3年目の転職│成功のコツやメリット・デメリット・実体験

執筆者:高野秀敏
株式会社キープレイヤーズ/代表取締役
東北大→インテリジェンス出身。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、7社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。165社上場支援実績あり。バングラデシュで不動産会社、商業銀行の設立からの株主、渋谷のバーのオーナーなど。

「社会人3年目の転職って難しい?」

「3年目の転職にどんなメリットやデメリットがあるの?」

「3年目の転職を成功させるコツが知りたい」

こんな悩みを抱えていませんか?

この記事では社会人3年目の転職難易度や、転職に挑戦するメリット・デメリットなどを詳しく解説しています。

一読することで、社会人3年目で転職を成功させる方法について詳しく理解できるでしょう。

本記事を通して転職について詳しく学び、キャリアチェンジやキャリアアップの夢を叶えましょう。

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目次

3年目は多くの人が転職を考え始めるタイミング

「転職をするなら、とりあえず3年は働いてから。」というセリフをよく耳にします。

3年あれば、業界の仕組みや業務の流れ、その会社が抱える事情などの実態がある程度見えてくるでしょう。

社会生活にも慣れ、他社に勤める友人と自分が置かれている状況を比較する余裕も生まれる時期です。

「転職すべきかどうか」という思いが、多くの人の頭をよぎりやすい年だといえます。

3年目の転職の難易度

社会人3年目で転職を考えている人の中には、難易度について気になる人も多いでしょう。

難易度がわかれば、「本当に今転職すべきなのか」を判断するひとつの目安になります。

ここでは、3年目の転職の難易度について解説します。

1年目や2年目よりも難易度は低い

結論から言えば、3年目の転職難易度は、1年目や2年目よりも低いです。

社会人3年目は、第二新卒として扱われるだけでなく、一定の業務経験を積んでいることで企業からも評価されやすい特徴があります。

「忍耐力がある」「早期退職のリスクが少ない」と判断される可能性も高いため、転職成功も目指しやすいでしょう。

また、一定の社会人経験があることから、教育コストも低い人材として見られるため、転職を有利に進められます。

社会人3年目は、1年目や2年目よりも社会人経験をアピールしやすいことから、転職に適した時期と捉えてよいでしょう。

3年目転職は珍しくない〜転職事情〜

転職を検討している人の中には、「3年目で転職しても本当に大丈夫だろうか?」と不安になっている人もいるでしょう。

結論から言えば、3年目の転職は決して珍しいことではありません。

ここでは、3年目の転職事情について、厚生労働省のデータなどをもとに解説していきます。

新卒の3人に1人は3年以内に転職している

厚生労働省が令和3年度に発表している「新規学卒就職者の離職状況」によると、新卒3年以内の離職率は31.2%となっています。

約3人に1人の新卒者が3年以内に離職しているため、社会人3年目での転職は珍しい事ではないと言えるでしょう。

企業から見た3年目人材のニーズ

転職市場においても、第二新卒を歓迎している企業は多いです。

実際に、転職サイトとしても有名なdodaにて検索条件を「第二新卒」と指定して検索をかけると、2022年5月時点で約6,000件もの求人がヒットします。

以上のことから、社会人3年目での転職は早すぎるわけではないことがわかります。

3年目の転職では「退職理由」が重要

3年目で転職を考えている人の退職理由には、「今の環境が合わない」「上司との関係性が上手くいかない」といった様々な思いがあることでしょう。

しかし、上記のような思いとは裏腹に「こんな理由で退職して本当によいのだろうか」と不安を抱えてしまう場合もあります。

下記では、厚生労働省の「令和2年雇用動向調査の概要」において発表された、20代の転職理由についてまとめているので自分の退職理由と照らし合わせてみてください。


(引用:令和2年雇用動向調査の概要


(引用:令和2年雇用動向調査の概要

