転職エージェントとは、登録した人にキャリアカウンセリングをした上で求人紹介や選考対策などのサービスを無料で提供するサービスのことです。
しかし、「転職エージェント」という言葉を聞いたことがあっても、その利用方法やメリットを詳しく理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。転職経験がなかったりスキルや経験に自信がなかったりする人も、転職エージェントを上手く活用することで、最適な転職先を見つけられる可能性があります。
この記事では、転職エージェントのサービス内容や利用方法、おすすめの転職エージェントなどについて解説していきます。
転職をしたいけど不安があるという方は、ぜひ最後まで読み進めて参考にしてみてください。
転職エージェントとは?
まず、転職エージェントの役割や仕組みについてご紹介していきます。
転職をサポート・一部代行してくれる代理人
転職エージェントは、求職者に向けて無料でキャリア面談・求人紹介・選考対策などのサービスを提供し、企業への転職をサポート・一部代行してくれるサービスです。
転職エージェントは最初に、企業が求める人材の条件を把握し、求人情報を保有します。
次に、転職エージェントに登録した求職者とキャリア面談をした上で保有している求人情報のうち、求職者の希望や条件に合う企業を紹介し、選考のアドバイス、さらには内定後のサポートまでを行います。
そして、求職者は転職エージェントのアドバイスや求人紹介などのサービスを無料で利用できます。
転職エージェントを無料で利用できる理由
転職エージェントは企業から報酬を受け取るビジネスモデルです。そのため、求職者は無料で転職エージェントのサービスを利用できます。
具体的には、転職エージェントは採用を検討している企業と転職エージェントに登録した求職者をマッチングさせ、求職者が入社まで至った際に企業から人材紹介の仲介料(求職者の年収の数十%ほど)を受け取っています。
このため、転職エージェントはマッチングの仲介料を企業から受け取り、求職者に対しては無料で求人紹介・面接対策などの転職サポートを完全無料で提供できるのです。
さらに、この仕組みは企業の採用担当者にとってもメリットのある仕組みです。
信頼関係を既に築いている転職エージェント経由での求職者は、一般の転職サイト等経由の応募者と比較してスキル・経験などの条件のすり合わせが容易であり、企業が求めている人材に合致する可能性が高くなります。
転職エージェントと転職サイトの違い
転職エージェントと似たサービスを提供するものに転職サイトがあります。そして、これらの主な違いは「個別の担当者によるサービスの有無」にあると言えます。
転職エージェント | 転職サイト | |
転職期間 | ◯担当者との相談次第ですが、通常1~2ヶ月かかります。 | ◎自分のペースで転職活動を行います。 |
利用の気軽さ | △担当者と二人三脚で転職活動を行います。 | ◎自分の都合で転職活動を行えます。 |
応募可能求人数 | △非公開求人を含む、担当者が厳選した求人を紹介します。 | ◎サイトに掲載されている求人に応募できます。 |
アドバイス | ◎面談に基づいて担当者が選考対策などを行います。 | △自分で選考対策を行います。 |
業界・企業理解 | ◎内部情報を提供します。 | ◯自分で調査します。 |
条件交渉 | ◎担当者が面接日程や年収などの交渉をします。 | △自分で条件交渉を行います。 |
転職成功率 | ◎担当者から企業への推薦や選考対策で成功率が上がる。 | ◯自分でノウハウを活用できれば成功する。 |
このように、転職サイトに比べ、転職エージェントは求職者に対してパーソナライズされた求人紹介や選考対策などのアドバイスがあるのに加え、日程調整や入社の条件交渉などの煩雑な業務を担当者に一部代行してもらえます。
そのため、特に転職活動が不安で、他者からのアドバイスをもとに進めたい方には、おすすめのサービスです。
転職エージェントを利用するメリット7つ
次に、求職者が転職エージェントを利用する以下の7つの主なメリットについて解説していきます。
- 非公開求人・独占求人がある
- 客観的に評価してもらえる
- 応募書類作成のサポートがある
- 選考通過率を上げる面接対策をしてもらえる
- 代わりに求人を探してもらえる
- 企業の採用担当へのアピールができる
- 内定後もサポートがある
詳しく解説するので、参考にしてみてください。
非公開求人・独占求人がある
転職エージェントは一般に公開されている求人に加え、非公開求人や独占求人を求職者に紹介できます。
非公開求人とは、事業上の何らかの理由によって、一般の求職者が利用する様な転職サイトなどには掲載されていない非公開の求人のことです。
一方、独占求人とは、特定の転職エージェント限定で公開されている、特定の転職エージェントが独占的に紹介している求人のことです。
そして、これらの非公開求人や独占求人はいずれも年収や仕事内容などが好条件である場合が多いです。
そのため、転職エージェントを利用する求職者はこうした一般に公開されていない好条件の求人を転職の選択肢に入れることで、転職の成功確率をあげています。
客観的に評価してもらえる
転職エージェントでは、求職者の今までの経験や実績、スキルを基に客観的な評価を行います。
客観的な評価をもらえるため、自分の思い込みが排除でき、転職先の幅を広げられたり、アピールできる強みを新たに見つけられたりできます。
さらに、こうした広い視野を持った転職活動を進めることで、より広い選択肢の中から転職先を選ぶことができ、満足感のある転職活動につながるでしょう。
応募書類作成のサポートがある
転職エージェントを利用する求職者は、求人へのエントリーに必要な履歴書などの応募書類作成のサポートを受けられます。
転職エージェントの担当者は、求職者とのキャリア面談を通して、キャリアの振り返りや求職者の人柄・趣味などを把握します。
そして、面談を基に求職者のキャリアや人柄が企業により良く伝わる、魅力的な応募書類を作成できるようにサポートしてくれます。
実際に、求職者が自分の手で作成した書類は転職のプロの視点が欠けているため、最大限にその人の魅力が伝わっていないものであることが多いです。
そこで、転職市場で企業との繋がりがある転職エージェントの担当者に書類作成のサポートを受けることで、企業に対して求職者の魅力が最大限伝わる書類を作成することができ、求職者が第一関門である書類選考を通過する可能性が高まります。
