転職面接の逆質問 完全ガイド【2026年最新】一次・二次・最終別の例文60・NG例・評価される聞き方を高野秀敏が徹底解説

執筆者:高野秀敏
株式会社キープレイヤーズ/代表取締役
東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。東北大学特任教授(客員)、12,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。80社以上の投資、9社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。178社上場支援実績あり。顧問、アドバイザー、社外役員30社以上、キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。「ベンチャーの作法」ダイヤモンド社5万部を超えるベストセラー

こんにちは、キープレイヤーズ代表の高野秀敏です。リクルート出身、独立して約25年、ベンチャー・スタートアップとCxO・経営幹部の転職支援を延べ数千件手掛けてきました。候補者の方の面接同席や、採用側の面接官からのフィードバック聴取も、数え切れないほどやってきました。

その経験から断言できることが一つあります。逆質問は、面接の中で最も「差がつく」のに、最も準備されていないパートです。

面接の最後、「何かご質問はありますか?」と聞かれる場面。ここで「特にありません」と答えて落ちた方を、私は本当に何十人も見てきました。逆に、たった一つの逆質問で流れが変わり、その場で「ぜひ次に進んでください」と言われた方もいます。志望動機や自己PRは全員が準備してくるので差がつきませんが、逆質問は準備している人が少ないので、ここだけで一気に抜けられるのです。

この記事では、①面接官が逆質問で本当に見ているもの/②評価される逆質問の作り方(3つの型)/③一次・二次・最終・カジュアル面談それぞれの例文60/④評価が下がるNG例と、その理由/⑤聞きにくいこと(年収・残業・離職率)の聞き方/⑥逆質問で内定が決まった実例と落ちた実例/⑦FAQ10問——を整理します。

目次

この記事でわかること

  • 面接官が逆質問で評価している4つの観点
  • そのまま使える逆質問の例文60個(面接段階別・目的別)
  • 評価が確実に下がるNG逆質問12パターンとその理由
  • 年収・残業・離職率など「聞きにくいこと」を角を立てずに聞く方法
  • 逆質問は何個用意すべきか、何個聞くべきか
  • ベンチャー・スタートアップ面接特有の逆質問
  • 逆質問でリスクの高い会社を見抜くチェックリスト
  • 逆質問のFAQ10問(メモは可か、時間切れの場合、オンライン面接での注意点など)

結論:逆質問は「質問」ではなく「最後のプレゼン」

先に結論を書きます。逆質問は疑問を解消する時間ではありません。あなたが最後にもう一度アピールできる、面接で唯一「自分から仕掛けられる」時間です。

私が採用側の経営者・人事責任者から一番よく聞くのは、「逆質問を聞けば、この人が本当にうちに来たいのか、うちのことをどこまで考えてきたのかが一発でわかる」という言葉です。調べればわかることを聞く人は「調べてこなかった人」、待遇だけ聞く人は「条件で選んでいる人」、事業の課題を聞く人は「入社後の自分を想像している人」——逆質問は、あなたの準備量と本気度がそのまま出るリトマス試験紙なのです。

だからこそ、「聞きたいこと」ではなく「聞くことで自分の何が伝わるか」から逆算して作るのが正解です。この記事はその作り方の話です。転職面接全体の対策は転職面接の完全対策と併せてお読みください。

面接官が逆質問で見ている4つの観点

観点 面接官が確かめたいこと 高評価になる質問の特徴 低評価になる質問の特徴
①志望度 本当にうちに来たいのか 自社の直近の動き(IR・プレスリリース)を踏まえている どの会社にも使い回せる質問
②理解度 事業とポジションを理解しているか 事業構造や顧客について踏み込んでいる 採用サイトを読めばわかること
③入社後の解像度 働く自分を想像できているか 「入社後3ヶ月で何を期待されるか」を聞く 入社後のイメージが一切出てこない
④コミュニケーション力 一緒に働けるか 質問の背景・意図を添えている はい/いいえで終わる質問

この4つのうち、③の「入社後の解像度」を見せられる人が圧倒的に少ないというのが私の実感です。多くの方は「会社を知るための質問」をしますが、採用側が本当に見たいのは「あなたがうちで働いている姿」です。ここを意識するだけで、逆質問の質はまったく変わります。面接官が何を評価しているかは面接官が評価するポイントにも詳しくまとめています。

