こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートをしているキープレイヤーズの高野です。
今回のRoad to CXO〜CxOのキャリアを知ろう〜は株式会社ベーシックの元田宇亮さんです。
元田さんは、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の投資銀行本部に新卒入社して、そこからスタートアップのREADYFORでCFOを務めてきた方です。現在はベーシックにてPdM(プロダクトマネージャー)として新規事業開発をメインで行っています。
今でこそ、投資銀行からスタートアップに転職をしている人は増え始めていますが、元田さんはそのキャリアを切り拓いた方の一人です。
今回は、キャリアを考える皆さんの参考にと、取材を快諾してくださりました。ぜひご覧くださいませ。
目次
元田宇亮さんのキャリア・経歴
1989年生まれ、秋田県湯沢市育ち。立教大学の経済学部会計ファイナンス学科を卒業後、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の投資銀行本部に新卒入社。2015年9月からREADYFORにCFOとして参画。2021年1月から、ベーシックに入社し、COO直下で全社横断の事業・財務系のプロジェクトの企画推進を行ったのち、2021年6月からは新規事業開発部長に就任。現在に至る。
株式会社ベーシック
ベーシックはミッションに「マーケティングとテクノロジーで問題を解決する」を掲げ、オールインワン型B2Bマーケティングツール「ferret One」、フォーム作成・管理ツール「formrun」、国内最大級Webマーケティングメディア「ferret」の3つの事業を運営する企業です。
元田さんのキャリア
高野:まずはじめに、元田さんのキャリアについて、お伺いできますでしょうか?
元田:はい、よろしくお願いします。
私は2013年に三菱UFJモルガン・スタンレー証券という証券会社の投資銀行本部にプロパーで入社しました。
そこで最初は株式の引き受けやIPO支援、上場企業のファイナンスの支援をする部署で2年ほど働きました。その後、1年ほど資金調達やM&Aなどを上場企業さんにご提案するいわゆるカバレッジの部署にいました。
その後、READYFORというクラウドファンディングサービスを運営している会社に10人目の社員として、コーポレート全体を管掌する取締役CFOという肩書で入社しました。
CFOといっても、そのときは学生のインターンや業務委託の方を含め20人ぐらいの本当に小さな組織だったので、バックオフィスだけでなく法人営業やシステム開発までメンバーと協力しながら一通り自分で手を動かしました。
中心的な役割は時と共に変化し、当初は「コーポレート部門全体の立ち上げ」、次に「事業開発・アライアンス」などに広がり、本格的なグロースフェーズでは「融資・エクイティファイナンスや経営企画」に寄っていき、終盤は「IPO準備・経理体制の再構築・経理システムの開発」がメインとなりました。
今年1月からは、株式会社ベーシックに入社し、COO直下の一人部署で「既存事業の中長期方針の検討、資本政策の再構築、新規事業の企画」などに関わったのち、新規事業開発部の発足とともにそこの部長を務めています。
役割としては新規プロダクトのPdMのような形で、プロダクトの市場調査からプロダクトの開発、マーケティング、カスタマーサクセスなど横断で取り組んでいます。
高野:なるほど。
大手投資銀行とベンチャー事業会社との違い
高野:よく聞かれると思うのですが、投資銀行とスタートアップ・ベンチャーで働いてみて、どんな違いがあると感じましたか?
