「手取り15万円」は、決して高収入ではないものの、若い世代ではごく一般的な収入帯です。
仕事を一生懸命頑張っている人が多いだけに、「もっと稼ぐにはどうすればいいのかな?」「自分の能力ではこの収入が限界なのかな?」などと悩んでしまうことも多い収入帯でしょう。また、これから結婚して家庭を築いていくためには、経済的に少々不安があるのも手取り15万円の人の悩みどころです。
手取り15万円ではどんな生活が送れるのでしょうか?この記事では、手取り15万円の労働者にフォーカスし、手取り15万円の暮らしや、収入アップしたい人のために役立つ情報を紹介します。
「手取り15万円」を分析
「手取り」とは、額面給与から社会保険料や税金が引かれたあと、実際に受け取れる給与の金額です。ここでは「手取り15万円」がどういった給与なのか分析します。
手取15万円の月収、年収
手取り15万円の場合、額面給与は18万円くらい、年収だと200万円強です。
日本の正社員の平均年収は、433万円(※)であるため、平均よりも低いことがわかります。
また、厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、月の賃金額の全国平均は30万7000円でしたから、平均の3分の2程度になります。
ただし、同調査における「新規学卒者の学歴別にみた賃金の平均 」では、高校卒業の初任給は17万9000円、専門学校卒業で20万6000円、高専・短大卒業で19万9000円、大学卒業で22万5000円、大学院卒業で25万3000円でした。
大学や大学院卒の手取りは15万円よりももう少し高くなりますが、その他の新卒者にとっては手取り15万円からのスタートは一般的といえそうです。
(※)平均給与|国税庁
手取15万円の社会保険料・税金
【社会保険料】
- 厚生年金保険料
12等級で16,470円です。 - 健康保険料
15等級で8,856円です。 - 雇用保険料
従業員負担は0.03%なので540円です。
【税金】
- 所得税
課税所得が195万円以下の場合、5%の所得税がかかります。年収を200万円と仮定すると、基礎控除以外に所得控除がない独身者であれば、月に3000円ほどがかかります。 - 住民税
所得割の税率は、所得に対して一律10%とされています。ここに地域によって金額の異なる均等割をプラスします。手取り15万円の人の課税所得は64万円ほどなので、大体年間で6万円くらいと見て良いでしょう。
ただし、手取り15万円の人は住民税が非課税になる可能性があります。
住民税が非課税になる要件は、以下の通りです。
- 生活保護法の規定による生活扶助を受けている人
- 障がい者、未成年、寡婦(夫)のいずれかで、前年の合計所得金額が135万円以下の人
- 前年中の合計所得金額が市町村などの条例で定める額以下の人
手取り15万円の人は、2つ目の条件に当てはまる可能性があるほか、3つ目の「前年中の合計所得金額が市町村などの条例で定める額以下の人」にも該当するかもしれません。「条例で定める額」とは、自治体によって異なりますが概ね次のように定められています。
- 同一生計配偶者または扶養親族がいる場合
35万円 × (本人 + 同一生計配偶者 + 扶養親族)の人数 + 21万円+10万円(令和3年度から加算) - 同一生計配偶者または扶養親族がいない場合
35万円
現代日本における「手取り15万円」とは
手取り15万円の人は日本ではどれくらい存在するのでしょうか。また、どのような属性の人に多いのでしょうか。ここでは、統計データなどを元に、さまざまな角度から「手取り15万円」を分析します。
手取り15万円の人の割合
「2019年国民生活基礎調査の概況」における、「世帯所得の分布状況」を見ると、「200~300万円未満」が13.6%、「300~400 万円未満」が12.8%、「100~200万円未満」が12.6%という結果です。
「手取り15万円」は年間の所得金額100万〜200万円未満にあたりますから、給与所得世帯の12.6%が手取り15万円ほどということです。
1世帯当たりの平均所得金額は552万円なので、100万〜200万円未満はだいぶ少なく感じます。しかし、所得の分布状況で見ると「手取り15万円」はボリュームゾーンに位置しており、手取り15万円ほどの収入で暮らしている人の割合が高いことがわかります。
スタートは同じ、その後に大きな差
国税庁による「民間給与実態統計調査(令和2年分)」によると、給与所得者の1人当たりの平均給与433万円のうち、男性は532万円、女性は293万円であることがわかっています。
