7年目は自分を見つめ直す時?入社7年目の転職の疑問を解決する

執筆者:高野秀敏
株式会社キープレイヤーズ/代表取締役
東北大→インテリジェンス出身。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、7社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。165社上場支援実績あり。バングラデシュで不動産会社、商業銀行の設立からの株主、渋谷のバーのオーナーなど。

社会人7年目といえば、多くの人は30歳前後です。仕事にも慣れ、昇進している人もいる年齢でしょう。同時に、組織内での自分のポジションや、将来のビジョンがはっきりしてきたことで、今の仕事に物足りなさも感じる時期かもしれません。

7年目の人材は、勤続年数や経歴、スキルなど、全ての項目が「ちょうどいい人材」です。転職市場では「引く手数多」といっても過言ではない、転職にはとても良いタイミングといえるでしょう。

この記事では、7年目の転職にまつわるさまざまな事項についてデータを交えて解説するとともに、7年目の転職でどのようなことに気をつければ良いのか解説します。

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データから見る7年目の転職

「継続は力なり」という言葉があるように、7年にわたって同じ会社に勤め続けているという事実は、何ものにも変え難い大きな価値です。一方で、7年目の転職を決断するまでにはさまざまな迷いもあるでしょう。「せっかく続けた会社なのに辞めてしまって良いのか?」「新しいことに挑戦するには今がチャンスなのか?」など、真剣に働いて来た人ほど悩みは尽きません。

ここでは、客観的なデータに基づいて、「7年目の転職」をさまざまな視点から分析していきます。

7年目で転職する人を分析

「平成26年版 労働経済の分析」 では、「継続就業者の職業キャリアの現状」について調査をしています。このデータからは、労働者の年齢層別の離職回数がわかります。

男性では、30歳までにほとんどの人が初職に就きます。そして、30歳代から50歳代半ばまでは、約半数が初職から離職することなく就業を継続しています。離職者が増えるのは20代半ばからで、1回目の離職経験を持つ人、2回以上の離職経験を持つ人は30代にかけて増加します。30歳前後の段階では、およそ40%の人が1回か2回の転職を経験しているようです。

つまり、男性の「勤続7年」は、同年代では半数程度しかいないということです。

一方で、30歳前後から定年退職をすると考えられる60歳ごろまで、一度も転職していない人(離職回数0回)と、1回目の離職経験を持つ人、2回以上の離職経験を持つ人の割合にあまり大きな変化はありません。ここからわかるのは、男性の場合、30歳頃までに転職しない場合はその後も同じ会社で働き続ける傾向があるということでしょう。

女性の離職事情は、男性とは少し異なるようです。女性も20歳代後半までにほとんどの人が初職に就きますが、初職からの継続就業者(離職回数0回)の割合は20歳代半ばをピークとして30歳代半ばまで低下していきます。この間に、「無業である者」や1回目、2回目の転職をしている人の割合が増加しています。

このことから推測できるのは、女性の20代半ば〜30代は、結婚・出産などに伴って離職する人や、生活スタイルに合った働き方ができる職場に転職する人が相当程度いるということです。また、30歳代後半から40歳代後半にかけては無業者の比率が低下し、2回以上離職を経験した人の割合が増えます。これは子育てが一段落した後、また働き始める人が増えるからでしょう。

女性の場合、30代以降、離職回数が0回の人は全体の2割5分程度しかいません。女性では離転職をせずに職業人生を終える人は、男性に比べると少ないことがわかります。さまざまなライフステージの変化に対応して、働き方や職場を変えなければならない状況が垣間見れます。

このデータからわかるのは、男性にとっての「7年目」はキャリアのターニングポイントにあたるということです。新しい仕事に挑戦するのか、今いる職場で頑張り続けるのか、覚悟をはっきりと決めるタイミングといえるでしょう。

女性の場合は、妊娠・出産などの事情もあることから一概にはいえませんが、30歳前後は「これから先長く働ける職場を見つける」ために大切な時期といえます。日本では、現代においても女性が家事育児を中心となって担う家庭が少なくありません。男性と同条件で働ける独身時代から、家庭との両立を考え始める年齢として、自分の働き方を見つめ直す時期といえるかもしれません。

7年目の転職の理由

7年目で転職する人は、どのような理由で転職を決めているのでしょうか。「令和2年転職者実態調査の概況」では、転職者が今の職場を辞めるに至った理由が調査されています。

