これから需要のある職種への転職【2026年最新】求人倍率データで見る将来性のある仕事・伸びる業界を高野秀敏が徹底解説

執筆者:高野秀敏
株式会社キープレイヤーズ/代表取締役
東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。東北大学特任教授(客員)、12,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。80社以上の投資、9社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。178社上場支援実績あり。顧問、アドバイザー、社外役員30社以上、キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数100回以上。「ベンチャーの作法」ダイヤモンド社5万部を超えるベストセラー

こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職支援を27年続けているキープレイヤーズの高野です。

「やりたい仕事」と「需要のある仕事」——転職で後悔しない人は、この2つの重なりを冷静に見ています。逆に、後悔する人は自分のやりたい仕事だけにこだわり、市場の需要を見ない傾向があります。

私はこれまで数千人のキャリアに立ち会ってきましたが、同じ実力でも「伸びる市場」にいる人と「縮む市場」にいる人とでは、5年後の年収もポジションも大きく変わります。本記事では、厚生労働省の最新データ(2026年)と世界経済フォーラムの長期予測をもとに、これから需要が伸びる職種・業界と、需要を味方につける転職戦略を率直にお伝えします。

この記事でわかること

  • 2026年の求人倍率で見る「需要のある職種」ランキング
  • これから伸びる6大領域と年収レンジ
  • 世界経済フォーラムが示す2030年までの職業予測
  • 逆に縮小リスクのある業界と、その中でも伸びる会社の見分け方
  • 需要のある職種に移る人・移れない人の違い
  • 未経験から需要のある職種へ移る4ステップ
  • 年代別の需要の捉え方(20代/30代/40代/50代)
  • 需要のある職種で「年収を伸ばす」考え方
  • 需要を見極める3つのチェックポイント/FAQ

▶ あわせて見たい高野の解説動画:「【転職相談】AI(ChatGPT等)に淘汰されにくい仕事とは?」

目次

2026年「需要のある職種」を求人倍率で見る

需要は感覚ではなくデータで測れます。職種別の有効求人倍率(1人あたり何件の求人があるか)が高いほど、その職種は人手が足りず、年齢や経歴のハンデが効きにくくなります。

厚生労働省の職業安定業務統計で見ると、2026年6月の全体の有効求人倍率は1.18倍(季節調整値)。ただし職種によっては大きな偏りがあり、労働政策研究・研修機構(JIL)の2026年4月公表資料(2025年度・大分類ベース)では以下が高倍率となっています。

職種領域 有効求人倍率の目安 特徴
保安職業(警備・海上保安 等) 約6.41倍 インフラ・施設警備の恒常的な人員不足
建設・採掘従事者 約5.02倍 インフラ更新・技能者高齢化
建設躯体工事(中分類) 約7.72倍 技能継承不足で慢性的需要
土木作業(中分類) 約6.21倍 国土強靱化予算・公共投資
介護サービス 約3.8〜4.2倍 高齢化で恒常的に人手不足
自動車運転(物流) 約3.0〜4.0倍 EC拡大・2024年問題の余波
IT技術(エンジニア) 約3.0〜3.5倍 DX・AIで需要が拡大継続
看護・医療技術 約2.3〜3.0倍 病院・在宅医療とも慢性的に不足

注目は、人手不足職種が「現場系(建設・警備・物流・介護)」と「IT・AI系」に二極化していることです。前者は参入しやすく安定需要、後者は習得に時間がかかる分、年収の伸びが大きい。どちらを選ぶかは、後述する「自分の強みと需要の重なり」で考えます。

一方、民間調査でも傾向は似ています。2025年12月に行われたビジネスパーソン500人への調査では、「将来性があると思う仕事」の上位は看護師・介護職・医師と続き、ITエンジニアが4位、AIエンジニアが6位。対人サービス(医療・介護)とIT・AIの二軸が、現場感覚でも将来性が高いと認識されていることがわかります。

これから伸びる6大領域と年収レンジ(2026年)

