入社7年目の転職は遅い?【2026年最新版】20代後半平均年収403万・賃金増加46.3%の実態と30歳前の最終判断を高野秀敏が解説

執筆者:高野秀敏
株式会社キープレイヤーズ/代表取締役
東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。東北大学特任教授(客員)、12,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。80社以上の投資、9社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。178社上場支援実績あり。顧問、アドバイザー、社外役員30社以上、キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。「ベンチャーの作法」ダイヤモンド社5万部を超えるベストセラー

こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職支援を約25年続けているキープレイヤーズの高野です。

「新卒で入って7年、気づいたら28歳になっていました。ここで動くのが正解なのか、もう少し粘るべきなのか分かりません」——入社7年目の方から、毎年この相談をいただきます。9年目・10年目の方の相談とは、悩みの質がはっきり違います。7年目はまだ「20代」というカードを持っているからです。

先に結論を申し上げます。入社7年目は、20代のポテンシャル評価と即戦力評価の両方が使える最後の重なり区間です。厚生労働省「令和6年雇用動向調査」では、25〜29歳の転職入職者のうち46.3%が前職より賃金が増加し、そのうち37.9%は「1割以上の増加」。増加が減少を17.1ポイント上回っており、全年齢平均(増加40.5%)より明確に良い数字です。「7年目で辞めるのはもったいない」という感覚は、少なくとも賃金データの上では成立していません。

ただし率直に言うと、7年目の転職は「動くか動かないか」より「何を持って動くか」で結果が割れます。同じ7年目でも、年収が150万円上がる人と、100万円下がる人が同じ月に発生します。差はほぼ、社内評価ではなく「社外で説明できる実績があるか」の一点です。

この記事では、①7年目の転職者が実際どれくらいいるのか、②2026年の20代後半のリアルな年収、③7年目に転職するメリット・デメリット、④向いている人・向いていない人、⑤成功7ステップ、⑥成功事例と失敗パターン、⑦年次別・年齢別のアドバイス、⑧FAQ——を整理します。年次ごとの全体像は年齢別転職ガイド、年収の考え方は年収・手取りガイドと併せてご覧ください。

目次

結論:7年目は「遅い」のではなく「20代最後の値付けチャンス」

論点 2026年のリアル
年齢の目安 大卒ストレートで28〜29歳。高卒なら24〜25歳、院卒なら30〜31歳
賃金の動き 25〜29歳の転職入職者の46.3%が賃金増加、うち37.9%が1割以上の増加(令和6年雇用動向調査)
年収の相場 25〜29歳の平均年収は403万円(doda 2025)。30代前半で463.4万円へ跳ねる
珍しさ 20代後半の転職入職率は男女とも13〜14%台。7人に1人が毎年動いている
評価のされ方 ポテンシャル評価と即戦力評価が併用される最後の年次。30歳を越えると即戦力一本になる
最大のリスク 「7年やった」だけで実績の言語化ができていないと、年収が下がる

私が7年目の方に必ず言うのは、「7年目は、30歳以降の年収カーブを買いに行く年」ということです。目先の年収が50万円上がるかどうかより、5年後に700万円に届く場所にいるかどうかのほうが、金額としてはずっと大きい。7年目はそれを自分の意思で選び直せる、ほぼ最後のタイミングです。

データで見る「入社7年目の転職」

7年目の転職入職者の46.3%が賃金アップしている

まず一番大事なデータから。厚生労働省「令和6年雇用動向調査」の転職入職者の賃金変動状況を見ると、25〜29歳は次のようになっています。

年齢階級 賃金が増加 うち1割以上の増加 賃金が減少 増加-減少
20〜24歳 50.5% 38.5% 16.8% +33.7pt
25〜29歳(7年目の中心) 46.3% 37.9% 29.2% +17.1pt
30〜34歳 46.1% 36.0% 24.2% +21.9pt
35〜39歳 45.5% 35.3% 24.3% +21.2pt
全年齢計 40.5% 29.4% 29.4% +11.1pt

注目してほしいのは「1割以上の増加」が37.9%という点です。全年齢平均が29.4%ですから、20代後半は上げ幅そのものが大きい年代だということ。年収400万円なら40万円以上、500万円なら50万円以上のジャンプが、転職者の約4割に起きている計算になります。

