永田ゆかりさん(データビズラボ代表)が切り拓くコンサルティングファームの未来

インタビュー          
       
       
     

こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートをしているキープレイヤーズの高野です。

成長中のスタートアップのCEOインタビュー、今回はデータビズラボの永田ゆかりさんに取材させていただきました。

データビズラボはデータ分析・視覚化、そしてデータ活用戦略立案をしている企業です。営業なしでインバウンドのみでどんどん成長している、非常に珍しい企業のひとつと言えるでしょう。

今回は代表の永田さんのキャリア、データビズラボの事業・今後の展望についてお伺いしました。

動画でも公開しているので、動画で閲覧したい方は、こちらから御覧ください。

 

 

代表取締役 永田ゆかりさんの経歴

早稲田大学政治経済学部卒業。新卒ではアクセンチュアに入社。その後、楽天、KPMGなどを経て、データビズラボ株式会社を創業。代表取締役に就任。Tableau ZEN MASTER、Tableau Ambassador、早稲田大学招聘研究員、内閣府日本学術会議総合工学委員会社会に資する可視化の委員小委員などを兼務。

データビズラボ株式会社

データ分析・視覚化、データ活用戦略立案を行うプロフェッショナルファーム。データ分析とUXの融合を重視し、組織に根付くデータ分析を支える企業。

 

データビズラボ創業までの経緯

高野:今日は、注目のスタートアップである、データビズラボの永田ゆかりさんにお話をお伺いしたいと思います。よろしくお願いします!

私もSkyland Venturesの木下さんにお話を聞いて、投資させていただきました。非常に面白い方なので、まずは自己紹介からお願いします。

永田:ありがとうございます!永田ゆかりと申します。

データビズラボというデータ分析とデータの可視化のコンサルティングファームの代表をしています。

2年ぐらい前に会社を辞めて創業した会社です。1年ぐらい前から本格的に今の形でコンサルティングサービスを提供するようになりました。

それまでは一人でやっているような感じでしたが、1年前くらい前に本格的に人を雇い始めて、半年ぐらい前からさらに採用を強化し始めました。

そして、先日に資金調達も完了して、さらに拡大していきたいと考えているところです。

起業した当初はこんなに大きくなるとは思っていなかったですね。

高野:ありがとうございます。

永田さんは元々は札幌の方ですよね?

永田:そうです、北海道民です。

高野:北海道の名門、札幌南高校をご卒業後に、早稲田大学政治経済学部に進学されて、そこからアクセンチュアさんに新卒で入社されたんですよね?

永田:はい、新卒ではアクセンチュアというコンサルティングファームに入社しました。ただ、当時全然仕事ができなかったですね(笑)。その後も楽天やKPMGに転職したりしたのですが、目立たない方だったと思います。

高野:永田さんにもそんなときがあったんですね。

永田:いえいえ、本当に全然仕事できなかったと思います。会社員時代はパッとした成果も出せませんでした。

高野:でもその後起業しても、広い意味ではコンサルからコンサルですよね?起業後の働き方はいかがですか?

永田:忙しすぎてきついですけど、楽しいです。楽しいからやっている感覚が強いですね。

大変ではあるものの創造的な活動で楽しいですね。非常に充実しています。

高野:起業向きだったのかもしれませんね。

話は逸れますが、出版もされましたね。おめでとうございます!

私も購入しました。

永田:ありがとうございます。去年の6月にSBクリエイティブさんから出させていただきました。

データビジュアライゼーション、データ分析、探索的な分析を勉強したい人にとっては、ある程度基礎を網羅的に学べる本になっています。

高野:そうですよね。データをどのように集めて扱っていいのかわからないと悩んでいる企業様や個人の方におすすめです。

他にも、コンサルティングに興味がある方にもおすすめできる本だなと思いました。

 

データビズラボの事業

チャート, グラフ, ファイナンス, 金融, データ, 統計情報, 投資, 男, 手, 指, 人, 空, 木材

高野:データビズラボの事業はまさにこの書籍の領域なのでしょうか?