評価される逆質問の作り方——3つの型

型1:仮説提示型(最も強い)

自分なりの仮説を添えて質問する形です。これができる人は、それだけで上位2割に入ります。

「御社のIR資料を拝見し、ARRは伸びている一方で解約率の改善が次のテーマだと理解しました。私はカスタマーサクセスのオンボーディング設計が鍵だと考えているのですが、現場では今どこがボトルネックだと捉えていらっしゃいますか?」

この形が強いのは、質問しながら「調べてきた」「考えてきた」「議論できる」を同時に証明しているからです。面接官からすると、もう入社後の会話が始まっている感覚になります。企業のIRの読み方はIRを読んで転職を成功させる方法にまとめました。

型2:貢献確認型

「自分が何を期待されるか」を確認しながら、貢献意欲を示す形です。

「入社後3ヶ月時点で『この人を採ってよかった』と思っていただけるのは、どういう状態になっているときでしょうか。逆算して準備しておきたいと考えています。」

この質問はほぼ全ての面接で使え、かつ嫌がられません。しかも回答を聞くことで、その会社が本当に求めているものが具体的にわかるという実利もあります。入社後の立ち上がりについては転職後の最初の90日も参考になります。

型3:一次情報確認型

ネットに書いていない、その面接官しか答えられないことを聞く形です。

「◯◯さんご自身が、この会社で働いていて『これは他社にはないな』と感じた瞬間があれば教えていただけますか。」

面接官個人の体験を聞く質問は、相手が話しやすく、場が和みます。最後の1問としても優秀です。

面接段階別・逆質問の例文60

カジュアル面談での逆質問(10例)

カジュアル面談は選考ではない建前ですが、実質的には評価されています。ここでは情報収集に振り切って構いませんが、後の面接で使う材料を仕込む場でもあります。

  1. このポジションが新設/欠員補充のどちらか、背景を伺えますか?
  2. 直近半年で、チームの体制やミッションに変化はありましたか?
  3. 今この職種で最も採用に苦戦している要素はどこでしょうか?
  4. 入社された方が最初につまずきやすいポイントはどこですか?
  5. この職種のキャリアパスとして、社内にどんな例がありますか?
  6. チームの構成(人数・経験年数・バックグラウンド)を教えてください。
  7. 意思決定は現場と経営のどちらに寄っていますか?
  8. 次の1年で、このチームが最も注力するテーマは何でしょうか?
  9. 選考プロセスと各回で見られるポイントを教えていただけますか?
  10. 今日お話を伺って興味が強まりました。次に進む場合、私が準備しておくとよいことはありますか?

カジュアル面談の立ち回りはカジュアル面談の準備にも整理しています。

一次面接での逆質問(15例)

一次面接の面接官は人事担当者か現場のメンバー・リーダーが中心です。ここでは「業務レベルの解像度」と「基本的なコミュニケーション力」が見られています。

  1. このポジションの1日の業務の流れを、具体的に教えていただけますか?
  2. チーム内での役割分担はどのように決まっていますか?
  3. 入社後3ヶ月で期待される成果は、どのようなイメージでしょうか?
  4. 現在このチームが抱えている一番大きな課題は何ですか?
  5. 使用しているツールや開発・業務プロセスを教えてください。
  6. 私の◯◯という経験は、どの業務で最も活きそうでしょうか?
  7. 活躍されている方に共通する特徴があれば教えてください。
  8. 逆に、入社後にミスマッチを感じて離れた方の傾向はありますか?
  9. 他部署との連携はどの程度発生しますか?
  10. 1on1やフィードバックの頻度・進め方を教えてください。
  11. 中途入社者向けのオンボーディングはどのような内容ですか?
  12. チームの目標はどのように設定・評価されていますか?
  13. 直近で新しく取り組み始めたことがあれば教えてください。
  14. 裁量の範囲はどのくらいでしょうか。どこから上長の承認が必要ですか?
  15. ◯◯さんがこのチームで働いていて、面白いと感じるのはどんなときですか?