元田:スタートアップに限らず、プロフェッショナルファームと事業会社の違いでもあると思いますが、一緒に働く人のスキルや思考性、仕事の進め方、一人が担う業務範囲など多くの面で大きく異なると感じました。
投資銀行や監査法人、弁護士事務所などは、「知識集約的な職能別組織(プロフェッショナルファーム)」であり、「顧客にある種の正解となる答えを提供すること」が求められると思います。
一方で事業会社、特にアジャイル組織的なスタートアップでは、「多様な人材や部署と共同しながら」「PDCAを高速で回し物事を推進していく」ことが求められます。
事業会社では、試験をパスしてスキルや知識が一定担保された特定の分野に強みのある人材だけが集まるわけではありません。多種多様な職種、かつ新卒からプロフェッショナルまで個人のレベルが様々である中、チームづくりをしながら物事に取り組む必要があるため、人によってはコミュニケーションの取り方に悩み上手く馴染めないケースもあるかもしれません。
仕事の進め方においても、「仮説を立てて実行し、仮説が外れていた場合には素早く軌道修正を行う」という動き方が求められるので、プロフェッショナルファームから来たマネージャークラスの方などが適応しきれず、「議論ばかりで実行に至らない」とか「批評ばかりで自分の手や足を動かさない」とか「資料作りに時間をかけすぎる」などの落とし穴にハマり機能しない、という事例も本当によく聞きます。
さらにシード~アーリーのスタートアップともなると、まだ何もないというか、当然サポートしてくれるアシスタントの方もいない状況も多いことから、細かな事務仕事や資料作成一つとっても自分で行う必要があるので、その部分は覚悟しないといけないと思います。
高野:そうですよね、本当にゼロの状態から始まる。
未経験の業務との向き合い方
高野:あと、これも結構聞かれると思いますが、例えば給与払ったり、月次締めたり、ということは、実は金融の会社さんは自分ではやってないじゃないですか?
その中で、スタートアップに入ってやってみる!で乗り越えられるものなのでしょうか?
元田:そうですね…結論から言えばYESだと思いますが、相当大変なのは間違いないです。
自分の場合、事業会社におけるコーポレート業務というものは正直何もやったことがない状態でした。細かい業務は本当に1から勉強して、色んな人に聞きながら…という形にやっぱりなりました。
例えば経理の実務については、自分は大学で会計系の学部にいましたし、公認会計士の勉強もしていたということもあって、会計の知識はあった方だったと思います。投資銀行内の業務でも、財務3表を繋げてシミュレーションモデルを作るといった場面もありました。
でも、それは「理論を知っている」「出来上がったものを使う」ということであって、「数字を作る」ことではないわけです。
当たり前ですが、会計ソフトを触って取引から仕訳を切って、入出金手続きをして、債権債務の消込をして、月次決算を締める、ということは投資銀行も監査法人もしないのです。
なので、最初は税理士の人たちにほぼ丸投げの状況からスタートしました。その後、作成いただいた成果物をチェックする段階で気付くわけです。
「どうもおかしいぞ」と(笑)
計上されるべきものが計上されていない、とか処理の仕方が想定と違うとか、払ったはずの債務が取り崩されていないとか、減価償却されていないとか・・・
税理士さんが万能であるかのように錯覚していたのですが、必ずしもそうではないですよね。5万円や10万円でやってもらえる業務にも限界があります。
「仕訳や取引日の作成ルールを整備して、必要となる情報を漏れなく整理して渡す」ということは企業側の仕事であって、それなしに漏れなく完璧なPLやBS、税務申告書は完成しません。
そもそも組織や事業によって、あるべきルールや適切な処理というものも異なります。
そういったことなしに「税理士さんがやってくれない」とか「税理士さんなのに数字や処理が間違っている」と言うのはおかしいことです。
高野:これ皆が税理士の人に言う話ですよね。私も一応16年会社やっていて途中で気づきました。
元田:依頼する側からすると「税理士さんはすごい知識を持たれている方で、その人に任せているから大丈夫だ」と錯覚してしまいますよね。
高野:実際に、事業会社・ベンチャーに来て、事業を動かしてみないと分からないですよね、これは。
元田:そうですね、会計に明るくない経営者の方であればそもそも間違っていることに違和感を持つこともなかった、というケースも多々あると思います。
会社のお金の出入りや財務状況を月次決算を通じて正確に把握する、ということの大変さは想像以上でした。
なので「このままではいけないぞ」と思って、経理実務の本を何冊も買って一気に読み込んだり、イベントに参加したり、他の会社の経理部の方に沢山質問に行って、結果としてある程度までは月次決算を回すという部分は内製化できました。
ベンチャーへの転職で「未経験の業務ばかりであっても乗り越えられるものか?」というご質問に対する答えとしては、一定のレベルまでは一応YESかなとは思います。
ただし、他のスタートアップの方や周りの方に「助けてください!これどうやるんですか?」と聞ける素直さだったり、フットワークの軽さを持っていることは大切だと思います。
快く色々な事を教えて下さるベンチャー界隈の人たちの懐の深さあってこそなので、自分も質問された場合には可能な限り時間を取るようにしています。
高野:なるほど。
転職の不安を打ち消すデューデリジェンス力
高野:大手の会社を辞めてベンチャー企業に転職する人は今でこそ増えましたが、主流とはまだ言えない人数だと感じています。元田さんはなにか不安感はありませんでしたか?
