こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職支援を27年続けているキープレイヤーズの高野です。
「38歳での転職は無理なのでしょうか」「40歳の壁が近づいていて焦る」「未経験からのキャリアチェンジはもう手遅れか」——40代を目前にした転職相談で、私が最も多くいただくのがこの38歳の転職に関する質問です。厚生労働省「令和6年雇用動向調査」によると、35〜39歳の転職入職率は女性10.5%・男性7.9%で、女性のほうが高いという意外な事実が浮かび上がります。市場も動いていますし、「無理」というのは古い常識です。
結論からお伝えすると、38歳は「経験を武器に年収を大きく伸ばせる年代」であると同時に、40歳の壁を意識した最後の年収アップの機会です。JACリクルートメントの実績データでは、38歳の転職後平均想定年収は823.1万円、年収アップ率63.0%(平均+120万円)、管理職以上への転職18.5%(うち部長以上1.2%)と、実は年代別で最も年収の上げ幅が大きい層でもあります。ただし、動き方次第で結果は倍以上変わります。
この記事では、①38歳転職の市場データ、②38歳ならではのメリット・デメリット、③向いている人・向いていない人、④男女別・スキル別のリアル、⑤成功事例と失敗パターン、⑥40歳の壁を意識した戦略、⑦おすすめエージェント、⑧FAQ——を、1万件超のキャリア相談の実感を交えて解説します。年齢別転職ガイドやCXO転職ガイドと合わせて読むと、30代後半のキャリア設計の全体像が描けます。
結論:38歳は「経験×年収アップ」の交差点、動き方で結果は倍変わる
まず結論からお伝えします。私が2026年時点で見ている38歳転職のリアルは次の5点です。
| ポイント | 38歳転職のリアル | 意味 |
|---|---|---|
| ①「無理」は古い常識 | 35〜39歳入職率 女性10.5%/男性7.9%、市場は開いている | 動いている人は動いている |
| ②年収アップ率は年代トップクラス | JAC実績で+120万円/年収アップ率63.0% | 実績を武器に大幅アップが狙える |
| ③管理職転職は約18.5% | 部長以上への転職も1.2%と実在 | マネジメント経験は最大の武器 |
| ④未経験挑戦は厳しめ | 未経験求人比率は10%未満、業界を絞れば道はある | 職種は変えず業界を移す戦略が現実的 |
| ⑤40歳の壁の前ラストチャンス | 40歳を超えるとハイクラス・管理職以外は求人が半減 | 動くなら38〜39歳で決着 |
私の実感:38歳の相談で最も多いのが「40歳になる前に動いた方がいいか、今の会社で頑張るか」の二択。私の答えは、「今の会社で頭打ち感があるなら38歳のうちに動く、まだ伸びる余地があるなら40代前半まで待って更にハイクラスを狙う」。この判断軸を持っているかどうかで、次の10年の年収カーブが大きく変わります。
38歳転職の市場データ——2026年時点の4つの事実
①35〜39歳の転職入職率は女性10.5%・男性7.9%
厚生労働省「令和6年雇用動向調査」によると、35〜39歳の転職入職率は女性10.5%、男性7.9%。20代に比べると低いものの、決して珍しい年代ではありません。特筆すべきは女性のほうが男性より2.6ポイント高い点で、ライフイベントを機に働き方を選び直す38歳女性が増えています。
2026年6月時点の有効求人倍率(季節調整値)は1.18倍、新規求人倍率は2.16倍。半導体・機械・IT・医療・インフラ領域では人手不足が続いており、38歳の即戦力人材への需要は高止まりです。
②38歳の平均年収は約446万円、JAC利用者では823.1万円
民間給与実態統計調査ベースの38歳平均年収は約446万円ですが、JACリクルートメント経由でハイクラス転職した38歳の転職後平均想定年収は823.1万円。年収アップ率63.0%、平均+120万円という数字です。「38歳の平均年収」と「動いた人の年収」には約2倍の差があり、動き方で結果が大きく変わります。
③管理職転職18.5%、部長以上への転職も1.2%あり
JAC実績で38歳の管理職以上への転職は18.5%(うち部長以上1.2%)。マネジメント経験がある38歳は「即戦力かつ組織を任せられる年代」として、企業側から強い需要があります。逆にプレイヤー職のまま38歳を迎えると、選択肢は狭くなります。
④38歳の初転職率は28.9%、複数回経験者が7割
JAC実績では38歳の初転職率は28.9%。裏を返せば7割は転職経験者で、38歳で2〜3回目の転職は珍しくありません。大事なのは回数ではなく「一貫性を語れるか」。1社目〜前職までの経験が今の希望職種にどう結びつくかを、物語として説明できれば通ります。