男性では60 歳までは年齢が高くなるにしたがい平均給与も高くなり、55~59 歳の668万円がピークです。女性の場合は全年齢を通して200万〜300万円にとどまり、年齢による変化はあまりありません。
つまり、手取り15万円でスタートした新卒者の給与は、その後大きく上がっていくのが一番多いパターンといえます。また、男性の場合では、手取り15万円の人は若年層と高齢者層に多く、「キャリアのスタートラインにたった人」と「65歳以上のリタイアした人」の給与水準といえるかもしれません。一方女性では、全年齢を通じて一定数存在する収入帯といえるでしょう。
「令和3年賃金構造基本統計調査結果の概況」では、学歴や企業規模、勤務地によって、年代別、性別の賃金がどのように変化するか結果を示していますが、賃金が上昇する条件には、「都市部に勤めている」「大卒以上の学歴」「男性」「規模の大きな企業」という傾向が読み取れます。スタートラインは手取り15万円でも、上記の要素に応じて、給与水準には有意な差が開くことがわかっています。
もし、入社後数年経っているにもかかわらず手取りが15万円のままである場合は、自分のキャリアプランを見直してみる必要があるかもしれません。
手取り15万円での一人暮らし
手取り15万円での一人暮らしに関して、適正家賃と生活実態を解説します。
手取り15万円で一人暮らしは可能
まず、手取り15万円での一人暮らしは可能です。
決して贅沢はできませんが、収入に見合った家賃の物件に住むようにして、食費や通信費、光熱費などの固定費も工夫することで、問題なく生活できます。
ただし、お酒やタバコ、ギャンブル、車などの趣味や娯楽にお金を使いたい人は、一人暮らしではなく実家を検討する必要もあるかもしれません。
手取り15万円の適正家賃
家賃の目安は手取りの3分の1といわれています。手取り15万円の適正家賃は5万円ほどです。
家賃相場は地域によってさまざまですが、一人暮らしが前提の物件であれば都市部に近くない限り5万円程度で見つかるでしょう。立地に妥協ができない場合は、狭い・古いなど条件があまり良くない部屋を選ばなければならないかもしれません。
ただし、手取り15万円の場合、家賃に5万円を使ってしまうと残りはわずか10万円です。ゆとりを持った生活を送るためには、住居費をはじめとした固定費はできる限り減らすことが重要です。親類縁者のつてで安く部屋が借りられれば一番ですが、公営住宅や空き家活用などの公的な住宅支援サービスを利用するのも良いでしょう。
手取り15万円での理想の生活とは?
手取り15万円の場合の理想の生活をシミュレーションしてみました。一人暮らしを検討している方は、以下の内訳を参考にしてみてください。
一人暮らしのシミュレーション |
|
家賃 | 50,000円 |
水道光熱費 | 7,000〜10,000円 |
食費 | 20,000〜30,000円 |
通信費 | 3,000〜4,000円 |
日用品 | 20,000円 |
保険関係 | 5,000円 |
合計 | 105,000〜119,000円 |
このシミュレーションでは、合計金額が11万円前後となっており、手取り15 万円でも4万円ほど残る計算です。
しかし、食費はなるべく削っているので、なるべくコンビニで買い物をしないようにするなどの工夫が必要でしょう。通信費は格安SIMを活用します。
また、このシミュレーションであれば、残った4万円を貯金や娯楽にあてることも可能です。
贅沢はできませんが、手取り15万円でも工夫次第で、一人暮らしができるとわかってもらえたのではないでしょうか。
手取り15万円での住宅ローン・結婚・子育て・貯金
手取り15万円の人の多くは、フルタイム正社員で日々真面目に働く若い世代と考えられます。数年以内に結婚し、家庭を持ちたいと考えている人も多いでしょう。いくら「一般的」な収入帯とはいえ、豊かな生活を送るためには手取り15万円では心許ないと感じる人もいるはずです。
ここでは手取り15万円でどのような生活が送れるのか、若い世代が気になる要素を検討してみました。
手取り15万円で住宅ローンは組めるか
一生家賃を支払い続けるよりも住宅の購入に踏み切った方が、生涯でかかる住居費が安く済む場合があります。日本は低金利が続いていることもあり、できるだけ早く住宅を購入したいと考える人もいるでしょう。
多くの人が利用するフラット35の金利は、融資率9割超の場合年率1.750%です。これを元に融資可能額を計算すると、年収200万円では1300万ほどの融資が受けられる可能性があります。この場合、月々の支払いは4万円ほどです。中古マンションや中古住宅であれば、頭金なしでも購入できるかもしれません。
