マーケティング領域で実績を持つMacbee Planet 小嶋雄介社長が語る会社を設立した理由

インタビュー          
       
       
     

株式会社Macbee Planet 代表取締役 小嶋雄介氏

1984年、神奈川県鎌倉市生まれ。大学卒業後は、外資系の自動車メーカー、広告代理店に就職。2015年8月株式会社Macbee Planetを設立。

株式会社Macbee Planet

マーケティング領域におけるコンサルティング事業を手がける。「Action Driven Marketing」 の考えに基づき、“売上を上げるプロモーション”の組立て方を提供する企業。

 

Macbee Planet社、2020年2月25日、見事に上場承認がおりました!おめでとうございます!(上場予定日は2020年3月31日)

インターネット広告市場の成長とともに様々な広告代理店が登場するようになりました。伸びている広告会社に共通するのが、優秀な社長が存在することと、会社としての数字へのコミット力が高いことです。

Mcbee Planet(マクビープラネット)も優秀な社長がいらっしゃり、マーケティング領域でクライアントのビジネスを伸ばしてきた実績がある会社の1つです。3回に渡ってお届けする第1回は、Mcbee Planet代表取締役の小嶋雄介さんに、会社設立までの経緯や広告業界でどのように活躍してきたか伺いました。

インターネット領域に限らず、マーケティングや広告に関心のある方には知っておいていただきたい会社の1つですので、ぜひご覧ください。

マーケティングがやりたくて広告代理店に転職

高野:新卒ではどういうことをされていたのでしょうか。

 

小嶋:大学卒業後は、某外資系の自動車メーカーで新車のディーラーをしていました。

個人に対して商品を販売することを“営業”と呼びますが、営業活動の裏側には、実は緻密に計算されたマーケティングが存在すると考えていたためです。

顧客へのヒアリング内容、声のトーン、金額提示のタイミングなど、人間の心理や空気感によって売れる・売れないが大きく変わる。きっとそういうものだと。営業の中に存在するマーケティングについて勉強をしてみたいと考えていました。

しかし、外資系自動車ディーラーということもあり、顧客は企業の社長や役員といったビジネスで成功している方々が中心。

仕事をして、顧客との接点が増えれば増えるほど、自分もビジネスで早く成功したい。高額商品を“売る立場”ではなく、高額商品を“買う立場”にならなければ。と、焦りの感情が芽生えてきました。

そこで、学生時代から携わり、魅了されていたマーケティング業界で再度挑戦をすべく、広告代理店への転身を決意しました。

学生時代にアルバイトでマーケティングを経験

高野:広告代理店をマーケティングを学ぶためのキャリアとして選んだのはどうしてでしょうか。

 

小嶋:大学1年生から4年生まで横浜のバーでアルバイトをしていました。

将来起業をしたいという想いを当時の上司にしつこいくらいに伝えていたこともあってか、最終的には学生でありながら一つのお店の責任者になっていました。

今振り返るとすごくいい経験で、人生で初めてマーケティングに触れたのはこのときです。

例えば、人材採用のために求人広告を出稿したり、売上を上げるためのキャンペーン設計、販促物のデザインなどを行っていました。当然、商品の仕入れ、店舗の売上管理も業務範囲であったため、B/S、P/Lの見方について勉強をしたのもこの頃です。

年商数千万円程度の店舗でしたが、売上を上げるにはどうしたらいいか、リピーターを増やすにはどうすべきか。来店頻度を上げるには?などを考えマーケティングに興味を持つきっかけとなりました。

 

高野:売上を上げるために、学生時代に工夫されていたことはありましたか。

 

小嶋:店舗マーケティングについて勉強をしました。RFM分析やFSPなど、ロジカルに組み立てて売上をあげるマーケティング手法が好きで実行していました。

競合店舗と同質化せず、独自性をだすためにお店限定オリジナルカクテルも頻繁に考えていました。

この頃は、学業よりも、マーケティングが中心の生活でした。笑

広告代理店ではナンバーワンになるための思考法を学ぶ

高野:広告代理店に転職してどういうことをしていたのでしょうか。

 

小嶋:私が入社したのは専業の広告代理店で、1日100件飛び込み&テレアポが当然という、超体育会組織でした。

美容室や飲食店やネイルサロンなど、地域にある法人や個人事業主に営業していましたので、リクルートさんや光通信さんに、企業体質や方針は似ていたかもしれません。

但し、売るものは自由でなんでもよかったです。そこが魅力的だった。自社製品を売るセールスではなく、企業の経営課題から入り、ソリューションを提供する方針の会社です。

 

高野:その後、総合広告代理店に転職されていますよね。

 

小嶋:そうですね、プランナーやアカウントエグゼクティブをしていました。

グループ全体で数百人規模の中堅総合代理店なのですが、電通さんや博報堂さんのような大きな会社にコンペで勝っていた。その秘密が知りたくて。

その戦略が自らが起業する上でのヒントになるかもしれないと思いジョインしました。

その会社は、①アパレル②美容というインダストリーを2つに限定し、ランチェスター戦略で強者に対し強みを提供していたのですが、特定の領域でナンバーワンになるにはどうしたらいいかという思考法は今も生きていますね。徹底的にこの思考法を叩き込まれました。

小嶋社長の自身の強みはオフラインの企画力

高野:当時、ご自身の強みだったものは何でしょうか。

 

小嶋:リサーチが得意でした。プレゼンテーションで勝つには、実は斬新な企画はあまり必要ないと思うんですよ。

それよりも、なぜその提案をするに至ったのか?という背景や現状の課題のほうが100倍大事。それにはリサーチが必要なんです。

外部機関を活用してのリサーチや街頭アンケートもあれば、クライアント担当者から得る競合代理店には開示されていないけど、こっそり教えてもらった情報なども該当します。

提案の背景をロジカルに固め、提案先である担当者と自分自身の目線を合わせる。これができるようになってから、コンペでの勝率が上がりました。

 