38歳で転職するメリット・デメリット
メリット5つ——経験と若さの両立
- ①年収アップの上げ幅が最大クラス:JAC実績で平均+120万円、業界を変えれば+200〜300万円も現実的。
- ②マネジメント経験の評価が最も高い:チームリーダー・課長経験は38歳が「即戦力かつ長期活用」で最強の年代。
- ③40歳の壁の前に動ける:40歳を超えるとハイクラス・管理職以外の求人は半減する。38歳は「壁の手前」で動く最後のチャンス。
- ④自分の適性を踏まえて選べる:15年以上の実務経験があり、自分の得意・不得意が明確。会社を「選ぶ」立場で動ける。
- ⑤役職ポジションを狙える:課長〜部長候補としての採用が現実的。プレイヤー→マネージャーへのステップアップに最適。
デメリット4つ——「38歳ゆえの罠」に注意
- ①大幅なキャリアチェンジは難しい:未経験求人は10%未満。異業種でも「職種は活かす」戦略が必要。
- ②求人数は20代より少ない:全体の求人比では減るが、ハイクラス層では逆に増える。エージェント選びが重要。
- ③個人差が顕著に出る:38歳で「マネジメント経験なし・数字化した実績なし」だと、選考通過率は10%を切る。
- ④短期離職の履歴は致命傷になりうる:直近1〜2年で辞めていると、38歳では「またすぐ辞めるのでは」と警戒される。
38歳転職に向いている人・向いていない人
| タイプ | 38歳転職に向いている人 | 38歳転職に向いていない人 |
|---|---|---|
| 実績 | 数字化した成果を3つ以上語れる | 「頑張った」だけで具体性がない |
| マネジメント | チームリーダー・課長経験がある | プレイヤー職一筋で経験なし |
| キャリア観 | 次の10年で何を積み上げるか明確 | 「今の会社が嫌」だけで動く |
| 家族の理解 | 配偶者と転職の方向性を共有済み | 家族に相談せず一人で動く |
| 年収期待 | 市場相場を踏まえた現実的な希望 | 「今の1.5倍」など根拠のない期待 |
男女別・スキル別——38歳転職のリアル
38歳男性:マネジメント経験で年収アップを一気に狙える
38歳男性は、マネジメント経験を武器にした年収アップが最も狙いやすい層です。私が支援する男性38歳ケースでは、事業会社課長→ベンチャー事業責任者で年収780万→1,050万、SIerマネージャー→SaaS PM/PdMで年収700万→900万といった事例が多く出ています。「何人の組織を動かして、どんな成果を出したか」を数字と物語で語れるかが分水嶺。
38歳女性:ライフイベント込みで「次の会社」を選ぶ視点
35〜39歳女性の転職入職率は10.5%と男性を上回ります。子育て中の38歳女性の場合、「時短勤務・フルリモート・育児との両立」が会社選びの前提。年収レンジは400〜700万が現実的で、「無理せず長く働ける会社」を選ぶ視点が転職成功率を大きく上げます。管理職ポジションも増加傾向で、女性活躍推進を掲げる企業では38歳女性管理職の採用ニーズが強くなっています。
子育て中の38歳:フルリモート・時短・裁量労働の3点セット
子育て中の38歳(男女問わず)は、フルリモート可・時短勤務可・裁量労働制の3点セットで会社を絞ると失敗が少ないです。SaaS・IT・コンサル・スタートアップに多く、「時短勤務でも管理職」「フルリモートで年収900万」といったポジションも増えています。
スキルなし・未経験挑戦の現実
38歳で「専門スキルなし」「未経験挑戦」は、正直に言うとハードルは高いです。ただし、道はあります。①IT業界の未経験エンジニア(研修付き)、②施工管理・介護・物流のマネジメント候補、③営業職への転身(BtoB営業経験活用)、④スタートアップのオペレーション責任者——の4ルートが2026年時点で機能します。ある方は224社応募して内定3社という数字も出ています(未経験ケース/note投稿より)。「未経験でも受かる」ではなく「未経験だからこそ数を打つ」が正解。
38歳転職の成功事例3本
事例1:38歳・事業会社課長→ベンチャー事業責任者(年収780→1,050万)
大手事業会社で課長15年、20名組織のマネジメント経験。「40歳になる前に裁量を持って挑戦したい」との相談。急成長ベンチャーの事業責任者として内定。ベース900万+業績賞与100万+SO付与で年収+270万。「38歳でも動けば+270万は現実だと実感した」と本人談。
事例2:38歳・SIerマネージャー→SaaS PdM(年収700→900万)
SIerでプロジェクトマネージャー10年、開発チーム15名。SaaSプロダクトマネジメント側に転じたいとの相談。SaaS 4社を並行受験、PdMポジションで内定。ベース820万+変動80万で年収+200万を実現。