二次面接での逆質問(15例)

二次面接は部門長・マネージャークラスが多く、「チームに入って機能するか」「中期的に伸びるか」が見られます。一段引いた視点の質問に切り替えてください。

  1. このポジションに求める役割は、1年後にはどう変わっていく想定でしょうか?
  2. 部門としての今期の目標と、その中でこのポジションが担う部分を教えてください。
  3. 組織として、今後どのようにチームを拡大していく計画でしょうか?
  4. チームの中で、いま最も再現性を高めたい業務は何ですか?
  5. 評価制度はどのような設計ですか。何が評価されると昇格しますか?
  6. マネジメントを希望する場合、どのくらいのタイミングで機会がありますか?
  7. この部門の意思決定で、最も重視される判断基準は何でしょうか?
  8. 過去に採用された方で、期待を超えた方はどんな動き方をされましたか?
  9. 他部署との間で摩擦が起きやすいのはどんな場面ですか?
  10. ◯◯さんがマネジメントで最も大事にされていることは何ですか?
  11. 現在のチームの強みと、あえて弱みを挙げるとしたら何でしょうか?
  12. 私が入社した場合、最初に任せたいと考えている業務はありますか?
  13. 予算や人員の裁量は、部門長にどこまで委ねられていますか?
  14. 今後3年で、この部門が最も投資していく領域はどこでしょうか?
  15. 私の経験で、御社にとって不足していると感じる点があれば率直に教えてください。

15番のような「懸念を直接聞く」質問は上級者向けですが、非常に効きます。その場で懸念を潰せるからです。実際、私の支援した方が二次面接でこれを聞き、「マネジメント経験が少ない点が気になっている」と言われたその場で、リーダー代行として3ヶ月チームを回した経験を追加で話し、通過したケースがあります。聞かなければ、その懸念は面接後に不合格理由として処理されて終わりでした。

最終面接での逆質問(12例)

最終面接は社長・役員クラスが担当します。ここで業務レベルの細かい質問をすると「視座が低い」と判断されます会社全体・中長期・経営視点に切り替えてください。

  1. 5年後、会社としてどのような状態になっていたいとお考えですか?
  2. その実現において、最大のボトルネックは何だとお考えでしょうか?
  3. 事業の competitive advantage は、今後どこに置いていく方針でしょうか?
  4. 創業から今日までで、最も大きな意思決定は何でしたか?
  5. 組織が拡大する中で、失いたくないカルチャーは何でしょうか?
  6. 今後の投資領域として、最も可能性を感じているのはどこですか?
  7. 経営として、いま最も採用を強化したい役割は何でしょうか?
  8. 私に期待していただけるとしたら、どの部分でしょうか?
  9. ◯◯様が今後、幹部に求めていく資質は何でしょうか?
  10. 業界の構造変化の中で、御社が最も注視している変数は何ですか?
  11. これまでで最も苦しかった局面と、どう乗り越えたかを伺えますか?
  12. 入社した場合、経営として私に最初に見せてほしい成果は何でしょうか?

最終面接の全体的な対策は最終面接の対策ガイドにまとめています。最終面接は「意思確認の場」と言われますが、実際には落ちます。私の感覚では、最終面接の不合格率は2割から3割程度です。油断しないでください。

ベンチャー・スタートアップ面接での逆質問(8例)

ベンチャー・スタートアップの面接では、会社の存続と成長に関わる質問こそ歓迎されます。遠慮する必要はありません。むしろ聞かない人のほうが「わかっていない」と見られます

  1. 直近のラウンドと調達額、現在のランウェイ(資金が持つ期間)を教えていただけますか?
  2. 次のラウンドに向けて、達成すべきKPIは何と設定されていますか?
  3. PMFはどの程度達成できているとご認識でしょうか。根拠となる指標は何ですか?
  4. ストックオプションの制度設計(付与時期・行使価格・ベスティング)を教えてください。
  5. 創業メンバー・経営陣の役割分担と、意思決定のプロセスを教えてください。
  6. 直近1年の退職者数と、主な理由の傾向を教えていただけますか?
  7. 上場を目指す場合、想定している時期と現在の準備状況はいかがでしょうか?
  8. 採用計画として、今後1年でどの職種を何名増やす想定でしょうか?

