40代のベンチャー転職は遅い?【2026年最新版】転職者数7.1倍・CxO年収1500万〜3000万の実態と成功パターンを高野秀敏が解説

執筆者:高野秀敏
株式会社キープレイヤーズ/代表取締役
東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。東北大学特任教授(客員)、12,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。80社以上の投資、9社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。178社上場支援実績あり。顧問、アドバイザー、社外役員30社以上、キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。「ベンチャーの作法」ダイヤモンド社5万部を超えるベストセラー

こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職支援を約25年続けているキープレイヤーズの高野です。

「40代でベンチャーに行くのはさすがに遅いのでは」「大企業の看板を外して通用するのか」「年収は下がるのか」——40代の方から受けるご相談は、ほぼこの3点に集約されます。

結論からお伝えすると、40代のベンチャー・スタートアップ転職は、いま最も伸びている転職市場です。リクルートの調査では、スタートアップへの転職者数は2015年度を1としたとき2023年度で3.1倍に増加していますが、年代別に見ると40歳以上は7.1倍。20〜39歳の2.7倍を大きく上回り、ミドル・シニア層の伸びが突出しています。しかも同期間の求人数は6.8倍に増えており、企業側のニーズに転職者数が追いついていない状態が続いています。

報酬面も変わりました。スタートアップが提示する年収のうち「400万円未満」の割合は67.4%(2015年度)→41.5%(2023年度)と25.9ポイント減少し、代わりに400万円台〜600万円台の帯が厚くなっています。CxOクラスに至っては年収1,500万〜3,000万円が現実的なレンジです。「ベンチャー=薄給」というイメージは、少なくとも幹部・専門職の採用市場では過去のものになりました。

ただし、40代のベンチャー転職には20代・30代とはまったく別の失敗パターンがあります。この記事では、①市場データ、②40代が求められる理由、③ポジション別の年収相場、④メリット・デメリット、⑤向いている人・向いていない人、⑥40代特有の失敗パターン5つ、⑦成功事例5本、⑧年収ダウンの回収シナリオ、⑨転職の7ステップ、⑩FAQ——を、私が実際に見てきた事例をもとに解説します。ベンチャー転職の全体像はベンチャー転職 完全ガイドに、年代ごとの違いは年齢別転職ガイドにまとめています。

目次

結論:40代のベンチャー転職は「遅い」どころか、いま最も需要が高い

論点 40代ベンチャー転職のリアル(2026年)
転職者数の伸び 2015年度比で40歳以上は7.1倍(20〜39歳は2.7倍)
求人の伸び スタートアップ求人は同期間で6.8倍。人材供給が追いついていない
提示年収 400万円未満の求人は67.4%→41.5%に減少。全体の水準が上昇
狙えるポジション CxO:1,500万〜3,000万円/部長クラス:1,000万〜1,300万円
最大のリスク 年収ダウンそのものより、大企業の仕事の進め方を持ち込むこと

私の実感として、40代のベンチャー転職で失敗する人は、能力が足りないのではありません。「自分で手を動かす範囲」の見積もりを間違えるのです。大企業で20年、部下と外注に任せてきた業務を、スタートアップでは自分でやることになる。ここを覚悟できているかどうかが、すべての分かれ目です。

データで見る40代のスタートアップ転職市場

40歳以上の転職者数は8年で7.1倍

リクルートの発表によると、スタートアップへの転職者数は2015年度を1としたとき、2023年度で3.1倍。年代別に分解すると次のようになります。

年代 2015年度比の転職者数(2023年度)
20〜39歳 2.7倍
40歳以上 7.1倍
全体 3.1倍

なぜ40代がこれほど伸びたのか。理由は明確で、スタートアップ側のフェーズが変わったからです。2015年頃のスタートアップは、シードからシリーズAが中心で「0→1を作る若い会社」でした。いまはシリーズB〜Dで数十億円を調達し、社員100人規模で組織を作らなければならない会社が大量にあります。そこで必要になるのは0→1の人材ではなく、1→10、10→100を経験した人。それはまさに40代の大企業出身者の得意領域です。

提示年収の水準は明確に上がった

提示年収帯 2015年度 2023年度 変化
400万円未満 67.4% 41.5% ▲25.9pt
400万円以上600万円未満 +15.2pt
600万円以上800万円未満 +6.7pt

「スタートアップに行くと年収が半分になる」という話は、2015年頃までは事実に近かった。いまは違います。特にシリーズB以降で資金調達を終えた企業は、大手と同水準かそれ以上を出してでも幹部人材を採るようになりました。詳しい相場はベンチャー企業の年収相場で職種別・フェーズ別に整理しています。