永田:可視化は単にデータ分析の1プロセスでしかないです。事業領域としてはデジタル×コンサル、データ分析×コンサルと言えると思います。

主に3領域あり、データ分析/可視化、データ分析基盤構築、デジタル人材育成支援です。

データ分析者を派遣するSESのような形でビジネスをしているのではなく、ビジネスコンサルティングが主軸にあって、データ分析・活用ができる人間がコンサルティング(分析企画、分析の実装、技術選定、開発、解釈など)をしています。

お客様としては広告代理店様や金融機関様、飲料メーカー様、ソフトウェアの企業様などが現在は多いです。

高野:なるほど。

あとは、データビズラボはオウンドメディアのコンテンツが充実しているのが特徴のひとつですよね。

永田:コンサルティングは個人への信頼が非常に重要であり、コンテンツ力ある人間であることがお客様の信頼を獲得する上で重要なので、発信を組織的に強化していますね。

ライティングはコンサルタントの必須スキルですし、能力開発の意味合いもあります。

高野:独立系のコンサルティングファームさんの場合、BtoBで公にすることが難しい取引が多いなどの理由で、あまりコンテンツ発信やっていない会社が多いですよね。

その辺りは非常に差別化できている会社だと感じています。

永田:そうですね。コンテンツの作り込みは相当しんどいです。しかし、それをやりきってみようと思っています。

高野:永田さんはある種の「受け身起業家」として珍しいポジションですよね。

プル型のマーケティングに成功している、珍しいコンサルティング会社だと思います。

永田:当社は営業もおりませんし、確かにインバウンドしかやっていないので、来たものを受けるような形です。しかし、事業はどんどん拡大しています。

今は営業や広告など何もしていませんが、体制が整いリソースに余裕を出した後営業活動や広報活動などにも力を入れてみようと思っています。

BtoBビジネスに関しては。信頼構築が全てかなと思っています。信頼構築をサポート・加速するのコンテンツの力だと思います。

会議の前に信頼構築ができていると、商談がスムーズですし、お客様からお客様もさらにご紹介いただけて受注率も上がるので、楽に事業を拡大できるんですよね。

高野:なるほど。

データビズラボの今後の展望

頭いい, 市, コミュニケーション, 通信網, スカイライン, 夜, 高層ビル, 要約, テクノロジー, 波

高野:今後のさらなる展開・展望を教えていただけますか?

永田:投資家の方には、再現性がない・レバレッジが掛からないと怒られてしまいそうですが、エッジの立った少数精鋭の知的集団にしていきたいと思っています。

ビジネス側の課題をデータの課題に翻訳し、統計的に解くということは難易度が高いものです。しかし、それが安定的な品質で提供できることがコンサルティングファームとしての価値です。

高野:精鋭型の組織で拡大を目指す感じになるのでしょうか?

永田:精鋭型の組織では拡大が難しいとは言われますが、そう考えています。

高野:さらなる展開を目指していく観点でいうと、すでに売上が上がっているベンチャー企業ではありますが、まだこれからプランを磨いていきながら拡大をしていくシード的なフェーズですよね。

永田:そうですね。拡大するためには色々と変えていかなければいけないこともたくさんありますので、日々もっとよくできないかと考えて行動しています。

高野:ちなみに、永田さんが今回のように、覚悟を決めて資金を調達して拡大させようと考えたのには何か経緯があったのでしょうか?

永田:ありがたいことに独立してから多くのお仕事を頂いていて、さらに1年ほど前からオウンドメディアを始めて、そこからさらに仕事が来るようになったのが大きいです。

1年前にスタートしたオウンドメディアでガツンと認知が上がった感覚もありました。

これまでの力の入れ方でここまで来れたのであれば、さらにブーストしてみることに賭けてみてもいいかなと思うようになりました。

高野:インバウンドマーケティングでリードを獲得するっていうのはみんながやりたいことですが、本当にBtoBの会社でリード獲得につなげるのは難しいですよね。

単価の高いビジネスだとしたら、なおさらです。

データビズラボはそれが出来ている点が非常に面白いですよね。

高野:今は特に採用強化しているのは、コンサルタント職でしょうか?

