株式会社ビズリーチ 執行役員 関 哲

1999年、一橋大学在学中に米国のネットベンチャー企業eグループへ入社。日本でのサービス立ち上げに関わる。 Yahoo!による買収を機に復学し、2005年、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。日本・欧州・中東でハイテク、テレコム業界のクライアントを中心に、戦略立案、商品開発、組織改革等のプロジェクトに参画。

2012年6月、ビズリーチ入社。ビズリーチ事業のマーケティングに関わったのち、2013年からは自ら起案した新規事業「キャリトレ」の事業責任者に就任。執行役員としてビズリーチ及びキャリトレのマーケティングを統括。

2016年からは経営者・人事をターゲットとしたBtoBメディア事業「BizHint(ビズヒント)」の責任者として、日本企業の生産性を高める多様なソリューションの普及に取り組んでいる。

 

コンサル出身者のスタートアップ転職で、気をつけるべきポイント

高野:前編ではコンサルを志望する方にお伝えしたいことをお聞きしましたが、後編では、コンサル業界出身でスタートアップへの転職を考えている方へのアドバイスをお願いします。

▼前半はこちら
スタートアップ、戦略コンサルを経験したビズリーチ 関哲さんがコンサル志望者に伝えたいこと【前半】

 

関:20年前、10年前と比べたら、コンサル出身者の転職先としてのスタートアップは、確実に良い環境になってきていると思います。

何より外資コンサルや金融、総合商社出身の経営陣が増えていますから、前職で培ったスキルをきちんと評価してもらいつつ、経営陣や事業責任者として足りない部分は遠慮無く鍛えてもらえる会社が増えているのでないでしょうか。

 

高野:コンサルタント、特に戦略ファームの人が経営陣としてスタートアップに行くときに気をつけておくポイントなどありますか?

 

関:キャリア上のゴールを明確にしてから動くことではないか、と思います。

コンサルで得ていた収入や世の中でのポジショニングをキープしたいのか、それともストレッチして別のスキルを手に入れ、いままでとは違う自分になりたいのか?

私の場合は明確に後者でした。コンサルの仕事は確かにやりがいもあったし、収入面でも恵まれていました。ただ「40代以降につながる仕事ってこれだっけ?」と思ってましたね。

 

高野:長期的なスパンでキャリアのゴールを考えることが大切ですね。

 

関:私は元々スタートアップにいましたし、社会課題に対してなるべくスピーディーに働きかけられる場所は?と考えたら、スタートアップの経営層を目指すのは自然な流れでした。

そう思ったのであれば、動くのは早いほうが良いんです。そのままいればコンサル業界での立場も収入も上がり、逆に言えば自分も家族も「下げづらい」心理的なハードルが生まれてしまう。また比較的若いスタートアップの経営陣から見たら「扱いづらい」年代になってしまう。そんなことを考えていましたね。

 

高野:コンサル業界からスタートアップに、いつ転職するのかも重要というわけですね。

 

 

マッキンゼーから起業そして、ビズリーチへ参画

 

高野:関さんはマッキンゼーを辞め、スタートアップに1年間ジョインし、ビズリーチに参画されていますね。

 

関:起業やスタートアップへの転職は常に考えてはいました。既にお話ししたようにタイミングも重要だと思っていたので。いつまでも先延ばしはできないなと。

結果的には、友人に誘われ、スタートアップにジョインしました。しかし、ここで自分の力不足を痛感します。「本当に世の中にインパクトを与えるような会社を作れるのか?」と自問自答しましたが、いまの自分の力では無理だと判断し、私は退くことにしたんです。

 

高野:たくさんの選択肢がある中で、なぜビズリーチを選ばれたのですか?

 

関:ユーザーとしてビズリーチに登録していたら、社長の南からスカウトをもらったというのがきっかけです(笑)。

そもそも、そこまで選択肢はなかったと思っています。というのは、当時の自分がもう30代前半だったのでスタートアップ経営者としてのスタート、という意味では「次は無いな」と思いました。「何をやりたいか」よりも、経営陣として自分を磨いてくれる場所を探していたんです。

20代半ばで自分のキャリアをいったんリセットした経験から、それじゃ次の3−4年ではどうなりたいのか?と考えていたんですね。

そこで重視していたのが、社長の目指すゴールが高いこと、言い換えれば、いい意味で「頭のネジが外れている」社長がいる会社であることでした。

 