一方で、29.2%は賃金が減っています。ここを隠す記事が多いのですが、7年目の転職は「必ず上がる」ものではありません。私の実感では、下がるケースの大半は「未経験職種への転換」か「大手から小規模ベンチャーへの移動」です。どちらも中長期では正解になり得ますが、初年度の額面は落ちます。ベンチャー転職の失敗・後悔ガイドで挙げているパターンとも重なるので、事前に読んでおいてください。

7年目の平均年収は403万円、30代前半で463万円に跳ねる

年齢層 平均年収(doda 2025) 男性平均 女性平均
20代前半(20-24歳) 約273万円 約279万円 約267万円
20代後半(25-29歳) 403万円 424万円 378万円
30代前半(30-34歳) 463.4万円 約499万円 約407万円
30代後半(35-39歳) 519万円 569万円 428万円

25〜29歳から30〜34歳にかけて、平均で約60万円のジャンプがあります。これは「30代になると勝手に上がる」のではなく、30歳前後で職務のグレードが変わる人と、変わらない人に分かれることの平均値です。7年目の意思決定は、このグレード変更を社内でやるか社外でやるかの選択だと考えてください。

なお、これは全産業・全職種の平均です。実感としては、大手IT・コンサル・金融の7年目は年収600〜850万円、地方・中小の営業や事務は330〜420万円と、同じ7年目でも倍近い差がついています。自分の相場を測る材料としては、平均値より年収・手取りガイドの業界別データのほうが役に立ちます。

20代後半が会社を辞める理由の1位は「収入」(男性)と「労働条件」(女性)

同じ令和6年雇用動向調査から、25〜29歳が前職を辞めた理由(「その他の個人的理由」を除く)を見てみます。

順位 男性(25-29歳) 女性(25-29歳)
1位 給料等収入が少なかった 16.9% 労働時間・休日等の条件が悪かった 15.2%
2位 職場の人間関係が好ましくなかった 11.5% 職場の人間関係が好ましくなかった 14.0%
3位 労働時間・休日等の条件が悪かった 9.8% 結婚 8.1%
4位 会社の将来が不安だった 8.1% 給料等収入が少なかった 7.9%
5位 仕事の内容に興味を持てなかった 5.6% 仕事の内容に興味を持てなかった 4.8%

男性の1位が「収入」なのは分かりやすいのですが、私が現場で見ていて重いと思うのは男性4位の「会社の将来が不安だった」8.1%です。前年から2.2ポイント上がっていて、全項目のなかでも上昇幅が大きい。7年もいれば、その会社の10年後がだいたい見えます。その「見えてしまった」感覚は、ほぼ当たります。

入社7年目に転職するメリット5つ

1. 20代のポテンシャル枠と即戦力枠を両方受けられる

7年目最大の武器はこれです。「20代限定」の求人と「実務3年以上」の求人の、両方に応募資格がある。30歳を越えると前者が消え、後者だけになります。求人の母集団が最も広いのが7年目です。

2. 未経験職種への転換がまだ現実的に通る

職種を変える転職は、ざっくり言って29歳と32歳で難易度が段違いです。7年目ならまだ「営業からカスタマーサクセス」「経理から経営企画」「SIerから事業会社エンジニア」といった転換が普通に決まります。私が見てきた限り、30代前半になると同じ転換に「近接領域の実務経験」を求められるようになります。

3. 実績が「1周分」まとまっている

3年目だと「担当した」で終わりますが、7年目なら企画から実行、振り返り、後輩指導まで一周している。面接で語れる粒度がまるで違います。採用側から見ると、7年目は「教えなくても回る」ことがほぼ確実な、非常に扱いやすい層です。

4. ベンチャーでは「初めてのマネジメント」を任されやすい

大手の7年目は主任・係長手前ですが、成長中のベンチャーでは同じ7年目に3〜8人のチームリードを最初から任されることがよくあります。マネジメント経験を20代で積めると、30代の選択肢が本当に増えます。詳しくはベンチャー転職 完全ガイドにまとめています。

5. ライフイベント前に動ける

結婚・出産・住宅購入の前に転職を済ませておくと、後の選択肢が広がります。特に住宅ローンは勤続年数を見られるので、「借りる前に転職を終える」か「借りてから3年動かない」かの二択になります。7年目はこの判断がしやすい時期です。

入社7年目に転職するデメリット・注意点5つ

1. 3割は年収が下がる

先述のとおり25〜29歳の転職者の29.2%は賃金が減少しています。特に「大手→スタートアップ」は初年度で50〜150万円下がることが珍しくありません。ストックオプションを含めた総額で判断すべきですが、生活防衛費は最低6ヶ月分を確保してから動いてください。