上記の結果から、男女ともに若年層は「収入」「労働条件」「仕事へのやりがい」「人間関係」などを理由に退職していることがわかります。

OKな転職理由

3年目の転職を決断すべき第一の理由は、「労働環境や条件が合わない」ケースです。

残業が多い、想定より給与が低い、通勤が大変、といった理由は、ストレスが溜まりやすい状況だといえます。

心身にも影響を及ぼしているようなら、すぐにでも転職を考えてよいでしょう。

ほかにも、転職することでしか叶えられない目標ができたり、実際に働いてみて自分に合わないと感じたりするようなら、新たな環境を探すタイミングだと考えられます。

NGな転職理由

転職後のビジョンが描けておらず、退職理由が漠然としてる場合は、転職活動がうまく進まないおそれがあります。

多くの転職先は、採用面接時に退職理由や志望動機を尋ねるでしょう。

その際に、なぜ退職するのか、新たな就職先でなにをしたいのかを的確に答えられなければ、「採用してもまたすぐに辞めるのでは?」と不安視されてしまいます。

上手な転職理由の伝え方

転職先の採用担当者に転職理由を伝える際の鉄則は、「ネガティブな理由でも前向きな表現で伝える」ことです。

そのうえで、退職理由はあくまで「転職のきっかけ」であり、転職によってその会社で実現したいことを伝えると、ポジティブに受け取ってもらいやすいでしょう。

3年目転職のメリット

社会人3年目での転職成功談や失敗談を紹介しました。

ここからは、3年目で転職することのメリットを解説します。

メリットを知ることで、自分の転職活動に活かしたり、本当に転職すべきか判断したりできるようになるでしょう。

第二新卒として転職活動できる

社会人三年目で転職するメリットは、第二新卒として求人にチャレンジできる点です。

第二新卒は一般的に若手として見られ、若い世代を必要としている様々な企業からの需要も高いです。

求人も豊富にあるため、転職しやすい年代と言えるでしょう。

実際に転職サイトや転職エージェントでも、求人検索において「第二新卒」と条件の指定もできます。

第二新卒は、様々な求人と出会いやすいというメリットがあります。

若さややる気などポテンシャルを見てもらえる

一般的な中途採用は、「どんな業績をあげたか」「マネジメント経験はあるか」など実務経験や実績が問われる場合が殆どです。

しかし、第二新卒での転職は「やる気」や「若さ」といったポテンシャルで判断してもらえる可能性が高いです。

実務経験や実績よりも、「今後成長していける人材か」「周りと協調性を持って仕事ができそうか」といった人間力を評価してくれます。

仕事への情熱や協調性を適切にアピールできれば採用されやすいため、転職に挑戦しやすいでしょう。

異業種にもチャレンジできる

異業種にチャレンジできる点も、3年目転職のメリットです。

ポテンシャル採用が主である第二新卒の転職では、即戦力としての実績は求められません。

転職後にどれだけ自力で学んでいけるかが判断されるため、たとえ異業種への転職であっても成功できる可能性は十分あるのです。

実際に転職サイトのdodaで「未経験」で検索をかけると、2022年5月時点で約30,000件もの求人がヒットします。

第二新卒でもチャレンジできる未経験歓迎求人は多くあるため、異業種へのチャレンジもしやすいでしょう。

早期退職のリスクが低いと判断されやすい

第二新卒の中でも3年目の場合は、早期退職のリスクが低いと判断されやすい傾向にあります。

社会人3年目は一般的に転職の目安ともされる時期で、企業の共通認識として3年目は業務を通じて、社会人としての成功や失敗の経験があると判断されやすいです。

3年間の中で、自分にとって嫌なことがあってもある程度我慢して働ける忍耐力がついているものと評価してもらえるでしょう。

社会人3年目は早期退職のリスクが低く、積極的に採用したいという企業も多くあります。

3年目転職のデメリット

社会人3年目での転職のメリットを紹介しましたが、デメリットがないというわけではありません。

デメリットもしっかりと確認しておくことで、転職後の後悔を防げます。

ここでは、3年目の転職のデメリットを紹介します。

年収が下がることもある

社会人3年目の転職のデメリットとして、年収が下がる可能性があることがあげられます。