高野:南さんの社長力は目を見張るものがありますよね。

 

関:自分の選択肢を探すため、たくさんの経営者や投資家に相談させていただきました。

相談相手の中には、ソフトバンクの孫正義さんやファーストリテイリングの柳井正さんをはじめとする創業経営者を直接知る方もいたので「どんな方です?」と聞くと、誰もが「普通の人じゃないよね」と言うのです(笑)。

自分が過去に関わってきたスタートアップを思い起こしても、創業社長の役割と周囲の経営陣の役割には明確な違いがあるし、スタートアップは社長が思い描くゴールの高さ以上にはなかなか成長しない、とも感じていました。

社長は無茶なことを言い続け、経営陣がそれをどうにか実現する、というサイクルじゃないと小さくまとまってしまうと思うんですよね。

 

高野:どんなに内部の方が優秀でも社長のマインドや性格は変えられないですもんね。

 

関:そのため私は転職先を選ぶ際に、3つのポイントに注目しました。

①中長期的にわたって世の中を良くする事業に取り組む覚悟があるのか?
②社長は売上数十億程度で満足することなく、数百~数千億の事業を創る覚悟はあるのか?
(これは事業の存続と、そこで働く社員の幸せのために必要なので)
③既に取っているアクションから見て、その覚悟にリアリティはあるのか?

この3つを感じる人は少なかったんです。私のキャリアの選択肢が少なかった理由はここにあります。

 

高野:これを実感することができたのが南さんだったのですね。

 

関:当時から南はいい意味でネジが外れていて(笑)、小さいことでは満足しない覚悟が伝わってきました。

何かを達成するために、優秀な人を集めて、コミットしている姿も見えました。事業モデルこそ、具体的にどう組み立てて行くか、プランニングする余地があると実感したものの、ここに自分の介在価値も感じることができました。

加えて、南の採用に対する熱量や言葉が強く、私のマインドも大きく動かされました。

特に驚いたのは、社長である南本人が私と面接の日程調整をしていたことです。スピード感もあったし、役員と会えば即座に「どうでしたか?」と社長自らフィードバックを求めてきました。その姿を見て、南の採用に対する本気度が伝わってきたんです。人間、それだけ熱意を持って向き合われて、嫌な気持ちはしないですよね。

 

高野:南さんの採用力は今も圧巻です!

 

関:正直なところ、人材業界に転職するとは全く想定していませんでした。しかし、事業内容にこだわりはなく、ビズリーチで南と働いたら、自分の中で目覚めていない筋肉がついて一皮むける。自分にストレスがかかり、いま以上の自分になれるのではないかと感じ、ビズリーチを選びました。

 

高野:本当に人で選ばれたのですね。

 

関:とはいえ、実際に転職してみれば「求人案件」という情報の流通を改善することで、多くの人の生き方にプラスの影響を与えようとするビズリーチの事業は、前編でお話ししたように「世の中をインターネットで良くしたい」と思っていた私にとって、心底面白いと思える事業でした。

私の場合は入社してから気づいた格好ですが、実際には「事業選び」も重要なポイントだと思っています。というのは、自分を鍛えてくれる創業者を選んでも、そこで本当に成長できるかどうかは、どれだけ本気で社長や他のぶつかれるかどうかだと考えているからです。

 

高野:確かに社長と本気でぶつかれる経営陣がいることは企業成長の重要な要素ですね。

 

関:勿論、ぶつかると言っても無闇に喧嘩するわけでなく、会社の方向性や、担当事業のことを真剣に考えるからこそぶつかるわけです。

「この事業については、社長以上に自分が考え抜いている」という自信があるからこそ言うことはいうし、時には「カーッとなったけど自分が間違っていたな」という気づきもある。そうやって成長できるのは、それだけ真剣に取り組める事業テーマや、それが解決しようとする社会課題があってこそですよね。

 

事業会社でも活きている、コンサル業界で得られたスキル

 

関:ところで「ネジの外れた社長を選ぶべき」「創業者とぶつかって成長する」などというと、コンサル業界からの転職に不安を感じる方もいるかもしれませんよね(笑)。経験者として自信を持って言えるのは、コンサルとして培ったスキルは事業会社でも確実に役立つということです。具体的に良かったことを3つお話しします。

 

高野:3つ!ですね。(コンサルタントの方は良く3つと言いますよね。わかりやすいです。)

 