7年目にあたる30歳〜34歳では、男性は「その他の理由(出向等を含む)」(39.8%)を除くと、「職場の人間関係が好ましくなかった」(10.4%)、「給与等、収入が少なかった」(9.4%)、「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」(9.0%)などの理由が上位になっていました。女性は「その他の理由(出向等を含む)」25.1%を除くと、「職場の人間関係が好ましくなかった」(11.6%)が最も多く、次いで「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」(9.9%)、「給料等収入が少なかった」(9.6%)となっています。

次に、転職者が転職先の会社を決めた理由です。

労働者全体で見ると、一番の理由は「仕事の内容・職種に満足がいくから」(41%)です。以下、「自分の技能・能力が活かせるから」(36%)、「労働条件(賃金以外)が良いから」(26%)、「転勤が少ない、通勤が便利だから」(20.8%)、「賃金が高いから」(15.1%)、「地元だから(Uターンを含む」(13.9%)、「会社に将来性があるから」(12.2%)と続きます。

この結果を見ると、転職先を決めるにあたっては、多くの人が仕事の内容を重視していることがわかります。意外にも、賃金アップを転職の目的にしている人は大多数ではないようです。また、会社の将来性についても重要視する人は少なめです。

では、7年目にあたる30歳〜34歳の人はどうでしょうか。

今の会社を決めた理由については、順位は全体とほとんど変わりません。平均と比べて高いのは、「労働条件(賃金以外)が良いから」(38%)で、他の年齢層と比べても、も30歳〜34歳は「働き方重視」の傾向が強いようです。

7年目の転職活動の内容

同調査によると、30歳〜34歳の転職者における最も多い転職活動の方法は、「求人サイト・求人情報誌・新聞・チラシ等」(43.3%)でした。次いで、「ハローワークなどの公共機関」(31.8%)、「縁故(友人、知人)」(31.1%)、「民間の職業紹介機関」(21.4%)となっています。

30歳〜34歳では、他の年代と比べても「縁故(友人、知人)」が高いのが特徴です。縁故で就職に至る割合は、15歳〜19歳、65歳以上の層でも大きくなっていますが、働き盛りの人材をリファラル採用で求める企業も少なくないということでしょう。

結局、「7年目の転職」はした方が良いのか

転職に至るまでにはさまざまな理由が存在しますが、結局のところ、転職はポジティブな行動と考えて良いのでしょうか。

(独)労働政策研究・研修機構「勤労生活に関する調査」によると、最近の傾向として、いくつかの企業を経験する「複数企業キャリア」よりも、一つの企業に長く勤める「一企業キャリア」を支持する人の割合が上昇しています。特に20代〜30代の若者世代でこの傾向は強く、「一企業キャリア」を支える年功序列や終身雇用といったキーワードに対してもポジティブな印象を持つ人が多いようです。

「転職が当たり前」といわれるようになり、全ての年齢層で転職率が上昇している現代ですが、「できれば長く勤めたい」と考える人は少なくないようです。特に大企業の正規職員で、ある程度年収の高い人にこの傾向が強く見られたことから、条件さえ良い職場であれば誰も好き好んで転職はしない、ということかもしれません。

ただし、「管理職層の職業生涯を通じた配置転換、転勤、出向の経験数と経験職種数」を見てみると、企業の管理職層では、配置転換、転勤、出向の経験数は、「1~ 3回」が最も多く、半数の人が4回以上の配置転換を経験しています。経験した職種では、「2つ」が最も多くなっていました。管理職として責任を担う立場につく人は、いくつかの職場環境を経験することが重要ということでしょう。転職を含めた職場環境の転換は、人材のスキルアップ・キャリアアップにつながることがわかります。

また、「年収階級別に正規雇用労働者(役員を含む)に占める転職経験2回以上の者の割合」をみると、転職経験者が多いのは年収が500万円未満の層と、年収1,500万円以上の高所得者層です。
このように、正規雇用労働者の中には、①満足のいく職に就くことができず転職をする層と、②高所得者を中心に、転職を通じてキャリアアップしていきたい層が存在するようです。

転職を決断するうえで重要なのは、転職そのものの良し悪しではなく、転職を決意するまでの自分の意志です。7年目の転職を迷っている人は、自分の職業人生を見据え、どのような働き方を望んでいるのか、しっかりと気持ちを整理する必要があるでしょう。