特に未経験業種や職種にチャレンジする場合は、以前の年収よりも低くなる可能性が高いでしょう。

未経験での採用の場合は、ポテンシャルが特に重要視され、実績は問われません。

その分、実務能力に関しての評価は、新卒と同等に捉えられます。

採用してもすぐに結果が出ないだろうと判断されるため、新卒と同じくらいの年収になる場合もあるでしょう。

しかし、IT系など前職の経験が活かせる業種や職種の場合は、年収が上がる可能性もあります。

転職する際は、経験の有無によって年収が変わることを覚悟しておきましょう。

忍耐力がないと捉えられることもある

社会人3年目の転職においても、場合によっては「忍耐力がない」と捉えられることもあります。

たとえば、面接において退職理由を聞かれた際に、以下のような受け答えをしてしまうと早期退職のリスクが高いと判断されかねません。

早期退職のリスクがあると判断される回答
  • やっている仕事がつまらないから
  • 人間関係が上手くいかないから
  • 社風が合わないから

上記のような理由は、自分以外に責任を求める他責思考な人材と判断されやすく、「また同じ状況になったら退職してしまうのかな」と思われてしまうでしょう。

退職理由を上手に伝えるには、ポジティブな言い方に変換することがおすすめです。

たとえば、上記の回答は以下に言い換えられます。

ポジティブな回答への言い換え
  • やっている仕事がつまらないから
    →より挑戦的な環境に身を投じ、成長したいから
  • 人間関係が上手くいかないから
    →協調性を活かして、チームワークを重視して働きたいから
  • 社風が合わないから
    →もっと裁量のある場所で自分を磨きたかったから(トップダウンの社風の場合)

以上のように言い換えれば、企業からも「熱意がある」「挑戦的」といった印象を受けてもらいやすいでしょう。

忍耐力がないと思われないよう、退職理由の回答には注意が必要です。

早期離職はリスクになる可能性がある

早期離職を繰り返すと企業からの印象が悪くなり、今後の転職が難しくなるリスクがあります。

3年目で転職したのちにある程度長く働き続けることができれば良いですが、次も早期で辞めることになってしまった場合、離職回数が増えてしまいます。また、3年目ですでに転職が2回目、3回目と回数を重ねている場合はより慎重に考えた方が良いでしょう。

早期で離職すると、次もまたすぐ辞めてしまうのではないかと懸念する企業も少なくありません。

とはいえ、他に実現したいことがあるなどの前向きな転職であれば、早めにキャリアチェンジできるのでむしろプラスになるかもしれません。

必ずしも前向きでなくても、転職理由を明確に説明することができれば問題ありません。課の限りネガティブな理由ではなく、前向きな理由であると説明できるよう準備しておきましょう。

社会人3年目の転職成功談

社会人3年目で転職に悩む人の中には、実際に3年目での転職を成功させた人たちの意見が気になる人も多いでしょう。

周りの転職者の成功体験を知ることは、転職の一歩を踏み出す勇気にもなります。

ここでは、ネット上で見られた転職の成功談を紹介します。

年収が上がった

上記は3年目の転職によって、年収を上げられたという口コミです。

第二新卒を歓迎している企業の中には、全国的に名前が知られている有名企業も多くあります。

例えば、以下はdodaの「社会人が選ぶ”働きたい企業”第1位は?転職人気企業ランキング2021」で紹介されている人気企業の中でも、第二新卒を歓迎している企業の一覧です。

IT・通信
  • ソフトバンク
  • アクセンチュア
  • 株式会社日本総合研究所
インターネット・広告・メディア
  • 楽天
  • ヤフー
  • サイバーエージェント
  • ベネッセコーポレーション
メーカー(機械・電気)
  • トヨタ自動車株式会社
  • 本田技研工業株式会社
  • 株式会社日立製作所
  • NEC
  • 日産自動車
  • キャノン
  • 村田製作所
  • 京セラ
  • マツダ株式会社
メーカー(素材・化学・食品・化粧品・その他)
  • カルビー
  • 日清食品
金融・商社・サービス
  • 日本生命保険
  • 損保保険ジャパン
建設・プラント・不動産
  • 住友不動産