元田:そこまで不安はなかったです。
確かに、当時投資銀行からベンチャーに移る方は自分の知る限りにおいてはいなかったので、「どんなチャレンジができるのか」「どんな価値発揮をして貢献できるのか」「やっていけるのか」ということは最初の方は具体的にイメージはできていなかったと思います。
ただ、色々調べる中で、ロールモデルのお一人でもある青柳さん(元ドイツ証券、現メルペイ代表取締役)がドイツ証券からグリーのCFOになられたのが確か26歳の時で、「社員番号20番位で経理も法務も机の組み立ても自分でやってた」という記事を見つけて、とにかく0から始めるものなんだというイメージが少し持てたことと、「青柳さんが同じような年齢の時にそういったハードな環境でチャレンジしていたんだから、自分もやってやろう」と、覚悟が決まったことは大きかったです。
また、25,6歳くらいで若かったこともあり、失うものも多くなかったですし、方向転換はいつでもできると思っていました。
また、手探りでも、自分でオーナーシップを持って決断しながら、物事を進めていく経験は必ず役に立つという確信もありました。昨今のようにスタートアップ領域が盛り上がってきて、転職される方も増えて、という未来は必ず来ると思ってはいたので、先行して飛び込んで、事業やコーポレート組織を0から大きくしていく過程を自分なりに体系化し、再現性のある形で形式知化できれば多くの人に対して貢献できる人材になれると。
なので「何が起こるか分からない不確実性の高い世界にえいやと飛び込んだ」というよりも「転職することで今と将来失うものは何か」と「それが不可逆的なものなのかどうか」と「得られる可能性のあるもの」を自分なりに把握した上で決めた、という感覚なので不安はあまり無かったですね。
高野:なるほど。
元田:ベンチャーへの転職の不安を払拭できた理由はもう一つあります。前職時代ミダスキャピタル(前じげん)の寺田さんとイベントで一緒に登壇させていただいた時に、「良いCFOの条件は何か?」という質問に対する寺田さんの回答が「会社を選ぶデューデリジェンス力」とおっしゃっていました。まさしくこれは転職時の不安を払拭する上でもとても重要な観点だったなと共感しました。
伸びるスタートアップで役職に関わらずオーナーシップを持って挑戦できるポジションに身をおくことができれば、事業や組織拡大に伴って挑戦や学びの機会は広がっていきます。逆に拡大しなければスタートアップだからといっても挑戦の機会は限定的になります。
なので成長を志向する転職者の視点で見た場合、「伸びる会社を選定できるか」が何より重要です。
「何となく伸びそう、とか、何となく凄そう」という感覚に頼るのではなく、自分自身でその企業や事業が狙っているマーケットの未来、ポジショニング、事業の伸ばし方、課題と打ち手などを転職先企業の方とディスカッションし、自分なりに納得感を持った上で意思決定することが出来れば、自ずと不確実性に起因する不安もある程度払拭できるはずです。
シード~アーリー段階では、まだまだそういった事業戦略は模索中ということが大半だと思いますが、自分なりの仮説に自信が持てれば問題ありません。
READYFORに転職する際には、事業自体の勝ち筋や伸びしろについて一定自分なりに考えていたことはもちろんありますが、ややマクロ的に「この後3~5年に資金調達・決済領域は大きく変化・成長し、様々な挑戦の機会が存在しうる」という確信があったことが大きかったですね。
ベーシックへの転職の際には、「これまでの会社の変遷、過去の挑戦、成功と失敗と軌道修正の状況、今後目指していくこと、今の課題感、具体的な事業KPI、資本政策の状況」など様々な情報を共有いただきました。
そして、社長の秋山、COOの林、CSOの佐々木、CAOの角田など役員陣に加え、各事業のマネージャーの方々とも事業戦略について深くディスカッションをする機会を作ってもらえて、その結果として、成長性や戦略を自分の中で説明可能になりましたし、入社前から会社に対する自分の介在価値も明確にイメージできたので、何の不安もなく入社できました。
高野:寺田さんとも意見が一致されているんですね。
元田:そうですね。成長機会を確保する上でも、不安を払拭する上でも、良い意味でデューデリジェンス力は重要だと思います。もちろん入ってからの自分次第で色々と変えていけることも多いですし、それがスタートアップの醍醐味だとは思いますけれど。
ベーシックでの役割
高野:入社後に一部CFO業務などもやった後から、現在はいわゆるCFO業務とは全く違うことを主な業務とされていますよね?