需要のある職種は、見方を変えると「成長投資が集まる領域」でもあります。私が普段から相談を受ける中で、特に伸びが大きい6領域を年収レンジ付きで整理しました。

領域 代表職種 年収レンジの目安
IT・テクノロジー クラウド/セキュリティ/データ基盤 600〜1,200万円(年5〜15%上昇)
生成AI関連 AI導入コンサル/AI活用CS/プロンプトエンジニア 600〜1,500万円(市場は2030年に約10倍予測)
GX(脱炭素)・エネルギー 再エネPM/環境技術職/ESGアナリスト 技術職450〜700万/PM職600〜1,200万円
デジタルヘルス・ヘルステック 医療×IT企画/ヘルステック営業/デジタル治療 500〜900万円(2026年国内約5,000億円規模)
SaaS・カスタマーサクセス CS/インサイドセールス/FS 400〜1,000万円(未経験参入しやすい)
半導体・ディープテック プロセス/回路設計/装置営業 500〜1,200万円(補助金・設備投資の追い風)

特に私が注目しているのは、生成AIと既存職種の「掛け算」です。AIそのものを作る人材は限られますが、「AIを使って成果を出せる人」——AI導入コンサル、AI活用のカスタマーサクセスなどは、これから爆発的に需要が伸びます。実際、米国LinkedInの「2026年急成長職業」ランキングでも1位がAIエンジニア、2位がAIコンサルタントで、同じ流れが日本にも来ています。

SaaS領域の具体的な職種はスタートアップ採用ガイドもあわせてご覧ください。年収の伸び方は年収・手取りガイドで詳しく解説しています。

世界経済フォーラムが示す2030年までの職業予測

世界経済フォーラム(WEF)の「Future of Jobs Report」では、2030年までに世界で約1億7千万の新規雇用が創出され、9千2百万が消失し、差し引き約7千8百万の純増と予測されています。

創出が大きい領域と、消失が大きい領域を日本に当てはめると、次のように読み替えられます。

伸びる職種(創出側) 縮む職種(消失側)
AI・機械学習スペシャリスト 事務系の定型データ入力
ビッグデータアナリスト 銀行の窓口・会計補助
再生可能エネルギー技術者 郵便事務・レジ係
サイバーセキュリティ 書類整理・一般事務補助
看護・介護・保育 印刷・組版オペレーター

消失側に出てくる職種は、いずれも「定型・単純・判断の少ない事務作業」。逆に、創出側は「非定型の判断」「対人サービス」「技術・分析」の3つに分類できます。定型事務の仕事を続けるなら、キャリアの耐久年数は確実に短くなる——これは率直にお伝えしておきます。

逆に縮小リスクのある業界

需要を語るなら、縮む側も正直にお伝えすべきです。以下は構造的に市場が縮小しているか、縮む見込みが強い業界です。

  • 小売(実店舗中心):EC・無人化シフトで店舗オペレーション職が縮小傾向
  • 教育(従来型):少子化で対象人口が構造的に減少(2040年までに18歳人口は約2割減)
  • 印刷・紙メディア:デジタル化で市場が長期縮小
  • 汎用的な事務・経理補助:RPA・AI化で業務量そのものが減少
  • 銀行の窓口・個人営業:ネット銀行・BaaSで店舗網が縮小中

誤解しないでいただきたいのは、「これらの業界はダメ」ではないことです。縮む市場の中でもDX・新規事業に動いている企業は伸びています。重要なのは業界そのものより「その会社がどちらを向いているか」です。

縮む業界の中でも伸びる会社を見分ける4つの視点

  • 直近3年の売上と営業利益が増加トレンドにあるか
  • 経営トップの発信(決算説明資料・インタビュー)に「DX・新規事業・越境」が入っているか
  • 中途採用の求人が、既存職種ではなく「DX推進」「事業開発」「データ」などの新規領域か
  • 社員の年齢分布が偏っていないか(若手採用が止まっていないか)

この4点を公開情報で確認するだけでも、同じ業界の中で「伸びる側」「縮む側」のどちらに属する会社かが、かなりの精度で判別できます。

需要のある職種に「移れる人」と「移れない人」

観点 移れる人 移れない人
基準 需要×自分の強みの重なりで選ぶ やりたいことだけで選ぶ
学習 越境のために学び直す 過去スキルだけで勝負しようとする
時間軸 3年後の市場を見て動く いまの肩書きにこだわる
越境の仕方 隣接領域から滑らかに移る いきなり完全未経験に飛ぶ
情報源 1次情報(求人票・経営者発信)を読む まとめ記事・ランキングを信じる
相談相手 同業の経営者・現役プレイヤー 同じ会社の同僚だけで決める

未経験から需要のある職種へ移る4ステップ

ステップ1:自分の「移植可能スキル」を洗い出す

営業力・折衝力・数値管理・改善力などは、業界を越えて通用するポータブルスキルです。これが越境の足場になります。たとえば小売店舗長の「数値管理+人材育成+顧客対応」は、SaaSのカスタマーサクセスの「KPI管理+オンボーディング+顧客伴走」と直結します。

