33歳の転職|実態や転職市場での評価など紹介

執筆者:高野秀敏
株式会社キープレイヤーズ/代表取締役
東北大→インテリジェンス出身。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、7社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。165社上場支援実績あり。バングラデシュで不動産会社、商業銀行の設立からの株主、渋谷のバーのオーナーなど。

33歳の転職市場では、入社後すぐに活躍してくれる人材が求められます。社会人経験も長くなるので、中には役職のつくポジションでの転職を考えている人も多いのではないでしょうか。

いずれにせよ、33歳で転職する場合は即戦力としての能力やスキルが求められます。とはいえ、初めて転職を検討している場合などは自分が転職市場でどのような価値があるのか検討がつかない場合も多いでしょう。

この記事では、33歳の転職事情や転職の成功体験談・失敗談を紹介します。求められる経験やスキル、転職成功のコツも解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

年収アップにおすすめの転職サービス
第1位 第2位 第3位
識学転職 doda JAC Recruitment
★★★★★ ★★★★★ ★★★★
優れた成長企業を紹介! 国内最大級の求人数の転職エージェント ハイクラス向けで高年収求人多数
詳細 詳細 詳細
目次

33歳で転職する人数・比率

33歳でどのくらいの人数が転職しているのか気になる人もいることと思います。

残念ながら、33歳で転職する人数を集計したデータはありませんでした。しかし、25歳〜34歳で転職する人の人数は総務省の労働力調査で明らかになっています。

2019年の25歳〜34歳転職者数は86万人ほどで、転職者比率は7.8%です。

7.8%と聞くとわかりづらいですが、約12人に1人が転職していると考えると、意外と多く感じるのではないでしょうか?

まだ間に合う?33歳転職の実態

33歳では転職するのに遅いのではないかと不安に感じている人もいるかもしれません。結論、33歳の転職は十分可能です。むしろ適齢期ともいえるほど、転職しやすい年齢です。

ただし、異業種への大きな方向転換はよほどの覚悟がない限り難しいと考えた方が良いでしょう。これまでに培ってきた経歴がゼロからのスタートになるため、年収のダウンは受け入れる覚悟が必要です。

一方、33歳は社会人としての経験やスキルでが評価されるため、適切に自己PRをすることができればキャリアのステップアップや年収アップが狙いやすい年齢です。

転職活動を始めるときは、これまでのキャリアや自分の強みを洗い出しておくようにしましょう。

なお、転職サイトに登録しておくと自己分析や面接対策のサポートを受けられます。自分では気づきづらい強みに気づけたり、客観的なアドバイスをもらえたりします。

あなたの経験やスキルを評価してくれる会社はきっとあるので、無料で利用できるスカウトサイトに登録してみることをおすすめします。

33歳の転職成功事例

33歳女性の転職成功事例です。

33歳女性の転職成功事例

前職にこれといって大きな不満があったわけではないのですが、仲の良い友人二人がたまたま立て続けに転職したという報告を受けて、ちょっとした興味から自分もスカウトサイトに登録してみました。

その後しばらくは何もなかったのですが、忘れた頃になって、気になっていた企業からオファーが来ていることに気付きました。

せっかくなら、と応募してみたところトントン拍子に話が進み、現在に至ります。

数年前は転職なんて考えてもみなかったのですが、いくつになっても人生遅過ぎるということはないのだと思います。

33歳の転職失敗事例

一方で、33歳で転職に失敗した人もいます。

即戦力として評価されて転職したものの、計上作業に使うシステムやルールが違いすぎて業務量が追いつかない。現状年収はほぼ据え置きなので、この先思うような成果が出せるか非常に不安…
前の会社のストレスから解放されたい気持ちが先立って、あまり良い条件ではない転職先の内定に飛びついてしまった。給与は下がった上に、入社後二ヶ月目にして既にブラックの気を感じている。焦らずもっと吟味するべきでした。

ほかにもスケジュール管理不足で引き継ぎが上手くいかなかったという声や、入社前に聞いていた内容と違う待遇だったなどの声があります。

33歳の転職では、新卒のとき以上に吟味して企業選びを行う必要があります。妥協せず、「ここで働きたい!」と思えるような転職先を見つけましょう。

また、他社と比較検討した結果、現職のままで良いということもあり得ます。他よりも今の企業がいいと知れたら、これからも頑張ろうというモチベーションにもつながりますよね。

すぐに転職を考えていない場合でも、まずは情報収集目的でスカウトサイトに登録してみるのもおすすめです。自分に興味を持った企業がオファーをくれるので、企業からの連絡を待ってみましょう。