次項では、7年目の転職をおすすめする具体的なケースについて解説します。

7年目の転職がおすすめなケース

自分の気持ちや理想の働き方を整理した結果、以下のようなケースに当てはまる場合は転職を検討してみましょう。

今の職場で定年まで働き続ける意欲がわかない

転職するかどうか迷ったときは、「今の職場で定年まで働きたいか?」と自分自身に問いかけてみましょう。

現在、日本では高齢者の雇用機会を確保するため、70歳までの定年引き上げが推し進められています。仮に、あなたが大学卒業後に新卒で今の会社に入社したとすると、勤続7年目は29歳。70歳で定年を迎えるまでには、あと40年もの年月があります。

「今の会社で定年まで働きたいか?」という問いに心からイエスと言えない場合は、転職に向けて動きはじめるのがおすすめです。

仕事がマンネリ化している

社会人7年目ごろは、仕事に対する新鮮味や、おもしろみがなくなる時期といわれています。
仕事の進め方にも慣れてきて、毎日が同じことの繰り返し。良くも悪くも刺激がなく、「仕事がつまらない」と感じている人も多いのではないでしょうか?

まずは、以下のような「仕事のマンネリ化を防ぐ方法」をお試しください。

  • 仕事に対する目標を立てる
  • 新しいことにチャレンジする
  • 業務の効率化を図る
  • 毎日のスケジュールに変化を加える

これらの方法を試してもマンネリが解消しない場合は、転職を検討するのがおすすめです。

キャリアに限界を感じる

社会人7年目にもなると、今後の自分のキャリアがだんだんと明確になっていくもの。

先輩社員のキャリアを見れば、「だいたい〇歳くらいで年収〇百万になって、●歳くらいで昇格して…」と、今後の道筋がなんとなく読めてしまうものです。また、会社のポストには限りがあるので「この会社では、どう頑張ってもこれ以上出世できそうにない」「自分のやりたいことは実現できそうにない」と、キャリアに限界を感じてしまうこともあるでしょう。

今の職場ではこれ以上頑張りようがないと感じたら、おもいきって転職するのもおすすめです。

7年目の転職のメリット

どの年齢層においても、転職にはメリットとデメリットがあります。しかし、7年目の転職はさまざまな理由からとても良いタイミングであると考えられます。ここでは、転職を迷っている人に向けて、7年目の転職のメリットを紹介します。

楽しい仕事に出会える

7年間同じ会社で働き、活躍してきた事実は、それだけで企業側の大きな信頼感につながります。多くの企業が、7年目の転職者には、新規プロジェクトや重要な仕事を任せたいと考えるはずです。30歳前後という年齢も、チームリーダーや課長など中間管理職に抜擢するにあたってちょうど良いといえます。7年目の転職は「楽しく、やりがいのある仕事、ポジション」に出会える可能性が高いといえるでしょう。

これが勤続歴数年程度の転職であれば、最初から人の上に立つ可能性は低いはずです。また、勤続年数をさらに積んでいる場合は、より高度で専門的なスキルや経験が要求されるかもしれません。

7年目あたりは、ある程度の裁量権を持ちながら、現場でさまざまな挑戦もできる、ビジネスパーソンとして最もやりがいを感じられる時期でもあるのです。転職先の企業も、人材に対してそのような活躍を期待している場合が少なくありません。仕事の楽しさを追求したいのであれば、7年目の転職はベストタイミングといえるでしょう。

市場価値が高い

7年の勤続年数を持っている人は、転職市場において素晴らしい価値を持っています。もちろん採用に至るためには、スキルや経験をしっかりとアピールできる必要がありますが、7年間の勤続歴に対してマイナスイメージを持つ企業はいないはずです。

ハイスキル人材として高年収や高待遇を目指す場合などを除けば、書類選考や面接なども通りやすいでしょう。
また、30歳前後は、経験が評価される一方で、まだまだ「若い」と認識してもらえる時期です。いわば、若手層とミドル層の「いいとこ取り」ができる年代といえます。自分のスキルをアピールしつつも、未熟な点もポジティブに変換できる「お得」なタイミングといえるでしょう。

意義のある転職ができる

新卒入社〜20代の時期は、自分に向いている仕事がわからなかったり、他の業界に目移りしてしまったりします。この年代の人が転職活動をする際は、「自分が本当にやりたいこと」を見極めるために入念な自己分析が必要です。