上記のように、有名企業であっても第二新卒を歓迎している企業は多いです。

有名企業は一般的に年収も高い傾向にあるため、転職することで年収アップを目指すこともできます。

年収を上げたい社会人3年目の人は、転職を前向きに検討してみましょう。

ワークライフバランスが取れるようになった

上記は、転職によってワークライフバランスが取れるようになったという口コミです。

労働条件はたとえ同じ業種であっても、職場によって大きく変わります。

仕事内容が同じでも、職場の人員や体制・風土によっては過度な残業を強いられたり、反対に全く残業がなかったりといった場合もあります。

「今よりもプライベートな時間を確保したい!」という人は、転職によって夢を叶えられることもあるでしょう。

嫌な人間関係から逃げられた

転職によって嫌な人間関係から逃げられたという声も挙がっています。

仕事の悩みの中でも、人間関係の悩みはつきものです。

職場によっては上司に相談し、部署移動などで解決できる場合もありますが、必ずしも会社側が自分にとって適切な対処をしてくれるとは限りません。

上司や人事等に相談しても人間関係の悩みが解決しない場合は、転職することも視野に入れてみましょう。

転職することで人間関係のストレスから解放され、自分らしく働ける可能性もあります。

環境の変化で成長できた

転職により環境を変えたことで、大きく成長できたという口コミです。

社会人3年目ともなると、多くの人は一通り業務にも慣れ、成長を感じられないと悩むこともあるでしょう。

会社の風土や体制によっては、毎日同じことの繰り返しで飽きてしまう場合も少なくありません。

上記のような場合には思い切って転職し、環境を変えてみるのもおすすめです。

転職によって新しい環境に挑戦し、自分の中になかった価値観や成長に気づくこともできるでしょう。

「もっと成長したい!」「挑戦的な環境に身を投じたい!」という人は、転職がおすすめです。

社会人3年目の転職でもあり得る!転職失敗談

3年目の転職成功談を紹介しましたが、転職した全ての人が必ずしも満足できるとは限りません。

転職を成功させるためには、転職した失敗を知ることも大切です。

他者の失敗から学べば、自分の転職活動に活かすこともできるでしょう。

ここでは、ネット上で見られた転職失敗談を紹介します。

逆に拘束時間が増えた

上記は、転職によって逆に拘束時間が増えてしまったという口コミです。

労働時間は会社によって様々なため、よく調べずに入社してしまうと「想像以上に残業が多かった…」といった事態にもなりかねません。

転職を行う際には、希望する企業の平均残業時間について調べておくとよいでしょう。

特に転職の目的が「ワークライフバランスを整えたい」といった場合には、注視する必要があります。

詳しい対策方法については「3年目転職を成功させるコツ」で解説しているので、参考にしてください。

会社に業務を教えてもらえなかった

転職する際には、未経験業種にチャレンジする人もいるでしょう。

未経験で他の業界に転職する際は、「未経験だから会社が業務を教えてくれるだろう」といった考えで臨まないことをおすすめします。

社会人3年目ともなれば、雇う側の企業もある程度即戦力になることを見越して採用して可能性も高いです。

また、いきなり戦力になれずとも自分の力で資格取得や業務内容を覚えていけることを期待しています。

そのため、「会社が懇切丁寧に教えてくれるはずだ」「結果はある程度は多めに見てもらえるだろう」と思っていると、いつまで経っても成長できないおそれがあります。

社会人3年目で転職する際は、自分で業務内容を覚える積極的な姿勢を持つことが大切です。

人間関係に恵まれなかった

転職したことで、逆に人間関係の悪い職場にいってしまう可能性もあります。

転職は新卒と違い同期がいないこともあります。