33歳転職のメリット

33歳で転職するメリットを紹介します。

実務経験を活かせる

大卒で入社した場合、33歳の社会人歴は約10年です。10年間の実務経験は、転職活動においてプラスに評価されます。実務経験がほとんどない求職者と比べて教育コストがかからないことから、転職活動をさらに有利に進めることができるでしょう。

また、これまで培ってきたスキルや経験が評価され、即戦力として期待される場面も多いはず。活躍のチャンスも自然と増えるため、仕事にやりがいを感じられます。

自分に合う転職先を選べる

社会人歴も10年になると、ほとんどの人が自分の強みや特性を把握できるようになります。また、キャリアの方向性も固まってくる時期なので、自分に本当に合う転職先を選びやすい点がメリットです。

これまでの経験を活かして、新卒時よりも効率的な転職活動を実現できるでしょう。

人脈も武器になる

自分ではなんてことないと思っていた人脈も、転職先からは魅力的に写っていることは珍しくありません。
大きな利益をもたらせることができるとなれば、好条件での転職も十分に可能です。

「自分の力ではないから…」と謙虚な姿勢の人もいますが、人脈も立派な実力の
仕事を通じて築き上げてきた人脈は、存分に活かしましょう。

スキルや経験によっては好条件で転職できる

33歳では、スキルや経験によっては好条件で転職できるメリットがあります。
今の自分が適切に評価されていないと感じる場合は、33歳のタイミングで働く先を変えてみるのもひとつです。

転職を成功させることができ、年収が100万円以上アップした事例もあります。
100万円とまではいかなくとも、働く環境で大きな差が出るのは事実です。

転職を考えるなら、好条件で転職できるこの時期に行動に移してみることをおすすめします。

33歳転職のデメリット

33歳で転職するデメリットを紹介します。

人間関係がリセットされる

1つ目のデメリットは「人間関係がリセットされる」ことです。

転職すると新しい場所でのスタートになるため、社内の環境や人間関係も一から構築することになります。

特に33歳の段階では、社内の人とは長い付き合いになるでしょう。
これまでは「この業務なら〇〇さんが詳しい」「▲▲さんに聞いてみよう」など、適切な人に相談できていたことも、まずは部署や役回りから覚えなければなりません。

また、新卒入社であれば周囲が気にかけて声をかけてくれますが、中途採用の場合は自分から動くことが期待されます。転職後は、積極的にコミュニケーションを取るようにしましょう。

キャリアの方向転換は難しい

2つ目のデメリットは「キャリアの方向転換は難しい」ことです。

よほどの覚悟がない限り、全く関係のない業界への転職はお勧めしません。転職できても、大幅に年収ダウンしてしまうことが多いでしょう。

また、採用する側はポテンシャルよりも即戦力を期待しているので、採用されること自体の難易度がそもそも高くなるという背景もあります。

ただ、これまでの経験や、身につけたスキルが思わぬ企業から評価してもらえる可能性はあります。まずはキャリアの棚卸しをして、これまで自分が仕事で何を培ってきたのか振り返ってみましょう。

求められるハードルが高い

20代の就職・転職活動ではポテンシャルや人柄を重視される傾向がありますが、33歳はこれまでの経験やスキルをかわれて採用されるケースが大半です。「教育コストをかけたくない」「現場ですぐに活躍してほしい」といった理由から採用されることも多く、即戦力としてのスキルを求められます。

そのため、33歳の転職は、採用側からの期待値が高くなりがち。求められるハードルが高いため、スキルや実績をしっかりとアピールする必要があります。

求人数が少ない

近年は30代を対象とした求人が増えていますが、20代と比べるとまだまだ少なめです。求人募集における年齢制限は法律で禁止されているものの、実際には採用時に年齢を理由に足切りされてしまうケースもあります。

「企業が求める年齢層の情報」を自力で調べるのには限界があるため、場合によっては転職サービスの活用も視野に入れましょう。

33歳で転職すべきケース

33歳で転職すべきケースを紹介します。

市場価値に対して適切な年収をもらえていない

1つ目は、「市場価値に対して適切な年収をもらえていない」場合です。

年収がどのくらいもらえているかというだけでなく、市場価値に対して、というのがポイントです。

新卒入社では殆どの企業がほぼ一律の給与水準で募集していますが、年次が上がるにつれて同業他社や同じような仕事をしている人たちとの間に年収の乖離が出てくることがあります。年収の定め方や評価基準は企業ごとに違いますが、相場に対して低いと考えられる場合は転職を考えてみるとよいでしょう。