選考通過率を上げる面接対策をしてもらえる
転職エージェントを利用する求職者は担当者から選考通過率を上げる面接対策を受けられます。
転職エージェントの担当者は転職市場において、企業の採用担当者と密接にコミュニケーションをとる関係にあり、企業が求職者を評価するポイントを把握しています。
また、転職エージェント内には過去の求職者のデータがあり、エントリーする企業でどのような質問内容の面接になるかを推測することができます。
このような企業の採用担当者の評価ポイントや質問内容をおさえた上で、求職者は担当者と面接練習をすることができます。こうした面接練習では、求職者は担当者から実際の面接でも活きるフィードバックをもらいます。
結果的に、求職者は実際の面接に対して再現性の高い面接練習を重ねることで、選考を突破する可能性が高まります。
代わりに求人を探してもらえる
転職エージェントを利用する求職者は、担当者に求人を探してもらうなどの作業を代行してもらうことが可能です。
具体的には、求職者は担当者とのキャリア面談を経て、希望に合致する求人の紹介、企業へのエントリー作業、企業との面接の日程調整、企業の採用担当者への連絡、内定した企業への入社時期の調整といった作業を代行してもらうことができます。
実際に、転職活動の多くは、現職の職場で勤務しながら並行して行うことが多いです。
現職の業務と企業との調整などの煩雑な作業を両立するためには、こうした転職エージェントに代行してもらうことは効率的です。さらに、求職者自らが企業との調整を行うと、ダブルブッキングなどのミスが生じてしまう可能性が高いですが、転職を専門とするエージェントに任せることで、こうしたミスも防げます。
結果的に、こうした効率的な転職活動を行うことで、求職者は自らが時間を使うべき面接対策などに時間を割くことができ、転職成功率も上がります。
企業の採用担当へのアピールができる
転職エージェントの担当者は求職者の魅力を企業の採用担当にアピールしてくれます。
転職エージェントの担当者は、求職者とのキャリア面談を通して、求職者の魅力となる人柄やスキル、経験を把握します。
そして、担当者はそうした情報をもとに、繋がりのある企業の採用担当者に対して直接、「推薦」という形で求職者の魅力を最大限伝えてくれます。
そうすることによって、求職者はもし仮に緊張をして、面接で自らの魅力を最大限伝えきれなかったとしても、担当者からの推薦が企業内での求職者の評価を高めてくれます。
結果的に、求職者は面接では伝えきれなかった魅力を企業の採用担当者へ伝えることができ、選考の通過率が高まります。
内定後もサポートがある
転職エージェントは求職者の内定後も定着までサポートしてくれます。
求職者が転職先の企業に内定をすると、現職での退職手続きを行う必要があります。
また、求職者は、入社後の環境や現職でのスケジュールの都合のために、年収の交渉や入社時期の調整を自らではしにくい場合があります。
転職エージェントはこれらの作業に対して退職手続きのアドバイスや企業との内定後の交渉をしてくれます。エンエージェントなど、一部のエージェントでは入社後のアフターフォローも一定期間ごとに実施され、新たな環境へのフィットや入社後の活躍までをサポートしてくれます。
この結果、転職サイトなどで自ら転職活動を行う場合に比べ、求職者は内定・入社後の活躍までを見据え、万全な準備をしていくことができます。
転職エージェントを利用するデメリット5つ
求職者が転職エージェントを利用するデメリットは、以下の5つです。
- 特定の求人ばかり勧められる可能性がある
- 希望求人に応募できないケースがある
- エージェントとの相性の良し悪しがある
- エージェントとの調整が面倒となる
- 内定承諾を迫られることがある
詳しく解説します。
特定の求人ばかり勧められる可能性がある
転職エージェントを利用する求職者はエージェントの担当者に特定の求人ばかりを進められる可能性があります。
転職エージェントはより多くの求職者を転職させることで、その仲介料を企業から受け取ります。そのため、転職エージェントによっては、エージェントの収益や求職者の内定までのスピードを高めるために、エージェントにとって都合の良い企業や求人ばかりを求職者に紹介してくる場合があります。
そして、求職者にとっては、これらが転職先の希望と異なる求人である場合があります。希望と異なる求人ばかりを勧められる場合には、他の求人を紹介してほしい旨を転職エージェント側に伝えるか、自分の希望との相性が良い他社の転職エージェントを選択することをお勧めします。
希望求人に応募できない可能性がある
転職エージェントを利用する求職者は、必ずしも自らが希望する求人に応募できない可能性があります。
多くの転職エージェントでは、企業へのエントリーの前に社内選考を行います。そもそも、転職エージェントは企業に対して求める人材を提供し、そのマッチングの仲介料を売上としています。
そのため、転職エージェントにとっては、企業から「良い人材を紹介してくれる」という評判を得ることが重要であり、社内で選考を行うことでより企業の採用基準に合致したレベルの高い人材を企業に紹介しようとします。
また、より高収入で企業への入社が見込める人材を選出することで、企業から転職エージェントへの報酬をより高くする狙いもあります。
この結果、転職エージェントを利用する求職者は転職エージェント社内の選考を通過しなかった場合には、希望する求人に応募できない可能性があります。
エージェントとの相性の良し悪しがある
転職エージェントの担当者と求職者の相性によって、受けるサービスの質や満足感が変わります。
転職エージェントでは、求職者それぞれに担当者がつきますが、担当者の経験やスキル、人柄によっては「合わない」と感じることがあります。「合わない」と感じる担当者と共に転職活動を行うと、結果的に満足のいかない転職活動になることや転職活動自体が成功しない可能性があります。
そのため、転職エージェントを利用する際には、複数のエージェントを同時並行で利用することをお勧めします。
また、現在利用している転職エージェントで「合わない」と感じる担当者がいた場合には、エージェントの問い合わせ窓口に担当者を変更してもらうことをお勧めします。
エージェントとの調整が面倒となる
転職エージェントを利用する求職者は、担当者との面談の日程調整などを行う必要があり、それが面倒となることがあります。