新しい職場で孤立感を感じてしまう場合もあるでしょう。

転職後に人間関係で悩まないようにするには、色々な人に挨拶をしたり、自分から話しかけたりして関係性を築いていくことがおすすめです。

少しずつ人間性を知っていければ、小さな一言を気に病む必要もなくなります。

また、転職前に企業の口コミを自分で調べ、人間関係についての情報を集めておくのもおすすめです。

詳しい方法については「3年目転職を成功させるコツ」で解説しているので、参考にしてください。

曖昧な理由で転職してしまった

「転職した同僚より収入が低い」「大学の同期はやりがいのある仕事をして輝いている」など周囲と比較し焦って転職してしまうと、後悔する可能性が高いです。

転職を含めて、自分のキャリアを考える際には、周りの行動や意見は関係ありません。

たとえば、同期や友人にとっては年収の高さが大切だとしても、それが自分自身に当てはまるとは限らないからです。

「本当はのんびり仕事をしたいが、年収目当てで転職したら激務だった」といった場合は、結局長続きせず早期退職を繰り返してしまうこともあります。

転職する際は必ず仕事に何を求めるのかを明確にしてから、転職活動を行うようにしましょう。

4年目以降の転職のほうが有利なケース

多くの企業が3年目の転職者を求める傾向が高まってきているとはいえ、中には、4年目以降の転職のほうが有利なケースもあります。

ここでは、代表的な例を2つ紹介します。

高度な専門性やスキルを活かしたい場合

高度な専門性やスキルをアピール材料にすると、業界歴に着目されるかもしれません。

専門性が高い分野ほど、より長く経歴を積んだ人のほうが即戦力になると判断されやすいでしょう。

マネジメント職への転職を希望する場合

マネジメント職も、経験が重視される業種のひとつです。

業界にもよりますが、マネジメント担当者の平均年齢が高い業種や企業では、20代を対象とした募集も少ないのが実情です。

若手が多いベンチャー企業などでは、3年目でも受け入れてもらえる可能性もあります。

3年目転職で失敗するパターン

3年目の転職での失敗パターンも知っておけば、同じ過ちは避けられます。

ここでは、3年目転職に失敗する人からよく聞かれる事例を2つ紹介します。

今の会社を辞めることしか考えていない

「とにかく今の会社を辞めたい」ことが動機となっている場合は、「現実から逃げるための転職」だといえるでしょう。

ただ目の前の困難から逃げたい一心で転職活動を行なうと、焦って転職先の本質が見えないまま応募してしまうリスクが高まります。

「未経験者歓迎」に油断して準備を怠る

企業の求人情報は、広く多くの人材からの注目を集めるために、実際に求める人材像よりハードルを下げた条件が掲げられていることも少なくありません。

「未経験者歓迎」と記載されている場合でも、本人の成長意欲は見られていることがほとんどです。

「未経験でも大丈夫」ではなく、「未経験でも自主的に学ぼうとする人」が求められていると捉えておくようにしましょう。

新卒の就活と同じように考えてしまう

中途の転職活動と新卒の就職活動は進め方や状況が異なるため、違った対策が必要です。

新卒の際は、学生時代に力を入れて取り組んだことやこれからやりたいことなどから、ポテンシャルを見てもらえる部分が大きいです。エントリーシートに「ガクチカ」や「志望動機」を書いたことがある人が多いでしょう。

転職の際は、「職務経歴書」という書類を提出するケースが多いです。職務経歴書は、「職務経歴」「活かせる経験・知識・技術」「自己PR」などを記載する書類です。

3年目だとまだ社会人経験が浅いため、ポテンシャルも見てもらえますが、これまでの実績が必ず問われます。どのような業務に取り組んできたのか、何を身につけたのか、成功・失敗体験から何を学んだのかなどを深掘りされます。