33歳は、このようなポジティブな転職に適した年齢です。スキルや実績が伴っていれば、転職するだけで年収が大幅にアップするケースは珍しくありません。

理想とする働き方が変わった

2つ目は、「理想とする働き方が変わった」場合です。

20代の頃はバリバリ働いていても、33歳になると家庭を持つ人も徐々に増えてくるでしょう。
これまで仕事が生きがいだったという人でも、プライベートや趣味を大切にしたいと考えることがあるかと思います。年齢を重ねるにつれて、価値観が変わるのはごく自然なことです。

また、現職で業務量が多かったり、夜勤があったりする場合、長年の無理が体調に現れてしまうのもこの頃かと思います。

こういった場合、社内制度で解決できれば一番ですが、相談しても難しい場合は転職して働き方を変える必要があるでしょう。

明らかに環境に問題がある

3つ目は、「明らかに環境に問題がある」場合です。

たとえばパワハラやセクハラなど、明らかに自分が原因ではない問題で悩まされている場合は、無理せず転職して環境を変えることをおすすめします。

ひとりで悩みを抱えている場合は、公的な相談窓口に連絡することをおすすめします。厚生労働省の運営する「あかるい職場応援団」では、職場に関する悩み・相談を受け付けています。

キャリアの限界を感じる

4つ目は、「キャリアの限界を感じる」場合です。
理想のキャリアを実現する近道は、キャリアアップの道筋が整えられた環境(企業)を選ぶことです。33歳は即戦力として採用されることが多い分、転職先からの期待に応えることができればキャリアアップにつながる可能性があります。

「今の職場ではこれ以上のキャリアアップは見込めない」と感じた場合は、転職を検討してみましょう。

33歳での転職で問われる能力・スキル

33歳の転職で問われる能力・スキルについて紹介します。

課題解決能力

33歳になると、社会人経験も長いため、課題を解決する力が求められるようになります。ある程度裁量のある仕事を任せられることも多いでしょうから、自分で管理しながら業務を遂行する必要があります。

そのため、なにかしらの問題が出た場合に臨機応変に対応できる能力は評価されます。

誰かに指示されないと行動できない、受け身姿勢のままでは、30歳以上転職では評価されづらいです。

マネジメント力

マネジメント能力は、30代の転職市場ではとても重視されるスキルです。

これまでに人を束ねた経験がある人は面接でそのことを伝えるとよいでしょう。

マネジメント経験がない人は、これを機に自分が将来どのようなキャリアを歩みたいのか、改めて考えてみるとよいかもしれません。

33歳転職に活かせる資格

33歳の転職では、資格はほぼ役に立たないと考えてください。実務経験の方が重要度が高いです。

資格がないと行ってはならない「独占業務」の場合のみ、転職の最低条件として定められていることがあるので、確認しましょう。

33歳転職に成功できる人の共通点

33歳転職に成功できる人の共通点を紹介します。

自分を採用するメリットを示すことができる

まず身につけておいてほしいのが、「相手の立場」で考える力です。

転職することで叶えたい想いや、意欲も大切ですが、「自分を採用すると転職先にどのようなメリットがあるのか」という視点で面接官に説明できるようにしましょう。

聞かれたことに対して適切な返しができる

面接官の質問に対して、相手が何を求めているのか意識しましょう。知りたいことを想像し、適切な返しができることはとても重要です。

たとえば、聞かれてもいない内容の話をしたり、自分の主張したいことだけを話してしまったりすると、面接官としては求めている答えが返ってきていないことになります。

自分のために時間をとってもらっていることを意識して、質問には適切に答えられるようにしましょう。

仕事を続けながら転職活動を行う

33歳の転職は決して無謀ではないものの、失敗したときのリスクはどうしても高くなります。とくに、配偶者やお子さんがいる場合はなおさらです。

そのため、33歳の転職は仕事を続けながら行うのが鉄則。もし転職先が決まる前に仕事を辞めた場合、「失敗したらどうしよう」という焦りから不本意な会社に転職してしまう可能性が高まります。とはいえ、仕事と転職活動の両立は大変なので、便利な転職サービスを上手に活用しましょう。