事例3:38歳・広告代理店営業→事業会社CMO室(年収650→850万)
広告代理店営業15年、部長候補。事業会社側でマーケ戦略に関わりたいとの相談。ハイクラス系エージェント経由で3社面談、CMO室ヘッドポジションで内定。「38歳の女性で、育休復帰後のキャリアアップを実現できた」と本人談。
38歳転職の失敗パターン5つ
- 「40歳前に動かなきゃ」の焦りで妥協する:年齢だけを気にして条件・カルチャーを妥協し、1年で再転職するケース。焦る前に3〜6ヶ月の準備期間を必ず取る。
- マネジメント経験を語れない:38歳でプレイヤーの実績しか語れないと、ハイクラス系ではほぼ通らない。マネジメント経験を「組織規模×成果×自分の役割」で語る。
- 「今の1.5倍の年収」など根拠のない期待:38歳の年収アップ率は63%(+120万円)が実勢。現実的な希望レンジで市場と対話することが必要。
- 家族に相談せず動く:38歳の転職は配偶者・子どもへの影響が大きい。事前に家族と方向性を共有していないと、内定後に揉める。
- 短期離職の履歴を放置:直近1〜2年での退職があると、38歳では「またすぐ辞める」と警戒される。前職での成果を明確に語る準備が必須。ベンチャー転職 失敗・後悔ガイドで失敗パターンを深掘り。
38歳転職を成功させる7ステップ
- Step1:現職の棚卸し——実績を数字で5つ書き出す(売上・組織規模・受賞歴・改善成果など)
- Step2:次の10年のキャリア像を言語化——「部長になる」「事業を作る」「独立に備える」など具体的に
- Step3:家族と方向性を共有——年収レンジ・勤務地・働き方について配偶者と合意
- Step4:エージェント3〜4社に登録——ハイクラス系(JAC・ビズリーチ)+総合系(リクルート・doda)の併用が基本
- Step5:職務経歴書は「マネジメント×成果」で書く——組織規模・自分の役割・数字化した成果を明記
- Step6:面接で「今の会社で作った成果」を語る——退職理由は最小限にし、実績と次職での貢献を主軸に
- Step7:内定後は複数社比較で条件交渉——他社内定を伝えて交渉、レンジ+50〜150万を狙う
38歳が狙える業界・職種(2026年版)
| 業界 | 38歳向けの主な職種 | 想定年収 | 未経験可否 |
|---|---|---|---|
| SaaS/IT | PdM、EM、フィールドセールスマネージャー | 700〜1,200万 | △(IT経験前提) |
| コンサル | マネージャー、シニアマネージャー | 900〜1,500万 | △(実績次第) |
| ベンチャー | 事業責任者、CxO候補 | 800〜1,500万+SO | ○(マネジメント必須) |
| 金融 | 投資銀行、PEファンド、ハイクラス営業 | 1,000〜2,000万 | △ |
| 広告/マーケ | CMO室、PMMマネージャー | 700〜1,200万 | △ |
| 製造/メーカー | 技術職リーダー、海外事業責任者 | 700〜1,100万 | △ |
| 不動産・建設 | ハイクラス営業、PM、施工管理 | 600〜1,000万 | ○ |
SaaS・スタートアップ領域の狙い方はベンチャー転職 完全ガイド、CxO候補としてのキャリア設計はCXO転職ガイド、コンサル経験者はコンサルからの転職ガイドで詳しく解説しています。
38歳におすすめの転職エージェント(2026年最新)
| エージェント | 強み | 想定年収レンジ | おすすめ層 |
|---|---|---|---|
| JACリクルートメント | ハイクラス・外資・専門コンサルタント | 700〜2,000万 | 年収700万以上・マネジメント経験ありの方 |
| ビズリーチ | 企業からの直接スカウト | 600〜2,000万 | 受け身で市場価値を測りたい方 |
| リクルートダイレクトスカウト | ハイクラス求人・スカウト型 | 600〜1,800万 | 年収600万以上の課長・部長候補 |
| リクルートエージェント | 求人数最大級 | 500〜1,500万 | 選択肢を広く持ちたい方 |
| doda | スカウト+エージェント併用 | 500〜1,300万 | 自分でも動きたい方 |
| type女性の転職エージェント | 女性向け・ライフイベント考慮 | 400〜900万 | 子育て中の女性・時短志向の方 |
| キープレイヤーズ | ベンチャー・スタートアップ特化、CxO候補多数 | 700〜3,000万 | ベンチャー・急成長企業志向、CxO候補 |
エージェント併用のコツや、ハイクラス系との使い分けは転職エージェント選び方ガイドにまとめています。
38歳転職のFAQ
Q1. 38歳での転職は本当に「無理」なんですか?