2. 退職金と勤続年数のリセット

7年目は、退職金制度がある会社なら受給ラインを越えた直後のことが多い時期です。ただし7年分の退職金額は多くの場合50〜150万円程度で、転職後の年収差1〜2年分で回収できるレンジでもあります。金額を必ず就業規則で確認したうえで、感情ではなく数字で判断してください。

3. 「7年やった」だけでは通用しない

ここが一番の落とし穴です。7年間まじめに働いた事実は、社外では評価の材料になりません。「何を、どれだけ、どう改善したか」が数字で言えないと、7年目でも3年目と同じ扱いになります。職務経歴書を書いてみて手が止まるなら、それが今の市場価値です。

4. 社内の「次のポスト」を捨てることになる

7年目は、社内で言えば主任・チーフの声がかかる直前です。半年待てば肩書きがついたのに、というケースは実際にあります。ただし私の実感では、「あと半年で昇進しそう」は5年連続で言える会社がかなり多い。過去3年、同期の昇進が実際にどう動いたかを見てから判断してください。

5. 2回目・3回目だと説明の難易度が上がる

7年目の転職が2社目・3社目の話なら、勤続年数の短さのほうが見られます。とはいえ回数そのものより「なぜ動いたか」の一貫性です。転職回数が多いと不利?完全ガイドで年代別の目安を整理しているので、該当する方はそちらも確認してください。

7年目の転職が向いている人・向いていない人

向いている人 向いていない人
数字で語れる実績が1つ以上ある 職務経歴書に書けることが「担当した」だけ
今の会社の5年後が見えてしまい、そこに乗る気がない 今の不満が上司個人に紐づいている(異動で解決する)
職種・業界を変えたい明確な理由がある 「なんとなく疲れた」が動機の大半を占める
マネジメントや裁量を早く経験したい 年収だけを条件にしていて、業務内容に関心がない
生活防衛費6ヶ月分を確保できている すでに退職済みで、経済的な余裕が2ヶ月を切っている
在職しながら3ヶ月動ける状態にある 心身の消耗が激しく、まず休養が必要な状態

最後の行だけは補足させてください。体調を崩している方に「まず転職活動を」とは言いません。休職・退職して回復を優先し、そのうえで動くほうが結果は良くなります。7年目なら、半年のブランクで市場価値が壊れることはありません。

7年目の転職を成功させる7ステップ

ステップ1:職務経歴書を先に書く(1週目)

転職するかどうかを決める前に、まず職務経歴書を書いてください。これが最も正確な市場価値の測定方法です。書けない項目が多いなら、答えは「今の会社であと1年、書ける実績を作る」かもしれません。

ステップ2:数字を棚卸しする(2週目)

売上、件数、削減時間、改善率、担当規模、後輩の人数。何でもいいので7年分を数字にします。「前年比118%を3期連続」「月間40時間の作業を8時間に短縮」といった粒度まで落とせると、面接の勝率が変わります。

ステップ3:転職の軸を3つに絞る(3週目)

年収・事業内容・裁量・勤務地・働き方から、絶対に譲れない3つを決める。5つ以上あると必ず決まりません。7年目は選択肢が多いぶん、軸がないと迷子になります。

ステップ4:エージェントを3〜4社に絞って登録(4週目)

私の推奨は「ハイクラススカウト1社+総合大手1〜2社+業界特化1社」。10社登録しても連絡の管理が破綻するだけです。選び方は転職エージェントの選び方 完全ガイドにまとめています。

ステップ5:まず「受かる気のない会社」を3社受ける(1〜2ヶ月目)

本命の前に練習を入れてください。7年目は面接を7年ぶりに受ける人がほとんどで、1社目は確実に本調子が出ません。3社受けると、自分の話のどこで相手の表情が動くかが分かります。

ステップ6:オファーは必ず2社以上並べる(2〜3ヶ月目)

1社しかないと比較ができず、条件交渉もできません。同時期に2社以上を並べるだけで、年収の着地が20〜80万円変わるのを何度も見てきました。

ステップ7:退職交渉は「決定事項」として伝える(3〜4ヶ月目)

7年もいると引き止めは必ずあります。相談ベースで切り出すと必ず長引くので、退職日を添えて決定事項として伝える。カウンターオファーで残った人がその後どうなったかは、私の観測範囲では2年以内に再度動く方が多数派です。