33歳転職に失敗する人の共通点

一方で、33歳転職に失敗する人には以下のような共通点があります。

経歴を誇張してしまう

経歴に自信がないと、バレなければ良いと思って、嘘をついたり、実際よりも盛った実績を話してしまう人がいます。

しかし、面接官はたくさんの人材をみてきているはずなので、不採用になってしまう可能性が非常に高いです。

また、仮に入社できた場合でも、経歴を盛っていたことが入社後に発覚してしまうと、最悪の場合解雇されてしまうこともあります。

どうしても採用して欲しいという気持ちのあまりそのようなことをしてしまうのでしょうが、バレて困るような嘘をついたり、自分の経歴を過剰によく見せたりするようなことはやめておきましょう。

転職先に対する要望が多い

転職先に多くを求めすぎると、応募できる企業が少なくなり視野が狭まってしまいます。もちろん、待遇条件そのものはとても大切ですが、自分が転職に何を求めているのか明確にしておくようにしましょう。

たとえば入社時に年収がダウンした場合でも、評価制度次第で入社後の活躍がすぐに評価されるケースはあります。そうすると、生涯でみたときの年収は増えるでしょう。

入社前にあれもこれも要望してしまうと、なかなか採用してもらえないことがあります。まずは自分から提供しようとする姿勢を心がけてみてください。

転職理由が漠然としている

転職理由があいまいな状態では、自分の特性やキャリアプランに合わせた企業を選ぶことはできません。仮に転職できたとしても、環境が変わっただけで、あなたの根本的な希望は満たされない可能性があります。

「漠然と仕事を辞めたい」という状態なら、まずは自分がどこに不満を感じているのか、なにが不安なのかを整理するところからはじめてみましょう。

33歳転職におすすめの転職サービス

33歳転職におすすめの転職サービスを紹介します。

転職サイト

転職サイトでは、さまざまな企業の求人を確認できます。検索機能も充実しているので、自分の求めている転職先を絞って探すのに重宝します。情報収集用に登録しておくとよいでしょう。

転職サイトは「リクナビNEXT」「doda」がおすすめです。転職サイトの中でも掲載数や網羅性が高いので、この2つに登録しておけば、幅広い企業をチェックできます。

転職エージェント

転職エージェントは、求人紹介や面接対策などの、転職サポートしてもらえるサービスです。

採用を募集している企業側が報酬を支払う仕組みなので、基本的に無料で利用が可能です。

転職エージェントサービスにも様々な特色があり、総合型転職エージェント、専門特化型転職エージェントに分けられます。自分の転職したい業界によって向き不向きがあるので、いろいろ見てみるとよいでしょう。

また、転職エージェントでは、一人ひとりに担当がつき転職活動をサポートしてくれるので、初めての転職が不安な人でも安心して進められます。

こちらも、「リクルートエージェント」「doda(エージェントサービス)」がおすすめです。限定求人などもあるので、この2つはどちらも登録して、エージェントと話してみるとよいでしょう。

スカウトサイト

スカウトサイトに登録しておくと、自分に興味を持った企業からオファーをもらえます。

「スカウトされるような魅力があるのか不安」と思う人もいるかもしれませんが、自分のスキルや経歴が思いがけない分野から評価されることはよくあります。また、プロフィールを埋めるだけでも、キャリアの棚卸しができるのでおすすめです。

スカウトサービスに登録する際は、年収アップのオファーも多い「ビズリーチ」がおすすめです。ハイクラス向けのスカウトサービスなので、優良企業からオファーがもらえるケースもあります。

まとめ

以上、33歳で転職する人の割合から、転職事情、おすすめのサービスまで紹介しました。

33歳になるとポテンシャル採用を狙うのは難しいですが、年収アップを目的とするなら適齢期ともいえる世代です。今の職場に疑問を感じている場合や、理想のキャリアを達成したい場合は転職を考えてみると良いでしょう。

30代の転職はたくさん準備をしなければならないことがあるので、思い立ったタイミングで行動にうつすことをおすすめします。いますぐの転職を考えていない場合も、年収アップの可能性や自分の市場価値を知る目的で情報収集からはじめてみるのもよいでしょう。

年収アップにおすすめの転職サービス
第1位 第2位 第3位
識学転職 doda JAC Recruitment
★★★★★ ★★★★★ ★★★★
優れた成長企業を紹介! 国内最大級の求人数の転職エージェント ハイクラス向けで高年収求人多数
詳細 詳細 詳細
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

株式会社キープレイヤーズ/代表取締役
東北大→インテリジェンス出身。11,000人以上のキャリア面談、4,000人以上の経営者と採用相談にのる。55社以上の投資、7社上場経験あり、2社役員で上場、クラウドワークス、メドレー。165社上場支援実績あり。バングラデシュで不動産会社、商業銀行の設立からの株主、渋谷のバーのオーナーなど。

コメント

コメントする

目次