ただし、手取り15万円の人が頭金ゼロで35年ローンを組むためには、厳しい審査のハードルをクリアする必要があります。場合によっては金利が上乗せされてしまったり、金融機関やローン商品によっては審査が通らなかったりするかもしれません。
2022年現在は不動産価格が上がっているということも考え、一旦は焦らず頭金を貯める努力をする時期と考えても良いでしょう。無理してローンを組んで生活が苦しくなるよりも、賃貸住宅に住みながらゆとりある暮らしをするのも悪くないはずです。
また、不動産に関する出費は購入して終わりではありません。毎年固定資産税などを支払わなければならないため、手取り15万円から捻出するには計画的な家計管理が必要です。
手取り15万円の結婚
手取り15万円の人が結婚して家族をつくっていく場合、その後の人生プランが重要になります。
子供は何人欲しいのか、教育方針はどうするのか、住宅はどうするのかなど、パートナーとよく話し合って、年齢ごとに必要となる金額を把握しておきましょう。
世帯収入が手取り15万円では、結婚生活は送れても決して十分とはいえません。不安になるカップルは多いでしょう。
しかし、今の給料が低くても将来的に昇給していく場合はそこまで心配する必要はありません。自分の所属する会社では、年次や成績でどのように給料が上がっていくのか見定め、将来的に給与が上がっていくようならすぐにでも結婚のGOサインが出せるでしょう。
ただし、家族が増えれば生活費は1.5〜2倍になることを考え、しばらくは夫婦で共働きを続け、教育費などで物入りになる時期に備えることが大切です。
現状の職場で給与が上がる見込みがない場合は、転職を考えるのも手段の一つです。年齢が若いほど選択肢も広がるため、早いうちにプランを練っておくのが幸せへの近道でしょう。
手取り15万円の子育て
「子供は最大の贅沢品」と揶揄されることがあるように、現代日本において満足な育児環境を整えるためには、多大な労力と経済的な負担をかけなければなりません。
しかし、育児や教育ほど、両親の考え方や取り組み方によって中身が変化するものはありません。幼稚園から大学まで私立学校だけに通わせ、習い事も多数、留学もさせたい、となれば教育費はそれこそ青天井です。
国が少子高齢化対策に力を入れていることもあり、最近では育児関連の支援制度が充実しています。一昔前と比べ、子育てにかかる費用はずいぶん抑えられるようになりました。工夫次第で、手取り15万円でも十分な子育てが可能でしょう。ただし、子供の将来の可能性を広げたり、老後の蓄えを増やしたりするためには、ずっと手取り15万円では厳しいかもしれません。親として、収入アップのために努力する姿勢が大切です。
子供が小さいうちは夫婦どちらかの働き方は制限される場合が多いので、転職を考えるなら子供を持つ前に準備しておくと良いでしょう。
手取り15万円で貯金はできるのか?
手取り15万円でも貯金は可能です。
ただし、一人暮らしなのか実家暮らしなのかによって、貯金できる額に差があります。
家賃を引いた手残り金額 | 貯金目安 | |
独身で一人暮らし | 100,000円 | 20,000〜30,000円 |
独身で実家暮らし(家にお金を入れる) | 120,000円 | 40,000〜50,000円 |
独身で実家暮らし(家にお金を入れない) | 150,000円 | 70,000円 |
当然、実家暮らしの方が手元に残るお金が多くなるため、貯金額も多くなります。一人暮らしでも日々の生活を工夫することで、なるべく節約して貯金に回すことは可能です。
次項で、固定費の成約方法など、手取り15万円でも快適に暮らすポイントを詳しく解説します。
手取り15万円で快適に暮らすポイント
固定費はなるべく安く
手取り15万円で快適に暮らすためには、固定費をなるべく抑えることが大切です。
具体的には、以下の5つのポイントを見直してみましょう。
- 家賃…今よりも安い賃貸を探してみる
- 通信費…スマホを格安SIMに変更する
- 光熱費…電力会社を乗り換える
- 保険…保険の見直し、不要な保険を辞める
- 車…所持からリースに切り替える
自由に使えるお金が増えれば、突然の出費にも慌てずに対応できます。
特に通信費は、使用量に対して割高な料金を支払っている家庭は少なくありません。複雑でよくわからないからと諦めずに、自分達に合った料金プランを設定しましょう。工夫次第で月に数百円〜数千円は節約することができます。
生活の知恵を活かそう
