人脈を広げる方法 経営者との接点をどう持つか

コラム          
       
       
     

人脈の広い人とは何が違うのか?

私は、よく人から人脈が広いといわれるのですが、上を見ればきりがないわけですし、なんとも微妙なところです。このことが話題にのぼると、ついつい、「人脈ってなんだろう」と考えてしまいます。もっと平たくいえば、人脈を持っている人とはどういう人なのだろう?そう、思いをめぐらせるわけです。

そこで思い当たったのは、情報を持っている人についてです。そういう人には自然と人が集まってくる。興味を持つ人がいる。

私の知っている人で、人材紹介会社を経営しているわけでもないのに、周囲から、「誰か良い人材はいませんか」と、ものすごく頻繁に声をかけられている人がいます。経営者や人事担当者、あげくの果てには人材会社までが彼に相談を持ちかけてくるそうです。

その人は、あるメーカーで広報やPRの仕事をされており、人材紹介業とは、まったく関係性はありません。40代のミドル世代です。とても、柔和で、腰の低い方で、人から好かれやすい気質の方ではあります。感服するばかりなのですが、よくよく話を伺ってみると、自分の職種……つまりPR関連の仕事をしている人を集めた勉強会を主催しているそうです。つまり、PR関連の人脈、強力なネットワークを持っているのです。

PR関連や広報の仕事は、それぞれの会社の情報発信者であるわけですから、社内の他のセクションに比べて、あらゆる情報が集まってくるわけです。大手企業ともなると、隣の隣の部署が何をしているのか、まったく認識していない……なんてケースもままありますが、PR関連部署は会社内の情報の中枢的存在として、機能しているというわけです。そういった横のネットワークを持っているので、その強みが磁力となって、各方面から人材を紹介してほしいと頼まれるまでになったようです。

その後、彼は、ある外資系メーカーのPR職にヘッドハンティングされ、好条件で転身していきました。情報を持って、それを周囲に還元していれば、自然と人が集まってくる。自分の職種を軸に、横のネットワークを広げてみるのも、人脈を広げるひとつの手段ではないかと思います。そこから派生して、彼のように引き抜きの声がかかるケースもあります。人脈を持っていて、得をすることはあっても、決してマイナスになることはありません。彼のところには、いまだにPR関係の情報と、人材募集の問い合わせが集まってくるそうです。彼の分析によると「PR関連の勉強会を主催している人が、めずらしいからだ」ということのようです。

「これは、他の職種でも、積極的に応用ができるのではないだろうか?」

勉強会、ミートアップ、交流会を主催する

そうもいっていました。私が知っているかぎりでは、「人事会」という人事関係者だけを集めた勉強会を主催している人がいますが、確かにその人にも人事系の情報がたくさん集まっているようです。エンジ二アの人でも、営業の人でも、経理の人でも、一度、勉強会や交流会を主催してみるのはどうでしょうか。今風に言えば、ミートアップだったりピザパーティでしょうか。先述したように、ミドル世代にとっては、異業種交流会に参加するよりも、こういった会を主催するほうが、ネットワークを広げやすいと思われます。

ギブの行動をする(SNSのシェア、リツイート)

困った時に誰連絡してくる人というのがいます。それとは別に普段からギブしてくれる人、最近でいえば発信についてコメントやいいね!リツイートしてくれるような人、困った時に相談にのってくれる人がいます。ギブアンドギブまではいかなくても、頼みごとばかりされるとあまり好きになれなくなりますよね。一方であの人は応援してくれてるなと思えれば喜んでこちらからギブしたくなるものです。自分自身できていないことも多々ありますが、やはりあの人に頼まれたら絶対やりたいな、助けたい!なと思われる普段からの「行動」を心がけたいものです。

執筆者:高野 秀敏

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、5社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。149社上場支援実績あり。55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。
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