こんにちは、ベンチャー・スタートアップへの転職のサポートをしているキープレイヤーズの高野です。
外資系コンサルティングファームといえば、近年起業して成功するキャリアパスとして良いという定説のようなものがあります。実際に私の周りを見渡してみて、起業して成功している方が沢山います。
学生さんや社会人の方から「起業をするにはまずはコンサルティングファームに入った方が良いのか?」という相談をよく受けます。
そこで今回は、見事起業して上場!なさったみらいワークスの岡本祥治社長にコンサルティングファームと起業の関係についてお伺いしたときの学びを共有したいと思います。
アクセンチュア2000年入社組で50名ほどが起業。3名が上場
岡本社長といえば、2000年のアンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア株式会社)入社です。
当時の同期は300名ほどだったそうです。その中で約40から60名くらいの方が起業しているとのことでした。その中でなんと3人の方がすでに上場されていると。これは物凄いことですね。今後も上場可能性が比較的高い方も何人もいるとのことです。
確率的にはコンサルティングファームで働くことで起業して成功するのは一般の会社よりは高いのではないか?とも言えると思います。
実際にアクセンチュア出身の起業家の方をまとめましたが、数多くいらっしゃいます。
コンサルから起業する人は失敗しないビジネス作りが上手い?
起業している人が多いという一方で、興味深い話がありました。コンサルファームの方は頭が良いだけに「スケールしないビジネス」で止まっている人も多いのかもしれないというお話です。
頭が良く、よくビジネスを学んでいる方になると、確実に稼ぐことができるビジネスモデルがなんとなく分かるようになってきます。その結果、大きなリスクを取るのではなく、スモール起業で確実に稼ぐ方向を目指す方が多くいらっしゃるのかもしれません。
それでも、優秀な方であれば、5,000万、1億と稼げる方もいらっしゃいますから、十分な規模なのかもしれません。スモール起業については、こちらの記事でまとめていますので、ぜひ併せてご覧ください。
ちなみに、マッキンゼー出身の起業家として有名なDeNA創業者の南場智子さんもコンサルティングファームと起業の関係性について、ご自身の著書『不格好経営』の中で触れていました。書籍では、コンサルティングファームで事業にアドバイスすることと、事業会社で事業を立ち上げることは違いがあるというように書かれていました。
もしかしたら、その違いはスケールするビジネスを描くだけでなく「実行」できるのかという「実行力」にあるのかもしれません。経営は戦略が取り上げられがちですが、あくまで「経営は実行」だからです。
Trailheadの代表を務める曽原さんからもコメントいただきました!
コンサルはP/Lは見ますが、B/SとCFを見ないことが多いので、この点はコンサルから起業する際にはアンラーニングが必要となります。そもそもP/Lすら意識されない戦略系のプロジェクトとかも多々あるので、そういう意味ではMckもBCGも起業文脈では合わないなと。
逆にそういう部分を意識的に自分で補強してる人は、うまくいく確率も高いようです。
また、コンサルは動く前に頭で考えるのが仕事ですが、反面、スタートアップでは頭で考える前にとりあえず動く方がうまくいきやすいことも多いですよね。
こうしたマインドセット問題が大きいように感じます。
将来起業したい人でコンサルに行く人に一つだけアドバイスするとしたら「動く前に考えるのはコンサルの間だけね」ということだそうです。
私はマッキンゼーにいた頃、気になることがあるとすぐ現場行って色々見たり聞いたりしてて、良くマネージャーに怒られていました。そのときに言われたのが、「お前はまず動く前に座って1時間考えろ」ということでした。コンサルに向いていなかったのかもしれません。
コンサルティングファームはエッジの立った人よりも優秀な方が増えている?
岡本社長にお伺いしていても、アクセンチュアなどコンサルファームの方がどんどん起業するというこれは1997年から2005年くらいまでの傾向かもしれないという話もありました。
確かに、この時期は私の記憶でも「アンダーセンコンサルティング(アクセンチュア)といったらエッジのたった人が就職、転職する会社」という認識だったと思います。
近年はいわゆるグローバル一流企業になったため「野心的」というよりは、いわゆる優秀な方が就職、転職しているように感じます。
コンサルティングファームの方が欲しい方やその理由
1,結果にコミットしてくれる
⇒自分が言ったことに対して全力でコミットしてくれる印象がある
2,やりたいことのイメージを整理して資料にしてくれる
⇒創業者がパッション型、営業型の社長とは相性が良いです。資料作れないので。
3,議論や意思疎通が合理的でやりやすい
⇒無駄な説明をしなくてもいい。時短できる。
4,ハードワークなれしている
⇒創業者や経営者は四六時中仕事をしており、社長じゃないのにハードワークなれしている人が少ない。比較的同じ感覚で働ける
5,経営陣がアルムナイ
⇒結局このパターンが多いと思います。スキルというかケミストリー合うので。
コンサルティングファーム出身でも欲しくない方やその理由
1,給与を中心にキャリアを考えている
⇒場合によって半額などになってしまうこともあるのでビジョン、ミッション、バリューに共感してくれる方が良い
2,当事者意識の欠如している
⇒評論家で自分で責任を持って最後まで実行できない。理不尽さを許容できないので扱いずらい。
3,ロイヤリティが低い
⇒合理的で、組織・会社に対するロイヤリティが低く感じる。ロイヤリティの高い社員を作れない。エモくない。
4, マネジメント、特にピープルマネジメントが下手
⇒アドバイス、コンサルは出来るがプロフェッショナルではないメンバーのピープルマネジメントがうまくない。「なんでできないんだ?」となる。
5,過去にコンサルファーム出身者を採用して痛い目にあったことがある
⇒一番多いですね。過去にコンサル採用して失敗したケース。失敗したケースの多くは、コンサル経験者への期待値が必要以上に高すぎた。成果が明確になっていない中で業務を丸投げされた。投資銀行の人しかできないような業務も期待された。
このように、採用したくない人や理由も存在しますが、コンサルティングファームで活躍している方を採用したい企業が数多く存在することは間違いありません。
最近ですと、SaaSビジネスのリピート率を高められるオペレーション・組織構築ができるようなカスタマーサクセスマネージャーも求められていますし、インサイドセールス・フィールドセールスと役割が細分化された組織をマネジメントできる方も採用需要があります。
コンサルティングファームへの転職におすすめの転職エージェントは、こちらの記事を参考にしてみてください!
コンサルティングファームからベンチャーへの転職を検討している人は、こちらの記事を参考にしてみてください。
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アクセンチュアへの転職情報もまとめています。