関:1つ目に、色々なタイプのマネージャーの下で働けたことです。コンサルタントは、最短1〜2週間、最長半年くらいのプロジェクトごとにマネージャーが変わります。ですから、上手く行っているプロジェクトのマネージャーは何をしているのか、沢山のサンプルを見ることができました。

一般的な会社では、配属された部署で最短でも1〜2年間は同じマネージャーの下で働くケースが多いのではないでしょうか?仮にそのマネージャーから評価されず、成果が思うように出ないと、「自分はできないんじゃないか?」「会社とどこが合わないのか?」とネガティブに考えがちです。

 

高野:このお悩みを持っている方の相談を受ける事も多いです。

 

関:パフォームしない原因が、マネージャーとの相性やコミュニケーションの問題に起因することも往々にしてあると体感することができました。マイクロマネジメントで進めているプロジェクトが一概に上手く行く訳でもなく、一見ゆるいマネジメントをしていても、成果を出しているプロジェクトもあったりもします。色々なケースを知ることができました。

 

高野:確かにこのサジ加減は現場で体感しないとわかりませんね。

 

関:特に、チームメンバーを疲弊させず、良い関係性を保ちながら、同時に結果も出しているマネージャーの特徴を感じ取ることができたのは良かったと思います。そのようなマネージャーは、クライアントや社内のパートナー(ファームの共同経営者)とプロジェクトのゴールをきちんと握り、自分で全体設計をしながら、メンバーに任せるべきところは任せて成果を出していました。

このプロジェクトのゴールはここであり、一番重要なポイントがここで、逆にそれ以外は優先順位が低いなど、メリハリの効いた設計ができているのです。マネージャーにプロジェクトの明確なゴールイメージがあって、メンバーに伝えることができているんですね。

そういうプロジェクトでは、メンバーは自分の頭で考えて自律的に動けますし、仮にアウトプットの方向性が多少ずれたとしてもマネージャーがきちんと計算してバッファを持っているので、リカバリすることができるのです。

 

高野:ゴールを明確にして、全体共有ができているのですね。

 

関:そのため、ある程度は自由にやらせていても結果が出ます。それと、全体を自分で把握できているので、自分よりプロジェクトに割ける時間が少ないパートナーからズレた指示が来たとしても、きちんと対等に議論できていたように思います。マネージャーとしてはこうありたいなと思う原体験です。

ゴールの設計や、メンバーへの全体感の共有は、ビジネスでよく聞くワードですよね。誰しもこんな基礎的なことはできているという感覚に陥っているかもしれません。しかし、明確なゴールを設定し、メンバーに齟齬なく伝えることは、実は難易度が高いことだと今でも感じます。その重要性はマッキンゼーでお世話になったマネージャー達の背中をみて痛感しましたね。

 

高野:特に、スタートアップ企業の経営者やマネージャーは、目の前の事に忙殺されていることが多いですよね。だからこそ一度、立ち止まって考えて頂きたいですね。マネジメントの質を高めることで、中・長期的には大きな成長カーブを描くことができると思います。

 

関:一方でスタートアップに来て痛感したのは、コンサル業界で一定のマネジメントスキルの基礎は手に入るが、事業会社のマネジメントはさらに奥深いということでした。

考えてみてください。コンサル業界は給料も高く、ブランドもあり、社員も優秀な人ばかり集めています。そして、そのコンサルタント達は昇進できなかったら会社を去るしかない、というプレッシャーと戦いながら仕事をしています。クライアントにしても、大手企業のマネジメント層が中心で、どちらかと言えばロジックが通る仕事をしていますよね。

 

高野:確かに常にシビアな世界ですね。

 

関:それと比較すると、スタートアップは最初から高い給料が保証されているわけではなく、ブランドもありません。そこに多様なバックグラウンドの人が集まり、時には無謀とも思えるような賭けに挑むときもあります。

となるとロジックだけで「人をマネジメントできる」と思っていても通用しないですよね。先ほどお話しした、プロジェクトのゴールを伝える、という点でもさらに工夫が必要です。

 

高野:確かに、コンサル業界の中だけで働いていた方にとっては、外に出るまで気がつかない大きなギャップなのかもしれません。

 

関:これから40代、50代と働こうと思えば、自分の立ち位置もどんどん変わっていきますよね。そこを見据えたとき、より多様な人とのチームを上手くマネジメントできた経験は自信に繋がりますね。

 

規模拡大の中で感じる、俯瞰とクローズアップの重要性

 

