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今回のベンチャー・スタートアップ転職相談
相談者様:現在銀行で法人営業職に従事しています。
将来的には、ベンチャー・スタートアップのCFOになりたいと考えています。
転職する場合、どのような経験やスキルが必要でしょうか?
銀行からベンチャー・スタートアップに転職する6つのポイント
①30代からの転職は難易度が上がる
30代からの転職は難易度が上がります。
31歳ならまだ大丈夫ですが、37歳から39歳の初めてのベンチャー転職は難しくなるのが実情です。
②銀行からベンチャー・スタートアップのCFOは狭き門
ベンチャー・スタートアップでは大きく調達しようとすればエクイティストーリーが必要なビジネスになります。
そのため、投資銀行の方が必要です。
大型上場を目指さないのでしたら、公認会計士や管理部長経験者で「決算を締めたり、経理、管理部長のスキル」がある人を重視しています。
また、小売業・飲食業などの店舗ビジネスや不動産ベンチャーのようにデット(借入)が必要な会社については、銀行出身の方がニーズはあります。
直近そういう会社は、ベンチャー・スタートアップにはあまりないですがケースバイケースです。
※エクイティ
返済期限の定めのない資金のこと
新株や優先出資証券などの発行、または組合出資などから得た「資本」にあたる部分で、自己資本とも言います
※デット
借入金・社債等によって調達された返済義務のある有利子負債のこと
③若手を動かす経験を持つべし
銀行は年功序列なので、20代の人は部下がいないと思います。
スタートアップ・ベンチャーに転職した場合、20代でも5人から30人メンバーを持っています。
若手のうちからメンバーマネジメントをしていくと良いです。
④銀行出身の起業家はいる
銀行出身の起業家は多くいます。
タリーズコーヒージャパン創業者の松田公太さんは、三和銀行(現在:三菱UFJ銀行)出身。
ココナラの南章行さんは、住友銀行(現在:三井住友銀行)出身。
楽天の三木谷浩史さんは、日本興業銀行(現在:みずほ銀行)出身。
IBJの石坂茂さんも日本興業銀行(現在:みずほ銀行)出身。
スタートアップでもジェネシア・ベンチャーズの田島聡一さんは三井住友銀行出身。
一見縁遠いように見えますが、銀行出身の起業家の方は沢山います。
※タリーズコーヒージャパン株式会社
日本においてコーヒーショップ「タリーズコーヒー」の経営を行っている会社
※株式会社ココナラ
「知識・スキル・経験」を売り買いできるスキルマーケット「coconala」の他、一人ひとりにあった弁護士が見つかる検索メディア「ココナラ法律相談」、暮らしの出張サービスを比べ予約できるマーケット「coconalaミーツ」のサービスを展開している会社
※楽天グループ株式会社
コマース、トラベル、デジタルコンテンツなどのインターネットサービス、クレジットカードをはじめ、銀行、証券、電子マネー、スマホアプリ決済といったフィンテック(金融)サービス、携帯キャリア事業などのモバイルサービス、さらにプロスポーツといった多岐にわたる分野で70以上のサービスを提供している会社
※株式会社IBJ
結婚相談所や婚活パーティー、婚活サイト、結婚相談所プラットフォーム等を運営する会社
※株式会社ジェネシア・ベンチャーズ
プレシード・シード期のスタートアップへ投資とバリューアップ支援を行う、独立系のベンチャーキャピタル
⑤銀行からの転職は思い切りも大事
銀行は辞めるのが大変です。
銀行を辞める勇気も必要です。
特に結婚している方は、銀行員だと思って結婚したというパートナーが、銀行を辞めて転職すると聞くと
「何言ってるの?」
と言われるという話をよく聞きます。
⑥転職に活かせるスキルを棚卸
銀行からベンチャーに転職したい方は、転職に活かせるスキルを棚卸をして下さい。
CFOへのキャリアもありますが、銀行の方の強みは借入に対する知見・知識が凄くあることです。
銀行の方は社長に対して営業している人が多いので、同じ営業系の仕事に転職するのは凄くやりやすいと思います。