日本経済は、緩やかなデフレの状態を続けています。デフレには、物価だけでなく給与も上がらないというデメリットがあります。その一方で、数々の激安スーパーや割安なサービスを生み出し、給与水準が上がらなくても生活できる経済をつくりました。「安さ」を最大限利用し、良いモノを安く手に入れる姿勢は、手取り15万円の家計には必要不可欠です。
また、最近では必要なモノを中古市場から手に入れる文化が浸透してきました。手軽に使えるフリマアプリやリサイクルショップなどを活用し、出費を減らす努力をしましょう。市役所の不用品等交換制度もおすすめです。
ほかにも、レジャーは近場で楽しみ、外食ではなくお弁当を持参するなど、楽しみながら節約する術はたくさんあります。
子育ては公的な支援をフル活用しよう
子育てにかかる費用の多くは公的な支援制度で賄うことができます。
例えば、2019年10月より開始した「幼児教育・保育の無償化(幼保無償化)」制度によって、一般的な保育園・幼稚園の3〜5歳児クラスに通う場合の保育料は基本無料になりました。ほかにも、自治体によっては小学校卒業までの医療費は無料になったり、高等学校等就学支援金制度によって公立高校も無償で通えたりします。塾や習い事などの「プラス要素」を除けば、教育費自体にはそれほど心配しなくてもよさそうです。
地域の子供向けのイベントなども活用し、「安く、楽しく」育児することが大切です。
手取り15万円の人が利用できる公的サービス
手取り15万円の人を対象とした支援制度や補助金は少なくありません。困った時のセーフティーネットがあることを知っておけば、日頃から安心して生活できるはずです。ここでは手取り15万円の人が利用できる公的なサービスについて解説します。
公営住宅
公営住宅に入居できる一般世帯は、控除後の月収が158,000円以下の家庭です。ほかにも、障がい者や高齢者の家庭は裁量世帯として、214,000円まで入居資格があります。
小学校就学前の子がいる世帯も裁量世帯に当たるので、子供が小さいうちなどに活用すると良いでしょう。
生活福祉資金貸付制度
生活福祉資金貸付制度は、低所得者や障がい者、高齢者世帯を対象に、生活が困窮している際にお金を借りられる公的融資制度のことです。無利子または低金利で借り入れできるので、返済の負担が少ないことが特徴です。借入をするためには、困窮状態や緊急度を見て必要性があると判断されなければならないため、気安くお金が借りられる訳ではありません。敷金礼金が払えず部屋が借りられない、病気の療養に必要、災害に遭った、などといった場合には心強いセーフティーネットです。
生活福祉資金貸付制度の審査に通過するためには、低所得世帯でなければならず、収入基準は被扶養親族の数や自治体によって異なります。
手取り15万円の人は、被扶養親族がいる場合に該当する可能性があるので、生活に不安を感じたら住んでいる地域の制度を調べてみましょう。
無料低額診療事業
生活に困窮している人を対象に、民間の医療機関が無料または低額で診療サービスを提供する制度です。無料低額診療事業の対象者は、低所得者やホームレス、DV被害者、障がい者など、生活に本当に困っている人たちです。手取り15万円の人が利用する機会はないかもしれませんが、もしもの時のために覚えておきましょう。
医療費を抑えられる制度は、無料低額診療事業の他にも用意されています。お金がないからといって病院に行くのを我慢していては、いずれ重篤な状態に陥る可能性もあります。手取り15万円でしっかりと暮らしていくためには、「病院にかかるのを諦めない」姿勢が大切です。
フードバンク
フードバンクとは、包装の破損や過剰在庫、印字ミスなどの理由で流通に出すことができない食品を企業などから集め、食料を必要としている施設や団体、困窮世帯に無償で提供する活動です。
フードバンクが食料を提供するのは、子ども食堂やシェルター、福祉施設などですが、団体によっては、生活困窮者やひとり親家庭、日本に住む難民などを対象に、食品を家まで配達するサービスもしています。フードバンクを利用するにあたっては、特に明確な基準が設けられている訳ではなく、利用したい人の状況を個別に判断しています。生活が苦しく、食費が捻出できない場合は地域の支援団体や自治体の窓口に相談してみましょう。
結婚新生活支援事業費補助金
結婚新生活支援事業費補助金とは、国が新婚世帯を経済的に援助するための制度で、結婚助成金と呼ばれています。当初、受け取れる金額は30万円でしたが、2021年から制度が拡充され、最大60万円にまで増額されました。
結婚助成金の助成対象となるのは、引越し費用(引越し業者に支払う代金)と新居の住居費(新居購入費、新居を借りる際の敷金・礼金・仲介手数料、家賃1カ月分など)です。