ディープテック・大学発スタートアップではミドル層が主戦力

特にミドル・シニア層の転職が目立つのが、ディープテック領域と大学発スタートアップです。素材・半導体・創薬・ロボティクスといった領域では、研究開発の実務経験が10年20年ある人でないとそもそも成立しない。大手メーカーの開発予算縮小を機に移る方が増えており、私のところにも「研究テーマごと移りたい」という相談が来ます。

40代がベンチャーで求められる4つの理由

1. 「1→10」「10→100」の経験は40代にしかない

組織が20人から100人に増えるとき、何が壊れるか。評価制度、情報共有、意思決定プロセス、品質管理——この「壊れる順番」を知っているのは、実際に大きな組織を経験した人だけです。スタートアップの経営陣が最も欲しがるのがこの知見です。

2. 大企業との取引を開けられる

スタートアップが成長する過程で必ずぶつかるのが、エンタープライズ(大企業)顧客の壁です。稟議の通し方、情報セキュリティチェックシートの埋め方、購買部門との交渉——これらを知っている40代は、それだけで1つの事業を立ち上げられます。

3. 資金調達・上場準備の経験者が絶対的に不足している

IPO準備を経験したCFO・管理部長・法務責任者は、市場に極端に少ない。「一度でも上場審査を通した」経験があるだけで、40代でもCxOオファーが複数社から出るのが現状です。CxOのキャリアパスはCXO転職ガイドにまとめています。

4. 若い経営陣の「壁打ち相手」になれる

20代・30代の創業者にとって、業界を長く見てきた40代は貴重な相談相手です。私が支援した事例でも、肩書きは部長でも実質的に経営会議のメンバーという形で入る方が少なくありません。

ポジション別・40代のベンチャー転職 年収相場

ポジション 年収レンジ 求められる要件
CxO(CFO・COO・CHRO・CTO等) 1,500万〜3,000万円+SO 同職種での責任者経験、できればIPOまたはM&A経験
部長・事業責任者 1,000万〜1,300万円+SO P/L責任、10人以上のマネジメント経験
マネージャー・専門職 800万〜1,200万円 専門領域での実績、プレイングマネージャーとして動けること
スペシャリスト(技術・研究) 800万〜1,500万円 希少性の高い技術知見。ディープテックでは特に高い
業務委託CxO(週3日稼働) 月60万〜80万円 複数社を並行支援。まず片足から入る形

注目していただきたいのが最後の行、業務委託CxO(フラクショナルCxO)です。40代で「いきなり転職は家族に説明できない」という方に、私がよく提案する形です。週2〜3日の稼働で月60万〜80万円。現職を続けながら、あるいは独立して複数社を支援しながら、相性を確かめてから常勤に移る。この「お試し期間」を挟めるのは、実績のある40代だけの特権です。

役員報酬とストックオプションの構造についてはベンチャー役員の年収相場、SOの仕組みはストックオプションの基礎で確認してください。

40代でベンチャーに転職するメリット5つ

1. 経営に直接関与できる

大手で20年かけて到達する意思決定の場に、入社初日から座れます。「役員会に出て、自分の提案がその場で決まる」——この体験を一度すると、大企業には戻れないという方が多い。

2. ストックオプションでアップサイドを取れる

現金年収が横ばいでも、上場やM&Aが実現すれば数千万円規模のキャピタルゲインが発生します。40代は住宅ローンや教育費が重い時期ですから、この「将来の一時金」の意味は20代とは比較になりません。ただしSOは行使できて初めて価値になる。付与数だけでなく、行使価額・ベスティング条件・上場確度をセットで見てください。

3. 職務範囲が広がり、市場価値が上がる

大手では「経理」だった人が、スタートアップでは経理・財務・法務・IR・労務まで見ることになります。しんどいのは事実ですが、3年後の市場価値は明確に上がる。40代でここを広げておくと、50代以降の選択肢がまったく変わります。

4. 年下から学び直せる環境がある

逆説的ですが、これはメリットです。大手にいると40代は「教える側」に固定されます。スタートアップでは、20代のエンジニアから最新の技術トレンドを教わることになる。この立場の逆転を楽しめる人にとっては、キャリアの再起動になります

