学生起業か。就職か。迷える若手経営者へ送るアドバイス

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学生起業か社会人か?

田崎:教えて高野さん!今回は高野さんに「若手起業の成功率-学生起業ついて-」をテーマにお話を伺います。

私の周りには、学生起業家・新卒で起業する方が増えています。みなさんキラキラしていて成功の為に応援したいなといつも思っています。たくさんの経営者とお会いし、エンジェル投資家でもある高野さんは、学生起業家・新卒で起業することについてどうお考えであるかお伺いしたいと思います。

まず、初めに大学を中退して起業することに関してどうお考えですか?

 

高野:学歴や大学を中退しているか否か、この点は起業に何も関係ありません。現に中卒・高卒で大成功されているたくさんの経営者やビジネスパーソンの方にお会いしてきました。

しかし、実際に成功している経営者のキャリアを観測すると会社員からスタートされている方が多い傾向があります。

 

田崎:なぜ、皆さん会社員からキャリアをスタートされるのですか?

 

高野:会社員をやってからの方が成功するかは明確で、時間と効果を計算すると会社員のうちに業界経験やビジネスの基礎を、お金もらいながら勉強をすることができるためです。学生起業家よりも社会人起業家が多いのは、その方が早く結果も出るだろうなと思った人も多いと思います。

 

田崎:なるほど、実際高野さんも学生時代に起業をされていたのですよね?

 

高野:起業の真似事です、、、。私は、これやってても大したことにならないなとやってみて思ったので就職しました。やってみてやれればそれでいいし、ダメなら就職すればいいと思います。

率直にいえば投資家や起業家はたくさんいます。一度だけなら無料でアドバイスしてくれる方もいると思います。「これこれやろうと思うがどう思うか?」と相談し、「それは過去こういうことがあって難しいと思うよ」と言われたものはあまりやらなくてもいいかなと思います。

ススメられたプランの中からやってみるで私は良いと思います。アイディアを重視するのか、成功することを重視するのか、どちらが大事なのかということですね。

両親とか会社の人に聞いてもそんなにはわからないと思いますが、投資家や起業家はたくさんの情報や経験から話をしています。ポジショントークで言っているのかななど深く疑いすぎなくてもいいことが多いです。アイディアよりも実際、実行の方が大切ですので。

 

田崎:高野さんには、起業の成功のエッセンスとして学生の時には気がつかなかったことがあるのですよね?

 

高野:以下の3点です。

・ビジネスモデルが必ずしも新しい(新しすぎる)必要はない。

・アイディアよりも実行が大切。

・成功している会社・上場企業のビジネスモデルは実は新しくない。

 

これに学生の時にあまりわからなかったです。

 

キープレイヤーズ高野が今、ファーストキャリアで選ぶのは製造業?

 

田崎:ちなみに今、高野さんはどんな軸で新卒で入社する企業を選びましたか?

 

高野:私は、新卒でパーソルキャリア(旧インテリジェンス)に入社しています。

どこでもやれる力を身につけよう。やるならB2Bになるだろうから、伸びそうな会社で、営業やれば稼ぐ力やお金を集める力は身につくだろう。多くの経営者は営業経験がある、人材系は当時伸びそうだった、優秀な方が多い会社だったなどの判断です。
 
 
田崎:今、もう一度就職活動をされるとしたら、判断軸の違いはありますか?
 
 
高野:自分が今若手だったら例えば、製造業の会社へ就職したいです。マーケット大きい割に、製造業向けのスタートアップが少ないからです。製造業そのものをスタートアップするのは難しいですが、製造業向けのサービスにはチャンスがあると思います。
 
一般的にスタートアップする人は製造業に就職しませんね。ここにチャンスあると思います。製造業が全てということではなく例えばの話ということですが、何らかの仮説を立てて就職してみることは大事だと思います。スタートアップやベンチャーに就職するのはもちろんいいと思いますし、一方でそれとは違う道があるのでは?と思えば逆張りしたらいいと思います。
 
 
田崎:製造業の会社とは驚きです!引き続き、若者の質問の成功に向けて色々教えてください!!

執筆者:高野 秀敏

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、5社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。149社上場支援実績あり。55社以上の社外役員・アドバイザー・エンジェル投資を国内・シリコンバレー・バングラデシュで実行。キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。
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