こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートをしているキープレイヤーズの高野です。
「ベンチャーのCXOになりたいです」「ベンチャーに転職して将来はCXOを務めたいです」という相談を受けることが増えてきました。私が10年以上前に独立したときは、CXOという言葉も一般的ではなく、COOといった言葉も一部の人にしか浸透していませんでした。CXOや経営幹部の求人はコンフィデンシャルなものがほとんどです。私もその情報を公開していません。こっそり聞いてみたいという方で仕事に真剣な方は是非問い合わせよりご連絡ください。ここだけの裏情報をお伝えいたします。LINEまたはメッセンジャーでお待ちしております。
今回は、CXOにはどういった種類があり、CXOとして転職するにはどうしたらよいのか書かせていただきました。
目次
CXOとは?CXOの種類
CXOとは経営幹部のことです。CEO、CFO、COO、CTOが一般的に知られている役職でしょう。ほかにもCHRO、CSOといった役職をもうけている会社もあります。
CEOは売却による退任の場合を除くと創業者が担当しておりますので、転職で入れるポジションとしては、CFO(Chief Finance Officer)、COO(Chief Operating Officer)、CTO(Chief Technology Officer)の3つが多いでしょう。
CFO、COO、CTOにわけて解説していきます。
CFOの役割
金融の方からは、「CFO」になりたいですと私、高野のもとに日々たくさんの方から相談がきます。
最近だと、公認会計士の方からも相談が多いですね。一部コンサルティング業界の方からもCFOを考えていますというキャリア相談を受けます。
そもそもCFOとは何をしているのでしょうか。
ベンチャー企業やスタートアップですと、上場を目指している企業さんが多く、上場のための役割を担うプロフェッショナルとしての役割を求められます。
CFOは上場するときも株式を一定比率持ち合わせており、「このCFOがいなかったら上場できなかった」と言われることもあるくらい上場時においてはなくてはならない存在です。
一般的に言われるところでは、監査法人対応や上場に向けた計画作成などの”Chief Finance Officer”の文字から分かる業務があります。
しかし、ベンチャー企業は人数が少ないため、CFOが採用や総務、労務、ときには事業にまでしっかり入り込んで、ある種何でも屋さんになることもあります。
Rettyの奥田さんも三菱商事を辞めて、創業直後のRettyにCFOとして参画し、会社のために様々なことをされていました。泥臭いこともおそらくされていたと思います。
単に、金融に詳しいだけでは務まらず、なんでもできる、そしてなんでも積極的にやろうとする姿勢がベンチャー企業のCFOには必要とされている印象を受けます。
グリー青柳さん、ラクスル永見さんのようなスキルがある方が欲しいと企業から依頼がくる
投資銀行出身の方がCFOとしてフィットすることが多いのも、創業社長並みにバイタリティがあるからだと思います。
グリーでCFOを務めていた青柳直樹さんは、ドイツ銀行から転職しCFOとしてグリーの上場に貢献していました。
現在はメルペイ(メルカリ)でも大活躍されていますよね!
投資銀行出身者は数千万円もらっている方が多いですが、リスクリターンの考え方があるので、大幅に年収が下がってもアップサイドがあればそれで良いと考える方も多いです。とはいえ、1000万円以下のオファーを受けてもらえることはほとんどないかもしれません。
金融業界に身を置いているとベンチャーの中のことがなかなか分からないかと思いますが、小さいこと、泥臭いことをいとわずなんでもやりきる姿勢が絶対に必要になってきます。
私が創業時に投資させていただいていたクラウドワークスのCFOを務めていた佐々木翔平さんは、ベンチャーでCFOがこなせるだけの経験を積んでクラウドワークスのCFOになられました。
マルチタスクで仕事ができて、とんでもなく速いのが佐々木さんの特徴です。どういう経歴かというとアエリアというグループで働いていて、そのベンチャー時代の上司が須田仁之さんでした。
最近は須田さんは小説家としても有名で、エンジェル労働家だと主張されています。私と投資先や支援先がもっともかぶる人になっています。余談でした。
先日某スタートアップに投資したら、ここ高野さん入れておいてくださいよと言われたので入れたのは内緒です。(笑)とても仕事ができる方です。
ベンチャーやスタートアップだと、CFOは資金調達の役割もあります。
シード期は創業社長が資金調達をすることが多いですが、CFOであればエンジェル投資家とのネットワークや、外部株主を入れることのリスクコントロールも必要になってきます。
シリーズA以降はベンチャーキャピタル(VC)からの調達が増えてきますが、お金を出してもらえるVCとつながりがあることも重要です。
例えば投資銀行出身の方は、CFOやベンチャーキャピタルの双方に人材を輩出していますから、そうした人的ネットワークにアクセスしやすいでしょう。
私はエンジェル投資家として数十社に携わってきましたが、創業期は特に経営陣が優秀かどうかが大事になってきますので、CFOが人間として優秀と思われるかという点は大事になってきます。
上場に関わる仕事になると、監査法人でIPO担当をしていた方は、専門性が高いので需要が高いです。
元ミクシィのCFO(現メルカリCOO)だった小泉文明さんは、大和証券SMBCでIPOを担当していたこともあり、CFOとしての力を発揮していらっしゃるのだと思います。
余談ですが、過去最もこういうCFOが欲しいと言われたのは青柳直樹さんです。
