成功する人は事前にしっかり情報収集し、後悔する人は安易に転職してしまう。

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転職前の情報収集の仕方

転職前の情報収集はとても大事です。転職したきっかけを聞くと「誘われたから」という人が案外多いのですが、周辺情報や条件面などをきちんと確認せすに、転職するのはリスクがあります。
たとえば、こんな事例があります。

Jさんは業務拡張のため、管理部門の人員を募集していると聞き、大学の先輩に誘われて転職しました。
ベンチャー企業でしたが、将来性があると感じましたし、条件面も悪くないと感じたのですが、実際は社長が超ワンマンで、なかなか社員が定着しない会社だったのです。

先輩自身は社長に可愛がられていましたが、メーカーでのんびりした社風に勤めていたJさんは、一事が万事、社長の意向に振り回される体質になじめず後悔しています。

Kさんは、転職サイトをチェックして情報収集したうえで、希望する案件にいくつかエントリー。並行して人材エージェント数社にも足を運び、登録することにしました。
キャリアカウンセリングで、客観的に自分の強みと分析してもらえること、プロのアドバイスが受けられることに魅力を感じたからです。

Kさんは自分が希望する条件で転職できればと思い、いろいろなルートであたってみたものの、転職サイトでエントリーした案件からは反応がありませんでした。結局、面接にこぎつけることさえ、できなかったのです。

しかし、エージェントからは複数紹介があり、いくつかの企業の面接を受けました。面接のたびに担当者からフィードバックがあり、金業風土や人事制度などもエージェント側から詳しく聞くことができました。

登録から2カ月後、面接を受けた会社から内定をもらい、Kさんは転職しました。新興のベンチャー企業ですが、自由な社風のうえに人間関係もよく、気持ちよく働いています。

転職の可否を左右するのはタイミングとチャンスです。よい案件があっても適任の人材がいなければご紹介できませんし、優秀な方にご登録いただいても、ぴったりの案件があるとは限りません。応募側・採用側の両方にとってもよいマッチングを実現するには、チャンスの数を増やす必要があります。

Kさんのように複数のルートを使い分けながら、希望する案件に出会う機会を増やすのは賢い方法だといえるでしょう。
複数のルートは、おおざっぱに考えて次のようなものがあります。

転職先を探すルートにはどんなものがあるのか?

1縁故・紹介

2ハローワーク

3自己応募

4転職サイト

5人材エージェント

転職を考える際にはこの5つのルートをうまく使い分けていくといいでしょう。
2については失業した人が利用するのがメインとなりますので、優先順位としては下位になります。

具体的に活動する前なら、転職サイトで情報収集するといいでしょう。現在のトレンドや相場、求人の多い職種や業種、希望する企業が募集しているかどうか簡単にわかります。また、最近は、自社サイトで求人募集をしている企業も少なくありません。行きたい企業があるなら、定期的にチェックしてみてください。

ただ、注意したいのは、インターネットには情報があふれでいて、玉石混交で、ほしい情報をセレクトするのがむずかしいということです。
ほんとうに役立つ情報をキャッチして転職活動に役立てるためには、実際に人が関わってくれるエージェントは必ずおさえておき、アドバイスを受けるのは悪くありません。登録する側は無料ですから、上手に活用してください。
「こんなはずじゃなかった……」という結果に終わらないためにも、事前の情報収集は十分おこなってください。

執筆者:高野 秀敏

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、5社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。149社上場支援実績あり。55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。
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