ステップ2:隣接領域を狙う

「営業→SaaSのカスタマーサクセス」「経理→ヘルステックの管理部門」「人事→HRテックの導入支援」のように、強みが活きる隣を選ぶと未経験ハンデが消えます。私の実感では、1段飛ばしの越境は年収が下がりやすく、2段飛ばしはそもそも通りにくいです。

ステップ3:伸びる企業をベンチャーから探す

伸びる領域は、大手より先にベンチャー・スタートアップが採用を増やします。選考スピードも早く、未経験可の求人もまだ存在します。ベンチャー転職完全ガイドで全体像を確認してください。

ステップ4:年代に合った戦い方をする

20代はポテンシャル、30代以降は越境元の実績が武器になります。年代別の戦略は年齢別転職ガイドを参照してください。

年代別・需要の捉え方(20代/30代/40代/50代)

年代 狙うべき領域 勝ち筋
20代 IT・AI・SaaS・ベンチャーCS 未経験でも「学習意欲×ポテンシャル」で突破。異業種からの越境がしやすい
30代 生成AI活用/ヘルステック/GX/SaaS営業 既存スキル×伸びる領域で希少化。マネジメント経験があれば年収は維持しやすい
40代 管理職ポジション/PMI・新規事業/AI導入推進 「現場実務+マネジメント+業界知見」の3点セットで差別化。CxO候補も視野
50代 顧問・社外取締役/伝統産業のDX推進/教育・人材育成 経験値を「若手にはできない役割」に変換。副業からの導線も有効

年代が上がるにつれて、「現場職」より「橋渡し役・翻訳役」の需要が増えます。たとえばAIを導入したい企業は、技術そのものを作る若手より、業界に詳しいベテランが「どこに使うか」を設計してくれるほうを強く求めている——これは40〜50代の方の相談でよく感じる傾向です。CXO転職ガイドも参考になります。

よくある質問(FAQ)

Q1. やりたい仕事と需要のある仕事、どちらを優先すべき?

両者の重なりを狙うのが正解です。需要ゼロの「やりたい」は続きにくく、強みゼロの「需要」は苦しい。重なる一点を見つけてください。

Q2. AI関連は文系・未経験でも狙えますか?

狙えます。AIを「作る」のではなく「使って成果を出す」職種——導入支援、活用コンサル、AI活用CSは、対人力やドメイン知識が武器になります。むしろ現場感を持つ文系出身者のほうが導入支援では強いケースも多いです。

Q3. 安定と成長、どちらの需要を取るべき?

介護・建設・物流は安定需要、IT・AI・GXは成長需要です。安定志向なら前者、年収を伸ばしたいなら後者を、自分の価値観で選んでください。両立したい方は、安定需要の中でもDX推進ポジション(医療法人のIT統括、建設DXのPM 等)を狙うのが現実的です。

Q4. 40代から需要のある職種に移れますか?

移れます。完全未経験ではなく、これまでの実績が活きる隣接領域を選ぶのがコツです。マネジメント経験・業界知見があれば、CxO候補・部長職として伸びる領域に移れることも多いです。

Q5. 需要があるか個別に相談できますか?

もちろんです。ご経歴を伺えば、どの伸びる領域と相性が良いかを具体的にお伝えできます。

Q6. 給与の伸びが大きい職種を具体的に知りたいです。

直近で特に伸びているのは、AI導入コンサル、クラウド/セキュリティ、ヘルステックの事業開発、SaaSのエンタープライズセールスです。いずれも需要が供給を大きく上回っており、転職市場での年収交渉がしやすい状況です。

Q7. 需要のある職種に転職エージェントは必要ですか?

必須ではないですが、情報の非対称性が大きい領域ほどエージェントの価値は高くなります。特にAI・SaaS・ヘルステックは非公開求人が多く、エージェント経由でないと見えないCxO案件も多いです。選び方は転職エージェント選び方ガイドをご覧ください。

需要のある職種で「年収を伸ばす」考え方

需要のある職種に移っても、入り方を間違えると年収は伸びません。私が見てきた中で、需要を年収に変えられる人には共通点があります。

考え方 年収が伸びる人 伸び悩む人
市場の選び方 人手不足×単価が高い領域を選ぶ 人手不足だが単価が低い領域に留まる
スキルの掛け算 既存スキル×伸びる領域で希少化 単一スキルで横並び競争
企業フェーズ 伸びる企業に早く入る 成熟企業で枠を待つ
報酬の見方 年収+SO+賞与+昇給率で総額を見る 基本給だけで比較する
提案の仕方 役割と成果で金額を交渉する 提示額をそのまま受ける

