最初は優良企業だったのに
厄介なのは、最初は恵まれた職場環境だったのに、だんだんとブラック企業になっていく会社もあるということです。
業界全体が上り調子で、業績も右肩上がりだから、どんどん採用した。そういう業界にはすぐに競合が現れ、業界もいずれ曲がり角に差し掛かります。
そうなると、従来の業績を維持できなくなり、社員評価も悪化します。
その結果、会社経営上、過剰人員が大きな負担になり、リストラを行いそれが社員にはブラックに映ります。
たとえば、ある会社では危機的状況を救うべく、30歳以上で人事評価が基準に達しない社員を一斉に降格させました。その後釜に若手や後輩を据えた結果、前任者は居心地が悪くなって辞めていきます。そして彼らはその会社をブラックだといいふらすのです。
本当のブラック企業はみんな知っている
本当にブラックだといわれる会社は、同業他社や人材ビジネス業界の者であれば、だいたい知っています。
「あの会社に10年もいたのか、きっと根性があって身体も丈夫なのだろう」と、相手企業で高評価を受けた例も多々あります。
一方、今の自分がどれほど不遇を受けているかを、面接などでアピールする人もいます。こういう人は間違いなく評価が下がります。“ブラック企業”という言葉が、このような弊害を生み出しているのも事実です。
ブラック企業のおもな特徴
求人広告や求人票に書いてある内容と、実際にいわれた待遇が極端に違う
公私混同の体質である
現場責任者には権限が与えられておらず、責任だけ負わされている状況
諸経費を自己負担させられる
恐怖政治的な経営が行われている
採用通知などが書面でこない
残業が長いかどうかをどうしても知りたいというのなら、夜、その会社の照明がついているかを見に行くとよい。
深夜2時、3時まで明かりがついているところは考えもの…