結婚助成金の対象者は、婚姻日の年齢が夫婦とも39歳以下の夫婦で、所得は世帯合計で540万円未満でなければなりません。手取り15万円の人は利用できる制度なので、結婚資金に悩んだら活用してみましょう。
全ての自治体で結婚助成金の制度を扱っている訳ではないので、事前の確認が必要です。
手取り15万円から収入アップしたいなら
入社後数年経つのに「手取り15万円」から給与が上がらない場合、他社で働く同年代との差を感じてしまうものです。仕事内容が自分にとって特別で、生活にも困っていないといえるならばこのままでも良いかもしれません。しかし、もっと稼ぎたい、キャリアアップしたいという意欲がある場合は、早いうちから行動を起こすべきです。ここでは収入アップにつなげるための方法について解説します。
副業する
手取り15万円の場合、月に数万でもプラスになれば家計に余裕が生まれます。心身に負担がかからない範囲で副業を検討してみましょう。
副業はお金を稼ぐ以外にも、スキルアップや新たな人脈の構築などに役立つことがあります。転職するほどではなくても、興味のある分野や仕事に関わることで、思わぬ才能に気が付く可能性もあるでしょう。
フルタイムで働きながらの副業は、体力的精神的にキツくない、なるべく高時給な仕事が望ましいです。
現在の職場で昇進や昇格を狙う
現在の職場で昇進や昇格を狙い、給与アップを目指しましょう。
上司にステップアップしたい旨を伝えて、昇進・昇格に必要な条件とどれくらい給与に反映されるのかを確認しておきます。
昇進・昇格を狙うことで給与が上がるだけではなく、会社や上司からの評価も上がるので、将来性のある会社であれば昇進・昇格はおすすめです。
資格取得やスキルアップに挑戦する
収入アップにつながる資格やスキルの習得ができないか考えてみましょう。
いきなり難しい取得にチャレンジするのではなく、現在の仕事がワンランクアップできるような資格取得を検討しましょう。基本給は変わらなくても、企業によっては資格手当がプラスされるかもしれません。
将来的に転職を考えている場合も、強い武器となるでしょう。
転職を考える
現在所属している企業に、将来的な希望を見いだせない場合などは、しがみつくよりも見切りをつけて転職してしまった方が年収アップにつながるかもしれません。
手取り15万円を稼ぐ人は、立派なビジネスパーソンといえます。ベテランとはいえなくても、どこに行っても恥ずかしくないビジネスマナーや業務処理能力が身に付いているはずです。
近年、人手不足に悩む業界は増えており、手取り15万円を稼ぐ人であれば喜んで迎え入れる企業は少なくありません。転職も視野に入れた自身のキャリアプランを考えてみましょう。
パートやアルバイト、契約社員の場合は正社員を目指す
現在が非正規雇用の場合は、将来的なことも考えて、正社員を目指すのもおすすめです。
非正規雇用では、昇給や昇格がない場合もあります。その点、正社員になることでそもそもの基本給が非正規雇用よりも高い傾向にあり、昇格や昇進などのキャリアアップも考えていけます。
もしも現在の職場が働きがいのある会社であるのなら、「正社員登用制度」を利用してみましょう。
未経験から始められる給与の高い仕事を探そう
手取り15万円の人が、全く同じ仕事で転職しようとしても給与はさほど変わらないかもしれません。キャリアチェンジは若ければ若いほどスムーズにできるため、思い切って新しい職種に挑戦してみる方法もあります。
ここでは、未経験の人でも挑戦しやすく、比較的給与水準の高い業界・職種について解説します。
営業職
ほとんどの場合、営業職は無資格でも業務ができます。人当たりが良く、コミュニケーション能力があれば、どのような業界でも採用されやすい職種です。業界にもよりますが、比較的若い方が歓迎されやすいかもしれません。
不動産、IT系、コンサルタントなど、専門知識や資格を要する営業職もありますが、いずれも未経験からの募集が充実しています。会社のサポートで専門知識を身につけたり、資格を取得したりできれば、一生物のスキルになるかもしれません。
また、自分の成績が給与アップにつながる場合が多いのも営業職の特徴です。特にインセンティブ制や歩合制を導入している企業では、適性がある人は高収入を目指すことができます。
運送ドライバー
コロナ禍をきっかけに通販業界が盛り上がりを見せています。その影響で、配送の需要が高まり、ドライバー不足が起こっています。運送ドライバーというと大型免許などが必要な場合もありますが、免許取得にあたって会社の補助が受けられる企業なども多いです。需要があることから、給与水準も高い業界といえます。