7年目の転職 成功事例3つ

事例1:大手SIer7年目・28歳 → SaaS企業のプロダクトエンジニア(年収520万→640万)

上流工程ばかりで実装から離れていくことに危機感を持っていた方。「7年目のうちに手を動かす現場に戻る」という判断でした。決め手は、業務外で作っていた社内ツールの話を面接で具体的に語れたこと。7年目は業務外の取り組みもまだ評価してもらえます。

事例2:地銀7年目・29歳 → スタートアップの経営企画(年収450万→470万)

年収はほぼ横ばいでしたが、3年後に760万円+SOまで到達しました。7年目の転職は初年度の額面より、その後の傾きで見るべきという典型例です。金融の与信・財務の知見はベンチャー側で希少価値が高い。CXO転職ガイドにあるとおり、この経路からCFO候補に進む方も一定数います。

事例3:総合職7年目・28歳(女性)→ 事業会社の人事(年収430万→480万)

営業7年で人事未経験からの転換。採用同行の経験と、営業時代の「候補者を口説く力」を接続して語れたのが効きました。未経験転換は「無関係」ではなく「接続」を語る——これが7年目までなら通ります。

7年目の転職 失敗パターン5つ

失敗パターン 何が起きるか 対策
①辞めてから探し始める 3ヶ月目から条件を落とし始め、結局似た会社に入る 在職しながら3ヶ月。有給を面接に充てる
②年収だけで決める 業務内容が合わず1年で再転職。次は説明が難しくなる 軸を3つ決め、年収は2番目までに置く
③1社だけ受けて決める 比較対象がなく、条件交渉もできない 必ず2社以上のオファーを並べる
④ネームバリューだけでベンチャーを選ぶ 資金調達額と事業の実態がずれていた 直近の調達時期・ランウェイ・離職率を必ず聞く
⑤退職理由を不満のまま語る 「うちでも同じことを言う」と判断される 不満→「次にやりたいこと」へ翻訳して語る

④について補足します。7年目でベンチャーに移る方は多いのですが、調達額の大きさと働きやすさは無関係です。むしろ大型調達直後は採用を急ぎすぎて組織が荒れていることがある。面接で「直近1年の離職者は何人ですか」と聞いて、答えを濁す会社は避けてください。判断材料はベンチャー転職 失敗・後悔ガイドに詳しくまとめています。

年次・年齢別に見た「7年目」の位置づけ

年次 おおよその年齢 市場での見られ方 関連記事
4〜5年目 26〜27歳 第二新卒を卒業。ポテンシャル評価が中心 社会人4年目の転職ガイド
6年目 27〜28歳 実務の一巡が完了。職種転換の最終盤 社会人6年目の転職ガイド
7年目 28〜29歳 ポテンシャルと即戦力の両建てが効く最後の年次 本記事
8年目 29〜30歳 即戦力評価に傾く。マネジメント志向を問われ始める 社会人8年目の転職ガイド
9〜10年目 30〜32歳 完全に即戦力評価。管理職候補としての採用が増える 9年目の転職は遅い?

28歳の方へ

28歳はポテンシャル採用の実質的な最終ラインです。未経験職種・未経験業界に行くつもりがあるなら、この1年で動いたほうがいい。逆に今の職種を極める方向なら、急ぐ必要はありません。詳細は28歳の転職は遅い?を参照してください。

29歳の方へ

29歳は「20代のうちに」という求人条件に滑り込める最後の年です。ただし焦って決めるのが一番危ない年齢でもあります。30歳になっても選択肢は消えません——消えるのは「20代限定」の求人だけです。29歳の転職は難しい?も併せてどうぞ。

高卒・専門卒で7年目(24〜26歳)の方へ

この場合は年齢の余裕がかなりあります。7年の実務経験を持つ25歳は市場でかなり強い。学歴フィルターのある企業を避けつつ、実務を評価する事業会社・ベンチャーを狙うのが定石です。

院卒・第二新卒経由で7年目(30〜32歳)の方へ

年齢的には30代前半なので、この記事より9年目の転職ガイド30代からのベンチャー転職ガイドの内容が近くなります。即戦力・マネジメント候補としての見せ方に切り替えてください。

7年目の転職でよくある質問(FAQ)

Q1. 7年目の転職活動はどれくらいかかりますか?