具体的には、転職エージェントへ登録した求職者は、キャリア面談の実施や入社条件の調整、求人の紹介などの各段階に際して、エージェントの担当者から連絡を受けます。
そして、求職者はこうした連絡に対して返信及び確認をする必要があり、これらの作業が面倒となることがあります。
さらに、転職エージェントはより多くの転職者をより早く転職させることでより多くの報酬を得ることができます。そのため、一部の転職エージェントでは、求職者のペースとは合わない、頻繁な連絡があり、これらを面倒と感じる場合があります。
転職エージェントの利用を検討している方はこうした担当者との連絡の必要性があることを把握しておきましょう。
内定承諾を迫られることがある
一部の転職エージェントでは、内定承諾を迫られる場合があることにも注意しておきましょう。
先述したように、転職エージェントは求職者が入社する度に企業から仲介料として報酬を得ています。
そのため、転職エージェントはより多くの求職者をより短い期間で転職成功させることで、より多くの報酬を得ることが可能になります。
一部の転職エージェントでは、こうした背景から求職者に対して内定を獲得した企業への迅速な内定承諾を迫ってくることがあります。
しかしながら、求職者の転職活動は自分自身のキャリアのためにあるものです。求職者はこうした内定承諾を迫ってくる転職エージェントの意向に必ずしも従う必要はありません。
そして、自分自身が満足した転職活動を終えられると考えた時に、内定承諾をする様にしましょう。
転職エージェントの利用がおすすめな人
転職エージェントの利用がおすすめな人は、以下の人達です。
- 初めて転職をする人
- まだ会社に在籍している人
- キャリアの棚卸しができていない人
それぞれ詳しく解説します。
初めて転職する人
初めて転職活動をする人には、転職エージェントの活用がおすすめです。
なぜなら、転職活動の流れが分からず転職先の見つけ方に慣れていないため、希望の求人先を見つけるのに苦労したり、準備が不十分のまま面接に臨み失敗したりする可能性があるからです。
希望の転職先を見つけて、転職を成功させるためにも、転職のプロであるエージェントを利用してアドバイスをもらいながら進めてみましょう。
まだ会社に在籍している人
会社に在籍しながら転職活動をする人は、普段の仕事の忙しさから、スムーズに転職活動を進められない場合があります。
そのため、せっかく希望の転職先を見つけても、日程調整がうまくいかずチャンスを逃してしまう可能性があります。
転職エージェントでは、求職者と企業をつなぐ役目をしてくれるので、面接などのスケジュール調整も代わりに行ってくれて安心です。
キャリアの棚卸しができていない人
キャリアの棚卸しができていない人は、転職先企業を見つける際に、給与や待遇面だけをみてしまう傾向にあります。
しかし、自らのキャリアを棚卸しすることで、新しくどのような仕事がしたいのか、将来的にどのようなポジションで活躍したいのかが明確になります。
また、身につけているスキルや今までの仕事の経験から、転職先企業に貢献できることも明確になるため、面接時にはアピールがしやすく、転職成功の可能性が高まるでしょう。
転職エージェントでは、転職希望者の状況や希望を加味した上で、さまざまなアドバイスをくれるため、キャリアの棚卸しがしやすいです。キャリアの棚卸しができていない人は、転職エージェントを活用して、自身のキャリアとスキルを明確にしてみましょう。
転職エージェントの利用手順
転職エージェントの利用手順は、以下の6ステップです。
- 転職エージェントへの登録
- キャリアカウンセリング
- 求人紹介
- 選考対策・選考
- 内定・退職手続き
- 入社後のサポート
詳しく解説するので、参考にしてください。
転職エージェントへの登録
まず最初に、転職エージェントが設置しているサイトで登録をします。
名前や生年月日、連絡先などの基本情報に加え、転職時期や希望勤務地、現在の仕事・年収など転職に必要な情報を入力すると、数分程度で登録が可能です。
転職エージェントへの登録が完了すると、担当者から電話・メールなどで連絡が入り、初回のキャリアカウンセリングへと案内されます。
キャリアカウンセリング
次に、求職者は転職エージェントとキャリアカウンセリングを行い、さまざまな情報の共有を行います。
面談時間は30分〜1時間余りですが、転職エージェントと求職者がこれから行う転職活動の方向性を決める重要な面談となります。
具体的には、年収や勤務地、業界、会社などの希望、転職活動を通じて実現したい求職者のビジョン、転職理由などを話していきます。
転職エージェントの担当者は、ここで得た情報をもとに、求職者への求人紹介や企業への推薦などをしていきます。そのため、求職者は担当者に将来のビジョンや転職への熱量を伝えることが重要となります。
これらの情報の共有が転職エージェントと求職者の間でうまくできると、求職者が本当に求めている求人や情報の紹介、アドバイスに繋がり、満足度の高い転職活動につながります。
求人紹介
続いて、転職エージェントの担当者はキャリアカウンセリングの内容をもとに求職者へ求人紹介をします。
転職エージェントはキャリアカウンセリングの内容から、求職者のスキル・経験・人柄・希望などを把握します。そして、そうした情報に基づいて希望に合致する求人を求職者へ紹介します。
求職者にとっては、自らで求人を探す作業が省けるだけでなく、客観的な視点からの評価を経て、自分の視野だけでは検討し得なかった転職先についても検討するチャンスを得ることになります。
さらに、先述したように、転職エージェントでは非公開求人・独占求人も豊富であり、転職サイトを通じて一人で転職活動を進める場合と比較して、より多くの選択肢を検討していくことができます。
選考対策・選考
転職エージェントから紹介された求人にエントリーし、選考の対策をした上で、実際の企業の選考を受けます。
エントリーする企業が決まった後には、履歴書や職務経歴書といった書類を作成します。この際にも、求職者自らが作成すると最大限その魅力が伝わらないということが生じますが、担当者がキャリアカウンセリングの内容をもとにその作成を支援・添削をすることで、魅力がより伝わりやすい書類を作ることができます。
そして、担当者はこうした求職者が作成した書類とともに採用担当者に向けた推薦文を作成し、企業へエントリーを代行します。担当者が推薦文を添えることで、企業採用担当者にもより求職者の魅力が伝わりやすくなります。