関:2つ目は、経営側と現場をつなぐ為に求められる俯瞰とクローズアップのトレーニングが出来たことです。

その人が経営陣となり、経営会議で議論ができるか否かを決めるポイントの一つは、ビジネスの時間軸を短期・中期・長期とスッと入れ替えて話ができるかだと思います。

「現場ではこんなことが起きている」と短期にフォーカスを当てながら、会社としての長期的な解決する課題はこれ、中期的にはこういう方向性で行きたいなど、経営会議では時間軸が行ったり来たりする議論が発生します。

 

高野:経営会議は確かにそうですね。

 

関:この切り替えがうまくできる人は経営陣として存在感を発揮することができます。一方、この切り替えができない人は、会議に参加していても現場のことを報告するだけに止まったり、経営陣からの突然の提案に戸惑ってしまうことが多い。これだと現場のマネージャー止まりだと感じています。

マッキンゼーでコンサルタントとして働くと、若いうちからクライアントの社長や経営陣と一緒に世の中を抽象化したり、細かい部分をグッとクローズアップしてみたり、逆に俯瞰して見てみるなど、視点を切り替えながら考えることが常に求められます。今思うと、コンサルタントとしての経験を通じ、意識的にこの時間軸の切り替えができるようになっていました。

 

高野:気がつかないうちに体得されていたのですね。

 

関:もちろん最初はついて行くのがやっとで、もがいていた感じでしたが、徐々に自分のペースで仕事ができるようになっていったのは、このスキルのおかげだと思います。

 

高野:若いうちにもがき必死に仕事をしたことは今の財産になりますね。

 

関:3つ目に、議論の最中であっても、何が議論のポイントなのか把握し、参加者にそれが伝わるようにフレームワークに落とし込んで、ホワイトボードなどで可視化できるようになったことです。これは、スタートアップでも特に役立つ能力だと考えています。

会議では、自分が準備した資料の通りに議論が進まないことが日常茶飯事です。発表者は念入りに資料を準備し、一生懸命に自分の意見を述べているが、上司や他の参加者と前提条件や細部の認識がずれてしまい、話が噛み合わない。そんなことが往々にしてあるのではないでしょうか?

この状況を打開するため、その場でホワイトボードを使って、それをフレームワークに落とし込み、Aさんが言ってることはこれ、Bさんが言っていることはこれですよね?と認識をその場で合わせることができれば、議論に関わる人たちの熱意をそぐこともなく、スピードも犠牲にせずに意思決定することができます。

 

高野:私もこの能力欲しかったんです…。

 

関:スタートアップには色々なバックグラウンドの人が、熱意を持って集まり、こうしたい、ああしたいと議論をします。向かいたい方向は同じなのに、認識がずれていたり、言葉の問題で誤解が生じたり、違う時間軸の話をしていることも多いんです。

議論に収集がつかなくなってしまうと、「次のミーティングまでに資料を作ってやり直し」という場面もありますよね。しかし、コンサル出身者は「ちょっと待ってくださいね」とホワイトボードを持ってきて、パッとまとめることが、割と当たり前にできたりします。これは強みですね。

ところで、ここで上げた3つのスキルは、数人規模や数十人規模のスタートアップよりも、100人の壁を越えて、いわゆる「メガベンチャー」と言われるような規模に成長した会社でこそ求められるものだと思っています。

コンサル出身者の方を見ていると、創業間もない会社を選んで入社し、経営陣になりたいというのがプライオリティの方も多いのですが、規模の大きな会社にはまた違った醍醐味、コンサルスキルの活かしどころがある、ということはお伝えしたいですね。

 

 

スタートアップだから実現できた、育児との両立。そしてマネジメントに活きる「気づき」

 

関:コンサル業界からスタートアップへの転職を考えている方に、最後にお伝えしたいのは、「スタートアップは、実は育児に向いた環境だ」ということですね。

 

高野:まだまだ「スタートアップは常にハードワークが強いられる」と考えがちな方が多いですね。ハードワークと称される戦略コンサルから転職され、実際いかがでしょうか?

 

関:コンサルと事業会社で明確に違うのは、決裁権の所在です。コンサルはお客様が決裁権を持ちますが、事業会社は自分たちで意思決定をして進めていけますよね。

もちろんサービスのローンチ直前など、どうしてもハードワークになることもありますよ。ただ、常にそうかというと、そんなことは無い。

大きな違いは忙しさのピークが自分でコントロールできるかどうか、ではないでしょうか?

