こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートをしているキープレイヤーズの高野です。
リクルートの代表取締役社長兼CEOに出木場久征さんが就任することが発表されました。おめでとうございます!
自分と同じ99年入社世代の方で、時価総額7兆円を超える日本代表企業の社長になるというのは、すごいことだと心から思います。
リクルートの方々からのご評判も大変良い方ですし、自分もお話ししたことありますが、大手企業で大活躍しながらも弛まぬベンチャースピリッツをお持ちで、リクルートをさらに挑戦、変革させられるスーパーエースの方だと思います。
リクルートがますます楽しみな会社さんになっていきますね。この記事では、出木場久征さんの経歴・キャリアについてまとめました。
目次
リクルート代表取締役社長兼CEO 出木場久征さんの経歴・キャリア
出木場さんは鹿児島県のご出身
出木場さんは1975年4月22日鹿児島の生まれでいらっしゃいます。ご実家は瓦屋さんを営んでいるそうです。
2014年に実施されたITmediaのインタビューでは、
丸の内周辺では、僕が一番上手に瓦を葺(ふ)けるサラリーマンだと思いますよ(笑)。
という言葉も残されています。
大学は早稲田大学に進学
大学は早稲田大学商学部に進学されました。
早稲田大学在学時からインターネットビジネスを運営されていたそうです。会社に入って3年目に法人化されているので、3年目までは、ある意味では副業をしていたことなります。
当時は、1990年代後半のインターネット黎明期です。今で言う副業という概念もなかった頃ですね。今でこそ、学生起業家も増えてきていますが、かなり稀有な存在だったことは言うまでもないでしょう。
グローバルな会社を中心に就職活動をし、内定もあったそうですが、就職活動が終わった頃にリクルートから届いた冊子を読んで興味を持ったそうです。リクルートお得意の手法ですね。気付いたら内定して入社しているからすごいクロージング力です。
リクルートに新卒入社。最初の配属はカーセンサーの営業代理店
リクルートに新卒入社しましたが、最初の配属はカーセンサーの営業代理店への出向だったそうです。職種は営業で飛び込み営業の日々だったそうです。
営業、特に飛び込み営業は、経験によって蓄積されるノウハウが重視されやすいです。確かに、何年も営業先を回り続けることで身につく知識があります。
ただ、出木場さんの場合は、それにとどまらずWebサイトの運営経験を活かして、人気の車と相場をまとめました。そして、顧客の車が売れるように情報を提供したそうです。
基本的には、広告出稿が営業の目的ですから、車のプライシングなどは一見関係なさそうですが、顧客の成果にコミットする姿勢が実をむすび、全社表彰も受けられました。
一時は退職を申し出るも峰岸会長の言葉で思いとどまる
しかし、同時にインターネットビジネスもうまく行っていたこともあり、退職を考えていたそうです。実際に、退職してネットビジネスをやると申し出たときに、当時の上長である峰岸さんに次のように言われたそうです。
『そうだな、お前はそんなふうにして年商10億円くらいの会社を作って、外車とか買ったりするのがお似合いかもな』
年商10億円の会社を作ることもすごいことですよね。でも、「お金でなく社会のためになるもっと大きなことを」と伝えたかったのでしょう。出木場さんも納得して、退職を思いとどまりました。
2012年に史上最年少で執行役員に就任
その後、じゃらんやホットペッパーのデジタルシフトを牽引するなどの活躍をして、2012年には史上最年少で執行役員に就任されました。当時から、「出木場さんなら特に驚かない」という状態だったそうです。
R&D、グローバルを担当することになりました。
indeedの買収、リクルートはグローバル企業へ
そして、出木場さんといえば、とも言えるindeedの買収を実施されました。日本企業が海外M&Aで進出して成功している事例は数少ないですよね。それを見事にやり遂げていらっしゃいます。
indeedはM&Aから7年目で、700億円の営業利益を生み出す事業にまで成長しました。海外進出前は、10%に満たなかった海外売上高比率は、約45%まで高まっています(20年3月期)。
こうした実績も認められ、2021年1月14日に代表取締役社長兼CEOに就任されました。
indeed買収以降、HRテクノロジー比率が高まり、時価総額にも良い影響があったと個人投資家の私としても感じております。テック系企業の株価は今も上昇傾向にありますね。
リクルートは、分社化されリクルートホールディングス体制になっていたところから、再度合併してリクルートとしての新しい船出のタイミングです。今後もさらなる成長に注目ですね。
すどけん(須藤憲司)さんのブログに登場した「世界は、落下してるんだ」
出木場さんと聞いて、思い起こされたのが、すどけんさんのこちらのブログでした。
「世界は本来あるべき方向に向かって落下している」という出木場さんの言葉が非常に印象的ですね。
前述のITmediaのインタビューでも、ホットペッパービューティの予約システムの開発について反対を受けたときに、次のようなことを考えていたそうです。
30年後はどうなっていると思うか。相変わらず電話で予約を取るのか。では、10年後はどうか。5年後はどうなのか。
どの美容室もPCをそろえ、競合が出そろい、『じゃあリクルートもやるか』なんてのは、格好悪過ぎるわけです。ホットペッパービューティーがこの世界で一番を貫きたいなら、真っ先に未来を切り開かないと。
表現はどれも異なりますが、重なる部分がありますね。来たるべき未来に向けて、より早く進むだけというシンプルな考えです。もちろんそれが難しいことではあるのですが…
ちなみに、すどけんさんも起業される際に峰岸さんに同じことを言われたそうです(笑)。峰岸さんの伝家の宝刀なのかもしれませんね。
この記事の出木場さんと峰岸さんとのやりとり
— 須藤憲司(スドケン)@ハック思考 (@sudoken) January 14, 2021
辞めて何をやるんだと聞かれ
ネットですよ
ガンガンもうかりますよ
と返しました
そうしたら
そうだな
お前はそんなふうにして年商10億円くらいの会社を作って
外車とか買ったりするのがお似合いかもな#同じ事言われたよhttps://t.co/SXtIKBLgUJ
就任に関してのコメント
すどけんさん
すどけんさんご本人からコメントいただきました!
「あの出木場さんがリードするリクルートがまたさらにどんな進化を遂げていくのか?卒業生の一人としてワクワク楽しみにしています。」
とのことです。リクルートは独自のカルチャーで人気の企業ですが、起業家輩出企業としても知られており、多くのOBの方が活躍されていますよね。
元リクルート社員経営者の方
元社員の方からのコメントいたただきました。
indeedに行った後に、東京に戻ってきてる時にたまたま会ったのですが、グーグルグラスかけていて「これかけてたらインターネットの人だと思われるから楽なんだよ。でも、weatherといってもthの発音悪くて天気見えないんだよな」と言っていました。
なんといいますか良い意味で人を油断させるというか、言葉が直接的だけど愛があるというか。ただただ市場に向き合う、厳しいけど温かい方です。
お人柄が見えるエピソードですね。リクルートの社員さんは優秀で人柄の良い方が多くいらっしゃいますよね。
リクルート出身の起業家をまとめた記事もありますので、ぜひ併せてご覧くださいませ。
【最新版】リクルート出身の起業家・経営者一覧をまとめました