入支援から改善策を提案、遂行し、継続購入やアップセル/クロスセルを狙う流れは大きく変わりません。その際に必要になるスキルを見ていきましょう。

コンサルティングスキル

カスタマーサクセスのチームを作るときに、コンサルティングファーム出身の人が欲しいと言われることが多いです。

顧客に成功体験を積んでもらうためには、適切に課題を認識・設定し、解決していく必要があります。解決する中で、さらなる改善の可能性や未来を提示していく提案力が必要になります。

データ分析力

カスタマーサクセスは、顧客が抱える問題点を適切に把握・設定できてようやくスタート地点です。顧客が自分自身で課題にケースばかりではないので、データ・ファクトを元に課題を設定する力が求められます。

そのため、統計の知識やデータ処理の知識がある方は重宝されます。ただ、データに関する知見がある人絞ると、かなり人数が減ってしまうのが実情です。そのため、必須条件にはなっていないことが多いですが、スキルをお持ちの方は積極的にアピールすることをおすすめします。

コミュニケーション能力

カスタマーサクセスの仕事は個人で完結することはほとんどなく、チームで成功まで導く仕事です。言うなれば、顧客ともチームとして取り組むことになるので、チームを組んで適切にコミュニケーションを取る力が試されます。

そのため面接時には、「チームで行動する際にどのような行動をとる人か」ということもよく見られています。

顧客視点

スキルではなく、マインドかもしれませんが、徹底して顧客の視点に立つことが求められる仕事です。

面白いことに、コンサルティング力やデータ分析力はあるが、営業では今ひとつだった…という方が、一気に伸びるケースもあります。顧客と自社、両方の利益を考えるのが難しかった人でも、顧客の利益を徹底的に考えることができる立場といえるかもしれません。

とはいえ、最終的にはアップセル/クロスセルにつなげるのが、カスタマーサクセスの仕事の本分でもあります。ただ、カスタマーサクセスに取り組む中で、商品理解が深まり営業力も向上するようなケースもあります。

このように、カスタマーサクセスの仕事は多岐に渡り、多くのスキルが求められる仕事です。しかし、まだまだ新しい仕事ですので、未経験者の求人も多く存在します。

一つでも当てはまる人はぜひチャレンジしてほしい職種です。カスタマーサクセス職への転職を支援した経験も多数ありますので、ぜひご相談くださいませ!

カスタマーサクセスの平均年収

気になるカスタマーサクセスの平均年収については、アンケートを取ってみました!

アンケートを見ると、500万円以下の方が多いようですね。ただ、中には責任者クラスで800万円以上もらっているという方も20%近くいらっしゃいました。

複数回に分けたこともあるかと思いますが、カスタマーサクセスはまだまだ新しい職種ということも、バラツキが大きい理由の一つだと思います。その分チャンスがあるとも言えます。

実際に、カスタマーサクセスチームの立ち上げマネージャーの求人では、1,000万円を超える場合もあります。受注が順調で、早急にカスタマーサクセスチームを作りたいというニーズも、急成長スタートアップではよく発生しますね。

もちろん、経験年数や年齢により、条件は変わります。気軽にご相談いただける、年収査定を行っていますので、ご自身の適正年収を知りたい方は、ぜひ下記ページの手順に従ってご相談いただければと思います。

カスタマーサクセスに関する本・書籍

カスタマーサクセスについては、少しずつ書籍も増えています。最近では、「カスタマー・エクスペリエンス」という考え方も広く認知され始めて、顧客体験の向上においてカスタマーサクセスチームが大きな役割を果たすようにもなってきています。

 

最後に

カスタマーサクセスという言葉は新しく、まだまだチャンスのある職種です。顧客のために積極的に取り組みながらスキルを磨いていきたい!という方にはぴったりだと思います。

カスタマーサクセスの仕事を今しているが、自分の評価、年収など含め相談をしたい方、これからカスタマーサクセスの仕事につきたい、興味があるという方、積極的にご相談ください!

執筆者:高野 秀敏

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、5社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。149社上場支援実績あり。55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。
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