また、新卒の時のように企業説明会やインターンシップの機会があまりないため、企業情報も自ら調べなければなりません。

転職の際の書類作成や企業分析などは転職エージェントを使うと効率的に進められるため、利用することをおすすめします。

3年目転職を成功させるコツ

3年目の転職におけるデメリットを紹介しました。

デメリットを理解していく中で、「じゃあどうすれば転職成功できるの?」と疑問を持った人も多いでしょう。

ここからは、3年目の転職を成功させるコツを解説します。

転職先を決めてから退職する

3年目の転職を成功させたいのであれば、転職先を決めてから今の職場を退職するのがおすすめです。

次の職場が決まらないまま無職の期間を過ごしていると、どんどん焦りが出てきて冷静な判断が出来なくなるためです。

在職中に転職活動を行なうと、良い条件の転職先が見つかるまで余裕をもって過ごせます。

転職理由を明確にする

3年目の転職を成功させるためには、転職理由を明確にすることが大切です。

転職理由が明確になっていないと、自分自身が転職によって何を叶えたいのか、どんな問題を解決したいのかがわからず、転職の方向性を決められないからです。

「何となく嫌だから」といった曖昧な理由では、どんな条件で求人を探すのかも見えてきません。

転職をする際は、「今よりも年収を上げたい」「人間関係の悩みを抑えたい」など転職で叶えたい目標を明確にしましょう。

目標が立てれれば、転職活動においてどんな求人を探せばいいのかも明確になります。

たとえば、以下のように転職先を探すことも可能です。

明確な転職理由から転職先を探す方法
  • 年収を上げたい→競合他社や同業種の事業規模が多い企業を探す
  • 人間関係の悩みを抑えたい→1人でできる仕事にキャリアチェンジする、在宅勤務ができる求人を探す

3年目で転職する際は、転職理由を明確にしてから求人を探しましょう。

企業研究は綿密に行う

3年目の転職を成功させるためには、企業研究を綿密に行うことがおすすめです。

事業規模やブランドといった何となくのイメージだけで転職先を決めてしまうと、後悔してしまう可能性もあります。

たとえば、「有名企業で年収も上がったが人間関係が壊滅的に悪かった」「面接官の印象はすごくよかったが、社風が自分に合わなかった」といったこともあるでしょう。

企業研究を行う方法としては、「転職会議」などの企業の口コミサイトを利用するとよいでしょう。

転職会議は無料登録することで、20万件以上の企業に対する口コミが見られます。

口コミは下記の12個ものカテゴリーに分けられているため、知りたい情報も見つけやすいです。

転職会議の口コミのカテゴリー
  • 年収、評価制度
  • 退職理由、退職検討理由
  • 面接・選考
  • 仕事のやりがい、面白み
  • 事業の成長性や将来性
  • 入社理由、入社後に感じたギャップ
  • 社長の魅力
  • ワークライフバランス
  • 福利厚生、社内制度
  • 女性の働きやすさやキャリア
  • 社員、管理職の魅力
  • スキルアップ、キャリア開発、教育体制