在職しながらで3〜4ヶ月が標準です。内訳は準備1ヶ月、応募・面接2ヶ月、退職交渉1ヶ月。7年目は現職の引き継ぎに1〜2ヶ月かかることが多いので、退職日は余裕をもって設定してください。半年以上かかっている方は、たいてい軸が定まっていません。

Q2. 7年目で年収は本当に上がりますか?

データ上は46.3%が増加、29.2%が減少です。上がる確率のほうが高いですが、確実ではありません。上がりやすいのは「同職種・同業界での移動」、下がりやすいのは「職種転換」と「大手→小規模」。両方を同時にやると下がる確率が跳ね上がります。

Q3. 未経験の職種に7年目から行けますか?

行けます。ただし7年目が現実的なラストチャンスだと思ってください。ポイントは「まったくの未経験」ではなく「隣接領域からの越境」として語ること。営業→カスタマーサクセス、経理→経営企画、SE→PdMのように、既存スキルが接続する先を選ぶと成功率が大きく上がります。

Q4. 7年目でベンチャーに行くと年収は下がりますか?

シリーズA〜B前後だと下がることが多く、シリーズC以降やIPO準備企業なら上がることも普通にあります。判断は「額面+ストックオプション+3年後の想定ポジション」の合計で。SOの評価方法はストックオプション完全ガイドにまとめました。

Q5. 何が採用の決め手になりますか?

7年目に関しては、「7年で何を身につけ、次の3年で何をするつもりか」を一続きで話せるかです。スキルの量ではありません。採用側は「この人はうちで何年で立ち上がるか」を見ています。過去と未来が接続していれば、多少スキルが足りなくても通ります。

Q6. 転職せずに社内異動で解決すべきケースはありますか?

あります。不満が「上司個人」「特定のプロジェクト」に紐づいている場合は、異動で解決することが多い。逆に「事業モデルそのもの」「会社の意思決定の速度」「業界の縮小」に紐づく不満は、社内では絶対に解決しません。この切り分けだけは冷静にやってください。

Q7. 7年目の適正年収はどう調べればいいですか?

一番早いのはスカウト型サービスに登録して、提示される想定年収を3〜5件見ることです。求人票の「想定年収」は実際のオファーとかなり近い。平均値の記事を読むより、自分宛のオファーを見るほうが正確です。

まとめ:7年目は「粘る」か「動く」かではなく「選び直す」年

  • 25〜29歳の転職入職者の46.3%が賃金増加、うち37.9%が1割以上の増加(令和6年雇用動向調査)
  • ただし29.2%は減少。職種転換と小規模企業への移動が重なると下がりやすい
  • 20代後半の平均年収は403万円、30代前半で463.4万円へ。7年目は「30代の年収カーブを買う」判断
  • 7年目はポテンシャル評価と即戦力評価の両方が効く最後の年次。求人の母集団が最も広い
  • 合否を分けるのは実績の量ではなく「7年で得たもの」と「次の3年」が接続しているか
  • 最大の失敗は辞めてから探し始めること。在職しながら3ヶ月、2社以上のオファーを並べる

約25年この仕事をしていて思うのは、7年目で一度、外の市場に自分を晒しておいた人は、その後のキャリアで焦らないということです。転職するかどうかは別として、職務経歴書を書いて、エージェントと話して、面接を数社受けてみる。それだけで「自分は外でいくらか」が分かります。この感覚を28歳で持っているかどうかは、35歳のときにかなり効いてきます。

逆に、7年目で焦って動く必要もありません。今の会社で書ける実績があと1年で作れるなら、それを作ってから動くほうが結果は良くなります。7年目は「動く年」ではなく「選び直す年」です。

キープレイヤーズでは、ベンチャー・スタートアップを中心に、20代後半の方のキャリア相談を数多くお受けしています。「転職するかどうかもまだ決めていない」段階からで構いません。市場の実態と、あなたの現在地を率直にお伝えします。お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。東北大学特任教授(客員)、文部科学省アントレプレナーシップ推進大使。1万2000件以上のキャリア面談、4,000名以上の経営者と採用相談にのる。80社以上のエンジェル投資、投資して上場は9社。うち2社は役員として上場(クラウドワークス、メドレー)。178社以上の上場支援実績。顧問・社外役員30社以上、キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数300回以上。「ベンチャーの作法」(ダイヤモンド社)5万部を超えるベストセラー

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