経営幹部の求人募集広告を、一般的な求人雑誌、転職サイトなどで容易に見つけることが難しいのはなぜでしょうか?
そもそも企業が求人媒体を使う場合は、掲載するための費用対効果を考えると、大量採用の場合のみに限られます。

求人媒体に載らない理由

幹部の募集は求人広告が出しづらいため

多くの経営者は、幹部人材はなかなか転職媒体を使って転職活動をしないと思っている方が多いのです。ただそれ以上に幹部を募集しているとは言い難い。すでに経営幹部はいるのです。社長からすると、今の幹部に対しては物足りないと感じていることがよくあります。ですので、幹部人材が欲しいのです。ただそれは幹部の手前言い難いということなんです。仲の良いエージェントに社長がこっそり頼むのです。

さらには今の幹部にかわる人を探しているということもよくあります。リプレイス案件と言いますが、これは大手の人材会社に伝えてしまっては、そもそもそのデータベースは1000人単位で社員さんに見られてしまいます。どこから情報が漏れるかわからずとても心配になるのが社長というものです。ですので仲の良い信頼できるエージェントにこっそり頼むます。わからないように人材にリーチしてもらえないか?といういうことなんです。

経営幹部求人の探し方

ではどうやって経営幹部求人は探せばいいのでしょうか?人づての紹介や、ヘッドハンティングなどのルートしかないのでしょうか?

私がお会いする経営者の方の大半は、常にこうおっしゃっています。「良い人材が欲しい。幹部クラスが欲しい」

優れた人材であれば、どの企業も採用したいと考えています。優れた人材……というものが、漠然としていてわかりづらいかもしれませんが、それはそれぞれの企業によって異なります。

目立つ結果を残し、ヘッドハントされる

幹部採用したいターゲットとは、仕事で結果を出していることは当然のこととして、組織マネジメントとしての実績もあるかどうか、信頼できる人だという評判があるかどうかも大事なポイントです。

そしてもし、この企業であれば実力が発揮できると思うスカウトがあれば、ぜひ話を聞いてみましょう。
また、活躍できそうか、仲の良いエージェントに事前に聞いてみるのも良いでしょう。

資金調達ニュースをチェックする

ツイッターやフェイスブックなどで資金調達ニュースがよく流れていると思います。あれは本当にチャンスな話が多いです。特に大型調達ニュースですね。

求人募集が表立って流出してこないからこそ、そういった積極的なアプローチ、先を読み込んだアクションが必要不可欠なのです。さらには調達ニュースをその前に知っておくことも大事です。そうなるとエンジェル投資家やVCのネットワークもあると良いでしょう。私も投資家になってから情報の質と量が圧倒的に上がりました。

現在の幹部構成をチェックする

「この企業であれば、こういった課題があるだろう」そういった経営レベルでの、読みができるようになるからです。人脈から得た情報や、自身の経験から、「この企業はこのセクションが弱そうだ」……

あるいは、「この企業の幹部を見ると、強いCFOがいないから自分のような人間が必要なはずだ」などと、企業のウィークポイントからニーズが見えてくるはずです。

そのウイークポイントに対し、「自分の培ってきたこの能力が役に立つかもしれない」……逆に抜きん出た業績をあげているセクションを持つ企業があれば、「自分の経験を使って、もっと業績につながるアプローチができるかもしれない」った想像をどんどんふくらませてみてください。

過去の知り合いの近況をチェックする

学生時代の友人や知人などにコンタクトを取って、採用のニーズを聞いてなるという方法も考えられます。友人の中の何人かは起業家になっていたり、VCの知人もいるかもしれません。証券会社や銀行に就職した同期、先輩後輩が、VCに出向しているなんてこともあります。大学時代の後輩や高校の同級生がVCに異動になっているということが私も最近ありまして、挨拶しました。こういう繋がりも大事ですね。

昔の縁を大切にするところから、思わぬ展開があることも。私は、同窓会の幹事を務めたことがきっかけで、15年ぶりに旧友と再会、結果としてベンチャーの幹部転職した方を知っています。同窓会の幹事役を務めるのは、よっぽどその役回りが好きだという人以外、ハッキリいって面倒だと感じる人のほうが多いと思います。そこをあえて、人がやらないことを自ら買って出る。幹事を務める人には、それがきっかけとなって、さまざまな情報が集まってくるというメリットもあります。

勉強会などに参加してみる

また、目的のはっきりとした勉強会や研究会に出かけてみるというのも、ひとつの方法でしょう。

今ではスタートアップ系のイベントはあらゆるものが行われています。むしろイベントには顔を出しきれないくらいです。

興味のある企業の人の参加が事前にわかっている場合は、かならずその人と接触できるように心がけ、求人について質問してみたり、自分の売り込みをしてみることをお勧めします。

欲を出すのではなく、「この人だ!」と思った人と、できるだけ誠意を持った交流を深めたほうが、のちのち、実のある人間関係を築けます。その人の連絡先をお聞きして、翌日にでも、感謝のメールをきちんと出すことを忘れないでください。主催者側へのお礼の挨拶も、あわせて行ってください。

交流会などを主催してみる

同様に異業種交流会でも情報を得るチャンスはあると思いますが、参加メンバーの中心が比較的若手の層で構成されるため、どちらかといえば主催者側に回ったほうがメリットにつながると考えられます。

また、交流会では、参加者側でも主催者側でも、「今日は一人の人ときちんと交流を持つ」……これだけを心がけて参加したほうが賢明です。交流会というと、ついつい、たくさんの人と知り合いにならなければ……と欲が出て、その結果、実のない接触だけに終わってしまうこともあります。

交流会でたった一人でも、仲良くなれる人、信用できると思われる人が見つかればそれだけでも、主催・参加する意義はあると思います。普段、なにげなく一日を過ごしていたなら、営業マンでもないかざり、なかなかそういう人と知り合いになるチャンスは見つからないものです。

 

まとめ

「忙しいのに、そんな妄想や無駄な労力などに費やす時間はないよ」そう思ってしまったらノーチャンスです。まずはアクションを起こすことが、はじめの一歩です。積極的な行動こそ重要です。

そうして、きっかけをつかむことができたら、2回目の接触を早く持つことです。その人と一週間以内にもう一度会う機会を作れれば、さらに親密になれる可能性が高いです。ただただ、名刺交換で終わってしまうのではなく、きちんとした人間関係を築こうという心意気でのぞむこと……普段からそういう意識を持つだけで、ネットワークの広がり方も違ってくるはずです。

高野 秀敏

キープレイヤーズ 代表取締役

99年に株式会社インテリジェンスへ入社。2005年に株式会社キープレイヤーズを設立。3000名以上の経営者の相談と、10000名以上の個人のキャリアカウンセリングを行う。また、55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。

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