上記のように転職会議では実際に働かなければわからないリアルな内部事情に触れられるため、転職前に確認しておきましょう。

面接はやる気や熱意を見せる

3年目での転職を成功させるためには、面接においてやる気や熱意を見せることが大切です。

上記でも説明した通り、多くの企業は社会人3年目までに若さややる気といったポテンシャルの高さを求めています。

「経験がない分をどのようにしてカバーできるか」を積極的にアピールできれば、成長していける人材として高い評価を得られるでしょう。

3年目で転職する場合は、「どうしても御社でなければならない理由」を明確にし、成長できる自分をアピールすることが大切です。

やる気や熱意をアピールするコツとしては、自分が行っている行動を伝えるようにしましょう。

たとえば、未経験からのIT企業への転職の場合は以下のように伝えることがおすすめです。

企業にやる気や熱意を伝える例

私は、自分で成長できる能力があると自負しています。

現在はITに関して未経験な身ですが、入ってからすぐにでも業務に馴染めるよう独学でプログラムの学習を進めています。

つい先日、学習を続けてきた甲斐もあり、Javaブロンズの資格を取得できました。

採用された後も独学を続けていき、スペシャリストとして活躍できる人間に成長していきたいと考えています。

上記のように、企業から成長性があると判断されるためには、実際に成長するために起こした行動と結果を伝えましょう。

根拠を持ったアピールができれば、ポテンシャルを高く評価してくれます。

転職エージェントを利用する

3年目の転職を成功させるためには、転職エージェントの利用もおすすめです。

転職活動は書類作成や求人探し、面接対策やエントリーなどやることが多いです。

現職の業務を行いながら準備を進める必要もあるため、場合によっては「転職活動している暇がない…」と転職自体を諦めてしまうこともあるでしょう。

転職エージェントは、転職のプロとして転職活動の準備からあなたをサポートしてくれます。

たとえば、以下のようなサポートを受けることが可能です。

転職エージェントで受けられる支援の例
  • 求人紹介
  • 職務経歴書や履歴書の添削
  • 面接対策
  • 求人へのエントリー
  • 内定後の年収交渉

上記のように、求人紹介や準備のサポート、企業との年収交渉までも支援してくれます。

キャリアアドバイザーからの転職に関する具体的なアドバイスも期待できるため、「1人で転職するのが不安」という人にもおすすめです。

3年目転職におすすめの転職エージェント

3年目の転職に転職エージェントの利用がおすすめですが、「具体的にどこのエージェントがいいの?」と思う人も多いでしょう。

ここでは3年目の転職におすすめの転職エージェントを3社紹介します。

リクルートエージェント

3年目で転職をする際には、リクルートエージェントの利用がおすすめです。

リクルートエージェントは、保有求人数が公開求人だけでも2022年5月時点で約20万件もあります。

非常に多くの求人と出会えるため、自分に合った転職先を見つけやすいでしょう。

また、非公開求人に関しても約25万件もの扱いがあります。

非公開求人は、公開求人にしてしまうと応募の殺到が予想される優良求人である場合が多いです。

たとえ3年目での転職であっても、経験やスキルに自信がある場合は紹介してもらえる可能性もあります。

リクルートエージェントは、公開・非公開に関わらず求人が豊富なため、職種未経験からのキャリアチェンジだけでなく、キャリアアップにも使える転職エージェントです。

「どこに登録していいかわからない」といった場合でも、まずは登録しておきましょう。

doda

「取りあえず求人を眺めてみたいな」という場合には、dodaの利用もおすすめです。

一般的に転職エージェントは、自分で行きたい企業に応募することはできません。

担当のエージェントから紹介された求人に応募する決まりになっています。

しかし、dodaでは転職エージェントからの求人紹介もしてもらいつつ、自分でも求人を探して応募することができます。

自分のペースで転職活動を進めていけるため、転職への踏ん切りがつかない人はまず登録して求人を眺めてみるとよいでしょう。

また、担当のキャリアアドバイザーには転職するか決まっていない段階で相談することもできます。

キャリアについてプロから直接アドバイスをもらえるので、登録しておいて損はありません。

マイナビエージェント

20代の転職が得意なマイナビエージェントの利用もおすすめです。

マイナビエージェントでは、主に若年層の転職を得意としており「職務経歴書って何?」「面接対策ってどうやるの?」といった初歩的な質問にも対応してくれます。

未経験歓迎や第二新卒歓迎の求人も多く扱っているため、キャリアアドバイザーから丁寧なサポートを受けながら理想の求人を探すこともできるでしょう。

また、マイナビエージェントでは、転職初心者向けのサポートを無期限で受けられます。

期限を気にすることなくわからない箇所は何度でも質問できるため、初心者でも安心して利用可能です。

「転職のやり方がさっぱりわからない」「丁寧にサポートして欲しい」という人は、登録してみましょう。

3年目転職に関するよくある質問

最後に、3年目転職に関するよくある質問に回答します。

転職に関する疑問や不安を解消してから、転職活動にチャレンジしましょう。

退職を伝えるタイミングはいつが適切?

退職を伝えるタイミングについては、転職先が決まってからがおすすめです。

転職先が決まる前に退職をしてしまうと、転職活動中の収入がなくなってしまいます。

収入が入ってこないと精神的にも焦ってしまい、「本当は行きたくないけど無収入よりはいいか」と本来自分が行きたいと思っていない企業に転職を決めてしまう場合もあります。

納得のいく転職活動が行えなかったことから、入った後に「やっぱりやめておけばよかった」と後悔してしまう可能性も高いです。

精神的に余裕を持って転職活動を進めるためにも、退職は転職先が決まってから伝えるようにしましょう。

自分の転職市場を適切に判断する方法は?

自分の転職市場における価値を適切に判断するためには、ミイダスというアプリの利用がおすすめです。

ミイダスは簡単な質問に答えていくだけで、自分の市場価値を計ることができます。

また、質問に答えた結果をもとに企業からのオファーも得られるため、自分がどんな企業から興味を持たれるのか知りたい人にとっても便利でしょう。

面接確約オファーなど企業からの直接アプローチも受けられるため、市場価値を明確にしたい人は利用してみてください。

3年スパンで転職を繰り返すのはあり?