4番のストックオプションについては、「何株もらえるか」ではなく「発行済株式総数に対して何%か」を必ず確認してください。株数だけでは価値が判断できません。詳しくはストックオプション完全ガイドに書きました。ベンチャー面接全般の準備はベンチャー面接の準備、企業の見極め方はベンチャー転職 完全ガイドを参照してください。

評価が下がるNG逆質問12パターン

# NG質問 なぜダメか 言い換えるなら
1 「特にありません」 興味がないと受け取られる最悪の一手 最低1問は必ず用意する
2 「御社の事業内容を教えてください」 調べていないことの自白 「◯◯事業について〜と理解しましたが、認識は合っていますか」
3 「残業は多いですか?」 働きたくないと聞こえる 「繁忙期の業務の山はいつ頃で、どう分散されていますか」
4 「有給は取れますか?」 同上。一次面接で聞くのは早い オファー面談で人事に確認する
5 「年収はいくらになりますか?」 条件が第一と見られる 「評価と報酬はどう連動していますか」
6 「A社と比べて御社の強みは?」 他社を持ち出すのは印象が悪い 「御社が最も強みだと考えている点はどこですか」
7 「離職率は高いですか?」 詰問に聞こえる 「定着している方に共通する特徴はありますか」
8 「はい/いいえ」で終わる質問 会話が広がらず、思考力が見えない 「どのように」「なぜ」で始める
9 面接官の役職に合っていない質問 役員に日常業務、現場に経営戦略を聞く 相手の立場に合わせて用意を分ける
10 すでに説明された内容の再質問 話を聞いていないと思われる その場で用意した質問を捨てる勇気を持つ
11 長すぎる前置きのある質問 要点をまとめられない人と見られる 前置きは2文以内に収める
12 圧をかける質問(詰め・批評) 一緒に働きたいと思われない 疑問は疑問として、敬意を持って聞く

10番について補足します。用意した質問がすでに説明されていたら、絶対にそのまま聞かないでください。これは「準備していない人」より印象が悪いです。だからこそ逆質問は5〜7個用意して、その場で選ぶのが正解です。面接で印象を悪くする行動全般は面接で印象が悪い人の特徴にまとめました。

聞きにくいことの聞き方——年収・残業・離職率

「本当は聞きたいけど聞けない」ことがあるはずです。私は「聞かずに入社して後悔するくらいなら、聞き方を工夫して聞くべき」だと考えています。

知りたいこと 聞くべきタイミング 角の立たない聞き方
年収レンジ カジュアル面談/エージェント経由/オファー面談 「このポジションの想定レンジと、その中での決定要素を教えてください」
残業時間 二次面接以降 「メンバーの方の平均的な稼働と、繁忙の波を教えてください」
離職率 二次面接以降/ベンチャーなら一次から可 「直近1年の入退社の状況と、定着している方の傾向を教えてください」
評価制度の実態 二次面接以降 「直近の昇給・昇格の分布はどのくらいでしょうか」
リモートの可否 オファー面談 「出社とリモートの現在の運用と、今後の方針を教えてください」
組織の混乱 最終面接 「直近で組織体制に変更があった場合、その背景を伺えますか」

年収については、面接の場ではなくエージェント経由で聞くのが最もスムーズです。これがエージェントを使う実利的なメリットの一つです。転職エージェント選び方ガイドも参考にしてください。年収交渉そのものの進め方は年収交渉の進め方にまとめています。

逆質問でリスクの高い会社を見抜くチェックリスト

逆質問は、あなたが会社を評価する時間でもあります。以下の質問への回答は、その会社の実態をかなり正確に映します。

質問 健全な会社の回答 危険信号
「このポジションの募集背景は?」 事業拡大・新設と具体的に説明 言葉を濁す/「前任者の都合で」だけ
「直近1年の離職状況は?」 数字で答え、理由も率直に話す 「把握していません」/不自然に明るく否定
「入社後3ヶ月の期待は?」 具体的な業務とゴールが出てくる 「まずは慣れてもらえれば」で終わる
「評価は誰がどう行いますか?」 制度と評価者が明確 「社長が総合的に判断」のみ
「チームの弱みは?」 課題を率直に共有する 「特にありません」
「繁忙期の稼働は?」 実数で答える 「みんな好きでやっているので」

特に警戒してほしいのが「チームの弱みは?」に対して『特にありません』と答える会社です。課題のない組織は存在しません。課題を言語化できない、あるいは候補者に言えない会社は、入ってから必ず苦労します。危ない会社の見分け方は危ないベンチャーの見分け方ブラック企業の見抜き方にまとめています。