書類選考を突破すると、面接の段階へと進みます。面接に向けて、転職エージェントの担当者は求職者と共に面接対策を実施します。企業との関係がある転職エージェントでは、特に面接での質問内容や評価ポイントを踏まえながら、より実践的な面接練習を積むことができます。
そのため、面接での選考通過率も自ずと高まります。また、面接日程の調整など、企業とのコミュニケーションも転職エージェントが代行してくれるため、求職者はこうした選考対策に時間を割くことができます。
内定・退職手続き
選考を見事突破し、内定を獲得した後も転職エージェントは求職者をサポートします。
内定を獲得すると、求職者は現職の勤務先に対して退職の手続きをとる必要があります。転職エージェントの担当者はこの際、求職者に退職の仕方などをアドバイスし、スムーズな退職をサポートします。
尚、退職日は退職届を提出した1〜2ヶ月後が一般的な期間ですが、勤務先の就業規則などを確認し、適切な手続きや後任者への引き継ぎを行います。
また、転職先の企業に対しては、入社時期の調整や年収の調整など、求職者がスケジュール上の都合や入社後の環境を懸念し、交渉することが難しい作業を代行します。
そのため、求職者は現職の勤務先と転職先いずれにも配慮しながら安心して諸手続きを終えることができます。
入社後のサポート
転職エージェントは転職活動を支援した求職者が転職先へ入社した後もサポートします。
実際に、エンエージェントなど、一部のエージェントでは、一定期間ごとのアフターフォローをしています。
また、転職先で求められたスキルの取得のために講座などを案内してくれる場合もあります。入社してサポートが終わりという訳でなく、転職先での活躍までを支援する仕組みが整えられていることで、求職者も転職先でスムーズにパフォーマンスを発揮することができます。
転職エージェントの選び方
転職エージェントの選び方について3つのポイントを紹介していきます。
- 総合型エージェントに1,2社登録する
- 特化型エージェントに2,3社登録する
- 相性の良いエージェントに絞って利用する
それぞれ詳しく解説するので、参考にしてみてください。
総合型エージェントに1,2社登録する
まず最初に総合型エージェントと特化型エージェントの違いについて解説します。
総合型エージェント | 特化型エージェント | |
サービス | ほぼ全ての業界の求人及び転職支援サービスを幅広く提供。 | 特定の業界・職種などに特化した求人及び転職支援サービスを提供。 |
求人数 | ◎幅広い業界の求人を保有。 | △特定の業界の求人のみを保有。 |
業界・会社情報 | △特定の業界及び会社への専門性では劣る。 | ◎業界出身者の情報をもとに専門性が高い。 |
選考対策 | ◯豊富な転職支援実績をもとに実戦に近い助言を貰える。 | ◯業界・会社に特化した対策が可能。 |
まず最初に総合型のエージェントに1、2社登録しましょう。
総合型のエージェントは紹介可能な求人数が多く、志望業界・職種を絞り込めていない求職者でも利用可能となっています。
また、大手のエージェントであれば、その規模の大きさから、過去に豊富な転職実績があり、実践的な選考対策を受けることで選考突破率が高まります。
ただし、総合型エージェントにおいても、多くのエージェントが存在しており、求職者は自分のスキル・経験・年齢に合致したエージェントを利用することが転職活動成功のコツとなります。
特化型エージェントに2,3社登録する
志望業界や志望職種が明確に決まっている場合には、総合型に加えて特化型のエージェントにも2、3社登録しましょう。
特化型とは、上の表にもあるように、ある領域または業界に特化した、専門の転職エージェントです。
具体的には、「看護職」や「IT業界」などというように特定の業界または職種に特化しています。その業界出身者が運営している場合も多く、面接などの選考対策、さらには業界・企業の内部情報の取得に際してはかなり精度の高い情報を得ることができます。
相性の良いエージェントに絞って利用する
いくつかの転職エージェントに登録した後には相性が良いと感じたエージェントのみを絞って利用していきます。
転職エージェントに登録すると、求職者はまず最初にキャリアカウンセリングを受けることになります。このキャリアカウンセリングで転職エージェントの担当者との相性や紹介可能な求人、条件の共有などで「相性が良い」と感じた転職エージェントのみを使っていくことをお勧めします。
最初からひとつの転職エージェントに絞ってしまうのではなく、複数のエージェントを比較した上で「相性が良い」と感じた担当者のもとで転職活動を進めていくことが満足のいく転職活動を進めていくために重要となります。
【総合型】転職エージェントおすすめランキング
「転職エージェント」と一言で言っても、数多くの会社があり、どこを利用すればいいかわからない人も多いと思います。
ここでは、数多くの転職エージェントの中から幅広い業界の求人を紹介する総合型のおすすめ転職エージェントをランキング形式で紹介します。
第1位.リクルートエージェント
転職エージェントのおすすめランキングの第1位はリクルートエージェントです。
リクルートエージェントは、業界最大手で転職支援実績No.1であり、20代〜50代まで幅広い層を対象としています。求人数も圧倒的に業界No.1で、転職エージェントならではの非公開求人数は業界で圧倒的な10万件にのぼります。
リクルートエージェントのサービス内容の特徴は、年収交渉を代行してくれることです。自分では聞きにくい年収についても、プロが交渉を代行してくれることで、転職を通じての年収アップの可能性が高まります。
また、面接などの選考対策も、圧倒的な過去の転職支援実績をもとに業界に精通した担当者が実践的なアドバイスをくれます。業界問わず、幅広い領域に対応しているため、全国どこの地域に住んでいても、どの業界でも有効な求人紹介・選考対策が可能です。
そして、求職者はこうした充実したサービスを完全無料で受けることができます。
第2位.doda
転職エージェントのおすすめランキングの第2位はdodaです。
dodaは20代〜50代まで幅広く対象としています。リクルートエージェントの求人数にはやや劣りますが、それでも業界最大級の求人数を誇り、大手〜ベンチャーまで幅広い層の求人を持ちます。
さらに、dodaだけの非公開求人も多数存在します。dodaのサービス内容の特徴は、自分ではしにくい年収交渉に加え、担当者が年収査定をしてくれることです。年収査定をすることで、自分の年収の相場がわかり、転職活動のビジョンも立てやすくなるでしょう。