そして近年ではラクスルの永見世央さんです。どちらも共通点はファイナンスに加えて事業をみれるという評判からでした。ベンチャー企業から青柳さんや永見さんみたいな方いませんかね?と聞かれます。
余談ですが、先日永見さんにお会いしたら、なぜ転職したのか聞いたらきっかけは工夫されたスカウトメールが6回届いたと。やはりこのレベルで熱心にスカウトしなければ採用なんてできないんだなと。あらためて思いましたね。
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COOの役割
COOになりたいというご相談は、コンサルティング業界の方やメガベンチャーやリクルートにいらっしゃる方からが多いです。
ベンチャーのナンバー2として力を発揮したい、社長の右腕になって経営に携わりたいという相談内容です。
COOに関しては考慮しておくべき点があります。まず、スタートアップは2~3人で創業し、そのまま共同創業者がCOOになっているパターンが多いです。
特に、若いスタートアップは、CEOの友人が共同創業者となりCOOとして奮闘し、そのまま会社が成長するパターンがあります。
この場合、COOが辞めない限りCOOになることは難しいです。よって、COOを募集している会社を見つけることが重要なポイントになってきます。
次に、COOを内部登用するパターンです。社内で実績を出した人をCOOに昇格させます。
企業規模が大きくなると、社内での実績をもとにCOOを決めたらよいので、COOの実力がある程度わかったうえで役職を任命することができ、CEOも安心です。
外部からいきなりCOOを採用すると、もともと中にいる人はいい思いはしないでしょう。
自分が遠くない将来ナンバー2になると思っていたのに、ある日、CEOが経歴がピカピカの人を引っ張ってきたらモチベーションは下がりますよね。
内部登用のパターンも転職してCOOになることは不可能です。
ですが、マネジャーで転職して社内で実績を出せばCOOになるチャンスはあると考えることもできます。
一方、取締役が社長1人またはCTOと2人で、成長のタイミングに合わせて右腕を募集する会社もあります。
COOは事業経験が求められる
COOには、ベンチャー企業で事業をグロースさせた経験がある人は事業責任者を採用します。
HRベンチャーであるハウテレビジョンの長村禎庸さんは、リクルート、ディー・エヌ・エーを経てハウテレビジョンにCOOとして参画しています。
ディー・エヌ・エーでは子会社取締役や買収した企業で事業を伸ばした経験があり、大変優秀な方と言われていました。
最近上場したベンチャーだと、ポートの丸山侑佑さんもトライアンフ、KLabを経て、ポートに転職し、春日社長とともに上場に会社を引っ張っていきました。
COO転職にはタイミング、そして事業をけん引するための能力が必要です。事業会社での経験があると採用側も安心して迎え入れられます。
CEOは大きなビジョンを語り、サービスのPRやリクルーティングのために外に露出することもありますが、COOは目立たなくとも社内で着実に事業を推進しなければなりません。
CTOの役割
CTOは技術領域に関しての責任者です。
スタートアップで資金調達の際に、優秀なエンジニアがフルタイムとしてメンバーにいるかどうかはチェックされる項目になってきています。
エンジニアの確保はどのベンチャーも躍起になっていますが、CTOは技術面だけでなくエンジニア組織を作るために避けては通れない役割です。
創業時に入るCTOは、何かの技術が突出してできるというより、フルスタックエンジニアであり、かつベンチャーの空気をCEOとともに楽しめることもチームワークの観点で大事になってきます。
また、エンジニア向けのイベントに参加して、エンジニアリクルーティングの顔として表に立つことは豊富です。
会社が大きくなってエンジニアの人数も揃い、各分野の専門家が集まってくるとCTOを退任していくパターンも少なくありません。
CTOは世間で言われるピカピカの学歴というよりも、職歴やエンジニアとしての能力が問われてきます。実力がより問われるシビアな世界です。
私が社外役員で株主でもあるメドレーCTOの平山宗介さんは、日立ソフトウェアエンジニアリングを経て、グリー、リブセンスという名だたるベンチャーで経験を積んで、メドレーでサービス開発をし組織拡大に貢献されています。
はてなでエンジニアとして活躍し、一休でCTOをされている伊藤直也さんは有名なCTOの1人ですね。
私は、偽エンジニアを見抜けという対談企画で伊藤さんとお会いしたことがあります。すぐ話しただけでなんとすごい方なんだろうという感想を持ったことを覚えています。
偽エンジニアを見抜けという企画なのに、エンジニアのスーパースターの方がいきなり来られたので驚きました。
中途入社でCEOにパターン
例外的ですが、わたしが顧問を務めている会社にユニオンテックという会社があります。
現在代表取締役社長を務める韓英志さんは、リクルート出身で中途で入社し、実績を出し、副社長、そして社長と成り上がりました。
創業者の大川さんは職人気質であり、事業ができる人材を探していたところ、韓さんが手伝いからスタートし、社長にまでなりました。こうしたパターンもあります。
その韓さんが中心となり、DCMから9.7億円の調達をしています。
CXOになりたい方へ
CXOのポジションは時と場合に応じて採用ポジションは変わってきます。
私もCXO転職支援を数多くやってきましたが、そのときはいい求人がなくても、半年後にふと「あの人に合いそうな求人だな」ということでCFOを紹介することもありました。
私に限らずですが、転職エージェントと定期的にコンタクトを取っておくと、ふとしたときに「○○社のCOO募集しているんですがいかがでしょうか」と連絡がくることがあります。
ぜひ、将来CXOに興味がある方は高野までご連絡ください。