逆質問で決まった実例・落ちた実例

決まった例:SaaS企業の最終面接

30代前半のセールスの方でした。最終面接で社長から「何か質問は」と振られ、こう答えました。

「決算説明資料を拝見し、エンタープライズ比率を上げていく方針だと理解しました。一方で現場のフィードバックでは、中小向けの受注スピードが強みだとも伺いました。この両立をどう設計されるのか、そこに私がどう貢献できるかを伺いたいです。」

社長はその場で20分近く話し込み、面接終了後すぐに「あの人に決めたい」と連絡が来ました。調べてきたこと、現場で聞いたこと、自分の貢献——3つが1問に入っていたのが効いた例です。

落ちた例:優秀なのに落ちたケース

逆に、スキルも経歴も申し分ない40代の方が落ちたことがあります。理由は逆質問でした。役員面接で、「福利厚生の詳細」「住宅手当の有無」「リモートの日数」を立て続けに3問聞いたのです。

面接官のフィードバックはこうでした。「条件の話しかされなかったので、事業への興味がないのだと感じました」。ご本人に悪気はまったくなく、家族もいるので当然の関心事でした。ただ、聞くべき相手とタイミングを間違えたのです。条件はオファー面談で人事に聞けば、何の減点にもなりません。この一点だけで、内定が消えました。

逆質問の実践ルール7つ

  1. 5〜7個用意し、実際に聞くのは2〜3個。面接時間が押していたら1個で切り上げる
  2. 面接官の役職に合わせて質問セットを分ける(現場用/部門長用/役員用)
  3. 質問の背景・意図を1文添える(「〜と考えているのですが」)
  4. 説明済みの内容は絶対に聞かない。その場で捨てる
  5. メモを見るのは問題ない。事前に「メモを拝見してもよろしいですか」と一言添える
  6. 回答に対して必ず一言リアクションする。聞きっぱなしにしない
  7. 最後は感謝と意欲で締める(「お話を伺い、ますます志望度が上がりました」)

6番は意外と抜けます。質問して答えをもらったら、「なるほど、それでしたら私の◯◯の経験が活かせそうです」と一言返す。これだけで、質疑応答が対話になります。オンライン面接での立ち回りはWeb面接・オンライン面談のポイントを参考にしてください。

年代別のアドバイス

20代の逆質問

20代は成長意欲と素直さが評価されます。「どうすれば早く戦力になれますか」「入社された方が最初につまずくポイントはどこですか」といった学ぶ姿勢が伝わる質問が効きます。無理に経営視点を装う必要はありません。20代の転職成功法も参考に。

30代の逆質問

30代は即戦力性と、その先の伸びしろの両方を見られます。「入社後3ヶ月の期待」と「1〜2年後の役割の広がり」を両方聞くのが理想です。マネジメント志向がある場合は、二次面接以降で必ず確認してください。

40代・50代の逆質問

40代以上は「組織にどう入るか」を最も見られています。年下の上司、既存メンバーとの関係——採用側が最も不安に思うのはここです。だからこそ、「既存メンバーとの関係構築で、特に配慮すべき点はありますか」という質問が効きます。不安を先回りして潰す質問です。年代ごとの戦い方は年齢別転職ガイドに、経営幹部としての面接はCXO転職ガイドにまとめています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 逆質問は何個聞くのが正解ですか?

2〜3個が標準です。用意するのは5〜7個、実際に聞くのは2〜3個。面接時間が押していれば1個で「お時間もありますので、以上です」と切り上げるのが好印象です。時間を無視して5個も6個も聞くのは逆効果です。

Q2. 「特にありません」は本当にダメですか?

基本的にダメです。ただし「先ほどのご説明で疑問はすべて解消されました。特に◯◯のお話が印象的で、より一層お話を伺いたいと感じました」のように、理由と感想を添えれば減点にはなりません。無言で「ありません」だけが最悪です。

Q3. メモを見ながら質問してもいいですか?

問題ありません。むしろ準備してきた証拠としてプラスに働きます。ただし一言「メモを拝見してもよろしいですか」と断るのがマナーです。オンライン面接では画面を見ながら読む形になるので、目線が泳がないよう画面上部に置くと自然です。

Q4. 用意した質問が全部説明されてしまいました。どうすれば?