このように、「自分のことがわかっているとはっきり言えない状態」の人材は、採用してもすぐにまた気が変わって辞めてしまうことがあります。そのため、若手人材の中途採用は、企業にとって大きなリスクでもあります。

しかし、7年も勤続年数を重ねていれば、それなりに自分自身の適性を理解し始めている人は少なくありません。7年間の中で、「こういう仕事はやりがいがある」「こういう経験をもっと積みたい」と感じる経験を十分に積んでいるため、転職活動に必要な「自己分析」はとっくに終わっている状態といえるからです。

そのため、しっかりとした信念のもと、迷いのない転職活動ができる時期でもあります。

7年目の転職についてよくある疑問

7年目はビジネスパーソンとしてとても良い時期なので、この時期の転職は必ず成功させたいものです。7年目の転職について、一般的な基準を把握しておきましょう。ここでは、7年目の転職について、役立つ情報を解説します。

7年目の転職活動期間はどのくらいか

「令和2年転職者実態調査の概況」によると、転職者が具体的な転職活動を始めてから直前の職場を離職するまでは、「1ヶ月以上3ヶ月未満」(28.8%)、「転職活動期間なし」(23.6%)、「1ヶ月未満」(18.3%)となっています。大多数の人が、比較的短期決戦で内定を決めているようです。

7年目の転職者にあたる30歳〜34歳でも、この「短期決戦」傾向は変わりませんが、「3ヶ月以上6ヶ月未満」の人が19.4%いるなど、他の年齢層に比べやや時間をかける傾向にあるといえるかもしれません。

また、直前の職場を退職してから次の職場に勤め始めるまでの期間は、転職者全体で見ると「1ヶ月未満」(27.6%)、「離職期間なし」(26.1%)「1ヶ月以上2ヶ月未満」(13.3%)となっており、半数以上が離職期間をほとんど空けずに転職していることがわかります。30歳〜34歳の層では、「離職期間なし」(31.5%)が最も多くなっています。

7年目の転職では、在職期間中に転職活動を進め、比較的短期決戦で転職先を決める場合が多いことがわかります。

7年目の転職は本当に収入アップになるか

「令和2年雇用動向調査結果の概況」における、転職入職者の賃金変動状況によると、転職者全体の賃金は、前職の賃金に比べ「増加」した割合が34.9%、「減少」した割合は35.9%、「変わらない」の割合は28.4%となっています。「増加」のうち「1割以上の増加」は24.7%、「減少」のうち「1割以上の減少」は26.8%です。

このデータを見ると、転職をしたからといって必ずしも収入アップが実現できるケースばかりではないことがわかります。

転職による賃金変動状況を、7年目にあたる30~34歳で見てみると、「増加」した割合は41.1%、「減少」した割合は31.9%でした。30~34歳では、転職によって収入アップする人の割合がやや大きいといえます。

7年目の転職者は、転職市場における価値も高く、転職がしやすいといえますが、収入が減らないよう条件面に注意しておくべきかもしれません。

何が採用の決め手になるのか

企業が7年目の転職者を採用する場合、決め手となるのは「マネジメント経験の有無」といわれています。実際に、30代向けの求人を覗いてみると、「管理職」や「マネージャー」をキーワードにしている求人が非常に多いものです。

また、管理職としての採用ではなくても、中堅社員として、マネージャー層と一般社員とのつなぎ役を期待されることが多いでしょう。30歳前後はひととおりのスキルが身についていると判断されるため、若手社員の指導役を任されることもあります。

こうした傾向から、7年目社員には、数人の部下をまとめられるマネジメントスキルが求められるといえるでしょう。マネジメント経験が全くない場合、自分自身のアピールポイントに悩んでしまうかもしれません。

ただし、管理職やマネージャーの経験がなくても、現場に特化した「プレイヤー」としての強みがある場合は問題ありません。ビジネスパーソンの中には、あえて管理職にならずにプレイヤーとしてのポジションを極めようとする人もいます。マネジメント経験があれば存分にアピールし、ない場合も決して卑屈にならず自分のやってきた仕事について伝えることが重要です。

未経験職種への転職は可能か

7年目の転職であっても、未経験職種にチャレンジすることは可能です。30歳前後は、ビジネスパーソンとしてはまだまだ若く、新たな分野への挑戦も歓迎される年齢です。ただし、未経験者を歓迎する求人は、多くの場合20代の若手人材をターゲットにしています。職種によっては30代人材には即戦力としての活躍を期待するため、30代からのチャレンジは遅いと判断される場合もあるでしょう。