また、各業界や会社の事情に詳しい担当者が求職者の希望に合った選考対策をしてくれるため、選考への準備も充実しています。独自の転職セミナーも多く、転職をする有効な情報を沢山得ることができます。
そして、こうした充実したサービス内容を完全無料でうけることができるため、転職での視野を広げながら自分のキャリアの見通しを立てていきたいという方にはおすすめの転職エージェントです。
第3位.マイナビエージェント
出典:マイナビエージェント
転職エージェントのおすすめランキングの第3位はマイナビエージェントです。
マイナビエージェントは20代〜30代までを主な対象としています。求人数はリクルートエージェント・dodaと比較して少ないですが、非公開求人は非常に多くなっています。
さらに、中小企業の独占求人やIT業界の求人が多いことも特徴です。マイナビエージェントのサービスの特徴は、第二新卒の転職に強いことです。ビジネスでの経験が浅い第二新卒への転職が手厚いことで、スキル・経験よりも求職者自身の人柄・強みを活かした転職が可能になります。
転職活動をしたことがない求職者に対しても、業界や会社ごとに事情に精通した担当者が親身になって転職活動を支援してくれます。さらに、転職エージェントのサポート期間が無制限です。内定・入社後の転職先での活躍までをフォローアップしてくれる仕組みがあることで、満足した転職活動となります。
そして、求職者はこうしたサービス内容を完全無料で利用することができ、コストの心配をすることなく利用できます。
総合型転職エージェントおすすめ一覧
リクルートエージェント | doda | マイナビエージェント | |
対象年代 | 20代〜50代 | 20代〜50代 | 20代〜30代 |
公開求人数 | 約38万件 | 約19万件 | 約6万件 |
非公開求人数 | 約27万件 | 非公開 | 約2万件 |
特徴 | 圧倒的な転職実績・年収交渉 | 年収査定・交渉 | 第二新卒の転職・IT業界の求人数 |
※求人数は2023年5月4日時点のものです。
おすすめ第1位の転職エージェントはリクルートエージェントとなりますが、複数の転職エージェントを登録して、比較するのが利用のコツとなります。
そのため、リクルートエージェントだけでなく、自分の転職先の業界や希望、年齢に沿ってdodaやマイナビエージェントにも登録し、キャリアカウンセリングを受けた上でエージェントの求人・担当者などとの担当者との相性でどのエージェントを利用するか決めましょう。
【特化型】おすすめの転職エージェント
ここでは、数多くの転職エージェントの中からある特定の業界や職種への転職を支援するおすすめの転職エージェントを5つ紹介します。
女性向け特化:パソナキャリア
出典:パソナキャリア
女性の転職支援に特化した転職エージェントではパソナキャリアがおすすめです。
求人数は公開求人で約4万件と、女性向けの転職エージェントでは圧倒的な求人数を誇ります。サービス内容の特徴は、女性のキャリアとプライベートの両立を目指したワークライフバランスを重視する提案内容となっています。
求人紹介をする担当者は、これまでに女性の転職支援を活発に行ってきた経験を持ちます。そのため、キャリアカウンセリングで求職者である女性のキャリアと結婚・出産などのプライベートとの両立への希望を把握した後に、そうした希望を満たす求人を紹介することができます。
また、全国に展開しているため、首都圏のみならず、地方に在住の女性の転職を支援してくれる点も魅力的です。スピード感のある対応と過去事例に基づいた、女性への配慮のある対応が高評価を集めている転職エージェントです。
IT業界特化:マイナビITエージェント
出典:マイナビITエージェント
IT業界に特化した転職エージェントではマイナビITエージェントがおすすめです。
求人総数は15,000件以上で、こちらもIT業界に特化した転職エージェントではトップクラスと言えます。サービス内容の特徴はエンジニアやWebデザイナーなどのIT専門職の求人に特化している点にあります。
IT業界に精通した担当者がキャリアカウンセリングの内容をもとに、IT専門職でのキャリアを目指す求職者の方に転職支援を提供します。求人内容はITシステム開発が主となりますが、未経験からのサポートやエンジニア以外の求人紹介も提供してくれます。
そのため、未経験からのIT業界への転職をお考えの方にもお勧めです。また、マイナビITエージェントは業界大手のマイナビが運営しているということもあり、全国・海外にまでこうしたサービスを展開しています。
コンサルティング業界特化:アクシスコンサルティング
コンサルティング業界に特化した転職エージェントではアクシスコンサルティングがおすすめです。
求人数は公開されていませんが、コンサルティング業界に特化した非公開の求人数が豊富であり、コンサルティング業界特化の転職エージェントでは圧倒的な数です。
サービス内容の特徴は、コンサルティング業界に特化した求人紹介と選考対策です。コンサルティング業界では、面接でフェルミ推定やケース面接など特有の選考内容を課されます。
そのため、求職者はこうした特殊な選考対策を求められますが、アクシスコンサルティングではコンサルティング業界の選考内容へのサポート・対策が充実しています。
また、コンサルティング業界への転職実績でも業界一位であり、キャリアカウンセリングでも求職者の希望に沿った求人紹介が見込めます。コンサルティング業界を志望される方は特に登録することをおすすめします。
薬剤師特化:薬キャリエージェント
出典:薬キャリエージェント
薬剤師の転職に特化した転職エージェントでは薬キャリエージェントがおすすめです。
求人数は公開求人数が約3万件、非公開求人数が非公開となっています。サービス内容の特徴はスピード感のある薬剤師への転職支援です。薬キャリエージェントの求人には調剤薬局や病院の求人の他に派遣求人もあり、薬剤師の転職で求められる幅広い希望に対応することが可能です。
また、その求人紹介のスピード感も圧倒的なものです。実際に、電話での担当者とのやりとりであれば、最短当日に求人紹介をしてくれます。そのため、急ぎの転職やスピード感を持った意思決定を希望している方はぜひ一度登録してみることをおすすめします。
さらに、薬キャリエージェントは対面だけでなく、電話での対応も行っています。そのため、全国どこでも転職相談をすることができるのも魅力の一つです。
看護師特化:看護roo!