5. 業務委託・複業から始められる

前述のとおり、40代は「まず週2〜3日から」という入り方ができます。リスクを段階的に取れるのは、実績を持つ40代ならではの選択肢です。

40代でベンチャーに転職するデメリット・リスク5つ

1. 一時的な年収ダウンは十分あり得る

シリーズA以前のスタートアップでは、現金年収が100万〜300万円下がるケースは普通にあります。家族を持つ40代にとって、これは軽い話ではありません。「何年で戻す計画なのか」を数字で示せないなら、その転職はまだ早いと私は伝えています。

2. 福利厚生・制度が大手とは比較にならない

住宅手当、家族手当、退職金、企業型DC、社宅——大手にあってスタートアップにないものは多い。年収だけを比べると実質的な手取りを見誤ります。手当・退職金を含めた総額で比較してください。

3. 年下上司・年下経営陣とのカルチャーギャップ

40代のベンチャー転職で最も多い離職理由がこれです。30代の社長、20代のマネージャーが日常です。プライドが少しでも残っていると、必ず衝突します

4. 「決める人」がおらず、自分で決めなければならない

大手では上長・法務・経理の承認を通せば進みます。スタートアップには承認する人がいません。判断の責任がすべて自分に来ることに耐えられるか。ここは適性がはっきり分かれます。

5. 会社そのものが消えるリスク

資金が尽きれば会社はなくなります。40代でそれが起きたときのダメージは20代より大きい。だからこそ資金調達状況・ランウェイ(資金の持ち時間)・直近の離職率の3点は必ず確認してください。企業の見極め方はベンチャー企業の選び方、リスク面はベンチャー転職 失敗・後悔ガイドに詳しくまとめています。

40代のベンチャー転職に向いている人・向いていない人

向いている人 向いていない人
自分で手を動かすことに抵抗がない 「指示を出すのが仕事」だと思っている
年下の経営陣・上司に敬意を払える 年次・社歴・肩書きにこだわりがある
一時的な年収ダウンを家族と合意できている 現在の生活水準を1円も下げられない
「前職では」を言わずに現状から考えられる 大企業のやり方を正解として持ち込む
整っていない環境を面白がれる 制度・ルールが揃っていないと動けない
3年後の会社の姿を自分で描ける 誰かが方針を示すのを待ってしまう

2行目と4行目が決定的です。私は面談で必ず「前職では、を何回言うか」を数えています。大企業出身の40代で活躍する方は、驚くほどこの言葉を使いません。使う方は、高い確率で1年以内に辞めていきます。

40代特有の失敗パターン5つ

失敗1:「マネジメントで貢献します」と言ってしまう

40代のベンチャー面接で最も危険な一言です。スタートアップが欲しいのは「自分でも手を動かしながらチームを作れる人」。マネジメント専任のポジションは、社員100人を超えるまでほぼ存在しません。「自分の手で何をどこまでやれるか」を具体的に語ってください。

失敗2:大企業の仕組みをそのまま導入しようとする

入社3ヶ月で「まず評価制度を作りましょう」「稟議規程を整備しましょう」と言い出すパターン。正しいのですが、順番が違う。まず自分が現場で成果を出し、信頼を得てから制度に手をつける。この順番を守れる方は必ず定着します。

失敗3:年収だけで会社を選ぶ

提示年収が高いスタートアップが良い会社とは限りません。資金調達直後で採用を急いでいるだけ、というケースもあります。「なぜこの年収を出せるのか」を面接で聞いてください。答えられない会社は危険信号です。

失敗4:ストックオプションの条件を確認しない

「SOを付けます」という口頭の約束だけで入社し、実際には付与されなかった——という相談を、私は何度も受けています。付与株数・行使価額・ベスティング期間・退職時の扱いを、必ず書面で確認してください。ストックオプションで後悔した事例も参考にどうぞ。

失敗5:家族との合意を後回しにする

40代の転職は家庭の一大事です。年収が下がる可能性、勤務時間が伸びる可能性、会社が消えるリスク——これらを配偶者に説明しないまま進めて、内定後に破談になるケースが本当に多い。選考を始める前に話してください家族とキャリアを話すの進め方が参考になります。

40代ベンチャー転職の成功事例5本

事例1:大手メーカー経理部長(44歳)→ シリーズCスタートアップCFO(年収1,150万→1,400万+SO)

上場メーカーで経理・財務を20年。「このまま定年まで同じ決算を締め続けるのか」と考えて相談に来られました。IPO準備中のスタートアップにCFOとして入社。上場審査対応の経験が決め手でした。年収も250万円上がり、SOも付与。入社2年で上場に到達しています。