異業種への転職の場合も、可能な限り7年の勤続経験が活かせる分野を選ぶことが大切です。例えば、ITエンジニアとして活躍してきた人が、IT会社の営業職になったり、営業職だった人が、顧客の反応を見てきた経験を活かしマーケターになったりする転職事例が挙げられます。

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7年目の適正年収はどれくらいか

「国税庁による民間給与実態統計調査(令和2年分)」の「年齢階層別の平均給与」によると、7年目にあたる30歳〜34歳の平均給与は400万円(男性:458万円、女性:309万円)です。勤続年数別で見ると、7年目にあたる「勤続年数5〜9年」の平均給与は371万円(男性:456万円、女性:270万円)でした。

職種にもよりますが、この年代は年次が上がるにつれて給与が上昇していく時期でもあります。わざわざ転職するからには、平均給与以上を目指せるかどうかも考慮することが大切です。

7年目の転職で後悔したポイント

転職は、成功ばかりではありません。社会人経験を積んだ7年目の人材であっても、思わぬ落とし穴にはまってしまうことは考えられます。ここでは、7年目の転職をした人はどのようなポイントに後悔しているのかを紹介します。

転職先を吟味するべきだった

勤続7年の人材に対する信頼性は大きく、さまざまな会社から引く手数多、という経験をする人も少なくありません。おそらく、転職エージェントサービスなどに登録すれば、たくさんのヘッドハンターから魅力的なスカウトを次々ともらえるはずです。給与などの条件も申し分なければ、あれよあれよという間に内定までいってしまうこともあります。自分のことを求めてくれる会社ということで、つい良いバイアスがかかり、よく考えないまま転職を決めてしまうこともあるでしょう。

しかし、今後長きにわたって勤める会社ですから、吟味せずに決めると、入社後に「こんなはずではなかった」と後悔する可能性があります。自分はなぜ転職するのか、何を実現したいのかを、しっかりと自己分析し、心から働きたいと思える会社を見つけることが大切です。

もっと早く転職すればよかった

転職において、年齢は重要です。30歳前後は、決して転職に不利な年齢ではありませんが、職種によってはもっと早くから準備を進めておいた方が良い場合もあります。このような状況を避けるためには、日頃からアンテナを高くはり、自分の興味のある分野について情報収集をすることが重要です。

転職の意志が固まっていない段階であっても、さまざまな業界や企業に興味を持ち、自分の感度を高めておきましょう。信頼できるキャリアコンサルタントやキャリアアドバイザーと関係を構築しておけば、自分が進みたい道に気付くきっかけになるかもしれません。なりたい職種や、希望する働き方がある場合は、早めに対策することが大切です。

自己分析が足りなかった

転職において、自己分析はとても重要です。いくらスキルや経験があっても、自己分析ができていないばかりに、転職してみたら自分が期待していた働き方と違ったり、面接で上手くアピールできずに全然受からなかったり、ということも少なくありません。
十分な業務経験がある分、新卒のときのように「やる気」や「元気」をアピールするだけでは、自分自身を正しく伝えることはできません。自分がこれまでの職業人生の中で、何を想い、どんなことを大切にしていきたいのか、しっかり話せるようにしましょう。

また、転職先で希望する条件を自分の中ではっきりと定義することも、重要な自己分析の一つです。
自分が優先するのは給料なのか、残業時間なのか、仕事内容なのか、これらを自分の中で位置付けることは、自分自身を理解することにもつながります。

資格取得・スキルアップしておけばよかった

7年目の人材ともなると、企業側は「即戦力としての活躍」を求めます。

新卒の時点では同じ評価だった人同士でも、7年間の努力の度合いによって人材としての価値は大きく変わります。転職活動は、今までの努力や頑張りが評価される機会であると認識しましょう。

7年目の時点で自分にスキルが足りないと感じる場合は、今からでも自分の「強み」を育てていくことが大切です。今の自分には何が不足していて、何をするべきなのかを見直す意味でも、具体的に転職をするつもりがなくても、常に自分の市場価値を意識することが重要です。

