転職活動の面接で自己PRすべき「セールスポイント」の見つけ方とは?

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セールスポイントとは?

 商品やサービスの販売の際に、顧客に強調できるような商品の特長のこと。売り込むべき長所。人をひきつける魅力。「若さをセールスポイントに起業する」

セールスポイントの見つけ方

こんなケースがあります。お酒の量販店の営業をしていた20代後半の男性がいました。

ところが、その人はお酒に弱いため、夜の接待がどうしても体質に合わずに困っていたそうです。

仕事や会社の仲間には不満はなかったものの、知人の紹介で、接待がなく、将来性の高いと思われるインターネット業界の広告営業の仕事に転職をしたということでした。

モノを扱う営業とサービス(形がない)営業の違いにはすぐに慣れたのですが、ネックになったのは営業スタイル。

前職では、顧客と長期的に付き合うルート営業だったのに対し、転職先では、完全な新規開拓営業を求められ、営業スタイルに歴然とした違いがあったのです。

新規開拓の苦手だった彼は、なかなか売り上げをあげることができず苦戦する毎日。そんな悩みを抱えていたときに、たまたまある友人の紹介でお会いする機会があったのです。ひと通りのお話を伺ったあと、

「ご自分では何がいちばんの強みだと思っていますか?」


そう質問してみました。彼は、これまで特に、そんなことは考えたことがなかったと答えました。

私の印象では、人当たりが柔和、典型的に人から好かれるタイプの人だなと思ったのですが、どうやらご本人にはそういった自覚はないようでした。

初対面の私が「セールスポイント」について指摘するのもなんなので、

「前職で一緒だった同僚か上司、お友だちに相談してみてはどうですか?」

そう、申し上げました。さっそく彼が前職時代の同期に連絡をしてみると……。

「お前の強みは、誰とでもすぐに仲間になったり、味方になってくれたりするところなんじゃないか?絶対に敵をつくらないタイプだと思うよ」

そう分析されたそうです。

その会社は、自分でアポを取って営業をしても、テレフォンアポインターが取ったアポを使って契約を取っても、どちらでも良い完全成果主義の会社でした。

自分の強みに気づいた彼は、テレフォンアポインターのメンバーとランチに行くなど積極的に交流を持つようになり、そこから、アポトークの秘訣や、ネット業界の基本知識、社内のキーマンは誰かなど実務上必要な情報を少しずつ引き出していったといいます。

それが功を奏し、営業成績に成果が出るようになり、いつのまにか自分でアポを取ることにも抵抗がなくなっていったそうです。

テレフォンアポインターからの信頼も厚くなり、その後、営業でトップの成績をおさめるようになり、結果的に前職の頃よりも年収があがったらしい……。

友人を通して、そんな嬉しい後日談を聞きました。自分の強みは、なかなか当の本人にはわからないものです。

「俺って何がセールスポイントだと思う?」そんな質問、普段、身近にいる友人になかなかしませんよね。

だからこそ、意味があるのです。照れくさいかもしれませんが、ぜひ一度、聞いてみることをお勧めします。

執筆者:高野 秀敏

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、5社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。149社上場支援実績あり。55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。
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