事例2:外資系コンサル マネージャー(41歳)→ SaaS企業COO(年収1,600万→1,300万+SO)

現金年収は300万円下がりました。それでも移った理由は「クライアントに提案するのではなく、自分で実行したい」から。2年後にはシリーズDの調達を主導し、報酬も元の水準を超えています。コンサル出身者のキャリアはコンサルからの転職ガイドにまとめています。

事例3:大手広告代理店 局長(46歳)→ D2Cスタートアップ CMO(年収1,300万→1,100万+SO)

代理店で20年、ナショナルクライアントを担当。「予算を使う側から、事業を伸ばす側へ」と移りました。大企業との取引を開けられることが最大の武器になり、入社1年で大手小売との協業を実現しています。

事例4:大手メーカー研究職(43歳)→ 大学発ディープテック 技術責任者(年収900万→1,050万+SO)

素材開発を15年。会社の開発予算縮小でテーマが打ち切られたのを機に、同領域の大学発スタートアップへ。ディープテックはミドル層の実務経験がそのまま価値になる典型例です。年収も上がりました。

事例5:まず業務委託から入り、1年後に常勤化(48歳)

大手金融でリスク管理を担当していた方。いきなりの転職には家族の反対があり、週2日の業務委託(月55万円)から開始。1年かけて会社と自分の相性を確かめ、CROとして常勤入社しました。40代のリスクの取り方として、私が最も推奨する形です。

年収ダウンをどう回収するか——3つのシナリオ

シナリオ 回収の道筋 期間の目安
①昇給での回収 成果を出して1〜2年で年収を戻す。調達成功時に給与テーブルが上がる企業が多い 1〜3年
②ストックオプションでの回収 上場・M&Aで一時金。金額は大きいが確度は読めない 4〜7年
③市場価値向上での回収 職務範囲が広がり、次の転職で大きく上がる 3〜5年

私が40代の方に必ず伝えるのは、「②だけを当てにしないでください」ということです。SOは上場して初めて価値が出ます。上場確度を素人が正確に読むのは不可能です。①と③で成立する転職を選び、②はボーナスと考える。この設計にしておけば、どう転んでも後悔しません。

40代のベンチャー転職 7ステップ

Step 1:自分の「移植可能なスキル」を特定する(2週間)

20年のキャリアのうち、会社の看板がなくても価値があるものは何か。仕組みを作った経験、危機を乗り越えた経験、大企業との交渉経験——具体的なエピソードに落として書き出します。

Step 2:家族と合意する(並行)

年収ダウンの可能性、勤務時間、会社が消えるリスク。最悪シナリオを先に共有してください。ここを飛ばした転職は、内定後に必ず揉めます。

Step 3:フェーズを絞る(1週間)

シードなのか、シリーズBなのか、上場直前なのか。40代がミスマッチを起こしやすいのはシード〜シリーズAです。制度も人もいない環境で、自分でゼロから作れるかを冷静に判断してください。

Step 4:ベンチャー特化エージェント+ダイレクトスカウトを併用(並行)

40代の幹部ポジションは公開求人に出ません。非公開・リファラル・スカウト経由が中心です。転職エージェント選び方ガイドを参考に、ベンチャー領域に強い担当者を見つけてください。

Step 5:業務委託・アドバイザーから接点を作る(任意)

月数万円のアドバイザー契約でも構いません。中から見た会社の実態は、面接では絶対にわからない。可能なら必ず挟んでください。

Step 6:条件を書面で詰める(2週間)

年収、役職、レポートライン、SOの付与株数・行使価額・ベスティング、決裁権限の範囲。口頭合意は必ずオファーレターに落とす。40代の転職はここで揉めると取り返しがつきません。

Step 7:入社後90日の計画を作る(入社前)

最初の90日で「何を証明するか」を決めてから入社してください。制度改革ではなく、現場で1つ成果を出すこと。詳しくは転職後最初の90日にまとめています。

年代別に見た「ベンチャー転職」の位置づけ

年代 期待される役割 主な狙い方
20代 ポテンシャル・実行力 裁量を取りに行く。年収より経験
30代 即戦力・マネージャー候補 役職と年収を同時に取りに行く
40代 1→10、10→100の組織化・CxO 実績で幹部ポジションを取り、SOでアップサイドを狙う
50代 顧問・社外役員・専門特化 常勤にこだわらず複数社を支援する形も

各年代の詳細は30代のベンチャー転職ガイド50代のベンチャー転職もご覧ください。40代で未経験領域への転職を検討している方は40歳未経験転職、年齢ごとの市場評価は41歳の転職43歳の転職も参考になります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 40代でベンチャーに転職するのは遅すぎませんか?