結論、無理ではありません。35〜39歳の転職入職率は女性10.5%・男性7.9%と実在の水準で、市場も動いています。ただし「なんとなく」「実績を語れない」まま動くと厳しいのも事実。実績・マネジメント経験・キャリア観の3つが揃っていれば、38歳は年収を大きく伸ばせる年代です。
Q2. 未経験の職種・業界にチャレンジできますか?
可能ですが、条件は厳しめです。全求人に占める38歳向けの未経験可求人は10%未満。ただし①IT業界の未経験エンジニア(研修付き)、②施工管理・介護・物流、③BtoB営業経験を活かした職種転換、④スタートアップのオペレーション責任者——の4ルートは開かれています。「職種は変えず業界を移す」「業界は変えず職種を隣に広げる」戦略のほうが現実的です。
Q3. 38歳で年収は上がりますか、下がりますか?
JAC実績では年収アップ率63.0%、平均+120万円。ただし未経験挑戦だと初年度は前職の80〜90%になるケースもあります。マネジメント経験を武器にすれば+200万〜300万円は現実的で、業界を変えるとさらに上げ幅が広がります。
Q4. 38歳で管理職経験なしでも大丈夫ですか?
厳しいのは事実です。38歳でプレイヤー職一筋だと、ハイクラス系(年収700万以上)ではほぼ通りません。ただし、専門性が高い職種(エンジニア・データサイエンティスト・スペシャリスト系)や、営業成績が突出している場合は例外あり。マネジメント経験がない方は、まず現職で「小さくてもチームを持つ経験」を作るのが先決です。
Q5. 38歳の女性・子育て中でも転職できますか?
できます。35〜39歳女性の転職入職率は10.5%と男性を上回ります。フルリモート・時短勤務・裁量労働制のいずれかを持つ会社を狙うと、育児との両立ができるポジションが見つかります。SaaS・IT・コンサル・スタートアップ・大手事業会社の女性活躍推進部門などが現実的な選択肢です。
Q6. 38歳の転職回数の限界は?
3回目までなら気にする必要はありません。4回目以降でも、一貫性を語れれば通ります。「1社目〜前職までの経験が、今の希望職種にどうつながるか」を物語として説明できるかどうかが本質です。逆に、直近1〜2年の短期離職があると38歳では警戒される傾向があります。
Q7. 40歳になる前に動いた方がいいですか?
今の会社で頭打ち感があるなら、38〜39歳のうちに動くことをおすすめします。40歳を超えるとハイクラス・管理職以外の求人が半減する現実があります。逆に、まだ現職で伸びる余地があるなら、40代前半まで待って更にハイクラスを狙う手もあります。年収・手取りガイドで年収レンジ別のキャリア設計を確認してください。
まとめ——38歳は「40歳の壁の手前」で動くゴールデンエイジ
38歳は、経験と若さのバランスが最後に両立する年代です。JAC実績で平均+120万円という年収アップ率は年代トップクラスで、マネジメント経験があれば+200〜300万円も現実的。有効求人倍率1.18倍・売り手市場という追い風のなかで、動かない理由を探すより動いた先で得られるものを言語化するほうが生産的です。
私の実感として、38歳で動いた方の多くは3年後に年収+200〜400万を実現しています。逆に「40歳を超えても動ける」で先延ばしにした方は、42〜43歳で「あの時動いておけば」と後悔するケースを何度も見てきました。38歳の判断は、次の10年の年収カーブを決めます。
キープレイヤーズでは、30代後半〜40代前半のキャリア相談を年間3,000件以上お受けしています。「40歳前に動くべきか迷っている」「マネジメント経験を武器に年収を上げたい」「ベンチャーで裁量を持ちたい」「CxO候補として挑戦したい」——そんな方は、キープレイヤーズ公式サイトからお気軽にご相談ください。年齢別転職ガイドとCXO転職ガイドを併せて読むと、30代後半のキャリア設計がクリアになります。


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