ベンチャーCFO転職の失敗パターン、闇に迫る

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こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートをしているキープレイヤーズの高野です。

キープレイヤーズの高野です。投資銀行、PEファンド、会計士の方がスタートアップ、ベンチャーに転職する時代になりました。

資金調達も2009年では700億程度だったものが現在ではベンチャー投資マーケットは6000億あるとも言われます。一気に拡大しています。

それでもシリコンバレーの18兆円の30分の1程度、中国の13兆円の20分の1程度と言われています。

ベンチャー、スタートアップのCFOのキャリアを歩みたい、転職して成功したいという方がとても増えています。

一方でなんとなく不安だ。ぶっちゃけ実際は失敗してるんだろ?と思っている方も少なくないようです。

そこで今回はベンチャー、スタートアップCFOに転職して失敗したパターンを紹介します。

①そもそも会社が成長しなかった

ファイナンス系にしても管理系にしてもCFOができることとしては事業が伸びないとはじまらない。

確かに事業を伸ばすことはスタートアップなら全員の仕事ではあります。

ただどうにもこうにも伸びなかった場合、やりようがないということで転職する。または元の業界に戻る方もいます。

投資銀行や会計士の方は転職先はいくらでもあるので特に困らないです。

②管理系キャリアだがファイナンスについての知見も求められ過ぎた

CFOへの期待値が高くなんでも求められてしまうケース。

社長としては「え?でも私は起業以来未経験のことでもなんでもやってきたよ。今はやっと機能分化できてきたけど。なんでも幹部ならやるんじゃないの?」という意見です。

会計士の方は、エクイティストーリーを描いてVCから調達したことはないです。入社前に「やったこともないことでも求めるのか」それを求めることが期待値のギャップはないのかは確認しておいた方が良いです。

やったことがないことにトライするのが面白いと思える人がスタートアップ向きな人です。

入社して「え?それは私の仕事なんですか?」と言ってくる人を採用している場合、それは「採用が失敗」だった。つまり「社長の責任」ということになります。

候補者の方からすると「社長はなんでもわかっている」と思うのは間違い。社長もマネジメントの経験もあまりない中で起業している人がほとんどです。

何ができて、何はやったことがないのか。そしてやったことがない前提だがもちろん挑戦するのか。または投資銀行×会計士のように攻めと守りをちゃんと分けて採用することが大事でその方針を共有できるのかが大切です。

起業家は成功事例があれば自分がわからないことは取り入れてそのまま実行するタイプの人が多いです。事例を話せば問題ないです。

③ファイナンスキャリアだが管理系も全部やれとなりとてもやれなかった

投資銀行系の方は経理はやったことがないですし、決算もしめたことはないです。そういったものは他の人がやっていてその数字を見ることはできますが実務はしていません。

もちろん営業やエンジニアとして開発をやってと言われることはないわけですが、巻き取れるものはなんでも巻き取って欲しい。それが経営者の本音です。

色々と経営者から丸投げされるのをできるものとできないものに分けて整理したり、自分ができないならできる人や会社を探してくる。そのお金も調達してくるみたいな方が求められています。ここでパンクして辞めてしまう方もいます。

④はじめての事業会社で部下がついてきてくれなかった

投資銀行や監査法人、コンサルファームなどのプロフェッショナル系の企業にいますと、仕事ができない人がめちゃめちゃ少ないです。

言われたことはできて当たり前という環境。言ったことをやらなかったという人はほとんどいないはずです。

また「モチベーションマネジメント?」てな感じでモチベーションが高いから仕事をする。低いから仕事をしないなんてことは許されなかったはずです。採用の段階で適性テストもありますし、面接でも細かく見られています。そうです。スクリーニングがされているのです。

これが事業会社、ベンチャー、スタートアップになりますとどういうわけか指示したことを「やらない」人がいます。あとはモチベーションが下がるとパフォーマンスがすごく下がる人がいます。どちらかというとこういう人が大変なんです。

CFO候補になる人は基本的に真面目な人が多いので「なぜ人ってちゃんと働いてくれないんだろう」と悩むことになります。そういうメンバーを辞めてもらうにしてもそうすると今度採用が必要です。それもその方の仕事です。

憧れを抱いたCFO。でも自分はそこまでして仕事したくないとなる人もいます。

⑤社長との相性、喧嘩別れした。

こればかりはなんともかんとも言いようがないところです。ビジネスパーソンとはいえ人間ですので衝突はあります。

それも意見の衝突ならいいのですが、お互いに言い合いになることも。そうなった時に基本的には創業者が強い立場ですので最終喧嘩別れするということもあります。

ただし資本関係や社長の持ち分の問題、幹部と株主が結託した結果、「社長が辞めるか自分たちが辞めるか」を迫った結果、株数が多い社長が辞めることになったというケースもあります。

追記:コメントいただきました。「いつも楽しく投稿を見ていますよ。 ベンチャーCFO転職失敗パターンの⑥に、せっかくベンチャーにCFOとして来たのに株を分けてもらえなかった、も入れては笑? いまの自分がそれっすww」→VCや自分みたいなエンジェルが入っていればキーマンロックと言いまして必要な方に必要な株式を持ってもらうように話すことになりますので問題解決できます。

加納 裕三さんからフェイスブックのコメント欄にコメントもらいました。

CFOの定義が曖昧だから、ミスマッチが起こるのかと。
管理担当なのか、トレジャリー担当なのか、資金調達担当なのか。
それぞれCFOと呼ぶから、お互いに混乱します。海外も同じ現象。

【まとめ】ベンチャー、スタートアップCFO転職の闇

今回はあえてベンチャー、スタートアップのCFO転職の闇に迫りました。

私自身はその会社の成長性、相性もよく見てご紹介をしております。無理矢理転職していただきたい!ということは特に考えておりません。良い面、大変な面も理解しした上で是非とも良い転職、良い仕事をしていただきたいと考えております。是非、キープレイヤーズの高野までご相談ください。

ベンチャー企業の求人をお探しの方は、こちらでまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

ベンチャー求人・スタートアップ求人まとめ

執筆者:高野 秀敏

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、5社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。149社上場支援実績あり。55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。
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