出典:看護roo!
看護師の転職に特化した転職エージェントでは看護roo!がおすすめです。
4万件以上の有効求人があり、求人数は看護師に特化した転職エージェントでは業界No.1です。
サービス内容の特徴は看護師に特化した転職支援です。全国の主な医療機関の求人を抱えていることから、キャリアカウンセリングを経て、その内容をもとに求職者が求める希望の求人を提供しやすいです。
また、日本全国での転職支援に対応していることも魅力の一つです。そのため、地方での転職の際にも利用することができます。
特化型転職エージェントおすすめ一覧
パソナキャリア | マイナビITエージェント | アクシスコンサルティング | 薬キャリエージェント | 看護roo! | |
特化領域 | 女性 | IT業界 | コンサルティング業界 | 薬剤師 | 看護師 |
公開求人数 | 約4万件 | 約1.5万件 | 非公開 | 約3万件 | 約4万件 |
非公開求人数 | 非公開 | 非公開 | 非公開 | 非公開 | 非公開 |
特徴 | ワークライフバランスを考慮した転職支援 | IT専門職の求人の豊富さ | コンサルティング業界の求人・選考対策 | スピード感のある薬剤師転職支援 | 看護師転職支援 |
※求人数は2023年5月時点のものです。
それぞれの業界・職種に対応した特化型転職エージェントの特徴は以上のようになっています。
特化型エージェントはそれぞれの職種に対していくつか他のエージェントがあります。そのため、それらを2〜3社登録し、キャリアカウンセリングを受けた後に総合型の転職エージェントとも比較しながら、「相性が良い」エージェントを探し出し、それをメインで利用していくようにしましょう。
転職エージェントと一緒に利用したい転職サイト
「転職エージェントについては理解したけど、転職サイトには登録しなくても大丈夫?」といった不安がある方も多いと思います。
ここでは、上で紹介したおすすめの転職エージェントと共に利用することで、より転職活動が充実する3つの転職サイトを解説します。
- リクルートダイレクトスカウト
- ビズリーチ
- iX
それぞれ詳しく解説するので、参考にしてみてください。
リクルートダイレクトスカウト
リクルートダイレクトスカウトとは、ハイクラスの転職をターゲットにしたスカウトサイトです。
主な対象は30〜50代の高年収であるハイクラス層です。そのため、求人内容も年収1000万円以上の求人を数多く取り揃えています。
サービス内容の特徴はヘッドハンターが求職者にハイクラスの求人紹介をしてくれることです。求職者は指定された情報をリクルートダイレクトスカウトに登録します。そうすると、ヘッドハンターに匿名で求職者の情報が公開され、それを見たヘッドハンターから求職者にピッタリのハイクラス求人が紹介されます。
そのため、転職エージェントを通じて、エントリーしている企業の採用担当者などに利用が公開される心配もなく、エージェント経由とは異なるより広い選択肢の中から転職先を選ぶことができます。
ビズリーチ
ビズリーチとは、ハイクラスの転職をターゲットにしたスカウトサイトです。主な対象はリクルートダイレクトスカウトと同じく、30〜50代の高年収であるハイクラス層です。
求人内容は年収1000万円以上の求人が3分の1を占め、ハイクラス転職に特化しています。サービス内容の特徴は厳選された優秀なヘッドハンターが求職者にハイクラスの求人紹介をしてくれることです。
ビズリーチに登録するヘッドハンターは一定の基準を満たした優秀な人物です。そのため、求職者がビズリーチにスキルや経験などを入力すると、ヘッドハンターから好条件のハイクラス求人が紹介されます。転職エージェントと並行利用することで、より魅力的な選択肢の中から転職先を選ぶことができます。
doda X
出典:doda X
doda X(旧iX)とは、ハイクラスの転職をターゲットにしたスカウトサイトです。主な対象はリクルートダイレクトスカウトやビズリーチと同じく、30〜50代の高年収であるハイクラス層です。
求人内容は会社の経営などの上流の意思決定に直接関与する重要な求人であることが多く、ハイクラスに特化しています。求人数はリクルートダイレクトスカウトやビズリーチと比較するとやや少ないものの、求人の質は非常に高いです。
サービス内容の特徴はヘッドハンターが求職者にハイクラスの求人紹介をしてくれることです。doda Xに情報を登録した求職者はヘッドハンターから求人紹介・キャリアのアドバイスを受けることができます。
転職エージェントと併用することで、自分自身の年収レベルの確認や視野を広げることに繋がり、より有意義な転職活動を送ることができます。
転職エージェント利用のコツ
転職エージェントはどのエージェントを利用するかに加え、「どのように」利用するかも非常に重要です。転職エージェントをより効果的に利用するコツは、以下の6つです。
- 転職時期は最短可能な日程に設定する
- 希望条件を明確に伝える
- 企業の口コミをチェックする
- 登録前に「担当者との連絡方法」を確認する
- 複数のエージェントを比較・併用する
- 自分の経歴やスキルを正しく伝える
それぞれ詳しく解説します。
転職時期は最短可能な日程に設定する
転職エージェントとのキャリアカウンセリングや基本情報の入力では転職時期を聞かれます。
その際、転職時期を「できるだけ早い時期」と回答しましょう。転職エージェントはより多くの求職者をより短い期間で転職支援することでより多くの報酬を得ることができます。
そのため、転職時期が直近であり、すぐに転職が決まりそうな求職者を優先的に案内します。転職を考えられている方は、転職時期をできるだけ早い時期に設定することで、より優先的に転職の案内を受けることができます。
なお、現職と並行して転職活動を行う多くの場合では、転職時期とは別に「退職時期」を伝えておきましょう。そうすることで、転職エージェントは転職先などとの調整をしやすくなり、余計なトラブルを防ぐことができます。
