この記事の要点:COO採用が失敗する最大の理由は、社長が何を任せたいかを言語化できていないこと。COO(最高執行責任者)に決まった型はなく、必要なのは自社の社長の弱みを補完できる人。まず業務委託から始め、権限を明示するのが鍵。年収目安は現金800万〜3000万円+ストックオプション。
「COOを採用したい」——スタートアップ経営者から毎月のように受ける相談です。ですが断言します。COO採用は、幹部採用の中で最も失敗が多いポジションです。キープレイヤーズ代表の高野秀敏です。4000人以上の経営者からの採用相談の中で、うまくいくCOOと半年で去るCOOの違いをはっきり見てきました。
結論:COO採用が失敗する3つの理由
- ①社長が何を任せたいかを言語化できていない
- ②執行責任者なのに決裁権・裁量を渡していない
- ③相性を確かめず、いきなり役員で迎えている
COO採用の成否は、入社後ではなく採る前にほぼ決まっています。
COO(最高執行責任者)とは:なぜ今必要か
COO(Chief Operating Officer)とは事業運営全体を統括する役職です。CEOが方向を決める人なら、COOは会社を実際に動かす人。社長がプロダクトや資金調達に集中するため、営業・組織・採用・オペレーションを横断的に任せられるCOOの必要性が高まります。特にシリーズA前後が検討の分岐点です。
どんなCOOを採るべきか:答えは社長の補完
優れたCOOに共通のスキルセットはありません。共通点はただ一つ、その社長に足りないものを埋めていることだけ。つまり優秀なCOOを探しても失敗します。探すべきは自社の社長を補完できるCOOです。
実在のCOOに見る採るべき人物像【実例】
上場企業のCOOを見ると、出身職種はバラバラです。だからこそ「どんな経歴の人を探すか」ではなく「自社の社長の何を埋めるか」で考えるべきだと分かります。
- 富岡圭氏(Sansan 取締役/執行役員/COO):日本オラクルでアジア市場を開拓後、2007年にSansanを共同創業。営業を軋に事業を統括する型
- 竹田正信氏(マネーフォワード 取締役執行役員 ビジネスセグメントCOO):マクロミル取締役、クラビス取締役CFOを経て参画。管理・財務バックグラウンドからCOOになった型
営業出身も、財務出身も、創業メンバーもCOOになっています。つまりCOOらしい経歴を探すのは意味がありません。自社の社長が苦手な領域を先に言語化し、そこを埋められる人を探す。これが唯一の正解です。
(役職は各社公式ページにもとづき2026年7月時点)個人側のキャリア視点はCOO転職の記事をご覧ください。
COO採用を成功させる5つのポイント
- ①社長自身の弱みを言語化する
- ②権限と裁量を最初に明示する
- ③まず業務委託・顧問から始める
- ④スキルより自我の出し方を見る:主役はCEO
- ⑤本音でぶつかれる関係を作る
COOはどう探す?
COO級の人材は公募にほとんど出てきません。現実的なのは(1)経営者仲間・投資家からのリファラル、(2)CXO・幹部に強い人材エージェント、(3)副業・業務委託から正式参画、の3つ。最も定着するのは業務委託で一緒に働きそのままCOOになる流れです。
自社にどんな人物が必要か判断がつかない、というご相談は非常に多いです。キープレイヤーズでは、業務委託・顧問から始める選択肢も含めて、採用要件の整理から対応しています。お気軽にご相談ください。
COOの想定年収・オファー設計(目安)
- シード〜シリーズA:現金年収 800万〜1500万円+SO
- シリーズB〜C:1200万〜2500万円+SO
- レイター〜IPO直前:2000万〜3000万円超+SO
当社の支援実績にもとづく目安です。CFOの採用・年収についてはCFO転職・採用の記事もご覧ください。
よくある質問(FAQ)
COO採用はいつ検討すべきか?
社長が経営に使う時間が足りないと感じ始めた時が目安で、多くはシリーズA前後です。まず業務委託から試すのが安全です。
COO経験者でないとダメですか?
必須ではありません。初めてCOOになる人が大半です。肩書きより実績と補完性を見てください。
CEOとCOOの役割分担は?
線引きより二人でどう補完するかが本質です。CEOが意思決定、COOが実行と運営が大枠です。
まとめ:COO採用は補完で決まる
必要な人物像は自社の社長の弱みで決まります。優れたCOOとは、最も優秀な人ではなく、その会社にとって最も噛み合う人です。
キープレイヤーズはスタートアップのCOO・CXO採用支援を数多く手がけています。自社にどんなCOOが合うかから壁打ちしたい経営者はお気軽にご相談ください。