スタートアップで求められるのは、常に事業の方向性や、新たな打ち手を頭のどこかで考えており、素早くトライ・アンド・エラーし続ける姿勢だと思います。これは「クライアントから呼ばれたら、どんなに早朝でも完璧な資料を提出する」といった働き方とは、ハードワークの種類が違うと思っています。

 

高野:確かにハードワークの意味合いが大きく違うのかも知れません。

 

関:コンサルが1ヶ月、3ヶ月単位の短距離走だとすると、スタートアップは所々休みながらでも、走りきるかどうかが勝負の長距離走という感じですね。

特に、最近はスマートな働き方を重要視する経営者が増えてきました。「仕事を口実に家族との時間を減らすのはスマートではない」と考え、フレキシブルな働き方を取り入れようとする文化が浸透してきているのを感じます。

もう一つ付け加えるとすると、Slackの様なコミュニケーションツールをはじめとして、「いつでもどこでも働ける」スタイルを実現するツールの普及度合いも大きく違いますね。コンサルの場合、自社でいくら導入してもクライアントの要望に合わせなくてはいけない面があるので。

その点で妥協が要らず、ストレスがないのはスタートアップで働く大きなメリットです。

 

高野:ビズリーチの執行役員の津村さんの育児休暇の記事は拝読させて頂きました。

 

関:津村は一ヶ月、育児休暇をとって社内で話題になりました。ビズリーチに限らず、ある程度、基盤のできているスタートアップであれば、仕事の時間も育児の時間もバランスよく取ることができのではないでしょうか。

また、津村の記事にもあるように、こうした休暇を取るのは自分のチームの仕事を棚卸しして期待値をメンバーに伝え、思い切って任せてみる良い機会にもなるんです。

 

▼ビズリーチの執行役員 津村さんの育児休暇の記事はこちら
ビズリーチの執行役員が1ヶ月の育児休暇を通じて学んだ4つのこと

 

関:自分の場合で言えば、仕事の手を止めて、子供と真剣に向き合うことで自分のマネジメントの幅が広がったのを感じます。

 

高野:なるほど。

 

関:事業会社に来てみたらマネジメントの幅が広がった、というお話をしましたよね。そういう意味では子供って究極のマネジメント対象なんだと思います(笑)。

子供って、そもそも自分たち夫婦がこの世に生み出した存在ですから「誰が採用したんだ」とか言うわけにも行かない(笑)。「この人にこの仕事は無理」と投げ出すわけにも行かなければ、「宿題は自分がやった方が早いから」と教えるのを諦めてやりすごわけにも行かない。

 

高野:誰が採用したんだ(笑)。

 

関:とことん向き合い、相手にポテンシャルがあるのを信じて、怒りたくなるのをグッとこらえて向き合っていたら、あるとき突然、がむしゃらに頑張り出してくれたりする。

でもそれって、考えてみれば大人も同じなんです。自分が勝手に設定した時間軸や、「こうすべき」という基準でイライラするのをやめて、相手の自主性や潜在能力を信じてみる。そして少し余裕を持って向き合ってみる。

そういう意味で、育児にきちんと関わることでマネージャーとして成長できたと感じていますし、そんなキャリアが実現できたスタートアップへの転職は正解だった、と思います。

 

ビズリーチさんは今、こんな方を求めています

 

高野:関さんは、現在、一緒に働くチームメンバーも積極的に採用中ですね。まずは、事業内容を教えてください。

 

関:私がいま担当しているビズヒントは、BtoB領域のメディアです。企業の経営者や、人事責任者をターゲットに、わかりやすい解説記事や、事例記事を配信して、急激にユーザー数を伸ばしています。

この事業で実現したいのは、企業の成長に役立つソリューションを日本中に紹介して、元気な会社を増やすことです。ビズリーチが人材の流動性を高めることで世の中を元気にするのだとすれば、ビズヒントは「これ、やってみよう、使ってみよう」と思っていただける施策やソリューションの流通を促進しているんです。

ですので、単に読んで「なるほどね」や「面白かった」で終わる記事ではなく、「試してみたい」と思ってもらえる記事をつくることに力を入れたいですし、その記事を、本当に必要としている人に、あらゆる手段で「届ける」ことに拘ろうとしています。

 

高野:どんな方と一緒に働きたいですか?