希望条件を明確に伝える
転職エージェントとのキャリアカウンセリングなどの打ち合わせの機会では、希望条件を明確に伝えましょう。
転職エージェントを利用した転職活動では、転職活動を満足のいくものにするために、担当者とキャリアの方向性や転職先の条件をしっかりと共有することが重要になります。
事前のキャリアカウンセリングでこうした条件を明確にして伝えておくことで、担当者も求職者にとってピッタリな求人を紹介することができ、サービス全体の質を向上することができます。
さらに、転職先の条件だけではなく、長期的なキャリアビジョンを併せて伝えることで、自分の視野では思いつかなかった素晴らしい選択肢を提示されることがあります。求職者は担当者と転職活動に関する情報を上手に共有することが大切となります。
転職先の口コミを確認する
転職活動を終えた後に不満が出ないようにするために、企業内部の状況をチェックすることは非常に重要です。
転職エージェントでは、担当者が転職先の業界や会社の内部情報を求職者に共有してくれます。
しかし、担当者が認識している企業の内部状況と実際では異なることがあります。そのため、求職者は自分の手でも『OpenWork』や『OpenMoney』などを用いて、企業で働く人のリアルな声や金銭事情を押さえておくことが必要です。
そうすることで、入社後のギャップを防ぐことができ、満足のいく転職活動をすることができるでしょう。
エージェントとの連絡手段を確認する
転職エージェントへ登録する前に、転職エージェントの担当者との連絡手段を確認しましょう。
転職エージェントとの転職活動では、担当者と頻繁にコミュニケーションをとっていくことが求められます。そして、主にメールや電話、LINE、Zoom、対面面談などでコミュニケーションをとることが一般的です。
頻繁にやり取りをする手段なので、転職を検討されている方は自分が最も使いやすい手段でコミュニケーションを取る転職エージェントを選択しましょう。
そうすることで、担当者との意思疎通がスムーズになり、満足感の高い転職活動につながります。
複数のエージェントを比較・併用する
転職活動をする際には、複数の転職エージェントを比較・併用しましょう。
転職エージェントにはそれぞれ独占求人や非公開求人などの好条件の求人があり、これらは一般に公開されていません。また、担当者もそれぞれ異なるため、違う視野でのアドバイスが求職者自身の転職の視野を広げます。
そのため、複数のエージェントを比較・併用することで、良い条件の求人を複数比較検討できることや転職の視野が広がるといったメリットが生まれます。
この結果、求職者はより広い選択肢の中から最も自分に合う転職先を選択することができます。
自分の経歴やスキルを正しく伝える
転職エージェントの担当者に自分の経歴やスキルを正しく伝えましょう。
キャリアカウンセリングでは、担当者が求職者に対して転職活動の参考となる情報を聞きます。その際、求職者が自分の経歴やスキルを正しく伝えることで、担当者はそれ以降の転職活動でその人のスキル・経験に合った求人を紹介することが可能になります。
なお、自分の経歴やスキルに嘘をつくことは厳禁です。転職エージェントの担当者の信頼を損ねるだけでなく、転職先でのギャップに苦しむことになりますので、嘘をつくことはやめましょう。
転職エージェントに関するよくある質問
ここでは最後に、転職エージェントについてよくある質問16個を解説していきます。
- Q1.薬剤師・看護師などの専門職の転職エージェントはありますか?
- Q2.エージェントとの面談は何回ですか?
- Q3.現在の勤務先・取引先にばれずに利用できますか?
- Q4.利用前に必要な準備はありますか?
- Q5.転職前提でなくても使えますか?
- Q6.転職するのは何月がおすすめですか?
- Q7.本当にお金がかかりませんか?
- Q8.面談のときはどのような服装で行くべきですか?
- Q9.夜遅い時間でも面談できますか?
- Q10.土日祝日も相談可能ですか?
- Q11.電話・オンライン面談できますか?
- Q12.面談をキャンセルしたいのですが、可能ですか?
- Q13.紹介された企業の面接をキャンセルしたいです…
- Q14.担当が合わず、変更してもらいたいのですが可能ですか?
- Q15.利用しないエージェントの個人情報を削除したいです。
- Q16.内定辞退できないのは本当ですか?
Q1.薬剤師・看護師などの専門職の転職エージェントはありますか?
A.あります。先述したように、転職エージェントには様々な業界・職種を広くカバーする「総合型」と薬剤師・看護師などの特定の業界・職種に特化した「特化型」があります。実際に、薬剤師や看護師の特化型エージェントにそれぞれ『薬キャリエージェント』、『看護roo!』があります。その他の専門職にも特化型エージェントが複数あるので、それぞれを比較検討して、利用してみましょう。
Q2.エージェントとの面談は何回ですか?
A.およそ1、2回の対面での面談と必要に応じてリモートでの電話面談などが複数回実施されます。初回のキャリアカウンセリングを経て、企業にエントリーする際の書類や実際の選考対策に必要な時間には個人差があります。そのため、そうした必要に応じて求職者はエージェントの担当者と任意の形態・回数で面談を行うことができます。
Q3.現在の勤務先・取引先にばれずに利用できますか?
A.基本的には、ばれずに利用することができます。求職者が転職エージェントに登録した情報や相談した内容は厳しい管理のもと、外部へ漏洩しないようになっています。また、それらの求職者の情報は転職エージェントの担当者にしかわからないようになっていますので、現在の勤務先や取引先にはばれる心配がありません。但し、会社のメールアドレスで登録すると現在の勤務先にばれる可能性があります。そのため、転職エージェントに登録する際には「個人名義のメールアドレス」で登録するようにしましょう。
Q4.利用前に必要な準備はありますか?