たとえば「経理」という安定スキルも、ヘルステックやSaaSベンチャーの管理部門に持ち込めば希少人材になります。需要のある領域に「既存の強み」を掛け算するのが、年収を伸ばす最短ルートです。具体的な報酬設計は年収・手取りガイドを参照してください。

需要を見極める3つのチェックポイント

求人広告の「将来性あり」は当てになりません。私が候補者に伝えている、需要を自分で見極める実践的な視点は次の3つです。

  • 求人倍率が1倍を大きく超えているか:人手不足の領域は、年齢・経歴のハンデが効きにくく、年収交渉もしやすい
  • その需要は構造的か、一時的か:高齢化(介護)・脱炭素(GX)・DX(IT)のように10年単位で続く構造的需要を選ぶ。流行りの一時需要は数年で消える
  • 賃金が上昇トレンドか:人手不足でも単価が上がらない領域より、年5〜15%昇給するIT・AIのような領域のほうが資産になる

この3点を満たす領域に、自分の既存スキルを掛け算できれば、転職は「運」ではなく「設計」になります。どの企業フェーズで入るかはベンチャー転職完全ガイドもあわせてご検討ください。失敗を避けるならベンチャー転職の失敗・後悔ガイドにも目を通してください。

成功事例と失敗事例

成功例1:大手小売→SaaSカスタマーサクセス
大手小売の店舗運営をしていた30代の方が、培ったオペレーション改善力を武器にSaaSのカスタマーサクセスへ越境。3年で年収が約1.5倍に。縮む市場の強みを、伸びる市場へ翻訳できた典型です。
成功例2:金融系営業→AI導入コンサル
銀行の法人営業で業界知識を蓄えていた30代前半の方が、生成AIサービスを扱うベンチャーのAI導入コンサルへ転身。顧客の業務プロセスを言語化できる強みが評価され、年収は維持しつつSO付きのオファーを獲得。
成功例3:製造業の生産管理→GX系PM
製造業で工場の生産管理を長年担当していた40代の方が、再エネスタートアップのPM職へ。設備投資・工程管理の経験が、太陽光/蓄電池プロジェクトのマネジメントに直結し、年収は約2割アップ。
失敗例:「やりたい」だけで斜陽業界の同職種に転職し、数年後に再び市場縮小で行き場を失ったケース。需要を見ずに「好き」だけで選ぶと、数年後にツケが回ります。

需要のある職種を探すときに使うべきツール

最後に、需要を自分で確認するときに役立つ情報源をまとめておきます。無料で確認できるものばかりなので、相談前に目を通しておくと話が早いです。

  • 厚生労働省「一般職業紹介状況」:有効求人倍率を職種別に確認できる1次情報
  • 労働政策研究・研修機構(JIL)のコラム:職業分類ごとの倍率を解説つきで読める
  • 世界経済フォーラム「Future of Jobs Report」:世界レベルで創出/消失する職種
  • ビズリーチ・LinkedInのスカウト動向:市場からの引き合いを定点観測
  • ベンチャー・スタートアップの採用公開求人:どの職種を今まさに増やしているか

まとめ:需要は「読む」のではなく「乗る」もの

27年見てきた実感として、キャリアで伸びる人は「やりたいこと」だけでなく「世の中が必要としていること」に自分を重ねるのが上手です。需要は予測するものではなく、データを見て早く乗るものです。

キープレイヤーズでは、伸びる領域のベンチャー・スタートアップ求人を多数扱っています。「自分の強みがどの市場で活きるか」を一緒に整理するところからご支援します。お気軽にご相談ください。

キープレイヤーズでは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートを実施しています。

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この記事を書いた人

東北大→インテリジェンス出身、キープレイヤーズ代表。東北大学特任教授(客員)、文部科学省アントレプレナーシップ推進大使。1万2000件以上のキャリア面談、4,000名以上の経営者と採用相談にのる。80社以上のエンジェル投資、投資して上場は9社。うち2社は役員として上場(クラウドワークス、メドレー)。178社以上の上場支援実績。顧問・社外役員30社以上、キャリアや起業、スタートアップ関連の講演回数300回以上。「ベンチャーの作法」(ダイヤモンド社)5万部を超えるベストセラー

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