その場で型3(一次情報確認型)に切り替えてください。「◯◯さんご自身がこの会社で働いていて、最もやりがいを感じるのはどんなときですか」は、どんな状況でも使える保険の1問です。この保険を1つ持っておくだけで、逆質問で困ることはなくなります

Q5. 一次面接で年収を聞くのはNGですか?

面接官に直接聞くのは避けたほうが無難です。年収はエージェント経由か、人事との面談、オファー面談で確認してください。どうしても面接で触れる必要があるなら、「評価と報酬がどう連動しているか」という制度の質問に変換すると角が立ちません。

Q6. カジュアル面談でも逆質問は評価されていますか?

されています。「カジュアル面談だから選考ではない」というのは建前で、実際には印象がそのまま人事に共有されます。ただしカジュアル面談は情報収集に振り切ってよい場でもあるので、遠慮せず具体的なことを聞いてください。

Q7. 逆質問で圧迫されたらどうすればいいですか?

質問への回答が攻撃的だったり、質問自体を否定されたりする場合は、その会社との相性を疑ってください。私の経験上、面接で候補者に高圧的な会社は、入社後も同じ空気です。「見抜けた」と考えて、選考を続けるかどうかを冷静に判断してください。

Q8. ベンチャーで資金繰りを聞くのは失礼では?

まったく失礼ではありません。むしろ聞かない候補者のほうが「経営を理解していない」と見られます。ランウェイ、次のラウンドのKPI、バーンレート——これらは入社後の自分の雇用に直結する情報です。堂々と聞いてください。誠実な経営者ほど、きちんと答えます。

Q9. オンライン面接で逆質問するときの注意点は?

通信の遅延で言葉が被りやすいので、面接官が話し終わってから1呼吸置いて話し始めてください。また画面越しは熱量が2割減で伝わるので、対面より少し前のめりに、表情を意識してください。詳しくはWeb面接・オンライン面談のポイントに書きました。

Q10. 逆質問の準備にどれくらい時間をかけるべきですか?

1社あたり60〜90分が目安です。内訳は、採用ページ・プレスリリース・IR資料の確認に30分、社員インタビューや口コミの確認に20分、質問の組み立てに20分。この90分をかけられる人が、実際には全体の1〜2割しかいません。だからこそ差がつきます。企業研究の進め方は転職の企業研究ガイドを参考に。

まとめ:逆質問は準備した人が確実に勝てる領域

  • 逆質問は疑問解消の時間ではなく「最後のプレゼン」
  • 面接官が見ているのは志望度・理解度・入社後の解像度・コミュニケーション力
  • 最も強いのは仮説を添えて聞く「仮説提示型」
  • 面接段階と面接官の役職で質問セットを分ける
  • 5〜7個用意し、実際に聞くのは2〜3個
  • 条件面(年収・残業・福利厚生)はオファー面談か人事、エージェント経由で
  • 逆質問は会社のリスクを見抜く時間でもある
  • 準備にかけるべき時間は1社あたり60〜90分

私が約25年この仕事をしていて思うのは、逆質問ほど「努力が素直に報われる」パートはないということです。志望動機や職務経歴は、これまでの積み重ねが出てしまうので、今日から変えることは難しい。でも逆質問は、今夜90分かければ、明日の面接で確実に変わります

そして忘れないでほしいのは、面接は選ばれる場であると同時に、あなたが選ぶ場でもあるということです。良い逆質問は、あなたを良く見せるだけでなく、入社後に後悔しないための情報を取ってくる役割も果たします。転職の後悔を避ける方法も併せて読んでみてください。

キープレイヤーズでは、ベンチャー・スタートアップへの転職を検討されている方向けに、応募企業ごとの逆質問の作り込みまで含めた面接対策をお手伝いしています。「この会社の最終面接で何を聞くべきか」といったピンポイントのご相談も歓迎です。お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。東北大学特任教授(客員)、文部科学省アントレプレナーシップ推進大使。1万2000件以上のキャリア面談、4,000名以上の経営者と採用相談にのる。80社以上のエンジェル投資、投資して上場は9社。うち2社は役員として上場(クラウドワークス、メドレー)。178社以上の上場支援実績。顧問・社外役員30社以上、キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数300回以上。「ベンチャーの作法」(ダイヤモンド社)5万部を超えるベストセラー

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