A.特に準備する必要はありません。転職をまだ決めきれていない段階の方でも、キャリアカウンセリングを受け、自分のキャリア志向を明確にしていくことができます。また、面接や企業に提出する書類も担当者が二人三脚でサポートしてくれます。そのため、「何をしたら良いかわからない」という求職者の方は特に準備せずに準備の方法からサポートを受けたとしても問題ありません。
Q5.転職前提でなくても使えますか?
A.転職前提でなくても利用可能です。転職エージェントを利用する方の多くは、「転職をするかまだ迷っている」といった方々です。まずはキャリアカウンセリングを受けて、担当者に相談しましょう。そして、キャリア志向を明確にすることで、転職をするかどうかについても意思が明確になることも多いです。
Q6.転職するのは何月がおすすめですか?
A.転職するのには2〜4月がおすすめです。2〜4月は年度末の退職・異動がある時期です。そのため、多くの企業はそうした人材の穴を埋めるために好条件の求人を数多く募集します。そして、求職者にとって、これらは魅力的な好条件の求人ばかりです。転職を検討されている方はこうした求人の募集が終わる前に早めの行動開始を心がけましょう。
Q7.本当にお金がかかりませんか?
A.転職エージェントの利用は無料です。転職エージェントは求職者が求人をしている企業に入社するたびにその仲介料として、企業から報酬を受け取るビジネスモデルです。そのため、転職エージェントは求職者から利用料を徴収することなく、求職者も無料で求人紹介や選考対策などのサービスを受けることができます。但し、一部の転職サイトでは例外も存在します。たとえば、『ビズリーチ』というヘッドハンターが求職者にスカウトをする転職サイト(転職エージェントではないことに注意)では料金を支払うことでスカウトのサービスを受けることができます。
Q8.面談のときはどのような服装で行くべきですか?
A.常識の範囲内の服装であれば、服装は自由です。転職エージェントの面談は会社の選考ではありません。そのため、スーツである必要はありませんが、転職エージェントの担当者に違和感や不快な思いを抱かせないような、長袖シャツなどの綺麗めな服装で面談にうかがいましょう。
Q9.夜遅い時間でも面談できますか?
A.基本的にはできません。転職エージェントの面談は基本的に19時から20時ごろに始まるものが最後になります。但し、担当者のスケジュールにはよりますが、エントリーや面接の日程が迫っていて、面談自体の緊急性が高い場合には夜遅くにも実施してくれる場合があります。しかし、こうした事例は例外なので、基本的には夜遅くの面談の実施はないと考えてスケジュールを組みましょう。
Q10.土日祝日も相談可能ですか?
A.基本的に土日祝日の相談は不可能です。転職エージェントの面談可能日時は原則平日です。そのため、土日祝日は対応可能時間外となります。但し、担当者によっては例外的に休日での対応を提案してくれる場合もありますので、その際には感謝を伝えましょう。
Q11.電話・オンライン面談できますか?
A.転職エージェントに電話・オンライン面談は可能です。現在の転職エージェントの面談の手段は対面だけでなく、電話、Zoomなどのオンライン会議システムというように、多様化しています。昨今では新型コロナ感染防止のためにオンライン・電話で開催することも多く、対面で面談が行えない都合のある方でも問題なく面談を実施できます。
Q12.面談をキャンセルしたいのですが、可能ですか?
A.やむを得ない事由での転職エージェントとの面談のキャンセルは可能です。しかし、転職エージェントの担当者は求職者のために時間を割いて面談を実施してくれているため、面談を無断でキャンセルすることは絶対にやめましょう。事前に必ず連絡を入れ、日程の再調整を自分から申し出るようにしてください。
Q13.紹介された企業の面接をキャンセルしたいです…
A.転職エージェントに紹介された企業の面接は基本的にキャンセルしないようにしましょう。もしやむを得ない事由でキャンセルしなくてはいけなくなった場合にも、転職エージェントの担当者に連絡をし、キャンセルの旨を伝え、謝罪しましょう。また、転職エージェントは企業と求職者のマッチングをする業種であるため、求職者からのキャンセルによって企業からの求人が無くなる可能性があります。キャンセルする場合には必ず事前に担当者を通じて手続きをしてください。
Q14.担当が合わず、変更してもらいたいのですが可能ですか?
A.可能です。転職エージェントでの担当者を変更したい場合には、現在の担当者にメールで誠意を持って伝えるか、言いにくい場合には転職エージェントの問い合わせ窓口から担当者変更のお願いをしましょう。また、担当者を変更する際にも、今まであなたのために時間を割いてくれ、お世話になった担当者に感謝の言葉を述べてから担当変更をするようにしましょう。
Q15.利用しないエージェントの個人情報を削除したいです。
A.可能です。利用しない転職エージェントに登録した際の個人情報を削除したい場合には、そのエージェントでの担当者、またはエージェントが設置する問い合わせ窓口を通じて、退会の旨及び個人情報削除のお願いを伝えましょう。
Q16.内定辞退できないのは本当ですか?
A.内定辞退は可能です。転職エージェント利用者で内定辞退をすること自体は珍しいことではありません。しかし、辞退をする際には辞退先の企業と転職エージェントの担当者に迅速かつ丁寧な対応を心がけましょう。また、入社に合意した上での辞退は法的な問題となる場合があります。入社に合意した求職者が入社の2週間前以内に辞退する場合には法的な問題となるケースがあります。そのため、内定の辞退は迅速に行いましょう。
まとめ
以上、この記事では転職エージェントの利用方法やその種類、利用のコツについて解説をしました。
転職エージェントは求職者へのキャリアカウンセリングの内容をもとに、一人一人にあった求人を紹介し、選考の対策、内定後のサポートまで援助してくれる転職サービスであることがお分かりいただけたかと思います。
また、転職エージェントでしか公開していない非公開求人や独占求人が好条件で魅力的なものばかりであることもご紹介しました。転職エージェントには魅力的な選考対策や求人も充実しているので、知らなかったという方も是非登録してみてください。
また、「転職活動をこれからしようかな」と考えている方はぜひ、一度複数の転職エージェントに登録し、担当者とのキャリアカウンセリングを経て比較検討をしてみることをおすすめします。
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