 

関:一緒に働きたい人、というか特に向いていると思うのは、いずれ起業したい人とか事業責任者を目指す人ですね。ビズヒントは数億円規模への成長曲線を描きつつ、更に大きな事業に向けた戦略を描こうとするフェーズです。

フラットに議論しながら自分たちの事業計画を立て、同時にクライアントである日本を代表するSaaSの経営陣と議論して、彼らの事業成長をどうサポートできるのか、本質的な議論をし、本気でコミットできる環境です。

 

高野:リソースがある会社で次々と挑戦できる環境って少ないですよね。

 

関:特に、BtoB 領域で起業して成功したい方には、最高の環境だと思いますね。今、活躍しているのもそんな人です。経営者を目指し、スタートアップを選択肢として考えている方には、ビズリーチは成熟しすぎていると考えられがちかもしれません。

実は今のフェーズだからこそ、チャレンジングで成長できる環境であるということを知って頂きたいです。

 

高野:BtoB 領域といえば、なぜか日本ではtoCに寄ればよるほど、人気が高くなる印象もあります。もう少し、BtoBの事業も注目されて欲しい気持ちがあります。

 

関:若手の優秀な方で、BtoCではなく、BtoBに興味がある人は如実に増えています。コンサルやVC、総合商社を辞めて起業した方で、B2B領域で、製造業などの本質的な課題に取り組むスタートアップが増えてきた印象があります。

BtoCやCtoCは脚光は浴びますが、 タイミングやセンスで結果と勝敗が分かれてしまいます。身近に感じられるかもしれませんが、難易度の高い市場です。一方、BtoBは優秀な方がロジカルにビジネスモデルを組み立て、張るところは張っていけば、当てられる確度が高いので面白い市場です。

 

高野:外銀や戦略コンサルの方が、toC向けのサービスを立ち上げることは良くありますよね。成功予測がかなり難しい分野だなと思います。彼らの能力を考えるとSaaSなど、toBのビジネスの方がこれまでの経験も生かせるし、正直成功確率が高いと思いますね。

 

関:ビズヒントの話に戻りますが、そうした方々が立ち上げた、BtoB領域の課題に真っ向から取り組もうとするサービスを、本当に必要としている企業の経営者にお届けしたい。それによって、日本をより働きやすく、同時に成長性の高い国にしたいというのがビズヒントが取り組んでいるミッションなんです。

 

高野:素敵なお話をありがとうございました。

 

キープレイヤーズ高野のコメント

将来事業をやりたいが、コンサルティングファームに先にいった方が良いのかどうなのか、このような相談を今まで数え切れないほど受けて来ました。

コンサルティングファームといっても戦略コンサル・IT・会計・人事などわかれています。もっともジアタマが良いと言われている方々は関さんのように戦略系のコンサルティングファームにいっていると思います。

私としては新卒や第二新卒で戦略コンサルから内定を得ることができる人は、将来事業をやるという目標があるとしてもキャリアの選択肢としてコンサルタントはありだと思います。その上で成功している人は、自分がやるべき事業を決め、そこから逆算して、何をすべきか考えて、仮説を立てて動いている人です。

また事業をやりたいという方も良く聞いてみると、「起業家」でなくても全然構わないという方がほとんどです。CXOですとか、事業責任者やサービス責任者を目指すのも良いでしょうし、必ずしも責任者である必要はなく、自分が信じる人や組織のためにサポートする役回りもとても大切なお仕事です。

何かスキルが足りないからコンサルティングファームを目指すということではなく、自分なりの強みにしたがって、強化すべきポイントを仕事を通じて伸ばしていただきたいと思えるか次第です。

やはり人は強みを伸ばす、活かすのが一番かと思います。関さんのような優れた頭脳を持っている方は一つ今回参考になったかと思いますし、一方で関さんのような方と一緒に働き、仕事の成果を出していくことで、成長できる方もいるかと思います。

ビズリーチさんは、今や1000名クラスの大きな会社ですが、まだまだ圧倒的に成長する企業だと確信しております。第二の創業とも言えるこのタイミングの挑戦とても楽しみで、オススメです!

 
 

高野 秀敏

キープレイヤーズ 代表取締役

99年に株式会社インテリジェンスへ入社。2005年に株式会社キープレイヤーズを設立。3000名以上の経営者の相談と、10000名以上の個人のキャリアカウンセリングを行う。また、30社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。

 

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