第三者からアドバイスをもらえばよかった

誰しも、自分を客観視するのは難しいもの。自分の現状やキャリアプランを客観的に分析しようと思っても、どうしても思考にバイアスがかかってしまう場合が多いでしょう。

転職活動を成功させるためには、第三者から客観的なアドバイスをもらうことも大切です。とくに、新しい職種にチャレンジするか迷っている場合や、自分にぴったり合う転職先がわからない場合は、周囲の意見を聞くことでパッと道が開ける可能性があります。

業界や転職市場の動向に即したアドバイスを受けたい場合は、転職のプロである「転職エージェント」を活用するのもおすすめです。

7年目の転職におすすめの転職エージェントサービス

転職活動がうまくいかず、離職期間が長く空いてしまったり、希望とは違う会社に転職することになってしまったすれば、これまで築き上げてきたせっかくのキャリアに傷がついてしまいます。

貴重な7年目の転職活動だからこそ、信頼できる転職エージェントサービスの力を借りるべきでしょう。ここでは、7年目の転職に最適な転職エージェントサービスを紹介します。

dodaエージェント

dodaといえば、総合人材サービス大手であるパーソルキャリアが運営する転職情報サイトです。dodaエージェントは、そこからさらに踏み込んだ転職支援をするために生まれました。

dodaエージェントは、業界や職種ごとにエージェントの専任担当制をとっているのが特徴です。各業界の採用動向を熟知しているため、ある程度キャリアを積んだ7年目の転職者にとっては、「話のわかる」頼れる相談相手になってくれるはずです。キャリアカウンセリングから選考書類の添削まで、丁寧なサポート体制はもちろん、求職者からのちょっとした悩みにも真剣に向き合ってくれるので、大切な転職活動を任せることができます。

type女性の転職エージェント

type女性の転職エージェントは、創業以来18年、女性の正社員転職を支援している転職エージェントです。メインは20代〜30代の女性で、主に首都圏の求人を扱っています。

女性ならではの転職ノウハウを熟知しているアドバイザーが多数在籍しているので、ライフステージの変化に合わせた提案や、ワークライフバランスを重視した働き方へのアドバイスなどが受けられます。扱っている求人も、女性の活躍に力を入れている優良企業が多いことが強みです。

iX転職

iX転職を運営するのは、転職サービス「doda」の運営も手がける大手人材会社「パーソルキャリア」です。iX転職は、2019年3月にリリースされた比較的新しいサービスで、ハイクラス人材に特化したヘッドハンティングを得意としています。

大手からベンチャー企業まで幅広い求人を紹介しているほか、各業界に精通したヘッドハンターが転職活動をサポートしてくれます。自分の経歴やスキル、希望条件などの情報を登録しておけば、ヘッドハンターが条件に合った求人を探してきてくれるので、在職中の転職活動も無理なく進めることができます

また、ヘッドハンターによる面談がとても丁寧であることにも定評があり、転職にまつわるさまざまなことが相談可能です。

パソナキャリア

パソナキャリアは、どんな条件の求職者に対しても親切丁寧なサポートをすることで定評があります。第二新卒や未経験者歓迎の求人から、ハイスキル人材向けの高年収求人まで幅広く揃えているため、さまざまな想いを抱える7年目の転職者には最適なサービスです。特に30代をターゲットにした求人が多いことも嬉しいポイントです。

また、職務経歴書や履歴書などの選考書類の添削から、面接対策などもしてくれるため、転職が初めての人や、自分のアピール方法がわからないという人にもおすすめです。

リクルートダイレクトスカウト

リクルートダイレクトスカウトは、リクルートが運営するハイキャリア向けの転職サービスです。年収800万円〜2,000万円の求人を取り揃えており、2021年の転職決定年収は平均950万円です。

30代をターゲットにした求人も多いため、キャリアアップを目指したい人にはおすすめです。サービスは全て無料なうえに、スカウトを待つだけでOKなので、登録しておけば思わぬ優良求人に挑戦する機会が得られるかもしれません。在職中の忙しい人にも最適なサービスといえます。

まとめ

勤続7年目は、経験と若さを兼ね備えた、ビジネスパーソンとして一番「良い時期」です。この時期に自分自身を高く売り込めれば、その後のキャリアも素晴らしいものになるはずです。

7年目の転職活動を戦略的に行うためには、これまでの7年間の集大成のつもりで自分自身を強くアピールすることが大切です。自身の経歴とスキルに自信を持って、大きく前進しましょう。

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