高野:マーケティングはある程度、Macbee Planetを設立するまでに経験した自信がありましたか。

 

小嶋:恥ずかしながら、当時、自分はある程度の水準でマーケティングができていると思い込んでいました。

しかし、大きな予算を投下し目立ったプロモーションをしていながらも、結果的に盛り上がるのがメディアサイドだけで、消費者に響かない。物が売れない。

そして最悪の場合、取引先が倒産する。そんな場面をいくどとなく体感してきました。

自分が学生時代からやりたかったマーケティングはこれだったのか。自分は本当にマーケティングのことをわかっているのか。と自問自答する日々。

そして、イチから改めてマーケティングを勉強すべく1年間スクールに通いました。

その結果、自分が提供していることはマーケティングの中のごく一部であるブランディング領域・プロモーション領域にフォーカスしすぎており、“企業の売上を上げる”本質的なマーケティングとは似て非なるものだということを再認識しました。

マーケティングはリターンを出すことが重要

高野:プロモーションが目立ってもクライアントが倒産したのはどうしてでしょうか。

 

小嶋:売上を確実に上げるために、オフライン広告できることには限界があります。

例えば、テレビCMを見た消費者が、そのまま心動かされて、家から飛び出し、その商品を買いにドラッグストアに行く人を見たことがありません。

しかしテレビCMは、パーセンプションを獲得し、ドラッグストアの棚を広く確保するための交渉材料という役割があります。棚を広く確保できた結果、商品が売れる可能性があります。

つまり、テレビCMを流す=商品が売れる可能性がありますが、テレビCMを流す=必ず売れるというロジックは成立しません。

投資に対してのリターンの確度を上げるには、必然的にデジタルを起点にビジネスをするしかないと思っていました。

デジタルはCPA(Cost Per Action)やROAS(Return On Advertising Spend)を指標に、具体的に効果をKPIに予算を投下できます。クライアントから頂いた大切なお金を売上という結果で返せるのは、最高の仕事です。

 

高野:デジタルマーケティングはどのように学ばれたのでしょうか。

 

小嶋:クライアントから教えていただく機会が多かったです。

私達は、[マーケティング戦略パートナー]という位置づけでクライアントのマーケティング担当者を支援していますが、営業とは異なりますので、クライアントと同じ目線で対等に仕事ができます。

その結果、リレーションも構築されやすく、クライアントさんからデジタルマーケティングについて教わる機会は非常に多かったように思います。

転職の際の企業選びの軸はチャレンジとステップアップ

高野:転職を何度かされていますが、転職の際の企業選びの軸ってありますか。

 

小嶋:2つあります。

1つ目は未来の自分を想像してワクワクするか。

入社前に、その会社にで働いている1年後の自分の姿を想像しワクワクできるかどうかです。

2つ目は、自分が将来成し遂げたいこと(夢=Ambitionと今は定義しています)に向かっているか。です。

 

高野:1年後を想像していたのでしょうか。

 

小嶋:1年後だけでなく、1か月後も、3年後、5年後も、もっと先も極力具体的に想像するようにしています。

確固たる目標があるからこそ、今どうすべきかの判断ができるのだと考えます。

もう一度夢を持って実現するために起業を決意

高野:現在はMacbee Planetの代表となっていますが、元々起業を考えていたのでしょうか。

 

小嶋:具体的に考えたのは社会人2年目~3年目ですね。

当時、夢としてぼんやりとあったものを目指そうと思いました。

 

高野:きっかけはあったのでしょうか。

 

小嶋:社会人になっても夢を持つべきだと気付いたんですよね。

幼少期は、ずっとパイロットになりたいという夢を持っていて、それを周りにも話しました。

小学校から中学校の時はプロサッカー選手になりたいと思い、サッカーを一生懸命練習していました。一生懸命取り組んだけどなかなか上達せず、プロは諦めました。

高校になったらバンドに熱中して将来は音楽でメジャーデビューだ!なんて考えてましたが、才能は開花せず。

そのまま社会人になって夢を失いかけましたが、ふとしたときに思ったんです。夢は学生だけが持つものではない。社会人が夢を持ってもいいよね。って。

その気持ちになってからは、経営者として社会に貢献できることを実現するという夢が出てきました。

そこから、経営には営業力が必要と考え、将来のためにがむしゃらに頑張りました。

高野:これまでのご経歴についてよくわかりました。ありがとうございました。次回、会社のことについてお聞かせください。

 

高野コメント

小嶋社長がMacbee Planetの代表になるまでの生い立ちをお話いただきました。ベンチャー企業に転職する際に、面接を受ける前に社長はどういう方なのかと気にされる方が多いです。

小嶋社長のこれまでの生い立ちを語っていただきましたので、よく人物像がおわかりになったのではないかと思います。

小嶋社長は、社会人になってから、仕事で一生懸命成果を出すために突き抜けた努力をした方だと思いました。

急成長して成功している経営者の方には、社会人時代に突き抜けた努力をし、結果を出しています。特に、若い時代というのは努力ができる最もいいタイミングですので、将来のキャリアを考えるうえで大変参考になるお話ばかりでした。

自分自身を成長させることができる場所としてMacbee Planetはよい会社だなと感じました。

第2回はMacbee Planetの事業に関してフォーカスしていきたいと思います。

Macbee Planet 小嶋雄介社長が語る会社の未来にかける「想い」

執筆者:高野 秀敏

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、5社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。149社上場支援実績あり。55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。
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