こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートをしているキープレイヤーズの高野です。
転職のミスマッチ、採用のミスマッチ、なくしたいですが、なかなかなくなりませんね。
企業にとっても個人にとっても、いいことがないので、なんとか無くしていきたいです。
今回は、私が20年間人材業界で働いてきた中で実際にあった、7つのミスマッチの原因を紹介します。
皆さんの企業で同様のことをしていないか、ぜひチェックしてみてくださいね。他にもあるという方はぜひコメントください!
目次
採用・転職がミスマッチに終わる7つの原因
①有名企業・ベンチマーク企業を採用
「有名な企業の人だから採用」して、ミスマッチに至るケースは多くあります。
最近は、リクルート、DeNA、サイバーエージェント、メルカリ、楽天といった企業は人気があり、活躍しているOB/OGの方も多いですよね。
採用ペルソナとして設定している企業の出身者だと、ついついハードルが下がってしまう現象、あるのではないかと思います。
もちろん、ペルソナに設定する以上、一定の根拠があるのかもしれませんが、候補者一人ひとりは全く別の事情があって転職します。成果を残して次のステージに進むために転職する人もいれば、鳴かず飛ばずで評価されずに転職を決意する人もいます。
こうした、個人差を考えずに、出身企業のブランドに釣られて採用を決めてしまうと、ミスマッチに陥ることが多いです。
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②レファレンス不足のまま採用
レファレンスをとらずに失敗しているケースも多いですね。
海外ではかなり主流になっているレファレンスチェックですが、日本ではまだまだ浸透過程にあります。転職活動をしていることを会社に知られたくないという候補者の事情もあると思いますが、実際の働きぶりを確認することは非常に重要です。
ひどいケースでは、経歴詐称をしているケースもあります。レファレンスをとってみたら、「活躍どころか在籍した履歴もありませんね…」なんてこともあります。
本当にそんな話あるのか、と思うかもしれませんが、実在します。MVP詐欺のようなものもありますよね。1ヶ月に何人もの人が表彰される賞も、名前がMVPならMVPになります。これは詐称でないケースもありますが、賞を授与する基準は企業によりけりなので、確認した方がよいでしょう。
レファレンスチェックであれば、「backcheck」が伸びてきていますね。
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③社長の独断で採用
社長が独断で採用を決めて、いざ入社したら、腕組みされてしまうようなケースもありますね。
必ずしも求める役割・基準を満たしているわけでもなく、「社長が採用した自分は偉いんだ」と思い込まれてしまうと、全体に悪影響があります。成績が振るわないどころか、周囲にも迷惑をかけてしまうケースがあります。
会社の最終決定権は社長にありますが、現場で求められる能力は現場社員のほうが詳しい可能性もあります。現場に配属する社員を、現場社員や管理職社員の評価を挟むことなく、社長が独断で採用するメリットはあまりありません。
④事業ステージに合わない採用
「高い実績を残していたが、それは、10→100に成長させる事業のことで、実は0→1を生み出すのは苦手だった」というようなケースです。
実はエンジニアはそれが顕著だったりもします。
創業初期に、リードエンジニアタイプの人が活躍したとします。コードをとてつもないスピードで書けるタイプです。
しかし、組織拡大をすると、採用やマネジメントが必要になります。このとき、コードが書けても、マネジメントは得意でない方だと、途端に成果が上がらなくなってしまうことがあります。
そのため、会社の事業ステージに応じて、どんな人が必要で、それを見抜くためには何を質問しなくてはならないのか、を理解した上で、面接をする必要があるのです。
⑤カルチャーフィット確かめない採用
カルチャーフィットという言葉が流行りましたね。「仕事できる人はどこでも活躍できる」という意見もありますが、カルチャーフィットは少なからず影響があると思います。
カルチャーフィットとは?採用・転職における見極めのポイント
例えば、仕事ができて個人で営業結果を残してきた人が、チーム意識の高い組織に入って結果を出せなくなるケースがあります。
多かれ少なかれ人は周囲の行動に影響を受けます。そのため、今まで周りを気にせずにやれていたことができなくなったり、協力してもらえなかったりして思うように結果がでなくなることがあります。
他にも、飲みュニケーション・タバコミュニケーションが主流の昭和マネジメントやマイクロマネジメントが苦手という方も増えてきている印象です。
⑥学歴を重視しすぎる採用
学歴はいつの時代も議論されていますね。
「学歴は高い方がいい」と考えている人が結局多いような気がしています。中には、あるのが前提と考えている人・組織もありますよね。
ただ、ピープルアナリティクスを専門に扱っている方からすると、やはり、必ずしも学歴が高いから活躍するとは限らないようですね。
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⑦自社に合わないCxO採用
CxOの採用については、あまり表に出てこないですが、苦戦している会社さんは少なくありません。
特にCOOの採用は難しいです。経験のある社長さんは多いのではないでしょうか。過去に結果を出している人でも、やってみたらできなかった…ということはよくあることですね。
CxOのような経営ボードの採用で難しいのは、トップマネジメントがなめられてしまうと、部下が腕組みしてしまうことですね。ミドルマネジメント、メンバーともに腕組みをしてしまっては、組織として全く機能しません。
そうなってしまうと、組織として再編成しないといけないので、新たにCxOを採用する必要が出てきます。そういった企業は、多くの人が思っているより多いのではないかと思います。
ただ、CxO募集してます!と大声では言えないので、採用を進めている企業は水面下で採用を進めています。興味のある方は、ぜひご相談くださいね。
ベンチャーCXOに転職するために事前に知っておいてほしいこと
採用・転職のミスマッチをなくすために
以上、採用・転職でミスマッチが起きる7つの原因について紹介しました。
個人のキャリアにとっても、企業成長にとっても、本当になくしたいと20年以上取り組んでいる課題です。それでも、なかなかミスマッチ0にはなりません。
地道に一人ひとりの方とお話させていただく中で、求職者の方のキャリアアップ、企業のさらなる成長に寄与したいと考えています。
これまで1万人以上の方のキャリアコンサルティングをしてきた実績があるので、安心してお気軽にご相談いただければと思います。