転職回数が多いというのは、基本的にイメージがよくありません。

しかし、「将来起業を考えている」「将来はフリーランスとして独立したい」など、最終的なゴールが明確な場合は歓迎してもらえることもあるでしょう。

特に、ベンチャー企業などの即戦力や成長意識が高い人材を求める企業はこの傾向が強いです。

ただし、一般的には長期的に働いてくれる人材を探している企業が多いため、3年スパンで転職を繰り返して成長したい場合は、転職先企業の社風などについて確認しておくことがおすすめです。

挑戦的かつ成長意識が高い社風に絞って、転職活動をしてみましょう。

「とりあえず3年の3年が過ぎました」キャリアを考え直すべき?

キャリアの棚卸は、細かいスパンで行うことがおすすめです。

3年目は、業界や職種に関する知識や会社の社風なども冷静に判断できる年代なので、一度キャリアについて考えるには最適です。

「自分はこの会社で本当に成長できるのか?」「将来的にどんな人材になりたいのか」などを今一度考えてみましょう。

3年目で大手に転職できる?

3年目で大手企業に転職できる可能性は十分にあります。

新卒の際は学歴が重視されがちですが、転職となるとそれまでの実績の方が評価されることが多いです。同じ業界・職種で、実績やスキルをアピールできれば大手にキャリアアップできるチャンスがあります。

未経験であっても、ポテンシャルを評価されやすかったり、人手不足であったりする業界・職種であれば、大手に転職できる可能性があるでしょう。

3年目での女性が転職する際に気をつけることは?

3年目の女性であれば、結婚や出産などのライフイベントを考えている人もいるでしょう。

採用する企業も少なからず気にしているポイントです。しかし、ライフイベントとの両立はマイナスなことではありません。その企業において、長い目でキャリアを考えていることをアピールしましょう。

ライフイベントと両立してキャリアを築いていける企業は増えているものの、制度や仕事内容の問題で難しい企業もあります。自身のライフプランを見据え、両立して働き続けられるかという視点でも企業研究を行うと良いでしょう。

エンジニア3年目で転職するのは早い?

エンジニアであっても、3年目で転職するのは早すぎではありません。

むしろ、プロジェクトの参画経験なども十分に重ねている頃でもあるため、おすすめの時期と言えるでしょう。

場合によっては、要件定義から納品までの開発を一通り経験していることもあるため、転職先で高く評価される可能性もあります。

開発言語の知識やスキルがあれば年収が上がることも期待できるため、積極的に挑戦してみましょう。

転職エージェントの正しい選び方は?

転職エージェントを選ぶ際には、複数の転職エージェントを利用することがおすすめです。

特に、総合型と専門特化型を「総合型2社+専門特化型1社」のようにバランスよく利用するとよいでしょう。

たとえば、「リクルートエージェント」や「doda」、「マイナビエージェント」といった転職エージェントは、様々な業界の求人を手広く扱っている総合型の転職エージェントです。

多くの求人を保有しているという強みがある反面、専門特化より特定の業界などに対する専門性が足りないといった弱みもあります。

IT業界などの高い専門性が求められる業種への転職の場合は、IT業界に特化した転職エージェントも併せて利用することで、専門的なアドバイスがもらえたり、専門特化だからこそ扱っている優良求人と出会えたりといったメリットもあるでしょう。

今回のように3年目での転職を目指す場合は、「Re就活エージェント」や「ウズキャリ」といった20代や第二新卒の転職に特化した転職エージェントも選んでみましょう。

まとめ

今回は、社会人3年目の転職について解説しました。

社会人3年目は、一通りの業務経験があることや社会人マナーが身に付いていることなどから、企業からも評価されやすい年代です。

第二新卒としてポテンシャル採用も狙えるため、転職するにはうってつけの時期でしょう。

転職理由を明確にして、熱意ややる気をアピールできれば、新しいキャリアを築いていくことも可能です。

転職エージェントなども上手に利用して、キャリアチェンジ・キャリアアップの夢を叶えましょう。

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