元田:そうですね。プロダクトマネージャーという役割なので、当然変わったことは沢山ありますが、実は結構共通していることも多いなとは思っています。
というのも、前職のREADYFORはお金を扱うサービスなので、事業側で新しいことに取り組む場合は、必ず「経理・財務・法務・管理システムなど」をセットで考えることが他の事業より強く求められます。
そういった背景から、コーポレート側に軸足を置きつつも、顧客や事業側のオペレーションも深く理解したうえでビジネス開発をする経験を多く積めていたので、それがプロダクトの立ち上げにもかなり生きています。
例えば、事業計画策定などのシミュレーションモデル作成スキルはそのまま生きますし、Webマーケティングも定量化・ファネルの考え方には馴染みがあります。
他にも、
・サービス規約やプラポリ作成については、過去スクラッチで自分で改変して弁護士さんと議論していた時の知識と経験
・カスタマーサポートについては、クレーム対応含め矢面に立ちながらも対応の型化やマニュアル整理をしていった経験
・プロダクト開発については、バックオフィスシステムの開発でエンジニアと要件定義や優先度を決めていた経験
など、すべてのことが今に通じていると実感しています。
高野:幅広いことをやってきた元田さんだからこそ言えること、という感じがしますね。
元田:当然一緒にビジネスサイドを推進してくれる優秀で頼もしいメンバーがいてくれるおかげで何とかやれているわけですが、Webマーケティング実務やデザインツール活用などこれまでとは違ったケイパビリティを獲得できている実感があるのでとても楽しいです。
今後のキャリアの展望
高野:元田さんはREADYFORからCFOという肩書がついて、管理的な印象がありましたが、お話を伺う限りでは、事業をもっとやっていきたいとお考えなのでしょうか?
元田:そうですね。
元々三菱UFJモルガン・スタンレー証券でキャリアを始めたときも、READYFORに転職したときも、財務・ファイナンス領域でキャリアを築いていこうという感覚や目標は持っていませんでした。
大学生の頃から「これがやりたい!」というものも明確にはなくて、ただ色々な物に興味はあるという状態で。
ただ、これから自分がやりたいことがもし見つかったら、自分がそこに対して価値をちゃんと発揮できる人間、もしくはお呼ばれされるぐらいの人間になってる必要があるな、とは大学生の頃から思っていました。
そう考えたときに、ビジネスにおいて汎用的なスキルや必要な専門性を磨いた方が良いだろうなという思考で、それをお金の領域に定め、投資銀行からキャリアをスタートしたに過ぎません。
READYFORでも、先ほどお話したように、事業や組織を作っていく過程を幅広く経験することが将来の選択肢を広げることにも繋がるし、何より新しいことにどんど挑戦して色々なことができるようになることが単に楽しいと思っていました。
キャリアを逆算して考えるタイプではないので、常に新しいことに挑戦していく、失敗もしながらも沢山学んでいく、という環境に常に身を置くこと、それによって「毎日明日にワクワクして寝る」という幼稚な人生テーマが日々充足されることを目指しています。
そんな考えを社長の秋山などに伝えて、いま新規事業開発という貴重な機会を与えてもらっているので、まずは目の前の事に全力で取り組んで成果を残すことに集中しています。
高野:なるほど。
会社としての成長と個人のキャリアが重なる仕事
高野:これは転職する際のトラブルで時々あることなのですが、「うちの会社ではなんでもできるよ」と言って採用したけど、「やっぱり管理系だけお願い」と話が変わることがあります。
元田:入社前に言われていた事と違った、というケースは本当に沢山ありますよね。
スタートアップの場合、半年もあれば相当状況は変化するので、内定をもらった時から入社するまでで会社側の事情が変わってしまうことは一定致し方ないですよね。
そういった事もある中で、ベーシックはすごく誠実に「会社にとって必要なこと」と「個人の志向」が重なる部分を探してくれました。
転職当時、ベーシックには財務・資本政策を専門に担当する人はいなかったので、入社後も2割程度はそういった業務も手伝って欲しいと言われ、快諾していました。