永田:はい。特にデータ分析・データ活用の知見があり、データとビジネス側双方思考が行き来できるコンサルタントの採用を強化しています。

高野:データビズラボにはこういった方がマッチしやすい、という特徴はありますか?

永田:年齢の話からすると、25~6歳ぐらいまでの方が多いですね。

これまでの社員では、事業会社で活躍していた社員が入社するパターンが多いです。エンジニアからコンサルタントになる人間もいますし、店舗経営を経験してからから転職するパターンも多いです。

高野:もちろん、データ分析の経験がある方もとっていると思いますが、基本的にはポテンシャル採用なんですよね?

永田:そうですね。コンサルタント経験があるかどうかよりもコンサルタントのベースとしての思考能力や成長意欲、吸収力の高さを重視しています。

そのため、ポテンシャル採用と言われる年齢の新卒や第二新卒の方の採用を強化しています。

高野:採用の場でも難しいテストを出していましたよね。

永田:選考ステップ、オリジナル試験の作成など、採用に関して考え抜いて仕組み化しましたね。最近はデータも蓄積しかなり分析できている状態です。

毎月振り返りを行い、高速なPDCAを回しているので、これからさらに採用の生産性が上がると確信しています。

高野:正直、スタートアップと思えないぐらい採用が科学されていて、あっという間にPDCAが回り続けているというのは、データビズラボさんを見て驚いています。

永田:そうですね。いろいろ失敗しながら、仕組み化してきた感じだとは思います。

高野:なるほど。ちなみに、採用は基本的に東京での募集になるのでしょうか?

永田:もちろん引っ越し前提にはなりますが、地方からも受け付けています!実際に面接もやっていて、直近では山口県から入社した社員もいます。

名古屋や関西にもお客様がいらっしゃるので、タイミングが合えば選考も地方にいながらできます。

高野:採用もクライアントワークもですが、完全にリモートでやるのは難しい部分ありますよね。

永田:リモートは前に試したことがありますが、当社のビジネス上フルリモートはかなり難しいというのが現時点での仮説です。理由としては、「既にタスク化された後の仕事」しか振れなくなりがちになるからですね。

データビズラボの仕事は型やタスクが決まった仕事だけではなく、課題をどこに設定するかという答えが見えづらい柔らかい仕事が多いのでディスカッションや着想が必要となり、仕事の性質的に難しいと考えています。

高野:失敗も経験したからこそ分かることですね。

データビズラボさんは異色なスタートアップである分、マッチする人はとことんマッチするのではないかと思っています。

興味をもった方は、ぜひこちらからどんどんエントリーいただけたらと思います!

データビズラボ採用情報

今日はどうもありがとうございました!

永田:どうもありがとうございました。

取材あとがき

永田さん、改めてありがとうございました。

データビズラボさんはSkyland Venturesの木下さんとイーストベンチャーズの金子さんを中心に、あとは様々なエンジェル投資家の人から出資を受けている感じですよね。

冒頭で永田さんがおっしゃっていたように、投資家としてはレバレッジが効きづらいんじゃないか、と考えて投資しづらい領域ではあると思うのですが、みんなひっくり返されて投資しているのは面白いですよね。

実際に永田さんとお話させていただいていて、驚くほど準備がすごいなと感じています。ぶっつけ本番的な起業家の方もいますが、永田さんはきちんと仮説を立てて、それを爆速で検証して仕組みにしていくことができる方ですよね。

これからどんどん伸びていくスタートアップのひとつだと思うので、転職ご検討されている方は、ぜひお問い合わせくださいませ。

執筆者:高野 秀敏

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、5社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。149社上場支援実績あり。55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。
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