遅くありません。スタートアップへの転職者数は40歳以上が8年で7.1倍と、全年代で最も伸びています。求人数は6.8倍に増えており、企業側の需要に人材供給が追いついていない状況です。

Q2. 年収は必ず下がりますか?

フェーズによります。シードやシリーズAでは100万〜300万円下がることが普通にありますが、シリーズB以降で調達を終えた企業なら現職以上の提示も珍しくありません。CxOクラスは1,500万〜3,000万円、部長クラスは1,000万〜1,300万円が目安です。

Q3. 大企業出身であることは有利ですか、不利ですか?

知見は有利、姿勢は不利になり得ます。大企業との取引経験、組織づくりの経験、上場審査対応の経験——これらは強い武器です。一方で「前職ではこうだった」を持ち込むと確実に浮きます。知見だけ持ち込み、やり方は捨てるのが正解です。

Q4. マネジメント専任のポジションはありますか?

社員100人未満の企業ではほぼありません。プレイングマネージャーとして自分でも手を動かすことが前提です。ここを誤解したまま入社すると、双方が不幸になります。

Q5. ストックオプションはどう評価すればいいですか?

付与株数だけを見ないでください。行使価額、ベスティング期間(通常2〜4年)、退職時の扱い、発行済株式総数に対する比率の4点を必ず確認します。そして上場は確実ではないので、SOを当てにした生活設計はしないことです。

Q6. 年下の上司の下で働けるか不安です。

この不安を自覚できている方は、たいてい大丈夫です。危ないのは「自分は年下の下でも問題ない」と即答する方。実際には意思決定を覆されたときに本性が出ます。面接で「自分の提案が却下されたらどうしますか」と聞かれる想定をしておいてください。

Q7. いきなり転職するのが怖いです。段階的な方法はありますか?

あります。業務委託・アドバイザー契約から始める方法です。週2〜3日の稼働で月60万〜80万円が相場。中から会社を見た上で常勤に移れるので、40代のリスクの取り方としては最も合理的です。

Q8. どの事業フェーズの会社を選ぶべきですか?

40代ならシリーズB〜Dが最も相性が良いと考えています。組織が急拡大して「大人の経験」を必要としており、かつ資金にも余裕があるため報酬を出せる。逆にシード〜シリーズAは、制度も人もない環境を自分で作る覚悟がないと厳しいです。

まとめ:40代のベンチャー転職は「経験を資産に変える」最後で最大のチャンス

  • スタートアップへの転職者数は40歳以上が8年で7.1倍。全年代で最も伸びている
  • 求人数は6.8倍に増加し、企業側のニーズに人材供給が追いついていない
  • 提示年収の水準は上昇。CxO:1,500万〜3,000万円/部長:1,000万〜1,300万円
  • 40代が求められる理由は1→10・10→100の組織化経験大企業との取引経験
  • 最大の失敗要因は年収ではなく「前職では」を持ち込むことマネジメント専任のつもりで入ること
  • 年収ダウンは昇給と市場価値向上で回収する設計にし、SOはボーナスと考える
  • いきなりが怖いなら業務委託・アドバイザーから片足を入れる

約25年この業界にいて、40代のベンチャー転職を数え切れないほど見てきました。うまくいく方に共通しているのは、「自分の20年を誇るのではなく、使う」という姿勢です。積み上げてきたものは間違いなく価値があります。ただしそれは、相手の文脈に合わせて差し出したときにだけ価値になる。ここさえ間違えなければ、40代は最も歓迎される年代です。

キープレイヤーズでは、シリーズA〜上場前後のベンチャー・スタートアップへの幹部人材のご紹介を中心に、40代のキャリアのご相談を受けています。「まずは業務委託で関わってみたい」というご相談も歓迎です。転職するかどうかを決める前の段階で構いませんので、お気軽にご連絡ください。

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この記事を書いた人

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。東北大学特任教授(客員)、文部科学省アントレプレナーシップ推進大使。1万2000件以上のキャリア面談、4,000名以上の経営者と採用相談にのる。80社以上のエンジェル投資、投資して上場は9社。うち2社は役員として上場(クラウドワークス、メドレー)。178社以上の上場支援実績。顧問・社外役員30社以上、キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数300回以上。「ベンチャーの作法」(ダイヤモンド社)5万部を超えるベストセラー

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