運送ドライバーは肉体労働と思われがちですが、最近では荷物の積み下ろし作業も機械化が進むなど、腰などを痛めないための対策がとられています。女性ドライバーも増えているので、男女問わず検討してみても良いかもしれません。
技術職
技術職は、機械エンジニアやITエンジニア、プログラマーなど、専門的な能力が活かせる職種です。技術者というと、学校などで勉強したり、資格を持っていたりしなければ務まらないと思われがちです。
しかし、技術者は全体的に不足しており、中途採用者に対しても技術習得をサポートしてくれる会社は少なくありません。一度身に付ければ、一生仕事に困らないスキルも多いため、挑戦しがいがある仕事です。
建設業界
建設業界でも人手不足が続いています。業界全体が好調であることから、ここ数年で賃金アップした企業は少なくありません。採用や育成に力を入れている会社が多く、安定した環境で成長できるでしょう。
建設業界とはいっても、必ずしも現場仕事ではなく、施工管理などの事務方の職種もあります。
転職エージェントに相談しよう
手取り15万円の人は、多くの可能性がある分、自分が本当に就きたい仕事が、定まりにくい場合もあります。転職を検討する際は、頼れる転職エージェントと関係を構築しておくと、さまざまな相談に乗ってもらえるので便利です。
自分自身がまだ気づいていない、自分の魅力や欠点などを指摘してもらえる貴重な機会が得られるはずです。ここでは、求職者のサポートに特化した転職支援サービスを紹介します。
マイナビエージェント
株式会社マイナビは転職支援に関わるさまざまなサービスを展開しています。マイナビエージェントは専門のキャリアアドバイザーが転職活動を全面支援するサービスです。
同じくらい有名なサービスに「マイナビ転職」がありますが、こちらは数ある求人情報から自分で応募して選考に進んでいくスタイルです。一方マイナビエージェントは、専属のアドバイザーによる職務経歴書のブラッシュアップや模擬⾯接はもちろん、求職者の抱えるさまざまな悩みに寄り添い、⾯接⽇程などのスケジュール調整や給与などの条件交渉等も代⾏しています。
全ての支援は利⽤回数や期間に制限なく、在職中の人にも利用しやすいように夜間や⼟曜も受け付けているのも嬉しいポイントです。企業とのベストマッチングを目指すまで、頼れる転職のパートナーとなってくれるでしょう。
リクルートエージェント
業界最大手リクルートグループが経営する、規模・紹介実績ともに業界トップを誇る転職支援サービスです。
リクルートエージェント最大の強みは、エージェントの質の良さです。国家資格であるキャリアコンサルタント有資格者が多数在籍しているほか、40年に渡る転職支援のノウハウがしっかりと継承されているため、安心して自身のキャリアプランを任せることができます。
また、リクルートグループがこれまで築き上げた各業界との太いパイプラインによって、優良な非公開求人も多数抱えているのも魅力です。転職者の多くが年収アップに成功しており、サポート力・交渉力の高さがわかります。
パソナキャリア
パソナキャリアは、どんな条件の求職者に対しても親切丁寧なサポートをすることで定評があります。
第二新卒や未経験者歓迎の求人から、ハイスキル人材向けの高年収求人まで幅広く揃えているため、「このサービスは自分には合わなかった」という失敗をせずに済みます。また、職務経歴書や履歴書などの選考書類の添削から、面接対策などもしてくれるため、転職が初めての人や、第二新卒で転職に踏み切れない人にもおすすめです。
dodaエージェント
dodaといえば、総合人材サービス大手であるパーソルキャリアが運営する転職情報サイトです。dudaエージェントは、そこからさらに踏み込んだ転職支援をするために生まれました。
dudaエージェントは、業界や職種ごとにエージェントの専任担当制をとっているのが特徴です。各業界の採用動向を熟知しているため、内定獲得に必要なことを的確にアドバイスしてくれます。キャリアカウンセリングから選考書類の添削まで、丁寧なサポート体制はもちろん、求職者からのちょっとした悩みにも真剣に向き合ってくれるので、大切な転職活動を任せることができます。
まとめ
手取り15万円は、多くの人が初任給〜若手時代にもらう金額です。日本の給与所得者全体で見ても決して少なすぎるという金額ではありませんが、何年も昇給しないとなれば少し将来が不安になる収入帯でもあります。
今の自分の能力が本当に「手取り15万円」の評価で正しいのかよく考え、今後のキャリアを考えていきましょう。
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