ただ、入社後実際に財務や資本政策まわりのことに目を向けると、良い意味で事前の想定以上に色々とやれることがあることに気付いて進めていったんです。
既存事業に関する企画なども徐々に加わり、次第に新規事業以外の比重が大きくなっていき、もともと主にしていこうと思っていた新規事業へ割ける時間が3割弱くらいになってしまっていたんですよね。
まず短期的に自分が価値を発揮して貢献することができたことは良かったのですが、やることの幅を広げすぎて成果が中途半端になるリスクもあります。
そのようなことも加味していただいたと思いますが「もともと誘った時の話と違うよね」と言っていただき、徐々に持っていた業務を別のメンバーへ引き継いで、新規事業に集中できる状況を作っていただきました。
もちろん、会社として伸びることは妥協せず、でも個人個人のキャリアをすごく考えてくれている会社だなと思いますね。
高野:そういった会社はなかなか多くないですよね。
秋山社長は本人の持っているポテンシャルや意向を評価して、経営に生かしていくという考え方をお持ちなんでしょうね、おそらく。
元田:まさにそうですね。役員陣はもちろん、マネージャー層もちゃんとメンバーの成長に向き合う姿勢を持っている点が魅力だと思います。
CxOのキャリアを目指す方へのアドバイス
高野:最後に、元田さんがキャリアを積んできて感じたこと、CFOやPdMのキャリアを目指す人にアドバイスがあればお願いします。
元田:はい。
これまでの経験から感じていることは「全ての経験は次に活かせる」というだと思います。ただし、きちんとそれらを言語化・形式知化して再現性を持たせることが重要だと思います。
過去と全く同じことは起きませんが、共通する部分を見出し応用することができれば、たとえ職種や状況が異なっても一定の成果が出せるのではないでしょうか。
転職する観点でやっていて良かったと思うこととしては、交友関係を広げることですね。
今回リファラルで色々な会社をご紹介いただいて、結果として素晴らしい会社にいくつもお会いすることができ、結果、ベーシックにご縁をいただいたのも、これまでの交友関係があったからだと思います。
それも、自分自身がどういう人間であるか、どういう経歴の人間なのか、どういう思考を持っているのかを外部に伝えていたのがすごくよかったと思います。
普段から自分のことをよく知っている人たちが、もしかしたらこういう道もあるんじゃないか、この会社はいいと思うよ、など、ある程度スクリーニングして会社をご紹介してくれたのは非常にありがたかったですね。
CFOとかPdMとか肩書は結果論でしかないので、自分が介在価値を発揮できて求められる会社や人と繋がれる可能性をとにかく広げておくことが重要だと思います。
高野:自分で発信して、すすんで信頼できる方をちゃんと作るということなんですかね。
元田:そこから、じゃああのエージェントさんに紹介してもらう方がいいんじゃないか、という形で高野さんから良い企業を紹介いただくこともできましたし。
効率的かつ適切に紹介していただくという意味では、日頃から出来る限り情報発信をして、ネットワークを広げていくのは良かったと思います。
高野:すでに個人の時代とも言われていますしね。皆さん、積極的に発信していきましょう。
本日はありがとうございました!
元田:ありがとうございました!
取材あとがき
元田さん、改めてありがとうございました!
元田さんは投資銀行からキャリアをスタートする華々しさがありつつも、スタートアップに転職してから未経験の仕事も積極的に取り組み、結果を残してきた素晴らしいビジネスパーソンのお一人でいらっしゃいますね。
その結果、CFOとしてのキャリアだけでなく、新規事業開発者としてのキャリアも切り拓くことに成功しています。
キャリアはやはり計画して進めたいものですが、経験をする中で自分のものの見え方が変わることは多々あります。成長している方ほどよくあることかもしれません。
とはいえ、やはりそうした変化や経験を積める環境に身を置くことは重要です。ベーシックさんをはじめ、成長している企業・産業にいることで見えてくるものは多いと感じています。
自分自身でキャリアを切り拓いていきたいという方は、ぜひご連絡ください。